大井浩明氏のblogを発見する
例によって逃避して、ネットをさ迷っていたらピアニストの大井浩明氏のblogに行き当たった。
大井浩明。2002年に「史上最も演奏が困難なピアノ協奏曲」と言われたヤニス・クセナキスの「シナファイ」を録音し、クラシックファンの間にセンセーションを巻き起こしたピアニストだ。無茶苦茶指がよく回る人である。
ちなみにネットにはシナファイのピアノパート解説もある。日本初演の時にはピアノを担当した高橋悠治の指から出血したという曰く付きの曲だ。HMVの紹介はなかなか詳しくてお薦めである。
こんな曲を書く方もいい加減イカれているが、演奏する方はもっとすごいと思う。
大井氏のページからは、様々な現代曲をストリーミングで聴くことができる。しかもその「シナファイ」のライブ録音を聴くことができるではないか。
・■2005/09/29(木) That’s made for you and me, ミッキー井上 ヘイ!ハイ!ホウ!
こいつは豪気だ!と思ったけれど、なぜか私のPowerbookではうまく再生できない。他の曲はうまく再生できるのに残念だ。
それでも、なかなかお薦めのページだ。
興味のある方はどうぞ。シナファイのCD発売時の大井氏インタビューもなかなか面白い。
大井演奏によるシナファイのCD。好奇心の強い方は是非とも史上最難のピアノ演奏に耳で挑んでみて欲しい。ただし、かなり手強い曲だから、分かろうが分かるまいがとにかく10回以上聴き込むことを覚悟したほうがいいだろう。
恐るべき密度の曲であることは確かだ。
ちなみに“シナファイ”は、別に中国とは関係ない。「結合」という意味である。シナプスの“シナ”と同じ。
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ふーん、うるさそうなスコアだなぁ。フォルテ、ピアノの強弱関係なしに、です。
こりゃオケもピアノも鳴らねぇな。
同級生のK君、学生時代にピアノソロで12段譜を使ってましたなぁ。
大井浩明と言う人は、私全然知らなかったのですが、ブログを読んだら音楽のとらえどころがポイントをきちんととらえているので、演奏も面白そうですね。
私も自分のMacでは再生出来ませんでした。残念...
Posted by: 大澤徹訓 | 2005.10.25 01:02 AM
>こりゃオケもピアノも鳴らねぇな。
確かに1960年代の曲には、「どう作曲するか」という意識が先行して「最終的に物理的にどんな音が聴衆の耳に届くか」というところをすっ飛ばしたものも多いですね。そこからミクロポリフォニーのような「旋律ではなくテクスチュアを聴く」という技法も生まれるわけですが(生まれたわけでもないか、バロック以前に40声のモテットなんてのもあったし)。
大澤さんが来たから書いちゃいますが、この面で私、驚嘆した曲があります。黛敏郎のオペラ「古事記」です。
演奏会形式の日本初演をサントリーホールで聴いたのですが、右最前列というあまり良い席ではなく、音楽もかなり複雑だったにもかかわらず、同時に鳴るすべての音が明瞭に分離して聞こえるのにびっくりしました(少なくともそう思わせるほど見通しが良かった)。
1976年の「金閣寺」以降、あまり作品を残していない黛ですが、1990年代の最晩年には、そのオーケストレーションの技巧はとてつもない高みに達していたのだなと感嘆した次第。
しかし、「金閣寺」といい「古事記」といい、なぜ日本語で書いてくれなかったのか(共にドイツからの委嘱でドイツ語で作曲)…色々な事情はあったようですが、つくづく惜しいことだと思います。
Posted by: 松浦晋也 | 2005.10.25 09:28 AM
BPの10/24の記事 読ませていただきました SRBの直径の表記が 違うようなきがしますが。
26日の続編 期待してます。
デルタ4のエンジンの 不可な理由 よくわかりました。
Posted by: ウエノ | 2005.10.25 09:37 AM
や、いかん。数字直しておきました。ご指摘ありがとうございまあす。
Posted by: 松浦晋也 | 2005.10.25 10:36 PM
はじめまして、いつも記事を楽しみにしています。
メアドが見当たらなかったので、誤植の報告をば。
BPの10/26の記事、地球が地杞憂になってます。
Posted by: o-tsuka | 2005.10.26 10:57 AM