2007.11.08

A-Bikeと初音ミク

 気が付くとAmazonもA-Bikeの取り扱いを始めていた。値段は5万8800円だから、大作商事取り扱いの正規輸入品だろう。ポイントが10%付くから実質5万3000円ほどで入手できる。なかなかよく書けた評価がついていて、それぞれ星4つ。

 万人に勧められるものではないが、理解して使うならば悪くないということだろう。実際私はずいぶんと便利に使っている。


 


 そして、本題。Amazonには「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というサービスがあるのだが、11/8現在、そこに表示されているのは、なぜか「初音ミク」なのだ。

 つまりA-Bikeを買っている人は「初音ミク」も買っていますということなのだが、何か関係あるのだろうか?
 自分は確かにその両方でblogを書いているが、影響しているということは…ないよなあ。

 どなたかイラストの腕に覚えのある方、A-Bikeに乗っている初音ミクとか、描きませんか?
 喜ぶのはごく限られた層だとは思うけれど。

 ちなみに私のところにも「初音ミク」は届いているが、なかなか使う時間がとれないでいる。
 そうこうしているうちに「VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ01 鏡音リン」というのが出るそうで、初音ミクも使いこなせないでいるのにとてもそっちまでは手が回りそうにない。

 その初音ミクだが、GoogleとYahoo!の画像検索で一時期検索不能になったという事件。ネットでは、「VOCALOIDの権利を、クリプトン・フューチャー・メディアから奪いたい電通がやった」「同時期に伊達杏子をカムバックさせようとした電通の陰謀だ」などという話まで流れている。

 みんな陰謀論が好きだから、とも思うが、商用検索エンジン2種が同時期に同じ検索キーワードに対して不正確になるということは、少なくとも商用検索エンジンというものの脆弱さを示しているといえるだろう。

 脆弱さとは、技術的なものでもあるし、社会的なものでもある。

 なんらかの形でオープンソースの検索エンジンが必要な時期に来ているという気がする。調べるとオープンソースの検索エンジンはいくつか動いているが、まだまだ前途多難なようだ。

 ちなみに、伊達杏子は、いくら復活を狙ってもダメだと思う。あまりにもキャラクターイメージが完成されすぎていて、誰もマッシュアップに参加できないから。初音ミクではネットユーザーが適当にイメージをいじくって遊べる。しかし、伊達杏子では遊べないのだ。

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2007.11.04

A-Bikeが壊れた(その3):組み立てる

 A-Bikeを組み立てる事自体は大して難しくない。すべてのネジにワッシャが入っているから、なくさないように注意することぐらいだ。

Chaincutter 今回、一次系、二次系共にチェーンを交換したが、これまた道具さえあれば簡単だ。一次系のシマノのチェーンは、シマノ製のチェーンカッターがあれば、簡単に切断できる。新しいピンを押し込んでの結合も、同じチェーンカッターで行える。ピンはチェーンを買えば附属しているが、ピンだけを購入することも可能だ。  二次系は、専用のチェーンカッターで切断し、結合専用のコマでつなぐ。

Prichain 上がオリジナルの中国製?チェーン、下がシマノの8段変速用チェーン。手に持つとコマの動きが違う。シマノ製のほうがずっとなめらかだ。きちんと計測したわけではないが、重量もシマノ製のほうが軽いようだ。二次系の細い25チェーンも、椿本製のほうが軽かった。チェーンを交換することで、若干の軽量化も期待できる。

Cleaner 組み付ける前に、ギアはきちんと清掃した後に注油しておくこと。清掃には自転車専門店にある専門の清掃剤を使うと速いし確実だ。オイルも適当なミシン油や自動車・バイク用のものではなく、自転車専用のオイルを使おう。

 組み上がったら、テスト走行だ。しばらくの間はネジのゆるみに気をつけよう。乗るたびに毎回点検したほうがいいだろう。

 かくして私のA-Bikeは復活した。

 チェーン交換の効果は大きかった。明らかにペダルとタイヤの回転がスムーズになり、乗り心地が向上した。オリジナルが使用している中国製らしきチェーンは、性能的に足を引っ張っているらしい。

 チェーンのような基本的な機械要素は、設計と製造のノウハウが性能に直結する。進展著しい中国の機械工業だが、基本的な部分はまだまだこれからのようだ。

 思わぬトラブルではあったが、色々と面白かった。香港とのメールのやりとりも楽しめたし、A-Bikeを分解して設計を見ることもできた。

 自分としては完全に元を取った気分である。

 さて、今回のことで分かること。

  • 多少の面倒さを気にしないのならば、並行輸入品購入もありだ。壊れても部品さえ入手できれば直せる。
  • 逆に極力面倒を避けたいなら、正規輸入品を買うしかない。
  • チェーンはできれば交換したほうがいい。
  • 自分で修理するなら、必要な工具やケミカル類を惜しむべきではない。特にチェーンカッターのような専用工具は、よほど腕に自信がある人以外は是非とも買うべき。

 そして、とても大切なこと。

  • 大抵のことは、面倒がらずに自分でやってみると、意外に楽しい

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2007.11.03

A-Bikeが壊れた(その2):観察する、調達する

Staedgear2


 A-Bikeの続き。

 香港にメールを出すと、すぐにルイスという署名の入ったメールが帰ってきた。

曰く"We will check and advise shortly. Thank you."(調べてみるよ)

 ということなので、まずは返事を待つことにする。その間に分解したA-Bike駆動系の観察だ。

Stagedgear 実際、駆動系は本当にぎりぎりの設計をしているなという印象である。

 1次系のギアは、14歯(T)と8Tだ。8Tというのは、チェーンで使える限界まで小さなギアではないか。
 自転車部品の業界最大手、シマノの小径車用のコンポーネント(フロントとリアのチェーン駆動系全体のことを指す)「カプレオ」は、リアの最小ギアが9Tだ。通常の自転車用コンポーネントだと最小11Tである。

 2次系も、リアタイヤ側のギアは9Tと、ぎりぎりの小ささを選んでいる。小型軽量化のために、可能な限り歯の数が少ない、小さなギアを選んでいるようだ。

 ギアには耐摩耗のための熱処理を一応施してあるようだ。それでも歯を観察すると摩耗が始まっている。知人の機械技術者に見せると、「高周波焼き入れはしていないようですね」ということだった。

 回転部分はすべてメタル軸受けではなくベアリングが入っていた。中間軸などは、荷重のかかり方を考慮してだろう、右端はベアリングひとつ、左端はベアリング2つで力を受けるようになっていた。予想通り、いやそれ以上にA-Bikeは考え抜かれた設計をしている。

 2次系に使われている細いチェーンは、調べてみると1/4インチピッチの「25」という規格品だった。エンジンのカム駆動や、ゴーカートの駆動系などに使われているらしい。

25chain2 チェーンの質はお世辞にも良くない。中国製らしい分厚いプレートのぼったりとしたチェーンが使用されている。しかも妙に動きが渋い。これは交換したほうがよさそうだ(写真は25チェーン。左がオリジナル。右が東急ハンズで買った椿本製)。
 1次系は、シマノの標準品に交換することにする。シマノは8段変速までと9段、10段変速機のためにそれぞれ幅の異なる3種類のチェーンを出している。8速用チェーンは幅が太く、10速用は細い。重量面では10速用の方が軽いが、ギアの歯が分厚いことから8速用チェーンを用意した。自転車屋に聴くと、シマノのチェーンはどうやら台湾製らしいとのこと。

25chain_2 細い25チェーンは、東急ハンズであっさり見つかった。椿本製の国産である。オリジナルは「25H」というプレートの分厚い引っ張り強度の高いチェーンが付いていたが、まあ国産なら強度的に余裕があるはずだから大丈夫と、あまり根拠もなしに通常の25チェーンを使うことにする。
 ちなみに椿本のチェーンは全量国産だそうだが、以前椿本を取材した経験のある知人によるとプレートのための鋼材は、韓国のポスコ製を購入していたとのこと。

 台湾も韓国も日本も、国際分業が進んで、垂直方向で見ると一蓮托生になっているのだった。

 ここで困ったのは、チェーンを必要な長さに切るチェーンカッターだ。チェーンはコマをつなぐピンを押し出して抜く、チェーンカッターという専用工具で切断する。

 自転車用のチェーンカッターは持っているのだが、25チェーン用のものは持っていない。東急ハンズの店員は「チェーンの頭をグラインダーで削ればOKですよ」というが、駆動系に傷を入れる可能性のあるようなことはあまりしたくない。こういうときは専用の道具を使うかどうかで結果が大違いになる。ここは多少高くとも専用のチェーンカッターを入手すべきところだろう。

 色々探し回り、モノタロウという工具専門Webショップから、25チェーン用のチェーンカッターを購入した。専用工具を捜して専門店を巡り歩く手間がはぶけたのは非常にありがたい

 あれこれ、準備をしているうちに、香港のルイスから返事が返ってきた。

"Just received call from our production manager and found out that the replacement wheel will cost you US$23 per unit plus shipping cost of US$15 via speedpost. "

 部品は25ドルで送料が15ドルとな。

 本当はギアが割れるなんてのは設計ミスか、製造ミスのどちらかだろうと思う。「保証期間はどうしたあっ」と、暴れたいところではあるが、まあ5000円以下ということもあるし、この値段を受け入れることにする。ここで部品を入手できないと、困るのはこちらである。

Since our website does not have this part listed so the most efficient way for you to order this part will be by putting through an order of "one unit of Inner tube" (Total sum will come to US$37) and pay by credit card."

 はあ?

 なんで私がお前さんとこのWebショップでタイヤチューブを買わねばならんのだ?

 ちゃんとメールを読めば良かったのだが、流し読みで前段を見落としてしまった。ルイスに「こっちが必要なのはタイヤチューブじゃなくてギアだ。なにいってんだかわかんねーぞ」というメールを送る。

 するとルイスから"We understand your broken part (gear) from the pictures you sent us. We just have different part name to it."と帰ってきた。

 そうか、37ドルの部品をオーダーすれば、値段は同じ(実際には38ドルだがまけてくれるということだろう)ということで、こっちの必要な部品を送ってくれるということか。

Package2 早速手続きをすると、数日で、香港から部品が届いた。

 ギア割れの対策をしたものを送ってくるかと思ったら、前と寸分違わぬ部品を送ってきた。
 少々不安ではあるが、これを取り付けるしかない。

 さて、組み立てようか。

 で、続きます。

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2007.11.01

A-Bikeが壊れた(その1):分解する

Gearchain

 あれは8月の末だった。A-Bikeを東京に持ち出し、三鷹から調布、吉祥寺あたりを走り回り、帰宅したまさにその時、「ごりっ」という感触と共に突然ペダルが回らなくなった。


Crank もともと「トラブルがあれば、それを楽しむ」ということで入手したA-Bikeである。「それっ」てなもんで、部屋に持ち込んで分解してみる。

Wheelshaft  駆動部分の分解そのものは大して難しくはなかった。ペダルを外し、後輪シャフトを止めているボルをを外し(左側が逆ネジなのに注意 )、六角レンチで駆動部分のカバーを止めているネジを緩めてはずせば、あっさりと駆動部部分に到達できる。

 するとチェーンとギアが噛み込んで外れなくなっていた(冒頭の写真参照)。おや?ギアが噛み込むというのはどうしたことだろうか。チェーンの質が悪くて伸びてしまい、ギアに噛んでしまったのかと思い、定番潤滑剤のCRC-56を吹いて引っ張ったがとれない。

 mixiの日記に「取れないよ」と書いたらエンジニア系の知人から、「そういうときは暖めるのだ。バーナーであぶれ」というアドバイスを貰った。ギア類は焼き入れがしてあるからなあ、と、少々ためらったが、ともあれ外れないことには、どんな処置も施しようがない。意を決してキャンプ用のガスコンロを出してあぶったところ、あっさり外れた。

 …むむ、これは。

Gear1

Gear2 なんとギアが割れていた。

Powertrain A-Bikeはペダルの回転を2段のチェーンで増速している。最初の第1段チェーンは、通常の自転車と同じチェーンが使われており、2段目はより細いチェーンを使用している。その第1段目、中間軸についた8歯(以下Tと略記する)のギアが根本から完全に割れていた。

 こうなるとお手上げだ。部品を入手しなくてはならない。

 私のA-Bikeは、Mさんという方から譲り受けたもの。Mさんは、発売初期に香港の通販サイトから、A-Bikeを買っている。

 これは部品の入手は結構面倒かも知れない。

 まあ、その面倒さも含めて、楽しいことになりそうだ。半分面倒。半分わくわくの気持ちで調べ始める。

 まずは、日本代理店の大作商事のページを見る。するとちゃんとパーツリストが掲載されているが、部品名からはどの部品を入手すればいいのか分からない。パーツのイラストぐらい置いてあってもよさそうなものだ。

しかも「※お買い求めは弊社発行のシリアルNoが必要になります。保証書をお手元にご用意の上お電話ください。」などということが書いてある。

 これはあぶないなあ、と思いつつ大作商事に電話する。案の定「うちでは、うちから出した製品にしか部品を売っておりません」という返事が返ってきた。

 大して驚くことでもない。そもそも総代理店とはこういうものだ。

 20年ぐらい前、Mac初期やDOS/V初期には、この手の小さな代理店が秋葉原にいっぱいあった。アメリカのメーカーと契約し、「日本語化しました」と称して向こうの価格の2倍ぐらいの値段でパソコンの拡張機器やら、ゲームソフトやらを売っていたものだ。日本語化の中身は、向こうのマニュアルの粗末な日本語訳がコピーでくっついてくる程度だった。「バージョンアップも通知します」などとやっていたところもあったが、来た試しはなかったな。

 自動車のようなサービスに手間のかかる大物ではないのだから、修理用部品ぐらいじゃんじゃん供給して知名度と好感度を上げたほうが得だと思うのだが(修理用部品の一手供給の契約でも結べば、儲けも増えるだろう)、どういうわけか彼らは「独占」というところにこだわる。逆に言えば商売の基盤が、あやふやな「独占」ぐらいしかないことを理解しているのだろう。

 では、どうすればいいか。

 かつては、アメリカのショップと直接ファクシミリをやりとりして、パソコン用品を海外通販で手に入れたものだ。同じ事をすればいい。

 かくして私は、MさんがA-Bikeを購入した香港のサイトに英語のメールを送った。英語だからと気後れする必要はない。日本人なのだから英語が下手なのは当たり前なのだ。ましてや相手は香港の中国人である。

Gear4「わたし日本人ある。お宅から買ったA-Bikeこわれちゃたよ」と、破損場所のデジカメ画像を添付してメールを送ったのは、9月の初めのことだった。  電子メールは便利だ。画像を添付すれば、どこがどう壊れたのか、部品の名前を知らなくとも相手に伝えることができる。

 というわけで、以下続くのです。

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2007.10.31

便利だよ、A-Bike

Longbow
Type90


 以前書いたA-Bikeに関する記事は、かなり注目を集めているようで、今でも一日10件程度は、A-Bikeで検索した方が、当blogにやってくる。

 ちと高いが、国内代理店の大作商事からの販売も始まり、それなりに注目を集めるようになったからだろう。

 私はといえば、便利にA-Bikeを使っている。ちょっと出かけるのにも使うし、東京まで持ち出して走るのもなかなか楽しい。5kg台という軽量設計と、駅でごく短時間に折りたたむことができるというのは、大変大きなメリットであると痛感している。

 が、実のところ、A-Bikeで一番便利さを感じたのは、自動車でイベントに出かける際だった。

 大きなイベントでは駐車場が会場から離れている場合が多い。そこで、会場近くで同行者を降ろし、ドライバーのみが駐車場に車を回してから、A-Bikeで会場に駆けつけるという手法を試してみたところ、これがなかなか便利だったのだ。

 一番便利に思ったのは、8月に富士の演習場で行われる、陸上自衛隊の総合火力演習を見学に行った時だった。総合火力演習では抽選で駐車場を確保できるが、これが見学場所からかなり離れている。
 この時は知人の自動車に乗せて貰って会場入りしたのだけれど、A-Bikeも持っていき、ドライバーは駐車場からA-Bikeで見学場所入りした。

 小さく畳めるので、ごったがえす見学場所でも邪魔にならない。他の折り畳み自転車なら、「どけろ」とクレームが来ただろう。

「いやあ、歩くより全然楽でしたよ」とは、ドライバー氏の言だったが、真の威力は、帰りに発揮されたのだった。

 演習終了後、集まった見学者が一斉に帰宅することになる。通常ならば、駐車場まで歩いて、自分の車に乗るわけだが、それだと他の人たちと同じタイミングで駐車場から出ることになる。演習場近辺の道は決して広くない。渋滞するのだ。

 ところが、ドライバーだけ先にA-Bikeで先行していると、道が空いているうちに駐車場をでることが可能になる。そのまま見学場所まで自動車を回して、全員をピックアップ、渋滞にぶつからずに帰ることができた。

 A-Bikeのおかげで、今年の総合火力演習はとても楽だった。

 実際問題としてA-Bikeは軽くて小さく畳めるので、自動車にいつも常備しておくという使い方もありだと思う。ただし、その場合もタイヤの空気圧には注意する必要があるだろう。6インチの小さなタイヤは、空気が抜けやすい。

 このように、便利に使っているA-Bikeだが、トラブルもあった。次回はそのことを書こう。

 写真は総合火力演習の様子。



楽天でA-Bikeを捜してみると、5万8800円〜4万2000円で買えるようだ

 おそらく5万8800円というのは、大作商事を通して入ってきた正規輸入品で、4万円台のものは並行輸入品だろう。モノとしては同じなので、大作商事を通すことで2万円ほど値段が上がっているということである。

 後で書くが、並行輸入品はパーツの入手が若干面倒になる。消耗品や破損部品などの入手を考えると、正規輸入品のほうが安心ではある。

 が、この手の輸入代理店がどこまで責任を持ってくれるかと言えば、これまた分からないところだ。売るだけ売って、扱いをやめてしまう例もある。

 なお、「A-Bikeタイプ」「A-Ride」などの名前で売っている1万円台のニセモノは、間違っても買ってはいけない。自分で分解してみて分かったが、A-Bikeは本当にぎりぎりの設計をしている。材質粗悪なニセモノは、耐久性に劣ることは確実だ。

 乗車時に壊れれば、場合によっては命に関わることだってありうる。命が惜しければ、本物を買うこと。

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2007.05.20

食の極端を極める

「極」が重なった変てこなタイトルだが、別にあの親子の「究極」とか「至高」には関係ない。そういえばビッグコミック・スピリッツも長い間読んでいないが、彼らの献立は少しは確定したのだろうか?

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 19日、週遅れの母の日ということで、母と我ら兄弟で、葉山の日陰茶屋に行く。
 出てくるのは、一目で手間のかかっていることが分かる小鉢料理。ひとつ出てくるたびに、「おいしいねえ」と言いつつ頂く。

 質の良い季節の食材を選び、一手間を掛け、一つの食器に一つの料理を盛りつけ、流れるように給仕する。和食は手間を食べるという言葉通りの一席。
 がつがつ食うのではなく、心静かにゆっくりと食べる、幸福な時間。

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 20日、お台場海浜公園に、6インチタイヤの小径車のオーナーで集まり、乗り比べをする。A-Bikeも、Handy-6も、KOMAも、それぞれに性格が異なり、なかなか面白い。

「ハンバーガー食おうぜ」という話になって、KUA`AINAの「アボガドバーガー1/2ポンド」を食べる。
 佐世保バーガーは食べたことがあるが、ハワイアン・バーガーは初めて。「いや、もっとでかい立川バーガーってものもあるんですよ」などという話を聞きつつ、がつがつ食う。

Th_img_0244

 これとマクドナルドのハンバーガーを一緒にしてはいけない。マクドナルドのハンバーガーに挟まっているのは「マクドナルドのパティ」であり、「肉」ではない。
 KUA`AINAのバーガーに挟まっているのは、まごうことなき「肉」だ。分厚い、炭焼きのハンバーグ・パティ。中はレア。噛むと肉の脂が口の中に広がる。

 問題は、味付けが基本的に付属のチューブに入ったケチャップとのマスタードだということ。この味が単調で、食べきる頃には「すいません、しばらくは食いに来ません」という気分になる。

 自転車と巨大ハンバーガーで満ち足りた気分になり、東海道線で帰る。茅ヶ崎の駅を降りると、やや、もう腹が減っているではないか。

 ふらふらと吉野家に入り、「豚丼並卵」を注文する。

 ここんところ、野尻ボードでジャンクフードな話題をしていたからかも知れないが、久し振りに学生の頃やっていた、ジャンキーな食い方をしてしまう。

Th_img_0264

 まず生卵を肉の下のご飯と念入りに混ぜる。次いで紅ショウガを山盛りにし、さらにその上から思いっきり七味唐辛子をかける。

 最後にこれを肉ごとぐりぐりとかき混ぜ、すべてをぐちゃぐちゃに混ぜ合わせてかき込む。途中で、遠慮無く紅ショウガと七味唐辛子を追加する。

 「船が7分に海が3分」ではないが「米が7分に紅ショウガが3分。七味唐辛子数知れず」ぐらいに混ぜるのがコツ。もちろん、がつがつと短期決戦水際防御でかき込むのである。

 ああ、日陰茶屋から大分遠くに来ちゃったなあ、と思いつつ、今、胸焼けをかかえてこの文章をかいております。

 ぐええ…

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2007.05.15

A-Bikeに乗る その7 A-Bikeの使い方

 A-Bikeの特徴——気楽に持ち歩き、どこでも走り回れる軽快さは、確かに今までの折り畳み自転車にはなかった。

 輪行で、ちょっとしたサイクリングで観光地を回るには好適だろう。それも小京都と呼ばれるような小さな町を回るのにはちょうど良い。遊びの道具としては、かなり使えるものだということは断言してもいいだろう。

 では、実用品としてはどうだろう。

 当初のコンセプトである都市内コミューターとしてはかなり使えるといっていいのではないかと思う。いつでも持って歩いて必要に応じて使うには、まだ少々重いが、持って歩くことで新しいライフスタイルを作り出せそうな気分になってくる。


 大地震のような大規模災害時に備えた仕事先からの帰宅用はどうだろうか。A-Bikeは小さいので、職場に常備してもかさばらない。

 3つ問題がある。

a)通常の自転車と走行感覚が異なるので、普段から使用して体を慣らしておく必要があること。
b)少なくともタイヤの空気圧は日常的に点検しておく必要があること。
c)小さな6インチタイヤで、ガラスの破片などが散らかっているであろう路上を、パンクせずに走行可能かということ。

 最初の2つは運用面で解決できるが、6インチタイヤの走破性の低さは、根本的な問題である。パンクに関してはタイヤ内に発泡樹脂を充填するという解決法があるが、それで乗り心地がどう変わるかは未知数である。

 現状で言えるのは、「あれば、ないよりはましだろう」といったっところではないか。歩けば12時間かかるところを4時間程度で帰宅できるとなれば、これは装備する意味がある。しかし、すぐにパンクしてしまって役に立たない可能性も否定できない。

 現状のA-Bikeは、生活に入り込んできた「まだ使い方が分からない珍妙な機械」だ。これをどうやって使いこなすかは、これからの僕らにかかっている。色々やってみて、使い方を見つけて行かなくてはならない。

 ここで一つ、あまり気張らなくてもできることを提案したい。

 A-Bikeの5.7kgを持ってみて重いと感じる人もいるだろう。そして、かなりの人が高校の時と比べて5.7kgどころではなく体重が増えているのではないだろうか(威張れた話ではないが私もそうだ)。

 そこでだ。
 A-Bikeを買って、同時に5.7kgだけ体重を減らすことを試みてはどうだろう。減量の暁には、かつての自分と、A-Bikeを抱えた自分が同じ重さになる。A-Bikeのない太った自分と、A-Bike込みの自分とを比べてみて、どれほどモビリティ(移動する能力)が向上するかを試してみるのである。

 もちろん全身に付く贅肉と、体の一部でかかええるA-Bikeでは体感的な重さが違う。それでも、重量は同じだ。タイヤなしの自分と、タイヤとフレームとペダルとが付いた自分とは、どれほど違うのだろうか。それを自分で体感してみるのである。

 面白いと思うのだけど、どうだろう。

——まずは、自分でやってみようかと思う。うまくいったならばあらためて報告する。いつまでも報告がない場合は、減量に失敗したということで。

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2007.05.14

A-Bikeに乗る その6 改造とライトについて

Abikelight

 私のA-Bikeの主な情報源は、mixiのコミュニティだ。

A-bike 折りたたみ自転車

 mixiのアカウントを持っている人は上記のリンクで読むことができる。

 mixiではすでにいくつかの改造事例が報告されている。ギアを交換して、より高速よりのギア比にしてみたり、ハンドル周りやサドルを交換してみたり。
 およそ改造は不可能なように見えるA-Bikeではあるが、マニアの手にかかるとさまざまな技が生み出されるものではある。

 私としては、A-Bikeを改造するつもりはない。ギリギリまで煮詰められた設計のA-Bikeは、どこをどういじっても悪くなる可能性がある。むしろ、A-Bikeの使い方を試行錯誤していくことで、今までにない自転車の可能性を探っていこうと思っている。

 そこで夕方から夜にかけてでも走れるように、ライトを装着した。自転車のライトは、前を照らすというよりも、自分の存在を周囲に知らせる意味のほうが強い。

 A-Bikeのハンドルバーはかなり太いので、通常の自転車用のライトでは取り付けられない可能性がある。太いハンドルに取り付けられる、バンド取り付け型のライトを選ばなければならない。

 A-Bikeの軽量性を損なわないということを基準に、私はCATEYEの「SL-LD100-W」を購入した。高輝度白色LED2つで光る、コイン型の小型ライトだ。
 「SL-LD100-W」は、磁石でスイッチングする。ゴムバンド端の黒い留め具の中に磁石が内蔵されており、これで発光面をこすると内蔵センサーが磁場の変化を検知してスイッチをオンオフする。つまり外部に機械的なスイッチが露出しておらず、本体は完全に密閉されている。  スイッチ周りに水が入ることがトラブルの大きな原因になることを考えると、とても賢い設計だと思う。
 現在、私はフロントにしかライトを付けていない。暗くなってからはなるべく走らないつもりだからだが、本当はリアに赤の点滅灯も付けておくべきだろう

 他、mixiでは、以下のようなライトを装着した事例が報告されている。


 ・TOPEAKの「ホワイトライトLPF031」


 ・KNOGの「NEW 1 LED LIGHT」


 ・KNOGのTOAD 5LED LIGHT


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2007.05.13

A-Bikeに乗る その5 持ち運びを考える

 A-Bikeは小さく、軽い。そもそもの開発コンセプトが「A-Bikeを持って公共交通機関に乗り、駅やバス停から先を高速に動く」ということだから当然だ。では、どの程度小さく、運びやすいのだろうか。

 持ち運びにあたって、私は付属のバッグを利用している。このバッグは香港の販売サイトから購入した場合に付いてきたものらしい。大きさは、まあちょっと大きなスポーツバッグ程度。

Abikepak

 持ち歩きは、これまでの折り畳み自転車に比べるとずっと楽。「これは輪行だ!」と構えることなく、ちょっと大きな普通の荷物を持っている感覚で、電車に乗ることができる。ラッシュアワー時は、さすがにごつごつ他人に当たるとまずいので包み方を考えねばならないだろうが、その他の時間帯では、ごく当たり前の荷物として持ち運び可能だ。もちろん荷物のためにグリーン車を利用する、なんてことも必要ない。

 5.7kgという重さはちょっと微妙。色々な人に持ってもらい印象を聞いてみたが、これが自転車だと知っている人は、皆「軽いですね」と言った。一方、中身を知らせずに持たせた人は「何こんな重いものを持ち歩いているんだ?」という反応だった、つまり、日常的に持ち歩く荷物の中で、「重い」「軽い」の中間ぐらいに位置するらしい。

 店などに寄るときは、畳んで中に持ち込む必要がある。その場合も短時間で折りたため、そのままむきだしで持ち込んでもさほど違和感はない。自転車を店内持ち込むというと、泥で店内が汚れるのではと思うかも知れない。しかし、実際問題としては乳母車を持ち込むのと大差はない。

 私にとってありがたいのは、狭いAZ-1の中にも悠々持ち込むことができるということ。どうやらシート後ろに2台は積むことができそうだ。

Abikeaz1a_1

Abikeaz1b_1



 結論として、「これで新しいライフスタイルを試してみよう」と思える人ならば、気楽に持ち歩くことができるだろう。要は気分次第で重くも感じ、軽くも感じる微妙な重さとサイズなのである。
 日常的に持ち歩くのは一般的ではないが、ちょっと面白がることができる人なら、気楽に持ち歩ける程度には軽い。面白がって持ち歩いて、それでどんな世界が開けるかは、まだ私にも分かっていないけれども。

 おそらく——あと2kg軽ければ、かなりの人数の人が喜んで日常的に持ち歩くようになると思う。東京の地下鉄は大深度化が進み、乗り降りが大変になってきている。それぐらいなら、A-Bikeを持ち歩いて地下鉄数駅間をA-Bikeで移動したほうがずっといい。

 もちろん、ぎりぎりまで削って5.7kgに納めた機械を、さらに2kg軽量化するのは容易なことではない。

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2007.05.12

A-Bikeに乗る その4 乗り心地を語る

Abikeenoshima

 A-Bikeに乗る前に、一つやっておくべきことがある。

 A-Bikeのステアリングはとても硬い。

 普通自転車のステアリング部にはボールベアリングが入っており、スムーズに回るようになっている。しかし、A-Bikeのステアリグは、軽量化のためか折り畳みの都合上か、金属とプラスチックがこすれ合うすべり軸受となっている。一応、摩擦抵抗が少ない材質のさやを挟み込んであるようなのだが、それでも回転はしぶい。

 このため、そのままではかなり意識して力を入れ、ハンドルを切らねばならず、乗りにくい。

 当然給油して、摩擦を減らすことを考えるが、問題はすべり軸受け部がプラスチックであるということだ。材質を浸食しないような潤滑剤を選ぶ必要がある。すぐに思いつくのはCRC56だが、これはプラスチックの材質によっては浸食する。

 私は自転車専門店に行って、テフロンを含み、合成樹脂やゴムを浸食しないとする潤滑剤を買ってきた。動かすことでテフロンコーティングされ、潤滑効果が長続きするだろうと考えたからだ。

 テフロン含有潤滑剤を吹き込むと、ステアリングの動きは大分良くなった。同時に、乗り心地も大きく向上した。従って、以下の印象は、「ステアリング部にテフロン潤滑剤を吹き込んだ場合」である。

簡単に乗れるの?
 簡単だ。自転車に乗れる人ならば、少々の練習で大した苦労もなく乗れるはず。

走りはスムーズ?
 スムーズだ。高圧6インチタイヤの転がり抵抗は思ったほど大きくない。また各部の加工精度も高いようで、安物の自転車にありがちの車体そのものが抵抗になるような感覚はいっさいない。

安全に乗れるの?
 通常の自転車よりも気をつけることが多い。

 まず、組立時にすべてのロック箇所をきちんとロックすること。

 次に段差に注意すること。タイヤが6インチと小さく、またホイルベース(前輪と後輪の間の距離)が短いので、通常の自転車より転倒しやすいことは間違いない。段差を乗り越えられないと思ったら、すなおに自転車を降りて押して歩くべき。

 どの程度の段差なら乗り越えられるかを、すこしずつ見極めて、自分をA-Bikeに慣らしていく必要がある。

 しかしむやみに怖がる必要はない。要は慣れである。

どれぐらいのスピードが出るの
 必死に飛ばせば25km/hぐらいまで出るようだが、15km/hぐらいまでで使うのが適当。だいたい、そこら辺を走っているママチャリ程度のスピードで使うといい。
 つまり、普通のおじさんおばさんが乗るママチャリ程度の速度は楽に出る。もちろん歩くよりはずっと速い。
 なお、クランクが短いので、力を込めて踏み込む漕ぎ方では疲れてしまう。ロードレーサーのように力を抜いて丸く足を回す乗り方をするほうが、疲れないし速い。

坂は上れるの?
 ギアが軽いのでまあまあ上れる。ただし通常の乗車姿勢ではかなり重心が後ろにあるので、えいやと踏み込むと、ウィリーして後ろに降りてしまう可能性がある。ホイールベースが短いので上り下り共に、重心位置に気をつけて、体を前後させる必要がある。

下り道をすっ飛ばすことはできる?
 命が惜しければやめておいた方がいい。下りは前のめりの姿勢になりがちだ。ホイールベースが短いので前転して転倒する危険性が大きくなる。

未舗装路は走れる?
 やめておいた方がいい。タイヤが小さいために、石畳の道でもがたがた揺れて運転しにくい。舗装路専用と思うべき。

サドルが小さいけれどお尻は痛くならない?
 きちんと座骨を座面に乗せて走る限りは大丈夫。ただし、これで数十kmを走るのはつらいと思う。

どれぐらいの距離を走れるの
 普通のママチャリの行動半径なら、間違いなくカバーできる。今まで、15km程度までなら走ったことがあるが、気楽に使えるのは10kmぐらいまでだろう。つまり片道5km程度まではさほど構えることなく使うことができる。

ブレーキは効く?
 効く。普通の自転車と変わらないと思っていい。

雨の日の安全性はどう?
 乗ったことがないので分からない。ただしブレーキの構造からして乗らない方が無難ではないだろうか。

壊れない?耐久性はある?
 長期間乗ってみないことには、なんとも言えない。ただし、mixiの関連コミュでは、ギア破損の事例が報告されている。

特別なメンテナンスは必要?
 タイヤが小さく、空気が抜けやすい。タイヤの空気圧チェックはまめに行うべきである。

 要するに走行性能は、変速機のないママチャリ程度。ただし乗るに当たってそれなりの注意と慣れを必要とする。その代わり、軽量で持って歩くことができるわけだ。

 では、持ち歩きの実際は——次回に続きます。

 写真は江ノ島にて。

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2007.05.11

A-Bikeに乗る その3 A-Bikeを観察する

 A-Bikeを子細に観ていくと、ずいぶんと細かいところまで気を遣った設計をしていることが分かる。同時に、6kg以下という軽さは、構造材に大胆に樹脂製品を使った結果であることが見えてくる。樹脂製品はガラス繊維で強化したFRPだそうだ。母材がなにかは分からなかったが、おそらくは高強度のエンジニアリング・プラスチックを使っているのだろう。

Pict4772 タイヤ周り。タイヤは6インチの小径。ホイールにドラムが付いており、外側から締め付ける簡素なドラムブレーキを採用している。部品点数削減のための設計だろう。ブレーキの効きはよく、タッチも通常の自転車と変わりない。ただし雨天でどうなるかは、雨中走行をしたことがないので分からない。

Pict4773 分割式のハンドル周辺。ハンドルは左右から差し込む。ガイド溝がついていることから分かるように、ハンドルはピンとガイドで半分固定されており、完全に分離することはない。左右のハンドルを受けるハンドル中央部は、下部がえぐってあり、同時に樹脂製の支持部品がついていることに注目。これはおそらく応力が集中してハンドルが分割部付け根から破断するのを防ぐためだろう。同時にえぐった部分からハンドルは下に折れ曲がるようになっている。

Pict4777 ちょっとピンぼけの写真だが、サドル部分。畳んだ状態から引き起こしたところ。サドルを支える金属のポストと、ポストを固定する樹脂製のサポートの基部ヒンジが同軸になっていることに注目。

Pict4778 縦フレームを伸ばしている。サドルは必要最小限の大きさしかない。いい加減な座り方をすると、お尻が痛くなる。もちろん、きちんと座骨を座面にあてて座れば尻が痛くなることはない。とはいえ、これで数十kmも走るのはちょっと勘弁して欲しいところ。

Pict4780  車軸を支えるのは驚いたことに、FRPの部品。金属製ではない。よほど強度に自信があるのだろう。それぞれの部品の内側には強度を保つためのリブが一体成型されている。

Pict4786  わかりにくいかもしれないが、前輪のホイール、ペダル軸の直後、そして後ろ縦フレームの3ヵ所に反射材が取り付けてあり、視認性を上げている。特に左右側面の白丸の反射材は強烈に光を反射する。交通の安全性という面でも、しっかりした配慮がなされている。

Abiketire1 空気を注入するバルブ部分。タイヤに空気を入れるのは少々難しい。折れ曲がった口を外にひっぱりだす必要がある。タイヤチューブに直づけされている口をこじることになるので、チューブを破損しないように注意しなくてはならない。

Abiketire2 バルブの規格は、ママチャリなどが使っている英式でも、スポーツ車が使う仏式でもなく、米式である。自動車やバイクと同じ規格だ。米式バルブに対応したポンプを持っていない場合は、新たに購入する必要がある。  空気圧は90psi(6.2KPa=6.2気圧)。通常の自転車は4〜5気圧程度なので、それよりも高い。もっともタイヤ自体が小さく空気量も少ないので、空気を入れる事自体は大した仕事でもない。


 A-Bikeは、5月現在で、日本代理店(大作商事)が決まり、もうすぐ国内販売が始まるという状況になっている。

 日本語の販売ページもできた。

 価格は5万6000円(税別)。税込みで5万8800円だ。香港からの個人輸入では4万円そこそこだったので高く感じるが、英国からの個人輸入は税金によって7万円近くかかったので、まあ妥当なところかも知れない。

 楽天でも取り扱いが始まっている。



  

 11日現在、一番安いところで、税込み5万2500円である。


 ところが現在、A-Bikeの格安類似品が日本に流入している。あえて掲載はしないが、楽天でも「A-Ride」「A-Bikeタイプ」といった名称で1万5000円程度で売られている。

 これは、開発元のシンクレア・リサーチが中国の製造工場を選定する過程で、図面が流出したためらしい。儲かるならば知的所有権など知ったことかの中国企業が、売れると見てイミテーションを安く製造しているのである。

 私はこれら偽物を直接さわったことはないが、買うべきではないと判断する。もちろん、知的所有権侵害の製品を買うなという意味もあるが、それ以上に、偽物は危険であると考えるからだ。

 同じものを半値以下で作ろうとするならば、1)工作精度を下げる、2)材料を手抜きした安いものをつかう——しかあり得ない。
 同じ中国で作っているのだから、人件費その他が大きく変わるとも思えない。開発コストの回収が不要ではあるが、それだけでここまで安くなるわけではない。

 つまり偽物は安い低強度の材料と低精度加工で作られている可能性が高い。

 A-Bikeは、適切な材料の選定と巧妙な設計によって成立している。精度と材料のグレードダウンは、即致命的な故障につながる可能性が高い。壊れて損をするだけならまだしも、走行中の破壊で搭乗者が大けがをする可能性もある。中国製品なので、製造物責任で賠償を求めようにも相手が見つからない火も知れないし、見つかっても賠償に応じるとは限らない。

 自転車は自分の命を預ける乗り物だ。形が同じだけの安物を選ぶべきではない。

 それでは、A-Bikeの乗り心地はどんなものなのか、というわけで次回に続きます。

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2007.05.10

A-BIkeに乗る その2 A-Bikeを展開する

 すでにネットのあちこちにでてきているし、なるほどれおなるどさんが、こんな動画も公開しているが、いろいろ興味深いので、組み立ての手順を掲載する。

Pict4220 これが畳まれた状態。

Pict4221 まず、左右分割のハンドルを組み立てて、前輪を180°回転させる。ハンドルは差し込み式。真ん中だけが金属製で、左右のグリップ部分は樹脂製。

Pict4222 前輪を回転させて、前に向けた状態。

Pict4223 次に、折りたたんであったシートポストを持ち上げる。見て分かるように、畳んだ状態でシートポスト根本のヒンジは同軸になるようになっている。ここが畳まれていると、スライド式の縦フレーム伸長はできない。シートポストが畳んだ状態のロック機構を兼ねているわけだ。巧妙な設計である。

Pict4224 シートポストを持ち上げた状態で上部の黒い横フレームをつかってちょっと振ると、簡単に縦方向のフレームをスライド式に伸長することができる。所定の長さまで伸ばすと、内側からばねに押されたロックピンが飛び出して、縦フレームを伸ばした状態で固定する。

Pict4225 タイヤの間に足の甲を押し込むと、簡単に下の横フレームが広がる。完全に伸ばして、中央のヒンジのロックを確認する。

Pict4226 2本の縦フレームにあるレバーを締めてロックする。ロックピンが効いているので、これを締めなくても一応は走れるが、特に後ろのレバーは絶対に締めること。後ろのレバー部には、シートポストが着いている。ここをロックしないと、シートポストがぐらぐらして、最悪の場合、シートポストを支える樹脂製部品が破損する可能性がある。