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2004.09.27

日本初の宇宙飛行士は秋山豊寛氏である

 今[タイムスタンプを入れておく。2004年 9月27日(月) 11:02:13]、TBS系の「ニュースバード」をながら視聴していてびっくりした。「日本人初の宇宙飛行士は1992年9月12日にスペースシャトル『エンデバー』に搭乗した毛利衛飛行士」と放送していたのである。

 日本人初の宇宙飛行士を送り出したのはTBSじゃないか。それがなぜこんな間違いをするのだろうか。

 日本人初の宇宙飛行士は1990年12月2日、「ソユーズTM11」宇宙船に搭乗してバイコヌール宇宙基地から宇宙ステーション「ミール」に向かったTBSの秋山豊寛氏である。

 秋山氏の飛行は、当時のソ連宇宙総局とTBSの契約による純粋な民間事業として行われた。これが1985年からスペースシャトルへの宇宙飛行士搭乗を先行して進めていたにもかかわらず、1986年のシャトル「チャレンジャー」爆発事故でずるずると計画遅延を続けていた科学技術庁(現文部科学省)にとって、非常にしゃくに障ることだったようだ。

 文部科学省は「宇宙の日」を定めているが、それは毛利飛行士が飛んだ9月12日だ。ガガーリンが人類初の飛行をした4月12日でも、秋山氏が飛んだ12月2日でもない。

 こういう情報操作に、自社が行った事業でうかうかと乗ってしまい、嘘を放送したTBSは、かなり情けないことにをしてしまったと思う。民間、それも官の監視をもしなくてはならない報道機関が、官の情報操作に騙されてどうするというのか。

 いや、これは騙される以前の話だろう。

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