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2010.06.27

6月24日のキュレーション記者会見(後半)

 6月24日のキュレーション記者会見(前半)の続きです。パソコンのバッテリーが切れてしまったので、ここからは手書きメモからの書き起こしです。すべての質問、発言を追い切れてはいないことをご了承下さい。

質疑応答(承前)

NHK:サンプル回収作業のプレスリリースから、コンテナ内容の発表までどれぐらいかかるか。

藤村:イトカワ起源の物質が見つかり次第発表する。ただし、それを見つけるのが難しい。

川口:(当日配布の資料では、発表は8月となっているが)8月以降でなければ発表できないというわけではない。

朝日新聞:ふたを空けて中を見るのはいつか、

上野:キュレーション設備のチェンバー第2室に移動してすぐだ。
藤村:作業スケジュールは早くなったり遅くなったりするが、手順が前後することはない。

朝日新聞:ということは6月中に空けることはないのか(注:配付資料には「7月以降」と書いてあった)。

上野:ひとつしかないサンプルなので着実にやるようにしたい。
藤村:例えばボルトを緩めてはずす場合も、ボルトの緩み止めのワイヤをはずし、ボルトを回す。ボルトや緩み止めワイヤにもサンプルが付着している可能性があるので、すべて回収の上ナンバリングして保管する。ネジをはずすだけでもかなりの時間がかかる。

朝日新聞:顕微鏡で内部を肉眼で見るのか。

藤村:キュレーション設備は顕微鏡で肉眼観察できるように作ってある。

毎日新聞;ガスサンプルは、濃度が「濃い」とか「薄い」とか形容していいのか。

藤村:「圧力が低い」あるいは「量が少ない」ですね。

毎日新聞:採取できるサンプルはとても小さいものということだが、それは砂粒ぐらいと思えばいいのか。もっと小さなものを予想しているのだろうか。

藤村:微粒子だ。微粒子をサンプリングする体制を整えている。

日経新聞:サンプルコンテナは真空の宇宙空間で閉じているが、採取したガスはリークがあったというレベルなのか。

藤村:その程度(注:Oリングシールからのやむを得ない漏洩)のガス圧力だった。

日経:イトカワ由来のガスなのか。

藤村:まだなんとも言えない。

朝日小学生新聞:キュレーション設備はどの程度小さなサンプルを扱えるのか。

藤村:100倍の光学顕微鏡を装備しており、10μm程度のサイズのサンプルまで採取可能。

ニッポン放送:サンプルが採れたとして、どこまでデータを公開するのか。写真とかスペクトルとか。

藤村:科学データを出すと論文にならなくなってしまうので、事実関係のみを公表することになると思う。データの開示は慎重にやりたい。

日経サイエンス:作業は何人でどういうシフトで行っているのか。

藤村:再突入カプセルからサンプルコンテナを外し、キュレーション設備に格納するまでは24時間体制で作業を急いだ。時間が経つほどOリングからの漏洩で地上の大気がサンプルコンテナに入り込んでしまうため。そこからは慎重に、きちんと休息を取りつつ進めている。キュレーション・メンバーは5名プラス大学関係者3名の全部で8名。休息といってもなかなか週休二日にはできない状況だ。

読売新聞;打ち上げ時に比較対照用のダストサンプルを内之浦で採取していると聞いているが、比較はどの時点で行うのか。そこで何か分かったら発表するのか。

藤村:確かに比較用サンプルは採取してある。それらも同時に分析を進める予定。

川口:何かが入っているかといえば、まず間違いなく入っています。それはもう、打ち上げ時に紛れ込んだダストが往復飛行して戻ってきていますよ。イトカワ起源かどうかを確認し次第発表したい。

朝日新聞:サンプルキャッチャー(サンプルコンテナー内に格納されていた、イトカワのサンプルを格納した部分)の大きさは、どれぐらいか。採取したガスの圧力は数字で発表できるか。

上野:サンプルキャッチャーの大きさは調べて後で連絡する。
藤村:圧力はまだ分かっていない、装置の公差があるので正しい値を出すのはなかなか大変であるため。

不明:採取したガスはどこから来た可能性があるのか。

藤村:いまはまだ分かりません。分析しないと…

不明:今の意気込みを語ってもらいたい。

藤村:それはもう意気込んでいます。意気盛んです。訓練は2年間でしたが、実際には2年どころではなく待ったのだから、任せておけ、という気持ちです。

#ここで前に出ていた大学関係者3名もコメントしたが、メモが追いつかなかった(申し訳ありません)。

 藤村教授及び大学関係者3名が退席。

フリーランス青木:イトカワ由来のサンプルが微量だっった場合、どのようにして研究者の間に分配するのか。

吉川:別途議論して、科学的成果が最大になるように分配する。
上野:サンプルの切断分割は同時に汚染をも意味するので、分割しないで済む方法を考える。すべては実物を見てからとなるだろう。

NHK:イトカワと地球の物質の識別はどうやって行うのか。

上野:総合的に行う。同位体の比とか形状とか、結晶の状態とか。サンプルがどんなものかによるだろう。

不明:NASAの協力者はキュレーション要員の8名に入っているのか。

川口:NASAとの間にはMOU(覚書)を交わしてあり、それに従って協力し合っている。初期分析で共同作業を行うが、キュレーション要員8名にNASA研究者は入っていない。作業には立ち会っており、モニタリングと助言を行っている。

読売:サンプルは実際問題としてどの程度の大きさのものまで回収できるのか。

上野:5〜10μmのサイズが限界になる。ただし将来の分析技術の進歩に期待して、コンテナ以下すべてのはずした部品は厳重にすべて保管する。いずれ1μmのサンプルも取り扱えるようになった時のために備えての処置。

以上です。

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