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2005.08.29

ネット古書店で本を買いあさる

 次々と宅急便が到着している。送り元は、全国各地の古本屋で中身は本。何のことはない、自分がネット古本屋に注文した本が届いているだけだ。

 スーパー源氏という、ネット古本屋の在庫を横断検索できるページを見つけてから、せっせと資料本を買うようになった。「恐るべき旅路」を書いた時には、過去に出版された火星関連本を、スーパー源氏経由で相当買い込んだ。もっとも資料を一番多く使用した、火星観測の歴史を書いた章は、そっくりそのまま削除してしまったが。

 ここのところ狙っているのは音楽関係の本。黛敏郎の「題名のない音楽会」と「題名のない独白」は入手済。秋山邦晴「日本の作曲家たち」は、注文をかけたら「売り切れ」という返事が返ってきた。船山隆「現代音楽 音とポエジー」は注文中。さあ、来るかどうか。
 大田黒元雄「バッハよりシェーンベルヒ」は探しているのだけれども見つからない。その昔、神保町の古賀書店で見かけたのだけれど、その時金がなかったのが運の尽き。あの時買っておけば良かった。

 大学に入ってバイトをするようになり、何がうれしかったって、本が存分に買えることだった。そういうことをやっていると、書庫だか生活空間だか分からない部屋に住む羽目になるわけで、実際今の私はそういう部屋に住んでいる。

 電子書籍が云々されるようになって大分経つが、未だ普及の兆しはない。私の場合、本というマテリアルに価値を見いだしているのではなく、とにかく中身が読みたいから買うのだ。だから電子書籍があればそれでも一向に構わない。
 どうも、あまりにきびしい著作権管理が普及を妨げているという気がする。現状の電子書籍の著作権管理では、ハードディスクがクラッシュしたら蔵書全滅ということになる。どうにかして欲しいところだ。


 最近読んだ中では出色の大当たりだった本。パロマ山の5m望遠鏡の建造を追ったドキュメンタリーだ。戦後すぐに翻訳された本だが、ハワイの「すばる」望遠鏡の建設関係者が望遠鏡建設にあたって参考書として読んだことから復刊したというもの。

 望遠鏡のような巨大建造物を作る過程が面白くないはずがないが、本書も実に面白い。多くの人々の人生を飲み込み、巨大な建造物が動きだすまでのドラマはとてもダイナミックだ。ヤーキースの1m、ウィルソン山の2.5m、そしてパロマー山の5m——望遠鏡を作るたびに、誰かが体を壊したり、あまつさえ死んでいるのだから壮絶である。





 下巻のクライマックスは、5m鏡の輸送。巨大構造物の輸送は、それだけで胸躍るものがある。輸送に従事した鉄道関係者のプロ根性が泣かせる。

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