遊び仲間とステーキを食べる

4月29日
ゴールデン・ウィーク初日だが、私は仕事。メールの片づけに部屋の整理に、発送しなければならない手紙に、払わなければならない公共料金に、洗濯しなければならない洗濯物。さすがに布団も干したいしシーツも洗いたい。あーもう。
時折「仕事の鬼」というような人を見かけることがある。私の経験からいえば、そのほとんどは生きていくために必要不可欠なメンテナンスを家族、多くは奥さんに押しつけているということである。残るごく一部は、自分の生活の要求水準を極端に下げられるということ。
夜、遊び仲間と会うために出かける。連休初日で道が混んでいるであろうと考え、バイクはKATANAではなく、取り回しのいいAX-1を選択。横浜新道から第三京浜に抜けて環八出口すぐのステーキハウス「エル・アミーゴ」へ。特に渋滞に引っかかることもなく1時間ちょっとで到着すると、すでにおりじゃさんは着いていた。しばらくしておかちんさん登場。他数名仲間がいるのだけれども本日は3人のみ。「29日はにくの日」とかで3割引となったステーキをがつがつと食べる。
彼らは、私よりも6〜7歳年下。とある私立大学付属高校の漫研の先輩後輩だ。ふとしたきっかけで知り合い、なぜか年長の私も仲間に入れてもらった。
おりじゃさんにせよ、おかちんさんにせよ、今日は来ていない他の仲間にせよ、皆驚くほど遊ぶのが上手だ。ちょっとしたことを面白がって知恵を出し合い、とても面白い遊びに変えていく。以前、「なんで君ら、そんなに遊ぶのが上手なんだ」と聞いたら「だって僕ら、人生の一番楽しい時期に一番ヒマがあったんですよ」という返事が返ってきた。大学へ内部進学できるから、大学受験のない高校は天国だったというのである。そこで培われた遊びの精神が今も続いているわけだ。
それぞれ就職して家庭を持った今も、時間を見つけては集まり、見事な純度で遊び続けている。遊ぶのにも才能はいるし、熟練も必要だ。そして遊びの達人になるということは、仕事一筋で生きるということと同じぐらい重要である。
彼らがもっとも嫌うのは、「金を巻き上げられたあげくもてあそばれる」遊び。例えばディズニーランドに行くといったことだ。彼らの遊びは常に自発的でアクティブである。金を払って口を開けていれば与えられる娯楽は、すでに遊びではない。
「エル・アミーゴ」は、彼らの青春の聖地らしい。ここのステーキはさほどおいしいとも思わないが、「あの時あいつが一番でかいステーキを食った」というような青春の思い出が染みついた味なのである。それは最高の調味料と言えるだろう。
その後ファミレスに場所を変えて、えんえんとしゃべりつづける。社会ネタ、オタクなネタ、プライベートネタなどなど。午後11時も過ぎようかというところで解散。
だいぶ気分転換になった。ふたりともありがとう。
写真は、おかちんさん愛用のジムニー。色が黒いもので夜は闇夜に烏で輪郭すらよく分からない。ボンネットに出た錆が使い込んでいることを伺わせる。学生時代から17年も乗り続けているとのこと。
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