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2005.03.31

潜航する

 潜航している。何をしているのかといえば原稿を書いているので、生活リズムは崩れるし、運動不足で太るし、頭はくたくたになるし、目はしょぼしょぼだ。原稿を書くことは仕事であり、仕事があることはありがたいことだ。しかも嫌いな原稿を嫌々書いているわけではない。なんと幸せなことか。

 車検から刀が戻ってくる。やはりキャブレターが完全に詰まっていたとのこと。
 バイクに乗りたい。伊豆スカイラインを一気に走って天城温泉あたりに入ってきたい。
 本が読みたい。読みたいノンフィクションが山積みになっている。
 映画が見たい。このままいくと「ハウルの動く城」は、「ナウシカ」以来初めて劇場で見なかった宮崎アニメになりそうだ。周囲では「終戦のローレライ」が話題になっているが、果たして行くことができるかどうか。

 しかし、どうしていつもこうすべてがぎりぎりになっていくのだろうか。不思議だ、と首をかしげつつ、原稿を書くのであった。ああ、あと少し。あと少しですってば。

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2005.03.16

また、日々を報告する

 まず、親指シフトの報告。練習の結果、キーがどこにあるかで迷うことは無くなった。入力はまだローマ字のほうが速い。手と腕の腱の使い方が違うらしく少々腱がつったかのような感覚がある。
 良い副作用として、携帯電話の平仮名入力が速くなった。頭の中で文章が平仮名で流れるようになったためらしい。つまりローマ字入力ではローマ字でイメージしていたらしいことに気が付いた。
 悪い副作用としてはローマ字入力との指の混乱が始まった。主に変換キーだ。たたたと一気に入力して、変換キーを押すと間違いだったというのは、リズムを崩すことおびただしい。練習時間の配分など考え直す必要があるだろう。両方の入力方法を使えるようになるのが目的だからだ。
 まあ思考の速度での入力を目指して、練習を続けるのである。

 12日土曜日は、高校時代の友人Fが来る。共通の友人で早くに死んでしまったUの墓参り。その後二人で痛飲する。13日日曜日は午後3時から丸の内で打ち合わせ。といってもばりはりのビジネス話ではなく、むしろマニア系の仕事。楽しい。
 14日月曜日は、車検に出すために刀のエンジンに久し振りに火を入れる…何をどうやってもかからない。手に負えないと判断してなじみのバイク屋に連絡する。去年はあれこれあってちっとも乗れなかったからなあ。15日火曜日は1日仕事。16日水曜日はバイク屋が刀を取りに来る。「あっちこっちが痛んできてるね」と言われてがっくりする。バイクは乗ってこそ華。バイクに乗らないバイク乗りは人間のクズである…。

 先日やってきたAさんの「が、台湾の正確な歴史的経緯を国民に教えず、都合の良いことしか教えていないものだから、本音を出したら国民が収まらない。」という発言が気になっている。一体どんなことを教えているのだろう。中国の歴史教科書はどんなものかと思って調べたら、こんな本があった。

「韓国・中国「歴史教科書」を徹底批判する—歪曲された対日関係史 」勝岡寛次著 小学館文庫
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 検索をかけてみると著者は、「新しい教科書を作る会」賛同者に名を連ねており、保守系の論客のようだ。

 できればよけいな注釈なしの、向こうの教科書の直訳本が欲しいところ。竹島問題にしても向こうの教科書でどんなことを教えているかを、まずは基礎知識として知っておかなければならないだろう。「新しい教科書を作る会」の歴史教科書は私も読んだが、「これも偏っているなあ」という印象だった。我々の世代のオタク用語を使えば「とさかもたわばもかたよっている」だ。

 冷戦時代、ソ連の歴史教科書が西側に翻訳されたことがあって、読んでみたら「赤軍の英雄的突撃」だらけだったということがあったのだが…

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2005.03.12

日々を報告する

 8日中に確定申告をすませるべく書類作成に集中するも、時間切れで外出。久しぶりのカイロプラクティックにつづいて竹橋で打ち合わせ。さらに永田町に行き日経BP、やっとオフになって飯田橋の「主水」へ。いつものメンバーで午後11時過ぎまで飲み食いする。

 9日はなんとか書類をそろえて税務署へ。今年は国税庁の書類作成機能を利用した。これは確かに便利だ。字が下手な私にとってきれいな印字で書類が出てくるだけでもありがたい。今年の申告を終えての感想は「もっと稼がねばいかんなあ」。

 ふと思いついて青色申告の申請をする。何事もやってみなければわからない。来年の申告シーズンにまた大変な目に遭うのかも知れないが、それもまたよし。
 父の申告について相談するが、必要かどうかは年金の源泉徴収票がないと分からないとのこと。帰宅してから探すと10月分までしか支給されなかった年金の源泉徴収票が出てくる。少し悲しくなる。

 10日は再度税務署へ。父の年金については申告不要であることが判明。
 ふと思い立ってその足で藤沢駅前丸井地下にあるカレーショップ 「シュクリア」へ。70倍までの辛口カレーを作ってくれるB級グルメの店。高校時代に40倍カレーをひいこらしながら食べて以来だからほぼ四半世紀振り。10倍ポークを食べる。次は70倍に挑戦してみようか。

 東京に出て朝日ソノラマで打ち合わせ。さあ、ゲラだゲラだ。大手町経由で浜松町。上京した佐々木譲さんの迎撃宴会。久し振りにあったSさんに「太ったね」と言われる。家にこもって原稿書きに徹していたからなあ。お開きの後は編集者の雪風☆中尉さんと東京駅近くで二次会。話題は「どうやって本を売るか」。

 ところでこの冬の間中、どうも体調が悪かったのだが、原因が判明した。電気カーペットを付けっぱなしで寝ていたために慢性的に脱水症状を起こしていたのだ。せっせと水分を摂取して腎臓をいたわることにする。

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2005.03.09

中国の現状を聞く

 親指シフトの練習を続けている。短いコメントは親指シフトキーボードで付けるようにして,短文ならばひどくとまどわないでも書けるようになってきた。
 入力はなかなか速くならない。次に入力する文字のキーが頭に浮かぶまで一瞬間が開くといった感じ。最終的には脊髄反射で入力できるようになるのが目標だが道は遠そうだ。まあ焦らずに練習していこう。というか、せっせと使うのが早道なんだろう。

 6日は父が中国に滞在していたときにアシスタントを務めたAさんが家に来た。学会関係で来日し、父の位牌に手を合わせに来てくれたのだ。

 中国の現状について少々聞く。父は生前「北京オリンピックの後、中国は割れる」と言っていたが、Aさんは「それはないだろう」という。
「過去、国が割れたのは人々が食えない時だった。今の中国は皆食えて、未来に希望を持っている。地方行政官僚の軍閥化を防ぐために人事は3〜4年で回り、官僚に地方で根を張るヒマを与えていない。また、昔とは比べものにならないくらい交通手段が発達しているので、地方で反乱が起きても直ぐに鎮圧のための軍隊を送ることが出来る」なるほど。

 台湾独立を巡る問題について「中国指導部の本音はこのままそっとして事を荒立てず、実態がある経済交流を進めたがっている。が、台湾の正確な歴史的経緯を国民に教えず、都合の良いことしか教えていないものだから、本音を出したら国民が収まらない。『 弱腰指導部!』となる。だから強い態度に出ざるを得ない。一方台湾の独立派と言えば、中国は北京オリンピックまでは国際問題にしたくないのだからここ数年が独立宣言のチャンスだと考えている。
 もしも独立宣言が出れば、中国は内政面からの要請で軍を出すかも知れない」とも。むむむむむ…。

 いずれにせよ中国という国から逃げるわけにはいかない。政治的関係が冷え切っていたって経済は動くし、国民感情がどうあれ、物資は流通する。まずは相手を歴史やものの考え方に至るまで知り抜くことだ。いきりたつ前にやることは山ほどある。

 7日は1日確定申告の書類と取っ組み合い。自分の分だけではく、亡父の分も申告を行わねばならないことに気が付く。わあ!

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2005.03.06

親指シフトキーボードを購入する

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 MacOSXでも使えることが判明したので親指シフトキーボードを購入した。

 富士通コンポーネントのUSB親指シフトキーボード「 FKB8579-661EV」という製品だ。MacOSXは対応外なのだが、フリーウエアのドライバーが存在し、MacOSXでも使用することができる。

http://www.fcl.fujitsu.com/products/personal/kb/index.html

 以前からローマ字入力の非効率は気になっていた。
 10年以上昔、パソコン雑誌に勤務していた時に各種キーボードの比較紹介記事を書いた。アップルがエルゴノミクスキーボードを売り出した時の話だ。変わった形のエルゴ系キーボード、親指シフト、トロンキーボード、M式を初めとした特殊配列キーボード等々、色々扱った。 この時の取材で,実は親指シフトとトロンキーボードが同じ発想で作られているなどということを知った。
 当時はワープロの余波が残っており、親指シフトはそれなりのシェアを持っていた。そしてローマ字入力と比較して親指シフトの優位性は明らかだった。

 しかし私は親指シフトに乗り換えなかった。その未来が不透明だったためだ。キーボードという基本的な入力デバイスを富士通一社に握られるのもイヤだったし、そもそもMacに接続するのも面倒だった。
 が、私は親指シフトへの興味を持ち続けた。考える速度で書くことへの憧れがあったからだ。

 親指シフトだけしか使えないのは問題だ。が、親指シフトも使えるというのは悪くない。そう考えて、今回キーボードの購入に踏み切ったのである。

 まだ悲しくなるほど入力は遅いが、運指の合理性は感じられる。慣れるとどこまでタイピングが速くなるのか、あるいはならないのか。楽しみだ。

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2005.03.03

市民運動とメディア・リテラシーについて、大岡みなみ氏にコメントする

 しばらく潜航している。

 その間にロフトプラスワンに出たり(今回は絶句するだけではすまなくて、林さんの言葉で壇上に突っ伏してしまった。あんなことが出てくるとは)、種子島に行ってH-IIロケット7号機の打ち上げを取材したり、ひたすら原稿を書いたり——とかなんとか忙しくしていた。今も忙しい。いかん、税金の計算もしなくては。

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 気になっていたことを書く。新年早々、記者のblogが炎上(この言葉もネットではすっかり定着してしまった)件を書いたが(1月6日付「ネットのマツリを目撃する」)、その後2月の頭に、もう一つの記者blogも炎上し、消失した(この件をまとめたblog「幻影随想」2005年2月5日の記事)。

 簡単にまとめるならば、記者を名乗って運営されていたblog「しがない記者日記」(現在は消失)に1月23日付けで

「NHKと朝日新聞がやりあっている。というより、明らかにNHKがひどい。番組を流す前に政治家に見せて意見を求めたら、それはもう検閲でしかない。」

と掲載された。それに批判的な内容が付いたところ、「しがない記者」氏は、「アカ」「サヨ」「プロ市民」といった言葉を使った挑発的な反応を示した。するとそれが2ちゃんねるに転載されて一気に「マツリ」状態となってしまった。その中で氏が朝日新聞の地方局記者であることが判明してしまう。NHKとのトラブルの渦中にある朝日新聞の社員が、身分を明かさずにNHKを批判していたというのでますます批判が加速。
 そこで「しがない記者」氏はまたも対応を誤り、さらに批判が殺到し、ついにblogを閉じてしまったのだった。

 私は、この件は前回と同様、blog開設者のメディア・リテラシーがあまりに低かったために起きたと考える。特に渦中の会社に勤務する者がその事実を明かさずに自分の所属組織を擁護する書き込みをするというのは致命的だろう。

 本題はこの炎上自体ではない。この件はあちこちのホームページでコメントされたのだが、その中に大岡みなみ氏のページ「サード・インパクト」があったのだ(大岡氏は実名を明かしているが、ここでは氏のネットにおけるハンドルである「大岡みなみ」と記述する)。

 大岡氏は、フリージャーナリスト。司法と教育、司法などを専門としている(氏自身によるプロフィール氏の著作)。
 私は以前から氏の日記である「身辺雑記」を読んでいた。政治的態度は私とかなり異なるが、アクティブに私にはできない仕事をしているという意味で評価している。

 その大岡氏がこの記者blog炎上について2月6日と2月8日付けの「身辺雑記」(このリンクは最新版。近いうちに過去ログに入るはずなので自分で探して欲しい)で取り上げている(注:氏のページは直接日付へのリンクが出来ない構造になっている)。

 その内容が、私から見ると、どうにも氏の仕事からは考えられないほど根拠薄弱なのである。

 大岡氏は2月6日付の「記者ブログへの暴力的攻撃」で以下のように書く。

 友人の新聞記者が個人的に開設しているサイトのブログが、いわゆる「ネット右翼」に荒らされて開店休業に追い込まれた。ブログでNHKの番組改変問題を批判的に取り上げたところ、某巨大掲示板で一方的な非難が始まり、続いてブログに書き込みが集中した。それだけでなく、ネット検索やリンク先や記事内容からあっという間に本人が特定され、勤務先や本名などの個人情報が掲示板やほかのいくつものサイトで暴露された。さらには、職場に嫌がらせの電話までかかってくる事態にまで発展したという。

 「まともな論理」や「筋道立てたコミュニケーション」とはおよそかけ離れた世界で、しかも「集中攻撃」という形で一方的に誹謗中傷するのは、まさに言葉の「暴力」としか言いようがない。こういう袋だたきのバッシングはファシズムそのものだ。やっている連中はいっぱしの「言論」のつもりなのかもしれないが、こんなものは「言論」でもなんでもない。しかも、個人情報をさらして嫌がらせや脅迫まがいのことを平然とやってのけるとは、なんたる卑劣さだろう

 この記述には、朝日新聞記者が身分を明かすことなく朝日新聞を擁護する書き込みをネットで行うということに対する、倫理的な自省が見あたらない。
 大岡氏は2月8日付の「記者ブログへの暴力的攻撃 その2」で以下のように書く。

「 それからもう一つ。「所属している会社を隠して語った」ことがさも大問題であるかのように攻撃されているが、これは全く見当外れの不当な「言いがかり」だろう。サイトやブログの運営はあくまでも個人的にやっているもので、会社組織を代表して意見表明しているわけではあるまい。個人的な判断として「記者」の経験やバックボーンを明らかにしたとしても、だからといって会社員が会社をすべて背負って生活しているわけではない。これは、記者という職業に限らず、サイトやブログを個人運営している人たちすべてについて言えることではないのか。 」

 だが、言論組織に所属し、言論を仕事とする者が、自らの所属する組織を所属を明らかにすることなく擁護する言論をネットで公表するというのは、明らかに議論を一方向に誘導する行いではないだろうか。「しがない記者」氏が朝日新聞に所属しているという情報は、それを知っているか否かで、「しがない記者」氏の記事を読者がどう受け取るかを逆転させるだろう。

 つまり、「しがない記者」氏が朝日新聞の記者であるという情報は、本来的に「しがない記者」氏のNHK批判記事の一部なのだ。氏はそれを隠蔽してしまったのである。
 サイトや部録の運営は個人的にやるものだが、発言者は実社会における職業その他の属性から逃れられるわけではない。ましてジャーナリストの場合、仕事も言論、ネットで個人的に行うのも言論である。そこには相応の注意があるべきだったのではないだろうか。

 大岡氏は2月8日付け記事で書く。

「 もちろん、自分とは正反対の意見ではあってもきちんと筋が通っていて真摯に述べられている主張に対しては、ブログ主宰の記者もきちんと対応したと思う。少なくとも僕はそう理解しているし、そういう「真っ当な反論や批評」に対しては、それが「記者だから」などというのとは関係なく、人として誠実な対応をするべきなのは言うまでもない」

 その通りだ。私が思うに、「しがない記者」氏は、上記に大岡氏が主張することが全然実践できていなかったのである。

——————————

 一ヶ月以上前の事件、それも事件そのものではなく事件に対する第三者のコメントに、なぜ今更のようにコメントするかといえば、先般私のところにやってきて削除された例の「高校生っぽい書き込み」以降、「一体なぜ、こうもネットで市民運動は攻撃されるのか」そして「なんでまたこう市民運動的な言論を展開する論者は、脇があまくてリテラシーが低いのか」を考え続けているからだ。

 自分はどうなんだと言われれば、あやしいものであることは重々承知しているが、それでも大岡氏の記事に、「この人にしてこれか」と感じてしまったからなのである。

 

 安易な一般化は禁物なのだが——


     
  • たまたまそういう者が目立つだけなのか。
     
  • そもそも市民運動が、そういういい加減なものだったのか。
     
  • 市民運動という運動形態が、構成者のメディア・リテラシーを向上せしめる環境を持たなかったのか。
     
  • 市民運動というものに、引き寄せられる体質というものがあって、そこにメディア・リテラシーの不足が刻印されているのか。

 馬鹿馬鹿しいものもふくめて色々な仮説を考えてはいるのだが、なかなか納得いく説明が見つからない。

 以下まとめだ。

 市民が声を上げていくことは重要だ。
 が、可能な限りのデータや事実を吟味する前に偏った主張で声を上げてはいけない(週刊金曜日から生まれたあの愚劣な「買ってはいけない」のように)。だから市民運動には、なにはさておきネットにおいても通用するメディア・リテラシーが必要なはずだ。

 しかし、私がネットを見ていく限りにおいて、市民運動系のページに、情報の扱いに不慣れに起因する思われるメディア・リテラシーの低さが目立つのである。

追記:
 例によって興味本位のコメントは自粛をお願いします。私としては、大岡氏ときちんと議論をしてみたいなと考えていることをここに表明しておきます。おそらく結論は出ないでしょうが、少なくとも私にとっては得るものがあるのではないかと思えるので。

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