【宣伝】12月10日土曜日、早朝5時からのテレビ番組で、はやぶさ2の解説をします
12月10日土曜日の早朝5時から、フジテレビの「新・週刊フジテレビ時評」という番組に出ます。関東ローカルの番組なのですが、「はやぶさ2…予算削減、打ち上げピンチ!テレビ報道は?」というタイトルで、ここ一週間ほどのはやぶさ2の予算削減(実質中止)周辺の情報を解説します。
12月10日土曜日の早朝5時から、フジテレビの「新・週刊フジテレビ時評」という番組に出ます。関東ローカルの番組なのですが、「はやぶさ2…予算削減、打ち上げピンチ!テレビ報道は?」というタイトルで、ここ一週間ほどのはやぶさ2の予算削減(実質中止)周辺の情報を解説します。
野田佳彦首相の事務所に、はやぶさ2予算に関して嘆願書を送った。
文章は以下の通り。
内閣総理大臣 野田佳彦さま
小惑星探査機「はやぶさ2」
平成24年度予算案における予算大幅圧縮に関する嘆願松浦晋也
科学技術ジャーナリスト/ノンフィクション・ライター私は、主に宇宙関連分野で文章を発表して生計を立てている者です。3年程前に、民主党本部でGXロケットと宇宙基本法関連のレクチャーが開催された際に、講師として招かれ、その席で野田さまとお会いしております。このような嘆願書を送ることをお許し下さい。
この嘆願は、小惑星探査機「はやぶさ2」の平成24年度予算「日本再生重点化処置」について、特段の配慮を願うものです。初代はやぶさについてはご存知のことと思います。平成15年(2003年)に打ち上げられた日本初の小惑星探査機です。プロジェクト・マネージャーである川口淳一郎JAXA教授の指揮のもと、平成17年(2005年)に小惑星イトカワの探査を実施し、平成22年(2010年)6月にイトカワの岩石サンプルを地球に持ち帰ることに成功しました。はやぶさ2は、その後継機で平成26年度(2014年度)の打ち上げ、小惑星1999JU3を探査し、平成32年(2020年)地球帰還を予定しています。はやぶさの成果を引き継ぎ、さらなる科学的成果と、宇宙及び地球に関する人類の知的資産の蓄積を、日本自らの手によって目指す計画です。
平成24年度予算要求において、はやぶさ2は文部科学省から「日本再生重点化処置」で73億円を要求しています。探査機の製造には数年がかかります。平成26年度打ち上げのためには、満額執行が不可欠です。
しかるに、12月6日の第三回政府・与党会議において、はやぶさ2の来年度予算の圧縮が了承されました。
予算が圧縮され、平成26年打ち上げを逃せば、計画は実質中止に追い込まれます。それは、日本の宇宙事業が諸外国より相対的に少ない予算の中で、長い時間をかけてやっと一つ達成した世界的アドバンテージが無に帰することを意味します。地球から目的地の1999JU3という小惑星への打ち上げチャンスは限られていて、次は平成31年(2019年)、その次は平成36年(2024年)です。2019年は到着時の太陽と地球との角度が悪くて、小惑星への着陸リスクが大変に大きくなります。2024年には初代はやぶさに若手として参加した研究者が定年となり、経験の継承と発展はおろか、研究者・技術者集団を維持することすら不可能になります。1999JU3はC型という特殊かつ科学探査の価値が高い小惑星であり、はやぶさ2の能力で行ける範囲に他のC型小惑星は存在しません。
探査機の製造には数年の時間が必要であり、そのためにはメーカーに支払いをしなくてはなりません。平成26年(2014年)打ち上げのためには、平成24年度予算において、73億円の要求を圧縮することなく通すことが必要です。平成26年打ち上げを維持しないと、はやぶさ2は実質中止になるのです(正確にはH26から27にかけて打ち上げチャンスがあります。年度を跨ぐのですが、星の運行は地上の予算制度など顧慮しませんから、ここではH26と表記しました)。
はやぶさ2が中止になると、昭和62年(1985年)以降、大変な努力の末に世界で初めて日本が達成した「小惑星からのサンプルリターン」という偉業にまつわるもろもろ(技術的蓄積、科学的成果)がすべて途絶し、無に帰します。
日本の成果を知り、その科学的価値を認識したアメリカは今年度からはやぶさと同様の小惑星サンプルを持ち帰る探査機「オシリス・レックス」の開発を開始しました。予算総額ははやぶさ2の3倍です。小惑星サンプル採取と持ち帰りには、それだけの価値があるとアメリカも認識したわけです。オシリス・レックスは2016年(平成28年)打ち上げ、2023年(平成35年)帰還を予定しています。
はやぶさ2は当初は平成22年(2010年)打ち上げを予定していましたが、財政状況その他で実現は4年遅れました。研究者は論文が書けない4年間を耐え、技術者とメーカーは収入の当てがない4年間をしのぎ、はやぶさ2の実現に向けて動いてきました。はやぶさ2には、それだけの価値があるからです。ぎりぎりの努力は今や限界に近づいています。なによりも、小惑星からの物質サンプル持ち帰りという世界初の試みに挑み、数多の困難に打ち勝って成功を収めた者に対して、国が後継機を実質的な開発打ち切りとすることの、国民心理への影響を憂慮します。はやぶさの帰還カプセルは、全国各地で展示され、老若男女を問わず多くの人々がその偉業に触れました。その中には、はやぶさの飛行に胸弾ませた子供も多くいました。
彼らに「日本という国は、政府自らが、成功する者を罰する国だ」ということを、事実をもって示してしまって良いものでしょうか。多くの子供が「この国では成功すると罰を受ける」と思ってしまえば、日本の未来は閉ざされます。それは、民主党の第一の理念「透明・公平・公正なルールにもとづく社会をめざします」に逆行する行為ではないでしょうか。
内閣総理大臣としての野田さまの見識を信じ、「日本再生重点化処置」におけるはやぶさ2の平成24年度予算について特段の配慮を賜りたいと強く願うものです。
#追記:勝手ながら同内容を、メール及びファクシミリで送らせて頂きます。
平成23年12月8日(住所・電話番号・メールアドレス)
送付先は、野田首相のホームページにある。
メールアドレスはすべてのページの一番下に書いてある post@nodayoshi.gr.jp
ファクシミリ番号は後援会である未来クラブのページに書いてある。
紙という実態の重みもあるので、署名を入れたファクシミリも送付した。内容は全く同じで、ファクシミリは、署名などの挿入位置を変えて体裁を整えている。
政治家に嘆願書を送る時の秘訣。
1)政治家は忙しい仕事なので、なるべく短く簡潔に書く。ビジュアルで一発で理解できるようなものが一番良い。ひとつの目安はA4用紙に12〜14ポイントの文字で印字して1枚に収まること。私は文章しか書けない上に、くどい質なのでどうしても長くなって2枚になってしまった。
2)礼節を守り、決して失礼な事や攻撃的なことは書かない。目的はあくまでも自分の主張を相手の心に届けることで、自分の怒りをぶつけることではない。
3)きちんと自分の身分を明かし、それを証明できる住所などを添えること。個人情報の漏洩を心配する必要はない。もしも事務所が個人情報を漏洩したら、昨今の情勢からしてその政治家は失脚する。きちんとした事務所は、個人情報の管理はしっかりしている。ここは相手の事務所の力量を信じるべき局面である。
最後にファクシミリ送付した文面の画像ファイルを掲載する。ファクシミリを通した後も読みやすく要点が一目で分かるように心がけた。
どんなときも最後の最後まで諦めることなく、自分のできる限りのことをする。いうまでもなく、これは初代はやぶさが私たちに教えてくれたことである。
日曜日の毎日新聞一面トップに、はやぶさ2:ピンチ 予算削減、打ち上げに暗雲という記事がでた。
生命の起源とされる有機物を含んだ試料採取を目指す小惑星探査機「はやぶさ2」計画が、延期の危機に直面していることが分かった。来年度予算編成では、東日本大震災の復興経費を捻出するため、宇宙関係予算は大幅な減額が避けられない上、国家戦略に基づく実用衛星が優先される可能性が高い。予算次第では、はやぶさ2の打ち上げが目標(14〜15年)に間に合わず、計画が形骸化する恐れもある。
この件、私も聞き込んでいて色々取材していたところだった。細かい部分では差異はあるが、大筋私の聴いていた話と一致する。
計画が形骸化は、正しくは「計画は事実上の中止」だ。
はやぶさ2は、昨年帰還したはやぶさの後継探査機だ。
C型という、初代はやぶさが探査したイトカワとは組成が異なる小惑星「1999JU3」を探査する。目標の1999JU3の軌道と特性から打ち上げ機会は非常に限られており、人の世の事情と噛み合わせると事実上2014年〜2015年のワンチャンスしかない。
小惑星サンプルリターンの検討が始まったのは1985年、初代はやぶさ開発開始が1996年、打ち上げが2003年。検討開始から26年、開発開始から15年、打ち上げから8年——当初はやぶさ2は2010年打ち上げを目指していた。当初予定からすでに4年遅れとなり、開発・運用体制の維持はメーカーも研究者も限界近い。
来年度予算要求は、73億円。2014年打ち上げまであと3年しかないので、これが基本的に満額付かないと実機の製造は進まない。2014-2015打ち上げは不可能になり、結果、計画は事実上の中止となる。
はやぶさ2の予算は、通常のJAXAの予算枠からは出ていない。今年度の30億円は、政治が決定する政治枠の「日本再生重点化措置」から支出され、来年度も同じ枠で要求が出ている。年度ごとに政治の支持を得ていかないと、はやぶさ2は打ち上げに至ることができない。
当blogの読者なら、はやぶさ2の意義はすでに知っているだろう。工学面では、世界初であったはやぶさの成果を引き継ぎ、繰り返すことで信頼性を高める。理学面では岩石主体のS型小惑星であるイトカワに引き続き、炭素を含むC型小惑星を探査し、小惑星の成因、太陽系始原の調査、さらには生命発生のプロセスなどを探る。この流れの次には、次には炭素も水もある枯渇彗星核やD型小惑星の探査が控えている。続けざまにタイプの異なる小惑星に探査を行うことで、太陽系全体への理解を深める。
はやぶさは端緒であり、次には「こうするとこれがわかる」というルートマップが見えている。ルートに最初に気がつき、たどりだしたのは日本だが、はやぶさの成功でルートの存在に気がついたアメリカが追ってきている。
「日本再生重点化措置」という予算枠は、省庁を横断する予算枠。一般的な予算とは別に、日本の成長戦略に必要な経費などを支出する。今年度は東日本大氏震災からの復興もこの枠からの支出を行う。このような投資は、将来への価値創造に投資するべきだろう。この価値とは、金銭的価値のみではない。人類の持つ知識に新たな知見を加えること、人類の知覚の到達領域を拡げること、
11月21日 提言型政策仕分けにおいて、はやぶさ計画を指揮した川口淳一郎JAXA/ISAS教授は以下のように発言した。
・【11月21日】「提言型政策仕分け」 AWG 生中継(主催:行政刷新会議):冒頭から5時間03分付近から約5分間
「科学技術はロングレンジな投資であり、(社会に利益を生み出すイノベーションという)出口が見えないとよく言われるが、出口が必ずしも近くにあるとは限らない。堅実な投資もさることながら、規模とバランスを考えつつロングレンジの投資は不可欠である。現在の日本の経済情況は悪いが、経済状況が逼迫すればこそ、耐え忍んでしのぐのではなく、長期的に見てイノベーションを産むように先行した投資を行うべきである。経済状況の結果としての科学投資があるのではなく、科学投資の結果としての経済成長があるのではないだだろうか。
現在すでに意外なところに大きな経済効果を生んでいる成果が存在する。たとえば日本が開発・生産に参加しているボーイングの新旅客機「787ドリームライナー」に使われる炭素系複合材は日本発信の新技術であり科学技術の成果である。科学技術が産業を引っ張っているわけだ。宇宙に関しては、例えば地上デジタル放送などに使う符号化技術は、アメリカが宇宙探査機の遠距離通信に使うために開発した技術が回り回って我々の身近で使われるようになったものだ。
仕分けの議論の一つの論拠となっている論文の引用数の低下だが、論文の引用数は一つの指標である。政府政策担当者は研究者が論文を書くために予算を付けているわけではないと良く言う。指標ではなく実質で、我が国の科学技術が産業や経済に貢献してきたところを評価していただきたい」
結果が目の前に見えるものだけが、良い投資ではないというのは、民生品の分野では常識だ。ヘンリー・フォードは「人々は自動車を欲しいとは言わない。なぜなら自動車というものを知らないから。皆は速く走る馬車が欲しいというだろう」と言った。iPhone以前に、iPhoneを欲しいと言った人はいなかった。iPhoneが世に出たとき、人々は初めて「自分の欲しかったものはこれだ」と気付いた。
今回の毎日の記事が議論になった昨日の日曜日、野田司令こと野田篤司さんがツイッターで見事な例を引いていた。
ファラデーの逸話(野田篤司 (@madnoda) on Twitter)
ファラデーの逸話『「磁石を使ってほんの一瞬電気を流してみたところで、それがいったい何の役に立つのか」と問いかけた政治家に対し、「20年もたてば、あなたがたは電気に税金をかけるようになるでしょう」とファラデーは答えたという』出典元:電気史偉人辞典
「日本再生重点化措置」は、政治の専決事項というなら、何か言うなら政治家にむけて素直な声を届けるべきなのだろう。和歌山大学の秋山演亮さん(宇宙開発戦略本部の有識者会議で活躍した。はやぶさ観測チームの一員でもあった)も、はやぶさ2予算の件(2011年12月4日付け)で以下のように書いている。
一つの抜け道は、今回の予算が日本再生特別枠要望分で出ている点にあるかも知れません。すなわち、この予算の性格上、各省庁の意見よりも与党・政府がどう考えるかが重要になります。官僚と言うよりは政治家が対象って事です。
実際、与党・政府間でも「日本再生のために何を重点項目とすべきか?」との摺り合わせが、今週中に行われるとの話しを聞いています。それを受け、来週には宇宙以外の他の分野も全部ひっくるめて重点項目が決められ、それを受けて財務省が最終判断をすることになるでしょう。
幸いなことに野田佳彦首相の事務所は、メールアドレスとファクシミリ番号を公開している。
すべてのページの一番下には、「ご意見・ご質問を大歓迎いたします。E-mail post@nodayoshi.gr.jp」と書いてあり、未来クラブの案内というページには事務所の連絡先が公開されている。
今回、本blogで「これをしよう」などという動員はかけない(昨今更新をサボっていたから、読者もぐっと減っているだろうし)。読んだ方ひとりひとりが、自分は何をすべきかを考え、行動するか否かを決めて、その判断のとおりに振る舞ってもらえればと思う。
結果は、現政権の政治家が科学技術に対してどのような見識を持っているか、いないかを示すものとなるだろう。
以下に、いかにはやぶさ2の打ち上げチャンスが限られているかを説明しておく。
8月14日のコミケット80、3日目は大変御世話になりました。おかげでロケットまつりブースで販売した「星を作った男〜昭和の衛星屋さん〜」は当初予定を超える部数を販売することができました。一度は最初に予定した部数を売り切って「完売」の表示を出したのですが、午後から会場にいらっしゃった著者の小野英男さんが「この場で必要とする方に渡して下さい」と著者取り置き分を急遽販売に回してくれました。
増刷をかけますので、冬コミに当選したならば、冬も販売いたします。また、通信販売にも出そうと考えていますので、今回入手し損ねた方はしばしお待ち下さい。
自分も会場で初めて手に取ったのですが、300ページ超というのはかなり手に持った時の実体感があって感動しました。編集を担当した斉藤さんの努力の成果です。朝、見本誌を回収に来た運営スタッフの方が「書店売りの本みたいですね」と言ってくれたのがうれしかったです。
私は長年、友人のブースの売り子を担当しているので、こちらには時折顔をだすことしかできなかったのですが、斉藤さん、今村さんに加えて、小林伸光さんが「きく1号」のペーパーモデルを作って参加し、ブースをうまくさばいてくれました。
販売を担当した今村さんが当日の様子を書いています。合わせてお読み下さい。
今週末に東京ビッグサイトで開催されるコミケット80に、ロケットまつりが参加します。
8/14(日)コミックマーケット80 @東京ビックサイト
東地区 W-56a
販売するのは、衛星まつりのために小野英男さんが作成したレジメをまとめた本です。

■『星を作った男〜昭和の衛星屋さん〜』
著者: 小野英男
値段: ¥2000
サイズ: 四六版(128mm×188mm)
ページ数: 310P
ロケットまつりスペシャル版として9回開催した衛星まつり、その主役である日本衛星開発に立ち上げの頃から携わった小野英男さんの本です。小野さんは、衛星まつりにあたって詳細なレジメを作成していました。そのレジメを読みやすく整理し、当時の貴重な写真と共に一冊の読み物にまとめました。
学生時代からラジオとアマチュア無線に熱中した小野さんは、スプートニク1号の電波受信をきっかけに衛星開発の道に踏み込み、日本衛星事始めから、最初の科学衛星、最初の技術試験衛星、最初の気象衛星、最初の地球観測衛星と、最初のアマチュア無線衛星、数多くの衛星に関わりました。宇宙開発初期の抱腹絶倒波瀾万丈のエピソードから、生まれ育った北朝鮮再訪、さらにはGoogle Mapで分析する北朝鮮の現状など、思いきり語りまくった記録です。
部数があまり多くないので、コミケ会場及び9/17のロケットまつりにおける受け取りで、メールによる予約を受け付けています。
件名: 小野さん本
本文: お名前、購入希望冊数、ご連絡先(住所・メール)、ご希望の受取先(8/14コミケ or 9/17ロケットまつり)
上記を rocketfes@gmail.com までお送り下さい。
もうひとつ。
9/17はロケットまつり46です。
9/17(土)ロケットまつり46〜垣見恒男スペシャル2〜 @阿佐ヶ谷ロフトA
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/
12:00Open / 13:00 Start〜16:00end
ネット予約終了していますが、当日券もあります。
本購入のみのご来場も可能です。
なお、書籍についてのお問い合わせはロフトAでは受け付けていません。
全てのお問い合わせは
rocketfes@gmail.com までお願いいたします。
12月17日、午後6時からの記者会見。もう資料が公開されているので、とりあえず記者会見の様子のみアップする。
出席者:中村正人プロジェクト・マネージャー、石井信昭プロジェクト・エンジニア、稲谷芳文教授
ISAS宇宙理学委員会委員長(中村)、宇宙工学委員会委員長(稲谷)の重鎮2人がそろった記者会見となった。
広報から:宇宙開発委員会調査部会の説明を行う。文部省記者会見は長時間の説明を行ったが、今回は質疑応答を中心にしたい。
中村:この前の記者会見以降のことを石井から、FTAについての説明を行う。
石井教授から、あかつき概要説明。今までに出てきた話が大部分なので割愛。
軌道変更エンジン(OME)噴射時の姿勢制御ロジックが公開された。噴射中はスラスターの噴射で姿勢を維持する。各軸周り各加速度が設定値以上に変化した場合は噴射を中断してリアクションホイールを使う姿勢維持モードに移行する。
1)OME噴射開始後から本来一定に保たれるべき燃料タンク圧力が緩やかに下降している、
2)噴射開始から152秒で、急激な姿勢変動が起き、同時刻に機体加速度も急激に変化した。
3)噴射開始から158秒で、噴射中断に対応する姿勢制御モード変更が記録されている。
4)158秒で、酸化剤タンク圧力がステップ状に上昇すると同時に、燃料タンク圧力が徐々に増加しはじめた。
稲谷:
これからの調査のやりかた。FTA(故障の木)解析について
事実の絞り込みにあたって、試験・実験が必要になるだろう。
故障の木解析の説明。
その中で、現状ではもっとも可能性があると思われる事象。
・姿勢異常を検知しての燃焼停止からの故障の木解析。資料中ハッチングしてあるのが現在可能性があると考えている事象。
現状で可能性があるのは
異常燃焼による軸非対称燃焼
その原因となるのは
・スロート後方後燃え:
・不安定燃焼
・インジェクタ噴射異常
これらについては
「実績のない燃焼条件で動作させた可能性があるので要因として否定できない」
さらに原因として考え得るのは。
・フィルム冷却のクーリングの噴射異常
・燃料の高圧ガス加圧系に入っている逆止弁CV-Fの閉塞
質疑応答
日経サイエンス:噴射停止は157秒ではなかったか。以前の発表では157秒だったような
稲谷:姿勢維持モードに入ったのが158秒。この操作にともなってエンジンを止める。
読売新聞:図面上で酸化剤側と燃料側でバルブの構造が異なるのはなぜか。エンジンは実際にはどういうところまで試験したのか。
石井:燃料側はガスと燃料が分離する隔膜が入っている。酸化剤側は隔膜がない。酸化剤側は気化した酸化剤が逆流する、可能性があるのでラッチングバルブがダブルで入っている。
稲谷:燃料と酸化剤の混合する割合。我々が事前の試験で混合比を降って試験の範囲をはずれた可能性がある。そこで何が起きるかは試験をしていないので分からない。
読売:セラミックスラスターの耐熱温度は1500℃というが、実際にはどの程度の温度条件まで試験で確認しているのか。
稲谷:ものが壊れるかの判断は応力なので、応力で考えている。温度では考えていない。燃えかたによって条件のきつい部位は変わっていく。今、シミュレーションで、想定外の状況で応力がどう変化するかを調べている。温度だけでは議論できない。
読売;試験で確認した範囲というのはどの程度なのかということを、後で出してもらえないだろうか、一般読者に説明する場合に、どこまで試験したかという目安がないと説明しにくい。
稲谷:たぶん、混合比をどの範囲で振って試験したかは出せると思う。
毎日:燃料タンクにチェックバルブは、絶対必要なのか。酸化剤リッチになった場合、温度が上がる可能性はあるのか。
石井;ない設計もありうるが、我々は必ず入れている。海外の設計は知らない。
稲谷:一般に最適混合比からはずして燃料リッチで燃焼させるほうが多い。少し最適より低い混合比で設計されているので、酸化剤リッチになると最適混合比に近づくので温度が上がっていく。設計点近傍では、酸化剤リッチで温度が上がっていく。
共同通信:燃焼室の温度の圧力は?
稲谷:今正確にでないので、後で出す。
不明:今、どこか欠けているということには分かっているのか。そのことで6年後の再突入は。
稲谷:燃焼室とノズルでは、燃焼室は壊れていない。加速度が出ているので、ノズルはどうなったかは今検討中。今、予断を持つべきではない。
中村:今の状態を確認するのが先決。決してあきらめるようは状況ではない。楽観しているわけもない。
読売:インジェクターの温度は前回、150℃ほどで予定の範囲内だったと前回聞いているが、インジェクターには影響の及ばない設計だったのか。
稲谷:インジェクター温度が正常であることは、燃焼室が健全であることの傍証となる。
ここから資料2
日経新聞;まずは、燃焼ガスが噴射方向に異常が出たというのは間違いないのか。
稲谷:その可能性を排除しないということ。たとえば、燃えずに噴射してノズルの外で燃える後燃えという現象もある。予想外の運転状況を今後試験で確かめていく。
日経新聞;タンク圧力異常と燃焼異常は関係しているということでいいのか。
稲谷;関係してくる可能性はあるだろう。
朝日新聞:不安定燃焼と、インジェクター噴射異常を細かく教えて欲しい。
稲谷:ある状態になると燃焼は安定せずにばたばたしたり息をついたりする。どうすればそういう状態になるかは、まだ分かっていない。インジェクター噴射異常は、吹き出し口の流量は上流の圧力と関係するかも知れない。燃料と酸化剤は混ざらないといけないが、圧力が予定と異なると、なにか部分的に詰まったり、よく混ざらなかったりする可能性がある。
稲谷:現象としては重なるかも知れないが、事象としては別。別に試験していきたい。
朝日新聞;フィルムクーリングの噴射異常とは?
稲谷:エンジンの冷やすために、燃料だけを内壁に沿って吹き出して、内壁全体を冷却している。この燃料を流すことをフィルムクーリングという。均一に流しているはずの燃料が均一でなくなったらどうなのか、とか、可能性を排除できないのでこの項目を残している。
朝日新聞:混合比を燃料リッチにしているというのはこのフィルムクーリングの分か。
稲谷:混合比は燃料と酸化剤の流量で定義している。フィルムクーリングの分も入っている。
朝日新聞:燃料側圧力低下から、燃料流量の低下を推測できていないのか。
稲谷:現在解析中である。
朝日新聞:燃料と酸化剤のパターンを試していたのを、地上の試験で超えた可能性があるというが、混合比は逸脱している可能性があるではなく、もう超えていると言っていいのか。
稲谷:可能性がある、だ。
朝日新聞:地上試験はもうやっているのか。
稲谷:現在計画中。ものをつくらねばならないので。すべてを年度内に行うのは難しいかもしれない。あかつき自身に噴射させる試験は、これで壊れたら後がないので慎重に行わねばならない。
ここでマイクが相模原に渡る。
青木:高圧タンクのフィルターに目詰まりが起きた場合はもっと早く圧力が戻る可能性があるということだったが、その後の検討は進んだか。FTAの×の項目は今後再浮上する可能性があるのか。
石井:記者会見で何言ったかあんまり覚えていないのですが。フィルターもバルブも詰まる可能性はある。まだ解析中です。
稲谷:×については、別の事実が出てくればそこで見直すことはあり得る。確かめてないことは、すべて確かめてから判断すべしだ。
青木:破損が起きていた場合、再投入は難しくなるのか。
稲谷:その可能性はある。
青木:現在あかつきの運用は何人体制で
中村:海外局は使わず、クルージングフェーズと同じ運用をしている。
マイク東京事務所に戻る。
共同通信:スロート後燃えと、フィルムクーリングの異常は何がおきるのか。逆止便の動作は地上で確認できるのか。5つの原因候補を絡めてシナリオは描けるのか、
稲谷:今、検討している。探査機の姿勢変動から、探査機に力がかかったことは間違いないので、その候補として考えている。こうなったらこうなるというシナリオがあるから候補として挙げているわけではない。バルブの動作は圧力で分かる。圧力変動を説明できるバルブの動作を解析しているところ。これからなお探査機に動作をさせて検証するということは、あり得るだろうが未定。
東京新聞:逆止弁は、特に新しい部品ではないということだが、具体的にどんなことが起きうるのか。
石井;得られたデータを説明できるよう調べている。非常にシンプルな構造。
不明:この5つの中で可能性の強弱はあるのか。逆止弁のトラブルとして水平展開はすでに行われているのか。
稲谷:これから強弱はつけていく。水平展開はまだ。
共同通信:フィルムクーリングで何度温度下げることができるのか。
稲谷:やらないと壊れるのでやっている。
共同通信:燃料タンクの圧力が下がった場合、フィルムクーリングに向かう燃料のはどうなるのか。
毎日新聞:逆止弁が過去に閉塞した事例はあるのか。閉塞がはずれて今は復旧している可能性はあるのだろうか、
石井;どちらについても、おそらくあると思うが、これから調べる。ないということはないと思う。
毎日新聞:スラスターノズル破損だけ、上流にさかのぼって検討しているということが、これが一番あり得るということなのか。
稲谷;今排除できない原因候補は平等に扱って検討していく。
松浦:今回の事故調査は人的組織的要因まで踏み込むのか。
稲谷;資料中にある「背景要因」はそこまで含む。
中村:すざくのXRS不具合調査も、人的要因まで含めて調査を行っている。今回もそこまでやる。
青木:現在、運用は平常に戻っているのか。
中村:そうだ。はいゲインアンテナを使った通信で、機器の健全性など確認している。
稲谷;最後に。ここまで説明のために色々たとえを使ったが、我々がそれを有力と考えているわけではない。あくまで予断を持たずに検討していく。
終了後のぶらさがりにて。
石井:噴射停止直前のデータを見ると、姿勢を元にもそうとする兆候がある。これはスラスターによる制御ができるということを意味する。(ノズル破損なりで)横方向の力がかかったとしても姿勢制御ができるということだ。6年後の投入の可能性はあると思っている。
以上
あかつき軌道投入失敗
2010年12月10日の記者会見
出席者:中村正人プロジェクト・マネージャー
石井信明プロジェクト・エンジニア
姿勢系と推進系以外はすべて正常であった。昨日の姿勢データに間違いがあった。イベントの起きた秒時と角度。
噴射開始から143秒ではなく152秒、2分32秒」
起きたx軸周りの角度変化も360°ではなく42°噴射開始から
0-152秒 燃料タンク圧力が徐々に低下、機体加速度も徐々に減少
152秒 機体加速度がいったん急激に低下
158秒 RCSスラスターによる姿勢維持モードからリアクションホイールによる姿勢維持モードに移行。推進剤バルブを閉じて燃焼中断。
375秒 姿勢維持モードからセーフホールドモードに移行推進系、酸化剤タンク圧力は維持できているが、燃料タンクの圧力が下がり続けている
松浦注:燃料と酸化剤は別体の高圧ヘリウムタンクで加圧している。この結果は、高圧ヘリウムタンクと燃料タンクの間を結ぶ配管でなにか閉塞が発生した可能性を示唆する。

模型を前に説明する石井教授
石井教授から説明
NASA深宇宙局および臼田局可視で、昨日ほどんどすべてのデータをダウンロードできた。すべてのデータを分析したが、姿勢系と推進系以外はすべて正常だった。
OMEエンジン噴射開始から燃料タンクの圧力が下がり続け、加速度も減少し続けている。本来、圧力は下がってはいけけない。グラフはフラットになるはず。加速度もなだらかに下がり続け152秒で急激に低下している。グラフその後の立ち上がりは、スラスターが動き出したため。
中村 土日とプロジェクト関係者も休息をとって、先入観を廃して事故原因の究明を進める、探査機の健全性を確認するためにセンサーによる金星撮影を行った。
質疑応答
東京新聞;エンジンは破損していないのか。6年後に再投入できるのか。
石井:現在まさにそれららを調べているところだ。こちらの予期していないところは何だったか。それぞれのデータの間の時間とスケールを合わせて評価を始めるところ。
東京新聞:圧力が下がっているが。
日経新聞:燃料タンクの圧力が下がることが原因か。
石井:検討中。現在正常に見えているデータの中に異常が潜んでいるかも知れない。
朝日新聞;圧力が下がるということで燃焼に異常があったと書いてもいいか。
石井:出力が変動した。予想していた幅より大きい。地上で試験していた範囲を逸脱している。
NHK:燃料タンク圧力低下の原因候補は何か。
石井:配管、配管の途中に入っているフィルターが詰まった可能性。しかし同じ推進剤を使っているRCSは使えている、いずれにせよ流露に抵抗がある。どこにどんな抵抗があったらデータと整合するか。今後きちんと解析する。同じ現象が別の監視項目に出ていないかを調べていく。姿勢制御スラスター側のデータなど。これと類似の兆候は出ていないか。
NHK:開発時に同様の現象は起きているのか。
石井:開発時は色々なデータを取っているが、今回の圧力に相当する条件のデータはないと思う。比較することになるだろう。
不明:流量をモニターして噴射を中断した仕組みがあったのか。
石井:ない。
毎日新聞:確認:燃料タンクの圧力は正常の場合、ほぼ一定なのか。
石井:そうだ。一つの可能性として配管の閉塞が考えられる。正常だと思われるデータの中に異常が隠れていないかというのは重要なポイントだ。
産経新聞:燃料タンクの圧力が下がったのは何秒後か。
石井:噴射開始直後。通常は噴射開始で圧力が下がると調圧弁が働いて、ヘリウムで加圧される。しかし、そのまま圧力が下がり続けた。158秒で燃料・酸化剤共にバルブを閉じてエンジン停止。
NHK:噴射を止めた後、燃料タンク圧力は戻っているが、今は正常な圧力に戻っているのか。
石井:そうだ。
NHK:この戻り方は遅いのか。
石井:遅い。ここは重要な情報だ。
不明:これは燃料が不足したということか。
石井:所定の混合比に比べると燃料が少なくなっていたということ。
不明:152秒で加速度急激低下ということは、それは混合比の変化と関係あるのか。
石井:なにが起きると圧力と加速度がこのような形になるのか。これから調べていく。
不明:加速度が下がった原因はなにか。
石井:一義的にはエンジン推力の低下。少しずつ先入観を持たずに
不明;流体の通路はどこからどこまでか。
石井;高圧ヘリウムタンクから、配管、間に圧力を調整する調圧弁が入っている。
不明:燃料タンクからエンジンまでの流路を考えればいいのか。
青木:ノズルの破損の可能性を指摘する声があったが、これは消えたのか。
石井:小さなカメラでもつけておけば直接確認できたが、カメラはないので未確認。今後もその可能性を排除するのではなく検討していく。
青木;探査機の燃焼試験を行うという話もあったが。
石井;まず地上で燃焼試験を行うべきだろう。現象の把握が大事。
中村;私が説明していた時点では、まだこの推進系のデータはなかったので、探査機での私見と言うことを言った。
青木;X軸周りの回転の原因は。
石井;圧力、加速度、姿勢というデータが得られたので、これから調べていく。
青木;カメラは正常に動いているのか。
中村;動いている。
石井:これをすぎてしまうと写すものがなくなってしまうので、カメラ・デジタル処理系などの健全性を試験するために、時間のないなかで撮影を行った。
東京事務所;
TBS;使ったのはカメラ5台中3台か。
中村;そうだ。残る2台は冷凍機や高圧電源があるので起動に時間がかかる。
テレビ朝日:燃料タンクの圧力低下で、6年後の軌道投入も分からないといっていいのか。
石井:可能性はある。圧力低下の原因をきちんと評価しないといけないが、なにもかもだめということは決してない。
日経サイエンス:高圧ヘリウムタンク周りの部品は国産であり、ブラックボックスになっていることないのか。
石井:基本国産品で、海外のものも含まれている。すべて標準品で動作が保証されている。ヘリウムタンクの圧力は正常。今の燃料タンク圧力は最初の圧力に戻っている。
共同通信;ヘリウムガスの量は想定されている量が減っているのだろうか。
石井;この圧力差ではヘリウムの量はあまりかわらない。150秒吹いた場合の圧力が維持されている。
共同通信;熱制御に問題が出るような気がするが。圧力が変わったこと温度が変わるような気がするが。
石井:そこも含めて調べていく。
松浦;燃料系のバルブの動作は確認しているのか。
石井;アンサーの帰ってくるバルブについては動作を確認している。それ以外にも逆止弁という簡単なバルブがある。バルブは宇宙用の標準品であり、特注したものではない。
日経サイエンス;燃料と酸化剤の残量は。
石井;燃料残量を一番知りたいところで、直接計ることができないので現在のところ情報はない。
喜多:今後トラブルシューティングを進める中で、技術的な制約はあるのか。それともじっくり取り組める状況なのか。
石井;一番おそれているのは太陽の放射線。放射線劣化を防ぐような冬眠に近い運用が必要になる。現在、至急データを見直している。
山根一眞:打ち上げ時の軌道投入精度が高かったので、かなり推進剤が余っていると聴いているか、推進剤量については余裕があるのか。
石井;正確に数字で答えられないが、今回152秒相当だけを使ったと仮定すると次の金星周回軌道投入には足りる。
読売新聞;燃料タンクなどの写真を使って説明して欲しい。
石井;写真はありますが、でもわかりにくいですよ。家庭も蛇口は単純で、内側の
日刊工業新聞;冬眠状態について。いつまでにどのようなことを行うのか。
石井:年内に4つめのカメラの試験を行う。通信機器に関しても試験を行う。年が明けたら性能評価試験を行う。冬眠というのは火を入れない状態。バッテリーは空にちかい充電量を下げた状態にして寿命を延ばす。通信系の機器に関しては2系統あるので、1系統だけ使うようにする。なにができてなにができないか、リスクはないかといった評価をしている。年明け3から6ヶ月かけて実施し、後は冬眠モードにしたい。
毎日新聞;姿勢を崩した時、どこにどれぐらいの力がかかったのか。
石井:これから計算をする予定。
日経サイエンス;RCSで姿勢を安定させたということか。
石井;158秒で姿勢維持がスラスターからリアクションホイールに移ったが、姿勢を安定せず
共同通信;一回宇宙で噴射した時には圧力異常はなかったのか。
石井:6月に13秒間噴射試験を行ったが、その時には異常はなかった。ただし噴射時間が短かったせいなのかは分からない。
相模原にマイク戻る。
共同通信;酸化剤タンクに異常はないが、燃料側配管
共同通信;素人考えだが漏れた可能性はないのか。
石井;可能性はあるが、現在圧力が一定しているのでそのデータと矛盾する。
東京新聞:のぞみとの違いは
石井;酸化剤にはのぞみと同じラッチ弁が2つパラレルに入っている。燃料はラッチ弁がなく、逆止弁が入っている。
不明:ほかの衛星に影響が出る可能性は
石井;何が起きたかによる。
不明;このあたりは、すでに獲得した技術なのか、まだ獲得中の技術なのか。
石井;それは難しい。惑星探査機も次々上げられないので。
中村;2液スラスターを使う探査機は数少ない。我々10年にいっぺん程度しかこういう挑戦ができないので、その意味では挑戦である。
時事通信;姿勢制御スラスターも噴射中に吹いているがそちらに異常データは出ているのか。
石井;データとしては正常だが、異常が隠れていないか姿勢データと合わせて、噴射すべきタイミングで噴射しているかと言ったことを調べていく。
時事通信;実際に噴射して試験をするのか。
石井;それはありうる。ここまでやればこれが確認できるという項目はあるので。その前に、地上でどこまで詰められるかだ。
朝日新聞;姿勢制御用スラスターはすべて正常と確認できているのか。
石井:現時点で異常は見つかっていない。ただし姿勢の時間的変化と相応してきちんと吹いているかは今後の解析が必要。
朝日新聞;横方向からかかった力はいったい何なのか。現状で分かるところを。
石井;軸対称の流れができているかどうか。
朝日新聞;混合比が変化することでどんなことが起こるのか。
石井;一概にいえない。今後海外の論文なども含めて調べて行かねばならない。
不明;姿勢と加速度の変化はどちらが先に起きたのか。
石井;得られたデータのサンプリング間隔が荒いので細かいところは不明。現状では同時と思っていい。
不明:燃料タンク圧力の戻りが階段状に見えるが。
石井:これはなめらかにもどったと考えていい。
毎日新聞;混合比が変わったことでどれだけ推力が低下したのか。
石井;これから調べなくてはいけない。
毎日新聞;配管が詰まるとして何が原因と考え得るか。
石井;つまるものはなにもないはずなのだが、なにがあり得るか考えていく。
東京新聞;加速度は減っているが。
中村;本来なら噴射と共に軽くなるので加速度は大きくなるはず。
東京新聞;エンジンと燃料タンクの間でつまりが発生したと仮定して、燃料タンク圧力は上がるのか。
石井;調圧弁経由で加圧しているので、圧力は一定となる。
NHK;加速度の履歴が最後ぽんとあがってるのはどういうことか、
石井;ここにも何か重要な情報が隠れていると考えている。
青木:データはすべてダウンロードできているのか。
石井;記録されているものはすべて取得した。探査機に残っているデータはない。
青木;今後取得するデータはあるのか。
石井:それはある。機体各部の温度など。金星軌道より1000万kmも内側にはいるので、これから熱対策を考えねばならない。
東京事務所
喜多:金星を撮った画像はこれが初めてか。
中村:そうだ。
喜多;感想は。
中村;予定通りの画像で実に惜しいというものだった。近赤外の画像には金星の山脈も写っており、この中から最大限の成果を引き出すべく努める。
共同通信:燃料タンクの圧力が元に戻ったということだが、戻りきってないように見える。
石井:この後のデータで確認したい。この圧力だと正常の範囲内。
中村;今確認した。調圧バルブを閉じているのでこの圧力は異常ではない。
以上
また告知がぎりぎりになってしまいました。この日曜日はロフトプラスワンでロケットまつりを開催します。
今回はいつもと若干趣向が変わり、半ば幻と化してしまった傑作アニメ「おいら宇宙の探鉱夫」(1994年・飯田馬之介監督)を上映します。全6話の構想だったにも関わらず、商業的に成功しなかったために2話でうち切られてしまった悲運のオリジナル・ビデオアニメですが、的確な宇宙空間描写は、今もって見る価値を失っていません。
「おいら宇宙の探鉱夫」に加えてねこまたやさんの手によるアニメの上映、さらにはサプライズゲスト出席の次回ロケットまつりのチケット先行販売もあります。
宇宙作家クラブpresents
ロケットまつり41 オススメ映像上映会『おいら宇宙の探鉱夫』上映 & トークイベント
今回のロケットまつりはオススメ映像の上映 & トークショー。
SFファンから熱い支持を受けた『おいら宇宙の探鉱夫』を上映。
上映後にトークショーを行います。
『おいら宇宙の探鉱夫』以外にもオススメ映像あり。
【出演】松浦晋也、浅利義遠、野田司令
【Guest】ねこまたや
※『おいら宇宙の探鉱夫』上映後、ねこまたや氏製作のアニメーションも上映。上映後にねこまたや氏を招いてトーク致します。
10月24日(日曜日)
Open 18:00 / Start 19:00
新宿ロフトプラスワン(地図)
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2
TEL 03-3205-6864
¥1500(飲食別)
※予約あり。以下予約ページで受付中
http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/reservation/
1ヶ月休んだので、そろそろ再開するかと思っていたら、はやぶさ2の吉川真チームリーダーから下記のメールが届いた。
私の意見は今晩にでも書くとして、許可をもらったので以下にとり急ぎ掲載する。予算要求に載ったものの、はやぶさ2に向けて、まだまだがんばらねばならない状況は続いている。
========================================「はやぶさ2」のパブリックコメントについての対応のお願い
すでにご承知のことかと思いますが、「元気な日本復活特別枠」要望についてのパブ
リックコメントの募集が始まっています。「はやぶさ2」もこの特別枠で提案されて
いますので、このパブリックコメントが非常に重要です。
是非、いろいろな立場の多くの方からご支援のコメントをいただきたいと思います。
このご連絡を差し上げている皆さんには、是非、「はやぶさ2」を支援していただく
コメントを書いていただきたいですし、ご家族の方、お知り合いの方にもご連絡いた
だけますと幸いです。
「はやぶさ2」としては最後のチャンスとなりますので、よろしくお願いいたします。吉川 真(JAXA はやぶさ2プリプロジェクトチームリーダー)
===
※パブリックコメントについて情報
■トップページ:http://seisakucontest.kantei.go.jp/
■はやぶさ2に関連するページ
・トップページからの移動の仕方
分野別:新成長戦略(デフレ脱却・経済成長)
↓
担当府省:文部科学省
↓
事業名:1908 我が国の強み・特色を活かした日本発「人材・技術」の世界展開
http://seisakucontest.kantei.go.jp/project/detail.php?t=1908 ←直接のURL・我が国の宇宙技術の世界展開(資料)
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2010/09/22/1297943_01.pdf・JAXAのWebから:http://www.jaxa.jp/info_public_j.html
■応募の締めきり:2010年10月19日(火)17時まで
Webから意見を表明するには、まずユーザー登録が必要です。
https://seisakucontest.kantei.go.jp/login/user.php■応募の仕方
・Web上のフォームから:
http://seisakucontest.kantei.go.jp/project/detail.php?t=1908・FAX、郵送の場合:
用紙(http://seisakucontest.kantei.go.jp/pdf/fax_form.pdf)に書き込む
送り先:
FAX : 03-3592-2301 内閣官房副長官補室(政策コンテスト担当)あて
郵便:〒100-8968 東京都千代田区永田町1−6−1
内閣官房副長官補室(政策コンテスト担当)あて
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今夜、10月2日19時から日テレ系「中居正広のザ・大年表」の中で、なつのロケット団のロケットエンジン燃焼試験の様子が(多分ちょっとだけ)出ます。ウチの主任設計者も顔をだす…はずです。
19:00 [ハイビジョン] [文字放送]
中居正広のザ・大年表 第2弾 秋の特大4時間スペシャル!!
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ちなみに収録日に私はいなかったので出ませんです。
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