呆然と過ごす

4月9日 今日も暖かい。
なにもない一日。仕事をしなければいけないのだが、はかどらない。呆然と過ごす。
サラリーマン時代はウィークデイと休日がはっきりしていたが、フリーになってからは区分はあいまいになった。ウィークデイでも遊ぶときは遊ぶし、休日でも働く時は働く。野尻抱介さんのページにある「作家になってよかったと思うことは、毎日が日曜日だということです。そのかわり、真の日曜日はどこかへいってしまいました。」というのはまこともって至言だなあと思う。
夕方、買い物のために外出すると、海岸特有の潮を含んだなま暖かい空気にはほんのかすかな花の香り、見上げると南中過ぎの木星が輝く。20年近く前に読んだ少女マンガ、吉野朔実の「少年は荒野をめざす」のワンシーンを思い出す。主人公の狩野都が「生きていて良かったと思う時がくるのだろうか」と夜空を見上げて涙ぐむところ。
1980年代の少女漫画最盛期、オタク青年の例に漏れず私もせっせと少女漫画を読んでいた。ずいぶんたくさん読んだはずだが、記憶は時に押し流されて、印象が残っているのは萩尾望都、清原なつの、そして吉野朔実ぐらいだ。この3人の作品は心の底に沈み、かなり深い部分で私に影響を与えている。
では私が忘れてしまった諸作品が無価値なのかといえばそんなことはない。それらの作品は、当時リアルタイムで読んでいた少女達に様々な夢を与えていたのだから。
写真は茅ヶ崎海岸にあるモニュメント。茅ヶ崎の「C」をかたどっており、真正面に経つと中央に烏帽子岩が見える趣向。
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