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2005.05.26

「ネット・サイエンス・インタビュー・メール」が終了する

 サイエンス・ライターの森山和道さんが過去7年に渡って続けてきた、「ネット・サイエンス・インタビュー・メール」が、終了した。第一線の科学者に話を聞き、インタビュー内容を可能な限り生のまままとめて配信する他に例のないメールマガジンだった。

 森山さん、ごくろうさまでした。

 一般的にインタビューを記事にまとめるには、話し言葉を圧縮して書き言葉に直し、なおかつ話しているかのように語尾を操作するという手法を使う。話し言葉は通常思われている以上に散漫である。特に対面して話していると相互の暗黙の理解の部分が略されるので、後で録音を聞いても訳が分からないということがままある。

 しかし「ネット・サイエンス・インタビュー・メール」は、研究者が語った言葉をほぼそのまま文字に起こして、なおかつ意味が明晰に理解できるという希有のインタビュー記事だった。ひとえに森山さんの話を引き出す技術の賜物だろう。文面からは生の科学の現場を読み取ることができた。

 最終号によると配信停止に至る経過は以下の通りだ。

 ネット事業勃興期の98年4月30日に創刊した本誌ですが、発行元である「科学技術ソフトウェアデータベース・NetScience」事業は、これまで、(株)デジタルウェア、住商エレクトロニクス(株)へとその所属を移してきました。

そして今回、新たに事業所有者となった(株)ヒューリンクスの方針に伴い、「ネットサイエンス・インタビュー・メール」は配信停止に至りました。

 配信停止の直前には、ヒューリンクスのCMメールが「広告特集号」として配信されている。「どうせなら最後に広告流しとくか」という意志が見えるような気がする。
 どういう事情があったかは不明だ。しかし、おそらくこれはヒューリンクスの指示によるものではないかと思う。
 ここではメルマガの配信停止直前に、これまで送られてこなかったCMメールを配信するという行為は、メルマガ購読者に不快感を与えるということを指摘しておく。「ヒューリンクスとはその程度の会社であったか」と。

 森山さんは、次のメールマガジン創刊に向けて動いているようだ。新たなメルマガに期待したい。

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Comments

私はまとめ読みする方なので(最近は,間を置くと忘れっぽくなっている),あまりいい読者とは言えませんでしたが,残念です.

> 森山さんは、次のメールマガジン創刊に向けて動いているようだ。
> 新たなメルマガに期待したい。

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