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2007.11.28

宣伝:11月30日金曜日、新宿・ロフトプラスワンのトークライブ「ロケットまつり20」に出演します

 ロケットまつりも、もう20回。今回は、遂に出版成った「ロケットまつり」の本、「昭和のロケット屋さん」(エクスナレッジ刊:1890円、12/10配本予定)の先行販売があります。お宝映像収録のDVD付きです。

 トークは、本の内容に垣見さん林さんの同僚である永岡さん、東さんが突っ込みを入れる「ここが違うぞ『昭和のロケット屋さん』」というメタな内容になるはずです。


宇宙作家クラブpresents
「ロケットまつり20〜祝!20回。祝!発刊!」
前回、驚愕のロケット歴史がまた紐解かれた。今回はどんな歴史が!?初売のロケット本あります!
【Guest】林紀幸(元ロケット班長)垣見恒男 (ペンシルロケット設計者)東照久(林さん元同僚)永岡忠彦(垣見さん元同僚)
【出演】浅利義遠(漫画家)、松浦晋也(ノンフィクション・ライター)笹本祐一(作家)

Open18:30/Start19:30
¥1000(飲食別)
当日券のみ

場所:ロフトプラスワン(新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 03-3205-6864、地図)

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2007.11.25

ディスカバリーチャンネル・カナダが「かぐや」のハイビジョン画像を公開している。しかも…

 サイエンスライターの鹿野司さんから教えて貰った。

 「かぐや」のハイビジョンカメラが取得したハイビジョン動画像が、ディスカバリーチャンネル・カナダのホームページで公開されている。

 ところが、日本からこの画像を見ようとするとブロックされてしまう。鹿野さんによると、プロクシーを介さないと観ることができないそうだ。

 この画像は、NHKとディスカバリーチャンネル・カナダの間の契約に基づいて、ディスカバリーチャンネル・カナダが利用しているものだ。

 契約に、ハイビジョンクオリティのネット公開を許す条項があり、「カナダ国内に限る」か「日本以外に限る」といった制限がかかっているのではないだろうか。そう考えると現状が理解できる。

 画像、プロクシーに関しては、私自身はまだ確認していないので論評は差し控えたい。とりあえず、HD画像が観ることが可能かどうか、色々試してみることにする。

 この件に関して情報を求めます。なにかご存知の方、試してみた方は、この記事のコメント欄に書き込んで下さればと思います。

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2007.11.24

はやぶさの「祈り」

Mezamenasai

 辛気くさい話ばかりでもいけないので。

 11月23日から、「祈り」が公開された。ネットでも観ることができる。

  • 「はやぶさ物語」:プロジェクトチームインタビューも素晴らしい。左サイドバーから「祈り」を見ることができる。

 CGで再現した小惑星探査機「はやぶさ」の探査の様子に甲斐恵美子さんらの「はやぶさ」に寄せたジャズをかぶせた番組だ。

Ririku

 記者会見では、「癒し系」といい、報道でもそのあたりが強調されていたが、それ以上に、「はやぶさ」が小惑星イトカワでなにをしたかを、主観として追体験できる出来となっている。

 この「主観として」というのが重要。自分がはやぶさになった気分になれるわけだ。

 CG再現映像は、イトカワ近傍でのはやぶさの動きを忠実に再現したもの。私は「スラスターの噴射回数まで合わせた」と聞いている。演出は主に時間軸の圧縮で行われている。実際のタッチダウンは一晩かかっているわけで、そのままでは映画の尺に入らない。

 ただし、CG映像制作後も、データの解析は進んでおり、現在ではタッチダウン時の挙動が、より明確になっているとのこと。その分は「祈り」の画像には反映されていない。

Descend

 「祈り」は各地の科学館などでも上映されている。上映場所はこちら

 また、「祈り」は来年春にはDVD化される。DVDには「祈り」に加えてもう一本の科学映画「『はやぶさ』の大いなる挑戦!! 〜世界初の小惑星サンプルリターン〜」、を収録。資料を収めたCD-ROMも附属する。

 以下は11月19日に開催された「祈り」に関する記者会見の席で、「はやぶさ」イオンエンジン担当の國中均教授から聞いた、「はやぶさ」現状のあれこれ。

 「はやぶさ」は現在、第一期軌道変換の1700m/sを達成し、スピンモードに入れて冬眠中。次の軌道変更は2009年2月から。400m/sの軌道変更を行う。詳細については公式サイト参考のこと。

  • 行きは、はやぶさをイトカワにランデブーさせる必要があり、はやぶさの位置と速度の両方をイトカワに合わせなければならなかった。帰りは、はやぶさと地球の位置を合わせればいいので、その分楽ではある(注:速度の差は、採取サンプルを入れた再突入カプセルが大気圏で減速することにより吸収する)。
  • これまでに実施した1700m/sの速度変更は、軌道の近日点付近で行う必要のあるものだった。残る400m/sは遠日点で行うべき速度変更。
  • 1つだけ残っているリアクションホイールは、これまでの帰還行程でも何度か止めている。冬眠中もヒーターでホイール付近の温度を一定に維持しているので、2009年2月の立ち上げで、回転しないということはないだろうと考えている。しかし立ち上げ後にどれだけの期間、正常に動作してくれるかは未知数。
  • 最後のホイールが駄目になった場合に備えて、イオンエンジンの噴射と噴射方向のジンバリングとで、三軸姿勢を維持しつつ必要な軌道変換を行うための検討を開始している。その場合、新たな制御ソフトウエアをはやぶさに送り込む必要があるだろう。はやぶさ遠日点付近にいる限られた時間内に、400m/sの加速を終えることができるかどうかが、かなり難しい問題となる。

 画像は記者会見で配布された、「祈り」のキャプチャー。冒頭、宇宙を漂う「はやぶさ」に女神(ミューズであろう。声は声優の富沢美智恵さん)が「めざめなさい」と呼びかけ、意識(!)を取り戻した「はやぶさ」がイトカワでの冒険を振り返るという構成になっている。

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2007.11.23

月からのハイビジョン画像と公共性

 nikkeibp.netに次のような記事を書いた。

 画像公開からこちら、なんとかフルクオリティの動画像をネットで公開できないものかと色々聞いて回り、働きかけもしたのだが、結果はリンク先にある通りだった。

 本当に、NHKには考えを変えてもらいたいと思う。どう考えてもNHK自身が損をしているのだし、なによりも私は、NHKがネット公開に同意しないことで、日本という国が行っている探査の実績をもっとも分かりやすい形で示す動画像が、世界に届かないことを危惧する。

 受信料で作られたカメラが、税金で打ち上げられた探査機に搭載されて撮影した映像だ。どこに成果を還元すべきかは、明らかだ。

 まず日本国民、それも一人でも多くの国民にであり、次いで画像の人類史的価値(私はこの形容を決しておおげさとは思わない)を考えれば、全世界の人々に、だろう。記事に書いたが、NHKの著作権を尊重しつつできることはいくらでもある。

 高精細テレビ画像に関しては、例の悪評ばかりのコピーワンスをダビングテンに切り替えるということもあり、色々動きにくいようではある。だが、原理原則に拘ってNHKすら損をしているという状況を理解してもらいたいところだ。

 この件に関しては様々な話を聞いたが、ひとつ言えるのは実際に現場で働いている人は例外なくネットで公開できればと考えていたということだ。

 では何が問題なのか。NHKは巨大な組織で、どこでどんな意志決定をしているのか定かでない部分がある。どうも著作権絡みの部分は、NHKの“奥の院”的なところで意志決定が行われているらしく、一介のフリーランスである私は、核心にまでアクセスすることができなかった。

 以下、記事を書き終えた後で、気が付いたことをまとめておく。

 NHKのことを公共放送と呼ぶ。「公共」とは、辞書を引けば「(1)社会全体に関すること。おおやけ。(2)おおやけのものとして共有すること。」とある。

 今回の問題は、テレビ、ラジオといった情報の伝達形態が「公共」から滑り落ちる過程で起きたのではないだろうか。

 公共放送という以上、その内容は全ての人に伝達されなければならない。放送法ではNHKに「あまねく」放送を届ける義務を課している。電波を届ける義務は、「公共」であることの証拠であり、逆にNHKの公共放送としての特権的地位を保証してきた。

 それは同時に、「日本国民にあまねく情報を伝達するメディアはNHKしかない」という事実に基づくものであった。

 インターネット、特にブロードバンド接続の急速な普及によって、この部分が今、急速に崩れているのではないだろうか。

 NHKとしては、自らが公共放送である以上、国民に月からのハイビジョンを伝える最適な手段は自らの番組プログラムによる放送であるというロジックなのだろう。

 しかし、ハイビジョン・テレビの普及がまだまだだ。デジタル放送普及推進協会の速報値を見ると、今年10月末の段階で、地上波デジタル受信機は約2637万台は、BSデジタル放送受信機は約3036万件となっている。日本の総世帯数が4753万世帯であることを考えると、まだ1700万世帯ほどがそもそもハイビジョン放送を受信できない状況にあることがわかる。

 しかも、この数字は受信機の数字であって、ハイビジョンクオリティを映すテレビ受像器の数字ではない。今年5月時点での総務省発表(pdfファイル)によると、地上波デジタル対応受信機の普及率は27.8%。しかしこの中にはチューナー内蔵録画機とやCATVセットトップボックスなどが入っている。はっきり「ハイビジョンクオリティを映すことができるテレビ」であるチューナー内蔵テレビの世帯普及率は19.3%。

 つまり、NHKが「公共放送だから放送で国民に月からのハイビジョン画像を伝える」と言っても、最大でも2割ほどの世帯にしか、ハイビジョンクオリティでは届かないということになる。

 一方、ブロードバンドの世帯普及率はインターネット協会の調べて今年3月において50.9%だ。つまり、放送しても2割の世帯にしか届かない情報が、ネットに出せば5割の世帯に届くのである。

 しかもネットに出せば、日本だけではなく、全世界に届く。NHKは世界の放送局にハイビジョンクオリティの月からの画像を配信したが、ネットに出すならば配信の手間をかけることなく、世界中、それもハイビジョン放送が始まっていない国にまで、画像が届くわけだ。

 これが人気の映画などだったらとんでもないことで、実際動画像共有サイトは、著作権絡みで問題になっているわけだ。しかし、日本国民の受信料と税金とで得られたデータは、せめてそのハイライト部分ぐらいは、日本という国のプレゼンスを世界に示すためにも、なるべく多くの人がアクセスできる形態で公開すべきだろう。

 通信放送融合時代に、「公共放送の公共性」を真剣に考えるなら、ネットへのアップロードよりも良い方法があるとは、私には考えられない。

 多分に、NHKは、放送が唯一の公共放送だった時代の思考法にとらわれているのだろう、というのが私の結論である。

 おそらく、今は「公共」が放送というメディアからネットへと移行していく過程にあるのだろう。その過程で起きたのが、今回のNHKの対応だったのだと思う。

 許認可、利権、収益の3方面から放送業界の実態を解説した良書。この本を読むと、放送業界の表裏が一応理解できる。ちなみに私が以前書いた書評はこちら


 元NHK記者が書いた、NHKと政治の内幕。あまり新しい情報はないが、公共放送というものがどのようにあちこちにぶれつつ現在に至ったかを知るには良い本だ。

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2007.11.17

地球の出小史

Earthrise1

(Photo by JAXA/NHK)
 何度見ても素晴らしい。「かぐや」のハイビジョン画像。 アポロ宇宙船は月の赤道近くを回っただけだ。アメリカの「クレメンタイン」探査機は、月の両極上空を飛んでいるが、月面からの高度100kmまでは降りていない。

 これは月の北極から見た、いまだかつて誰も見たことのない風景だ。

 「CGみたいだ」「嘘くさい」という声もある。私達は空気のある地球上で遠近を感じ取るように進化し、適応してきた。私達が嘘くさいと感じるのは、宇宙で撮影された証しだ。

Mifune_moon この19世紀的に「嘘くさくない」画像は、1931年(昭和6年)に三田光一という自称超能力者が念写した月の裏側だ(画像は検索で見つけてきた)。念写、すなわち写真乾板にえいやとばかりに念を込めて写し取ったものだ。…ということになっている。

 日本の超能力研究の先駆者である福来友吉のアドバイスで、「念写以外では見ることができないもの」ということで月の裏側を写したのだという。ところが月の裏側が本当はどうなっているか分からなかった。つまりこの念写された映像が本物かどうか、誰も確認できなかった。念写という能力の実在も確認できなかったのである。

Luna3_2  時代は下って1959年10月、ソ連の探査機ルナ3号が、月の裏側を通過し、17枚の写真を送ってくることに成功した。ルナ3号にはフィルムカメラが搭載されていた。機内でフィルムを現像し、それをファクシミリ伝送した。具体的にどんな装置だったのか興味を引かれるところではある(無重力状態で、液体を扱うのはかなり難しい。現像はどうやったのだろうか)。

 ルナ3号の画像により、三田光一の念写がウソであることが明らかになった——と、私などは思うのだが、トンデモ系の本には、「ルナ3号の映像により三田の念写が真実であることが明らかになった」などと書いてあるらしい。

 まこと、人間は目の前のものをあるがままに見るのではなく、見たいものを見いだしてしまう困った生き物である。

Apollo8_earthrise_4

 そして、この歴史的写真が来る。1968年12月、アポロ8号が撮影した「地球の出」の写真だ(Photo by NASA)。荒涼たる月面と、水が滴りそうな青い地球との対比は、衝撃的だった。人類の地球に対する認識は、この写真以前とこの写真以降に分けられるといっても過言ではない。ここに至って初めて人類は、自分たちが、恵まれた環境を保つ小さな星の上に、カビのごとく繁殖していることを自覚したのだった(「自覚しただけ」、なのかも知れないが)。

 1972年、アポロ計画は17号で終了する。ソ連はその後も無人月探査を続けたが、1976年8月のルナ24号でこちらもお終いになった。1970年代後半から80年代を通じて、月は忘れられた場所であり続けた。

 アメリカではいくつかの月探査の動きが出ては消え、出ては消えを繰り返していた。1980年代、NASAは「ルナ・オブザーバー」という大型の探査機計画を作り上げたが、予算不足から消滅した。予算不足の理由は、スペースシャトルと宇宙ステーションいう予算の大食い虫が、NASAの宇宙計画の中心に座り込んでいたからだった。

Clementain_earthrise_2 予算の壁を乗り越えて、探査機「クレメンタイン」が打ち上げられたのは、1994年のことだった。クレメンタインは本来、戦略防衛構想(SDI)向けの技術を実証する実験衛星だったものを、冷戦終結後に月探査機に転用した、軍とNASAの共同ミッションだった。

 クレメンタインは様々な科学的成果を挙げた。そしてもちろん、月と地球の画像を撮影していた(Credit: U.S. Geological Survey)。が、このアポロ以来の月と地球の映像は、当時全くといっていいほど話題にならなかった。

 21世紀、月への先鞭を付けたのは、欧州だった。欧州宇宙機関(ESA)の計画は、どこかひとつの国が主導する形式をとる。欧州初の月探査機「スマート1」は、スウェーデンが主導する計画だった。2003年9月に打ち上げられたスマート1は、イオンエンジンを使って1年2ヶ月をかけて月周回軌道に到達した。


 欧州も、もちろん撮影した。「地球の出」の画像を!(リンク先にaviファイルがある)

Earthset_2

 そしてかぐやの画像だ(Photo by JAXA/NHK)。

 地球の出の撮影は、月に赴いた者の特権であろう。と、同時に、その画像は人類全体の共有財産でもある。



 アポロ計画で撮影された月面の写真をまとめた写真集。オリジナルのフィルムから高精細スキャンを行った映像は美しいの一言に尽きる。現在は絶版のようでアマゾンではユーズドストアから買うしかない。どうしても欲しいならば、現在も入手可能な英語版を買うのも手かもしれない。


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2007.11.16

地形カメラとマルチバンドイメージャ

 次々と初画像が公開される月探査機「かぐや」。今日は地形カメラとマルチバンドイメージャの取得画像が公開された。

 「アポロ以来の大規模月探査」といううたい文句が、単なるキャッチフレーズではなくなり、着々と実績として出てきつつある。

 今回公開されたのは較正前のデータであり、この後較正を行い、研究に供し、結果が論文として発表され、最後にデータが誰でもアクセス可能なデータベースに格納されて、はじめて「かぐや」のミッションは完遂ということになる。すべてはこれからだ。

 かぐや搭載の観測機器については、JAXAの広報誌「JAXA's14号」(pdf;3.72MB)に分かりやすい記事が掲載されている。

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2007.11.15

11/12読売夕刊のコラムに「はやぶさ2」登場

 11月12日の読売新聞夕刊2面のコラム「夕景時評」に「宇宙開発と民意」というタイトルの記事が掲載された。執筆者は編集委員の知野恵子さん。

「『はやぶさ2』実現のために声を上げて——。ジャーナリストの松浦晋也さん(45)がインターネットで呼びかけている。」

で始まって、はやぶさ2を巡る動きを簡潔にまとめ、「実は宇宙好きという隠れファンは結構多い。そんな人の支援を引き出し、民意参加型の第2のはやぶさ誕生となるか。注目される。」と締めている。

 小さなコラムでも、マスメディアに載る意味は大きい。知野さん、どうもありがとうございます。

 JAXAへのはやぶさ2実現希望のメールが約80通、宇宙開発委員会に約30通という数字は、私も初めて知った。

 もしも「ネットの跳ね返りが騒いでいるだけだよ」と考えている人がいるなら、思い直してもらいたい。

 過去に、たとえ数通でも「ぜひ、このミッションを実現してほしい」という投書が、一般から届いたミッションがあっただろうか。

 80通は、一部のマニアが騒いでいるだけの80通ではない。その背後にはメールを出すほどではないが、「はやぶさ2」が見たいと思っている、もっともっと多くの物言わぬ普通の人たちがいる。

 皆、JAXAに期待しているのだ。

 あらためて、「はやぶさ2」実現に向けて呼びかけたい。

「未来を見たいのならば、声を届けて」と。

 メール送り先などははやぶさ2を実現させよう勝手にキャンペーン、当blogではここここを参考にして欲しい。


 知野さんは、H-IIロケット第1段のLE-7エンジンが爆発事故を繰り返していた頃から、ずっと宇宙関係を取材してきたベテランだ。あの頃からずっと、継続的に宇宙関係をウォッチングしてきたジャーナリストは、今やほんの一握りとなってしまった。その中の一人である。

 もう大分時間が経ったので、ばらしてもいいだろう。拙著「H-IIロケット上昇」に、LE-7エンジンのトラブルが続いていた時期、広報を担当していたNASDAのN氏(本を見れば名前が出ているが、ここでは頭文字にしておこう)の自宅に夜討ち朝駆けをかけ、玄関前でN氏をつかまえて取材し、周囲からあらぬ噂を立てられそうになった女性記者が登場する。

 若き日の知野さんの勇姿である。

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2007.11.14

NHKの「探査機“かぐや”月の謎に迫る」

 本日、NHK総合/デジタル総合で、以下の番組があります。

探査機“かぐや”月の謎に迫る
 〜史上初!「地球の出」をとらえた〜
午後8:00〜8:43

 デジタル総合では、昨日発表された「地球の出」の映像を、フルハイビジョンで観ることができるようです。

 不安要素は以下の通り。

出演者
稲垣吾郎
眞鍋かをり
市川森一
アラン・ビーン(アポロ計画宇宙飛行士)

司会:桂文珍
   與芝由三栄
解説:国立天文台准教授…渡部 潤一
語り:礒野佑子
   土田大

 眞鍋かをりはともかくとして、稲垣吾郎・市川森一がなにを言うか非常に不安だ。

 NHKには前科がある。昨年の11月18日、NHKは「史上初!ハイビジョン生中継 LIVE宇宙ステーション」と銘打って、国際宇宙ステーション(ISS)からのハイビジョン中継番組を放送した。

 ISS内部の画像が見られるということで、私は期待していたのだが、スタジオにゲストが出て、どうでもいいことをしゃべるしゃべる。

 この時のゲストは、以下の通り。

 山崎直子 (JAXA宇宙飛行士)
 米村でんじろう (科学実験プロデューサー)
 野口健 (登山家)
 江川達也 (漫画家)
 安めぐみ (タレント)

 米村でんじろうは優れた実験プロデューサーだが、宇宙関係に詳しいわけではない。野口健はアルピニストとして一流だが、もちろん宇宙に(以下同文)。江川達也は、卓越した漫画家だが(以下同文)。安めぐみ(以下略)。

 テレビの前で「いいからお前らしゃべるな!ステーションの中を写せ」と怒鳴ってしまった。

 この時は生中継だったので、間を持たせるためにスタジオにゲストを呼ぶというのもまだ理解できた(うっとうしいだけだったが)。

 が、今回は録画画像なのだ。完全に制作者側がコントロール可能なのである。

 この件、取材先で同席したNHK関係者に尋ねたことがある。
「どうしてあんなに素晴らしい素材が、あそこまでダメな番組になっちゃうの?」

「そうしないと視聴率が取れないんですよ」というのが返事だった。
「みんなの知っているタレントがゲストに出ないと、視聴率が取れないと思いこんでいるだけじゃないのですか」と突っ込むと「うーん」という返事。

「『タレントが出ないと観ない』なんて視聴者をバカにしていると、お金があって質の高い視聴者層はみんなディスカバリーチャンネルやBBCに逃げちゃいますよ」
「そうなんですよねえ。僕らも危機感あります」

 現場は分かっているらしいのだ。現場は。

 とりあえず、今晩の番組では、月からの画像もさることながら、誰が何を言うかに注目である。43分しかない番組だ。私としては余計なおしゃべりは最小限に留め、密度の高い映像と解説を視聴したい。

追記
 観ました。かなり悪かったが、最悪ではなかったという印象。さんざっぱらゲストがくっちゃべって、かぐやからの映像は3分というのを予想していたが、それよりはずっと良かった。

 ぐちゃぐちゃだったISS番組に対する反省もあったのだろう。

 映像の素晴らしさに圧倒される。科学解説部分は手慣れたもので、分かりやすい。

 もっとも、ハイビジョン映像は、実時間ではなく高速度再生だったり、一部を拡大したり、ということをやっていた。これは、その旨説明しないと、放送したものがリアルタイム画像と誤解する人が出そうだ。

 もちろん「地球の出」が、月周回軌道からのみ見えるもので、月面から見ると地球は空の一点にいつでも止まって見える(もちらん裏からは見えない)ということも説明すべきだろう。

 ともあれ、ゲストの人数が多すぎる。43分しかない番組だ。どのゲスト本人もしゃべり足りず、月への興味ではなく、ゲストへの興味で観た視聴者も、どのゲストのファンであれ欲求不満になったのではないか。

 しかも、危惧した通り、ゲストのしゃべりに意味がない。映像があまりに雄弁なので、ゲストの「きれいですねえ」というような言葉が空虚に響く。ましてや「ハイビジョン」を強調する演出は「またNHKの宣伝か」としらけるだけ。

 そして司会の桂文珍はしゃべり過ぎ。しゃべりを本領とする彼を司会に持って来る意味はどこにあったのだろうか。

 ゲストはアラン・ビーンと渡部先生だけでいいだろう。

 せっかくアポロ12号で月に行ったアラン・ビーンが出たのだから、もっと彼の話を聴きたかった。番組進行の都合からか、ビーンの発言を遮るようなところがあったのは残念。

 今回の映像取得にはディスカバリーチャンネル・カナダも噛んでおり、同じ映像を使った番組を用意している。


 私の周囲の反応は以下の通り。

「NHKは自分たちが撮影したものの価値を信じていない」
「想像していた悲惨な番組と比較するとずっと良かった」
「司会が駄目駄目」
「ゴローちゃんの評価、その出番の少なさ故に急上昇」

 そして、やはりというべきか…

「ディスカバリーに期待だな」

 日本でも、デジタルCATVに加入していればディスカバリーHDを見ることができる。

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2007.11.13

かぐや、地球の出の撮影に成功

 月探査機「かぐや」が、地球の出の撮影に成功したと発表されました。

 ハイビジョンの開発には様々な意見があったが、「この画像を取るためにこそ開発した」と考えれば、すべて納得できる——そう言い切りたいほど素晴らしい画像です。

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2007.11.12

関本忠弘氏、逝去

 “A-Bike”で検索してくる人が多いので、「A-Bike」というカテゴリーを新設した。初音ミクもいずれカテゴリーを作ったほうが良いのかも。

 元日本電気会長、関本忠弘氏の訃報を聞く。享年80歳。

 私がパソコン雑誌で記者をやっていた1990年代前半が、関本氏の最盛期であり、日本電気もまたPC-98シリーズの最盛期だった。

 記者懇談会に行くと、いつも長身白髪の関本氏の周囲には記者が群がっていた。その多くは「少年探偵団」と揶揄された日経BP社の若い記者であり、私もその中に混じって話を拝聴したものである。

 「声と態度のでかいじいさん」というのが第一印象であり、実際「関本ラッパ」という言葉も記者の間ではささやかれていた。経団連の宇宙開発推進会議のトップでもあり、記者懇談会や記者相手の新年会などの席で宇宙関係の話を振ると、「そりゃ宇宙開発は、国が力を入れて是非ともやらにゃいかんですよ。君らももっともっと書いてくれなくちゃ」と、ひときわ大きな声で言われたものだ。

 私は、傲岸な印象を振りまく老経営者に興味を持った。彼は理学系の学部を卒業して日本電気に入社している(11/13記:関本氏は工学部ではなく、東京大学理学部物理学科を卒業でした。訂正します)。にも関わらず、関本氏の行動には理工系とは異質の、政治的な思惑が目立った。技術に生きる者なら、そうはしないだろうという言動を、彼はしばしばした。そのアンバランスさの理由を知りたかった。

 彼は、1960年代、設立されたばかりのコムサットに出向した経験がある。あの政治的な言動は、多国籍の技術者がそれぞれの国益を担って集まるコムサットで覚えたものか、とも思った。もちろんこれは本人に確認したものではなく、私の想像である。

 あの頃は日本電気も業績絶好調だった。技術のNECの未来は、盤石に思えたものだ。

 「これはまずいかも」と思ったのは、日本電気が三田に新本社ビル、通称NECスーパータワーを竣工し、マスコミ向けに内部を公開した時だった。

 会長室は、スーパータワーのてっぺんのワンフロアを使ってしつらえてあった。眼下には東京の街が一望できる部屋のインテリアは白を基調としており、なぜか病院の集中治療室のように感じられた。人間が精神を自在に活動させる場所とは思えなかった。

 部屋には巨大なタンス大のディスクオルゴールが置いてあった。もちろん社費でインテリアとして買ったのだろう。

 失礼ながら、関本氏はオルゴールに愛着を抱く質には見えなかった。アンティークの大型オルゴールは、それこそ数千万円の値段で取引される。オルゴールの設置が関本氏の意志かは知らないが、虚栄のために巨費を投じて巨大オルゴールを入れたのならば、それは会社としてのビジネス精神の退廃ではないか。

 孤独な会長室に巨大なオルゴールが鎮座しているのを見た時、初めて私は一見絶好調に見える日本電気の将来に危機感を感じた。

 その後のことは皆さんもご存知の通りである。PC-98シリーズはWindows時代の到来と共に衰退した。日本電気は1998年に防衛庁や宇宙開発事業団への過剰請求が発覚し、関本氏は退任。その後、後継の経営陣と対立して、相談役を解任となった。

 関本時代は絶好調だった日本電気の業績は、その後の経営陣の元で長く低迷し、スーパータワーも売却された。最近やっと回復への糸口が見えてきたところである。

 私はなんとかして関本氏から詳細な聞き取りをしたいと思っていた。日本電気その他の過剰請求事件だが、どうしても単なる一メーカーの暴走に思えなかったからだ。

 技術開発型のメーカーが、官需において全然儲かっていないことは、知る人ぞ知る事実である。

 官が「なにかを欲しい」と言い出す前に、相当の先行投資を独自に行って技術を開発しておかなければならない。にもかかわらず官から取れる仕事からの収益はといえば、実費プラス数パーセントの利潤で計算される。官は、決して技術開発のための先行投資を回収することを認めてはくれない。

 私には、あの過剰請求の手法が、そういうメーカーの事情を知った上で、財政当局が「こんな方法もある」と指導した結果ではないかと思えるのである。一般に官需メーカーは極端なまでに官の顔色を気にする。官が「やってもいい」とでも言わなければ、過剰請求をするとは考えられないのだ。

 かつての日本には、この手の「硬直化した制度の不備を現場のやりくりでうまくやり過ごす」仕組みが随所にあった。

 この憶測が正しければ、過剰請求は官の責任をもすべて民、それも日本電気ほか数社がかぶる形で正常化されたということになる。そうならば、官やその他の官需メーカーは、責任をすべて日本電気以下数社にかぶせて逃げたわけだ。

 そのあたり、実際にどうだったのか。
 私は関本氏に知っていることを話してもらいたかった。日本電気に過剰請求の責任があることは間違いない。しかし、すべてを日本電気が被るべきものかは、もっと事実関係が明らかにならないと分からない。

  2004年に、「国産ロケットはなぜ落ちるのか」を上梓した後、私に興味を持ったのか、関本氏が知人達と開催している食事会の末席に呼んで貰ったことがあった。その時、遠回しに「知っていることを全て話して欲しい」と頼んだのだが、色よい返事はなかった。

 あるいは氏としては、引退したつもりはなく、また権力の中枢への返り咲きを目指していたのかも知れない。まだまだ、真実を話す時期とは考えず、すべてを腹に秘めて、捲土重来を期していたのかも知れない。

 関本氏の死により、様々なことが表沙汰にならずに消えていく——そんな気がする。私の憶測も、裏付けを得る機会を失った。

 関本氏と、そんなに多くを話したことがあるわけではない。少なくとも通り一遍の記者としての接触で、共感を抱けるようなキャラクターではなかった。

 それでも、気にしないわけにはいかない雰囲気をまとい、注目せざるを得ない存在感を放射していた経営者であった。

 謹んで関本忠弘氏の冥福をお祈りいたします。
 

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2007.11.09

asahi.comにニュースが載る

 今日になって11月9日付けで、asahi.comにかぐやのハイビジョン画像の記事が掲載された。

 それにしても、

2007年11月09日09時05分

 月探査機「かぐや」が高度約100キロからハイビジョンカメラで撮影した月面の映像を、宇宙航空研究開発機構とNHKが7日、公開した。

 という、11/7のニュースを11/9午前9時過ぎのタイムスタンプで伝える、全部で350文字弱の短い記事だ。

 ネタの大きさに比べて記事が短く、そっけない。つまり、朝日自身、この記事がタイミングを逸していることを自覚している。

 今回の情報そのものは7日午後5時に公開されているので、8日朝刊に余裕で間に合う。ところがコメント欄に寄せられた情報によると朝日紙面は8日夕刊で、このニュースを扱ったそうだ。

 朝日に限らず、ニュースの重要度とどれだけの紙面を割くかは、デスクが判断する。デスクは大抵の場合、記者出身の部長クラスが当番制で担当する。

 となると、どうやら8日朝刊の紙面構成を担当したデスクが、判断を誤ったという可能性が高そうだ。たしかに8日は小沢辞任関連の大ネタがあったので、科学ネタに紙面を割きにくい状況ではあった。それにでも他社は軒並みきちんとwebには掲載しているところからすると、webも含めた紙面コントロールに失敗したと見るのが自然である。

 ともあれ、この後は朝日も「かぐや」関連ニュースには注意することになるだろう。

 私としては、少々いじわるな想像を楽しむことにする。

設問:なぜ朝日は「かぐや、月面のハイビジョン撮影に成功」というニュースをタイミング良く扱えなかったのか?

  • 陰謀論その1:さすが赤ピー、中国の嫦娥1号のニュースを目立たせるために、あえて「かぐや」を無視したナリー(JAXAとNHKは朝日に謝罪と賠償を要求せよ!)
  • 陰謀論その2:デスクが「ロケットを作るのも衛星を作るのも死の商人である軍事メーカーだ。そんなものは人民の新聞の紙面に載せられない」と考えた(それ行けJAXA前でインターナショナルを歌おう!)
  • 陰謀論その3:朝日とNHKの間に何らかの確執が存在し、デスクよりも上層部から「NHKの提灯記事なんぞ載せるんじゃねーぞ」という圧力がかかった(そういや、例の「サンゴに落書き」ってどこが最初にスクープしたんだっけ)


 個人的に一番ありそうな気がするパターン


  • 担当デスクが「月から動画像?それってアポロの時にもうやってるよね。大したことじゃないよね」という認識だった(「ハイビジョン? ウチの嫁が欲しがっているけど、俺よくわかんなくってさあ…」)

 これが一番イヤだなあ…

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2007.11.08

おかしいな?

 以下、少々気になったので。

 おかしいな、朝日新聞はどうしたのだろうか。私が気が付いていないのだろうか??

 かぐや特設ページにも載っていないというのは少し考えにくい。本当にどうしちゃったのだろう。

 紙の本紙には掲載されたのだろうか。私は朝日新聞を購読していないので分からない。にしてもカラー画像が出ているのだから、Web媒体にこそふさわしいニュースではある。

 朝日は、この手の話題は決して嫌いな新聞ではないし、なにより大手メディアは他紙が一斉に掲載していることが自分のところに載っていないのを一番嫌うはずなのだけれども。

 今回の発表はJAXA広報部経由なので、当然朝日新聞にも同じ情報が渡っている。

 今回の映像は、月からの動画像伝送としては、1972年のアポロ17号以来35年振り。もちろんハイビジョンクオリティの動画像としては世界初だったので、決してニュースバリューが劣るということはないはずなのだけれども。


 朝日新聞がこの件を報じているのを見た方、教えて下さい。自分のうかつで載っているのに気が付いていないのなら、非常にはずかしいので。

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A-Bikeと初音ミク

 気が付くとAmazonもA-Bikeの取り扱いを始めていた。値段は5万8800円だから、大作商事取り扱いの正規輸入品だろう。ポイントが10%付くから実質5万3000円ほどで入手できる。なかなかよく書けた評価がついていて、それぞれ星4つ。

 万人に勧められるものではないが、理解して使うならば悪くないということだろう。実際私はずいぶんと便利に使っている。


 


 そして、本題。Amazonには「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というサービスがあるのだが、11/8現在、そこに表示されているのは、なぜか「初音ミク」なのだ。

 つまりA-Bikeを買っている人は「初音ミク」も買っていますということなのだが、何か関係あるのだろうか?
 自分は確かにその両方でblogを書いているが、影響しているということは…ないよなあ。

 どなたかイラストの腕に覚えのある方、A-Bikeに乗っている初音ミクとか、描きませんか?
 喜ぶのはごく限られた層だとは思うけれど。

 ちなみに私のところにも「初音ミク」は届いているが、なかなか使う時間がとれないでいる。
 そうこうしているうちに「VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ01 鏡音リン」というのが出るそうで、初音ミクも使いこなせないでいるのにとてもそっちまでは手が回りそうにない。

 その初音ミクだが、GoogleとYahoo!の画像検索で一時期検索不能になったという事件。ネットでは、「VOCALOIDの権利を、クリプトン・フューチャー・メディアから奪いたい電通がやった」「同時期に伊達杏子をカムバックさせようとした電通の陰謀だ」などという話まで流れている。

 みんな陰謀論が好きだから、とも思うが、商用検索エンジン2種が同時期に同じ検索キーワードに対して不正確になるということは、少なくとも商用検索エンジンというものの脆弱さを示しているといえるだろう。

 脆弱さとは、技術的なものでもあるし、社会的なものでもある。

 なんらかの形でオープンソースの検索エンジンが必要な時期に来ているという気がする。調べるとオープンソースの検索エンジンはいくつか動いているが、まだまだ前途多難なようだ。

 ちなみに、伊達杏子は、いくら復活を狙ってもダメだと思う。あまりにもキャラクターイメージが完成されすぎていて、誰もマッシュアップに参加できないから。初音ミクではネットユーザーが適当にイメージをいじくって遊べる。しかし、伊達杏子では遊べないのだ。

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2007.11.07

本日(11/7)夕刻、かぐやからの月面ハイビジョン映像公開

 JAXAは月探査機「かぐや」からの月面ハイビジョン映像(3分間)の受信に成功。データ処理など終わり次第(本日午後5時予定)、映像各社に公開されるそうです。


 本日夕方のニュースが楽しみです。特にハイビジョンカメラ開発を担当したNHK。

 公開されるハイビジョン映像は全部で3分なので、テレビ各社が正味何秒の映像を放送するかも、注目点でしょう。

 午後5時27分

 画像が公開されました。

 これは素晴らしい!
 中村良介さんが指摘していた極域の日陰地域の同定に十分使えそうな画質に思える。これからこのクオリティの画像が次々に出てくるとなると、我々一般の月を見る目すら変化しそうではないか。

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「はやぶさ2」同時打ち上げの計算、50周年ラッシュ

 先日、nikkeibp.netにH-IIAで「はやぶさ2」打ち上げは可能?~相乗り打ち上げの可能性に言及しないJAXAという記事を書いた。ここで私は簡単な計算を行い、H-IIA相乗りで「はやぶさ2」は特段のコスト増加なしに打ち上げ可能であることを示し、相乗りの候補として、ASTRO-G(2012年打ち上げ予定)と、GPM(2013年打ち上げ予定)が存在すると指摘した。

 すると、非常にありがたいことに世界ロケット記念館というホームページを運営しているLH2さんという方が、私が行ったよりもきちんとした計算を行ってくれた。

 LH2さんの検討によると、ASTRO-Gと「はやぶさ2」の同時打ち上げは、キックモーターを使わなくとも第2段3回目の着火を行うことで可能になるという。

 私は直接LH2さんとは面識はないが、航空宇宙学科の学生さんであると聞いている。今年のエイプリルフールには「GXロケット、計画変更へ」というヨタ話を飛ばし、そのあまりの出来の良さにJAXAロケット関係者が動揺したという快挙を成し遂げている。

 なにしろ野田司令が野尻ボードで「で、改めてお願いですが、エープリルフール・ネタには、パロディだと、もう少し分かりやすいようにしてもらえますか?」と懇願したのだから、大したものだ(野田さん、私思うにこの件に関してはエイプリルフールのネタを一人歩きさせて、影響を受けてしまうような宇宙開発のプロの側に問題があるのでは?もしも役所とか財政当局とか政治家が影響されるとしたら、エイプリルフールを見抜けない彼らが宇宙政策をどうこうしていることの危うさのほうがよっぽど問題では?)。

 こういうきちんとした検証ができる人が、どんどん増えてもらいたいなと思う。宇宙という分野は、物理法則がそのまま適用できるので、簡単な計算ならば自動車や飛行機よりもずっと単純だ。LH2さんが行ったような計算ができる人が増えて、JAXAのやっていることを計算で検証できるようになれば、それだけ日本の宇宙開発は透明かつ公正なものになるだろう。


閑話休題
 日本ではあまり話題にならなかったが、今年の10月4日は世界初の人工衛星「スプートニク1号」が打ち上げられてから50周年だった。

 実は、今年の11月3日は、スプートニク2号の50周年だった。映画「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」でストーリーのバックグラウンドとなる、初めて軌道に乗り(それ以前も弾道飛行で宇宙に行った生物はいた)、帰ってこれなかった犬の打ち上げがあった日である。可哀想な犬クドリャフカは、打ち上げ数時間後に過熱のために死亡していたそうだ。


 1950年代から60年代にかけて、宇宙開発は急速に進展した。つまりこれからしばらくの間、宇宙は50周年ラッシュになるのだ。ざっとこんな感じで——

  • 2008年1月31日:アメリカ初の衛星「エクスプローラー1号」打ち上げ50周年
  • 2008年3月17日:アメリカの「ヴァンガード1号」打ち上げ50周年(現在軌道上にある最古の衛星)。
  • 2009年1月2日:最初の月探査機ルナ1号打ち上げ50周年
  • 2009年9月4日:ルナ2号打ち上げ50周年(最初の人工物体月面到達)
  • 2009年10月7日:ルナ3号打ち上げ50周年(最初に月の裏側を撮影)

 もう少し関連本が出るかと思っていたが、スプートニク50周年に出たのはこの本だけだった。長年朝日新聞の科学部で宇宙開発を取材してきた著者による、この50年に飛んだ衛星の紳士録である。科学的に華々しい成果を挙げた探査機あり、地味に技術開発を進めた衛星あり、半世紀もあると随分と人間は色々なことをやってきたというのが分かる。今のGPSにつながる「トランジット」や、最初の気象衛星「タイロス」といった、地味であまり知られていない衛星についても取り上げている。また、取材の現場で見聞したこぼれ話も今となっては興味深い。  宇宙開発に興味があるならば、持っていて損はない一冊だ。

 スプートニク1号については、宇宙開発史の桜木さんが、謎のスプートニク打ち上げロケットT3(pdfファイル)という面白い記事を公開している。ソ連がロケットの正体を隠したものだから、西側ではいかなる推測が出回ったかのまとめだ。実際のR-7ロケットよりも格好良い図が出てくるのが、今となっては笑える。

 そういえば、かぐやの月周回軌道投入も、スプートニク50周年と重なったのだけれど、メディアはほとんど取り上げなかったな。

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2007.11.04

A-Bikeが壊れた(その3):組み立てる

 A-Bikeを組み立てる事自体は大して難しくない。すべてのネジにワッシャが入っているから、なくさないように注意することぐらいだ。

Chaincutter 今回、一次系、二次系共にチェーンを交換したが、これまた道具さえあれば簡単だ。一次系のシマノのチェーンは、シマノ製のチェーンカッターがあれば、簡単に切断できる。新しいピンを押し込んでの結合も、同じチェーンカッターで行える。ピンはチェーンを買えば附属しているが、ピンだけを購入することも可能だ。  二次系は、専用のチェーンカッターで切断し、結合専用のコマでつなぐ。

Prichain 上がオリジナルの中国製?チェーン、下がシマノの8段変速用チェーン。手に持つとコマの動きが違う。シマノ製のほうがずっとなめらかだ。きちんと計測したわけではないが、重量もシマノ製のほうが軽いようだ。二次系の細い25チェーンも、椿本製のほうが軽かった。チェーンを交換することで、若干の軽量化も期待できる。