「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見その2
承前。記者会見の内容です。レクチャーを聴きつつとったメモです。
今後のタッチダウンについて
・タッチダウン条件
誘導分散は、半径30mの誤差を許容できる地形を選ぶ。
接近する「はやぶさ」に対する地形の傾斜が30度以内であること。「はやぶさ」は太陽電池パドルに光を受け、同時に高利得アンテナで地球との交信を行いつつ降下する。この条件を満たすため。
なるべく長野県・臼田にある地上局からの可視時間中に実施する。
着地地点は、リハーサル、A点、B点を選定。リハーサル点は「ミューゼスの海」と岩塊域の境目、A点は、レゴリスに覆われた「ミューゼスの海」。B点は岩に覆われたウーメラ域。
#位置については、JAXA/ISASのホームページで画像が公開されると思います。
B点は岩塊が多く、適地は直径25m程度の広さしかない。高低差も7mほどある。B点への着陸はかなりきびしいので、第一回目が終わった時点で場合によっては実施を再考する。行わない可能性もあり。
・スケジュール
11月4日、午後2時頃にリハーサル点上空30mに降下し、ターゲットマーカー、マイクロ・ローバー「ミネルヴァ」を投下する。誘導航法精度の確認と、表面レゴリスの詳細観測を実施。
11月12日、午後3時頃。A地点に降下し、試料採取を試みる。
11月25日、午後3時頃。B地点に降下し、試料採取を試みる。
・試料採取地点の名前を公募する。
小規模地形なので、着陸・試料最終地点は、世界的に公認された名前とはならない。発見者としてのJAXAが、その命名を宣言する。
申し込みは以下のホームページで行う。11月上旬に開設する。
https://ssl.tksc.jaxa.jp/hayabusa/
締め切りは11月30日午後5時。
名称は関係者が選定し、タッチダウンの状況を見た上で、12月上旬に名前を公表する。
質疑応答に入りましたが、とりあえずはここまで。
« 「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見 | Main | 「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見、質疑応答 »
「宇宙開発」カテゴリの記事
- 【宣伝】12月18日火曜日、午後8時からニコ生ロフトチャンネルで放送を行います(2012.12.18)
- ちくま文庫版「スペースシャトルの落日」、目録落ちのお知らせ(2012.10.16)
- 宣伝:小惑星探査機「はやぶさ」大図鑑、発売中(2012.08.16)
- 【宣伝】4月15日(日曜日)、 『飛べ!「はやぶさ」小惑星探査機60億キロ奇跡の大冒険』朗読会があります。(2012.04.05)
- 【宣伝】12月10日土曜日、早朝5時からのテレビ番組で、はやぶさ2の解説をします(2011.12.09)
「はやぶさリンク」カテゴリの記事
- 【宣伝】12月18日火曜日、午後8時からニコ生ロフトチャンネルで放送を行います(2012.12.18)
- 宣伝:小惑星探査機「はやぶさ」大図鑑、発売中(2012.08.16)
- 【宣伝】4月15日(日曜日)、 『飛べ!「はやぶさ」小惑星探査機60億キロ奇跡の大冒険』朗読会があります。(2012.04.05)
- 川口コメントに追加あり(2011.12.16)
- 川口淳一郎プロマネのコメントが出た(2011.12.13)
The comments to this entry are closed.
TrackBack
Listed below are links to weblogs that reference 「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見その2:
» 着地点命名 [kayakaya日記]
松浦晋也のL/D「「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見その2」によると、探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」に着地する地点の名付け親になれるそうです。小規模地形なので、着陸・試料最終地点は、世界的に公認された名前とはならない。発見者としてのJAXAが、その命名を宣言する。名前は公認ではないで... [Read More]
« 「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見 | Main | 「はやぶさリンク」:午後5時からの記者会見、質疑応答 »
Comments