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2005.12.22

「はやぶさリンク」:日経新聞・清水正巳編集委員の記事に関して

 日経新聞の清水正巳編集委員が、12月21日付けで「研究の失敗に寛容な風土はできるか」というはやぶさの評価に関する論評記事をネットで公開している。NETアイ プロの視点という、日本経済新聞の編集委員が顔と名前を出して書く記事の一つである。

 清水編集委員は、略歴を見ると、日経サイエンス編集長、科学技術部長などを歴任したベテランだ。
 しかし、この「研究の失敗に寛容な風土はできるか」は、奇妙に現実からずれた内容となっている。

 ずれた内容になってしまった背景には、「成功」と「失敗」のみに拠って記事を作成する、かつての新聞科学記事のフォーマットが崩れつつあることがあるように思われる。はやぶさは複雑なミッションであり、簡単に「成功/失敗」と分類できるようなものではなかった。
 清水編集委員の意識は、かつての「要するに成功なんですか、失敗なんですか」という記者質問に代表される、複雑な現実を単純な二分法で切り捨ててしまうフォーマットから、逃れられていないのではないだろうか。


 清水委員は、まず

「 日本の小惑星探査機「はやぶさ」による小惑星イトカワの探査ほど、成功したのか、失敗したのか分からないプロジェクトはない。」

と書く。
 しかし現実には、はやぶさの成功・失敗は細かく公表されている。イオンエンジンの長時間運転と、それによる惑星間航行には成功。自律航法を使った差し渡し500mほどしかない小惑星イトカワへのランデブーには成功。上空からのカメラや分光器を使った科学観測も成功。リハーサルを経て2回の試行で史上初の小惑星タッチダウンと上昇に成功。
 サンプル採取はサンプル採取用弾丸が発射されなかった可能性が高く不明。ただし、第一回着陸時に舞い上がったサンプルがカプセルに到達した可能性がある。
 そして地球帰還は現在のところ3年遅れ。通信回復可能性は70%程度の確率。

 これのどこが「成功したのか、失敗したのか分からないプロジェクト」なのだろうか?

 文書冒頭で現状認識を誤った結果、その後の議論も奇妙な方向へと逸脱していく。

「機構内でははやぶさは将来の宇宙探査に向けた「技術実証」が狙いだから、イトカワ到着で一応目標を達成と言っているが、飛行だけが目標と言うのではあまりに情けない。」

と書くが、まずはやぶさの目標は小惑星への飛行だけではない。はやぶさ特集:小惑星探査機「はやぶさ」の研究計画について(JAXA/ISASホームページ)に、川口淳一郎プロマネが寄稿した文章によると、はやぶさの目標は以下の通りである。

「はやぶさ」で開発・実証を目的としている4つの新技術要素は,イオンエンジンを主推進機関とした惑星間航行,光学観測による自律的な航法と誘導方法,惑星表面の標本採取技術と惑星間軌道からの直接大気再突入と回収です。あまり強調されてはいませんが,このほかにも2液小推力化学推進機関,総電力固定のデューティ制御型熱制御,イオンエンジンを閉ループに組み込むホイールアンローディング, PN-code超遠距離測距(PN-codeは送信電波に乗せる疑似雑音符号で,この符号の往復伝搬時間を測定することにより,距離を求めます。),リチウムイオン2次電池の採用など,各種の新たな衛星・探査機技術が導入されています。

 「イオンエンジンを主推進機関とした惑星間航行」は、全世界的に見てもアメリカのDeep Space 1ぐらいしか前例はない。しかも噴射の総時間数で、はやぶさはDS1をはるかに凌駕している。「光学観測による自律的な航法と誘導方法」もまた、DS1程度しか過去に例がない(これは私が知らないだけという可能性もある。関係者の指摘を待ちたい)。「惑星表面の標本採取技術」は、小惑星表面という意味ならば前人未踏の技術だ。

 これのどこが「情けない」のだろう?

清水編集委員は、続けて以下のように書く。

 科学技術の研究開発には新発見やイノベーションにつながる発明、そして一つ一つの技術を組み合わせ、全体システムをつくりあげるような技術開発プロジェクトがある。前者は未知の世界の挑戦という性格があり、失敗なしに成果を挙げるのは至難の技である。一方、後者は着実にシステムをつくることが前提であり、出来上がったシステムが動かなかったり、目標を達成できなかったりすれば失敗であり、無駄な研究開発ということにもなる。

 つまり、前者では失敗は許容され、後者では失敗は許されないということになる。はやぶさは後者になるが、研究者が意図しているかどうかは別にして成否のあやふやな発表をみる限り、失敗の責任逃ればかりが前面に出ているような印象を与える。

 まず、「新発見やイノベーションにつながる発明/そして一つ一つの技術を組み合わせ、全体システムをつくりあげるような技術開発プロジェクト」という分類が間違っている。ここでは「新たな探査を行うための技術開発/開発した技術を応用しての科学探査」と分類すべきだろう。そうすれば、前者では失敗は許容され、後者では失敗は許されないという記述の意味が通る。はやぶさは前者である。ただし「失敗は許される」のではなく、「準備に準備を重ねても失敗を覚悟の上で挑むミッション」なのだ。

 また、一連の着陸を巡るJAXA/ISASの記者会見は、そのすべて出席した者としては、十分に説明義務を果たしていると感じられた。「失敗の責任逃ればかりが前面に出ているような印象」とあるが、印象は個人のものであり、少なくとも報道に携わる者が印象を自分の意見の論拠とするべきではないだろう。

 「成否のあやふやな発表」という表現も妙だ。光ですら往復30分かかる場所にある探査機からの、極めてビット伝送速度の遅い通信を使って、「なにができたか、できないか」を判定せざるを得なかったのである。あやふやさがあったとすれば、ミッション成否判定に関する探査機の内部システムと通信システムの限界によってもたらされたもので、JAXA/ISASが人為的にもたらしたものではない。

 清水委員は、記事を以下の記述で結ぶ。

 失敗してもそれを率直に認めずに取り繕ったり、失敗を恐れて低い目標を掲げるようになったりしては科学技術立国もありえない。見境なく研究費をばらまくような研究バブルは厳に戒めなければならないし、研究の管理や成果の評価はしっかりしなければならない。だが、志の高い研究には失敗しても研究費を惜しげもなく注ぎ込む度量も必要だ。総合科学技術会議は研究の善し悪しを見抜く力が一層求められる。

 この結論には、私も異論はない。が、そこに至るまでの議論には、上に指摘した通りの大量の錯誤が含まれている。これでは結論の信頼性も揺らいでしまう。


 科学技術報道に携わって、おそらくは四半世紀を超えるであろうベテラン記者が、一体なぜこのような文章を書いてしまったのだろう。

 長らく、科学技術、特に宇宙開発の報道は「要するに成功なんですか、失敗なんですか」という記者質問に代表される、「成功・失敗の二分法」で行われてきた。「要するに」という質問の前振りはつまるところ「記者の自分は技術的なことは分からないが、」ということを意味する。裏の意味は「技術的な事を勉強する時間がないが、」であり、さらに真の意味は「技術の事を勉強する気もない」だったりする。
 だから、「要するに成功なんですか、失敗なんですか」という質問は「技術の事は分からないし勉強する気もないが、成功か失敗かは理解できる。そんな自分に分かるように説明しろ」という意味だったのだ。
 その結果、報道の中から、実際には読者に伝えるべき情報が欠落し、「成功だ失敗だ。誰の責任だ」という極めて限定された内容の記事が新聞紙面に踊るのが常だった。

 それに比べると、今回のはやぶさ関連報道は全体にずいぶんと質が上がった。
 そしてJAXAのマスコミ対応も、今回はかなり良かったと私は判断している。一般向けの広報が足りているとは思わないのだけれど、それでもメディア向けには、正確な記事を書くに十分な情報がタイムリーに提供されたと思う。ただし、的川泰宣教授、寺園淳也さんといった個人の努力に負うところが多かったことは要注意点だ。組織的な広報という点ではまだまだできることはあるし、今もなお十分ではない。

 ともあれ、かつて種子島で「衛星は遠地点高度3000km程度の軌道に入った模様」と聞かされて、「つまり種子島から3000kmの沖合に落ちたんですか」と質問した毎日新聞の記者(もうあれから8年近く経った。そろそろ毎日だとばらしてもいいだろう)や、「リレーの配線ミスか」と聞いて「リレーってなんですか?」とという史上に残るような質問をかましたNHKの記者のような、勘違い記者は一人もいなかった(正確には、東京事務所からあまりに事前勉強をしていないと思われる質問をして、遮られていた女性記者が一人いたが…週刊誌関連だったのだろうか)。
 相模原のプレスセンターや、記者会見の場で、記者間で話題になったのは、例えば「ストックホルムシンドロームのようについついJAXA/ISASに同情したくなるような状況で、どうやって正しい立ち位置を貫き、きちんとした情報を読者や視聴者に伝えるか」といようなことだった。
 それでも、例えばミニローバー「ミネルヴァ」の放出失敗にあたっては、あたかもはやぶさミッション全体が失敗したかのような記事が出た。

 一体なぜかと考えていくうちに、「報道現場の質は向上しても、記事をまとめてタイトルを付けて出向するデスククラスが、旧来の考えにとらわれているのではないか」ということに気が付いた。
 記者会見で、的川泰宣教授が「現場と会社の上のほうとは温度差がある」と発言したことからしても、会社で偉くなって報道の第一線に出てこなくなった元記者らは、どうやらまだ「要するに」の二分法の側にいるらしい。

 結局、清水正巳編集委員の記事は、二分法の残渣に基づいているために奇妙なものになってしまったのではないか——そう私は考える。

 ネット時代を迎えて、「事物を伝える」ことはメディアの特権ではなくなった。逆にメディア側が「広く伝えている」が故にウォッチングの対象となり、時には批判されるようになった。
 私も含めてプロの物書きは、決して一般大衆を軽んじることはできない。なぜなら、その中には本物のプロ、まさに記事が対象としている分野の職業人が多数含まれるからだ。私たちは、最初の事実認識の時点で、それら多数の人々の視線にさらされていることを忘れてはならない。「成功か失敗か」で複雑な現実を極度に単純化してしまうなら、信用を失うのは我々書き手の側なのだ。

 以下に、清水正巳編集委員の記事に関する記述へのリンクを作成することにします。blogで言及した方は、この記事にトラックバックをかけて下さい。また、その他Webページで言及した方は、コメント欄で申し出てくれれば、以下に追加します。

野尻ボード 野尻抱介さんの発言(12/22)
KiTさんの日記(12/22の項)
小熊善之さんの日記(12/23の項)


 また、清水委員の側から、この記事に反論がありましたら、コメント欄、メールなどでお願いできればと思います。別途、当blogで独立した記事として掲載します。もちろん、日本経済新聞のホームページで反論を行っても結構です。その際には当記事へのリンクや私の名前の掲載を行っても構いません。

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Comments

論評として、マスコミのプロに書いて欲しいのは「研究の失敗に寛容な風土はできるか」でなく、「完全成功でないと納得しない風土は変わるか」とか、「成功と非成功部分が入り乱れた成果を正しく評価できる風土はできるか」だったりします。
さらに、「過去の明かな失敗を失敗と認めて、二度と失敗しないための客観的分析を行なう社風(どこの会社の?^^;)はできるか」というのも個人的に知りたいところです。

清水氏のような肩書きと経歴を持つ人が、このような記事を書いてしまう背景には、いったいどのような裏があるのでしょう。故意なのか意図的なミスリードなのか、知りたいものです。

自サイトの日記において言及させていただきました。
何も知らない人が言うならまだしも、
プロを自称する人間がこういうことを書くとは、
あきれますね…。

すみません、リンクURLを間違えました。

#清水氏の論評(オリジナル)を読んだ上で意見しております。(専門家の清水氏に対して、かなり、失礼な書き方になってるかもしれません。事前にお詫びします。)

素人の私メから見て、
『お勉強不足な(情報を的確に収集出来ていない)、頭の古い「ブンヤさん」の陳腐な論評』
にしか、見えませんでした。
#清水氏の論評を読んだ後、「ふーん。なるほど。で、今現在として、何が言いたいの?(批評の意図はわからない)」って感想しか持てませんでした。

しかも、12/前半(JAXAが帰還延期の記者会見した頃)の論評なら、さもありなんと言った所ですが、ひと段落落ち着きつつある現在、何ゆえに?って雰囲気の印象。(時期的にタイムリーさを欠いた間の抜けた批評という印象もうけました。。)
#先日のサイエンスZEROの再放送でも見て、何らかの所感もお持ちになったのかしら???ってな感想です。

清水氏が、これまでの「はやぶさ」に関する情報(プレスリリース、各氏の批評、松浦プログでの議論、etc)を、「客観的、的確」に吸収して論評なさっている。。って事であれば、小生は、何も口を挟む事ではないですね。(ご無礼な内容のコメントお詫びします。>>清水様)。。。。。

はてさて、いつもながら笑わせていただけるブログでございますな、ここは。
極端に偏った思想に支配されて、正常な現実の認識が出来なくなっている。
正に!カルト化!
「清水をポアしろ」なんつー、教祖 松浦様のご命令が発せられないことを祈るばかりでごぜーやす。
他人の意見に反論することは自由でございます。
but!
>blogで言及した方は、この記事にトラックバックをかけて下さい。
なんてことになりますと、もはやネットを利用した言論の封殺ですな...怖い、怖い。

さて、松浦市のコメント、支離滅裂というか、突っ込みたいのですが突っ込みどころが多すぎて、あっしなんぞの手には負えない代物になってしまっておりやす。
根本が腐っているんで、しゃーないんでやんすがね。
まあ、あっしに出来る範囲で‘コメント‘させていただきますので、それで勘弁しておくれやす。

>二分法で切り捨ててしまうフォーマットから、逃れられていないのではないだろうか。
二分法ですが、実は非常に根の深い問題を含んでいやす。今回コメントの中核になる部分でもあり、最後に詳述させていただきやす。
ま、一つだけ言わせていただくと、松浦氏自身、‘自分に都合の良い所では、この二分法を巧みに使われていること‘、それだけ指摘しておきやす。
>飛行だけが目標ではない
ごもっともでやすが、‘成功した‘と言えるのが‘飛行‘だけというのも事実でしょう。
サンプル採取前は、‘サンプル採取という技術的トライアルが最大の目的‘という点で一致していたはずでやす。
それが‘失敗した‘ため、後になって‘飛行は大成功だった‘とぬかしやがれば(ご都合主義でやすなー)、そりゃ‘飛行だけが目標‘という印象を持たれて当然でやしょ。
あっしはむしろ、‘飛行の部分の成功‘を認識されている点で、清水さんを評価しておりやす。
普通の記者さんなら、単に‘失敗!‘で終わり、またそー切り捨てられて当然のプロジェクトでやした。
>はやぶさの目標は以下の通りである。
以下のご高説でやすが、‘寝ますな‘。
出来の悪い私立大学で、くたびれた教授が口から唾飛ばして熱弁。
生徒は爆睡!そんなほのぼのとした光景が目に浮かびやす。
細々としたことをおっしゃっていますが、これ、一言でくくってしまえば‘飛行‘に関することですよね、よーは。
だから、それをまとめて、清水さんは‘飛行‘と表現された。
何がおかしいのか謎、謎でごぜーますだ。
肝心のサンプル採取に失敗したので、成功した部分を細々と羅列して誤魔化そーとしている。
ちゃいまっか?そー思われて当然でげすよ。
>ベテラン記者が、一体なぜ
記者であって、学者ではないからでげしょ。
彼の詳しい経歴は知りませんが、学者としてそれなりの訓練を受けていなければ、学者としての思考は出来まへん。
もっとも、だから彼の言っていることが間違っているというわけではありもうはん。
大きな違いに、伝えるべき相手が異なるという点は認識しておかなければなりまへん。
学者が伝える相手は学者です。
しかし、記者が伝える相手は、記者より数段無知な一般人なんですね。
論文を含めた‘記事‘は、伝えるべき相手が存在して初めて意味を持ちます。
従って、学者、評論家、記者の‘記事‘は、全く異なる性質を持っていて当然なんでやす。
また、書く側もそれに慣らされていくわけで、むしろ‘ベテラン‘になるほどそれぞれの分野に特化された‘記事‘を書く様になるのは当然でげしょう。
清水さんの記事は、‘専門家でない‘記者が‘一般人向けに‘書いた記事としては十二分に合格点でげしょう。
それに対して、専門的、つーかオタク丸出しのインネンをふっかける発想自体が狂っているとしかあっしには思えやせん。
>はやぶさは前者である。
さて、松浦流詭弁の真骨頂が出やした。
はやぶさPJには2つの側面がありやす。
技術開発目的、目標達成目的。
予算が足らないので、2つの側面を持たせざるを得なかったというのは有名なお話。
どちらに分類出来るものでも御座いません。
あえて言うなら、前者70%、後者30%といった感じなのでしょうが、少なくともどちらかに割り切れるPJではありやせん。
まあ、前者で成功したと言えるのは‘飛行(+科学的観測の一部)‘。
後者は、帰って来れる様、奮励努力中、
でも、むずかしーな。
と、情けない状況ではありますが(涙)。
面白いのは、ここで、松浦氏が再三批判している‘二分法‘を彼自身が巧みに利用してしまっている点。
つまり、どちらが目的か‘二分‘することが不可能であるにもかかわらず、
「前者である」
と‘二分‘してしまった。
なんでーーーーーーーー?
理由は簡単ですな。
清水氏が書いた「前者では失敗は許容され」という文章に飛びついてしまったからでやす。
つまり、松浦氏にとって、はやぶさPJは絶対に‘成功‘でなければならなかった。
そこで、‘詭弁‘を弄してしまったわけで御座います。
はやぶさをメシの種とする、フリー評論家の本音がつい表に出てしまったわけでげすな(涙)。
松浦氏のコメント、著作(特に著作)を読んでいると、この種の‘詭弁‘‘身びいき‘といった物がいたる所に顔を出しやす。
あげくに、それが‘基本的考え方‘にまで転化されておりやしたりしてかなり笑えます。
まあ、彼の著作をそうした視点から読まれるのもまた一興かもしれやせん。

#重ね重ね、清水様には失礼いたしますが。。
同じ日経の論評コラムで、清水氏が宇宙開発に関して論評している記事を見つけました。
ご参考として紹介させて頂きます。

『「アシモ」に月を探検させよう』(2005/6/15)
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/20050614nd86e000_14.html

-----------------------------
内容(抜粋):
・宇宙開発の将来像を描けと言えば、どんな国でも有人活動が出てくる。しかし、宇宙開発は有人活動なしに夢を語れないのだろうか。
・(わが国は)独自の有人活動構想は目標があいまいで、いつごろにどんな活動を目指すのかが定かでない。
・宇宙開発では事故のリスクのある有人活動より無人で進める価値のある計画も多いはずだ・・・(中略)・・・ロボットや無人システムで挑戦してもよさそうな課題・活動はある。ホンダが開発した「アシモ」のような人型ロボットで月や火星を探検させるのもいい。

<論評の最後の締めくくりは 下記の一文。>
「ロボットを使って宇宙開拓をどう進めるか、だれも描いたことのない将来像を考えることこそ、フロンティア精神あふれるはずの宇宙開発関係者の仕事と言えるだろう。 」
-----------------------------

清水氏は、有人宇宙飛行を重要視なさってるお方みたいです。でも、
その一方で、無人(ロボット)での宇宙開発も提唱なさってます。
(産業技術の高度化にもロボット活用がつながると論評なさっています。)

でも、「アシモ」の様な二足歩行型の人型ロボットに有人宇宙開発の代行をさせる夢が思い描いていらっしゃるのかも知れませんね。

「はやぶさ」探査機も「自己分析判断機能」を搭載した、立派な『自走型のロポット』なんですけども。。>>清水様

(おせっかい的)補足ながら。。。(^^;;)

「中華大帝国万歳」なる(ハンドル名からして見え見えな)煽りクンが、またまた登場してますな。
2ちゃんねるとカキコ場所を間違えてる様な厨房は放置ね。。。(-▽-)

さて、肝心の‘二分法‘問題について書きやす。

松浦氏は、‘二分法‘を‘旧態依然としたマスコミの悪癖‘といった感じでとらえられている様でがすが、どうしてどうしてそんなに簡単な問題ではありやせん。
マスコミが、‘一般大衆‘を相手に‘記事‘を書く商売であることは既に書きやした。
要するに、‘一般大衆向け‘に記事を書いて、おまんまを食っているわけでやす。
当然、一般大衆が好む記事の書き方をする様になります。
そう、‘二分法‘をマスコミが好むのは、‘二分法‘を大衆が好むからでやす。
もっと正確に言うと、人間の頭脳が‘二分法‘を好むということでげすな。
Aが70%、Bが30%といった‘不安定な状態‘で理解を完了させるのは、実は訓練された人間以外には無理なんでげす。
普通の人にとっては非常に気分の悪い物なんでげすよ。
これが何故かは諸説あります。
ただ、歴史的に(特に原始の時代)人間にとって、‘選択‘という行為は生きていく上での必須な行為でげした。
重要なのは、AかBかどちらか、どちらを選択するかということであり、Aが70%、Bが30%といった不安定な状態のままにしておくことは、‘危険‘なことでさえあったのかもしれまへん。
Aの道を行くか、Bの道を行くかという選択は生存に必須だったはずでげす。
逆に、Aが70%、Bが30%というのは、無意味であり、どちらかに決めなければ駄目であったと。
だから、それが今も残り、人は‘二分‘を好むという説明は、あっしなんぞにとってそれなりの説得力がありやす。
まあ、この‘二分法を好む‘という指摘は、言われてみると、皆さん思い当たることが多々あるのでは?と思いやす。

さて、人間は本質的に‘二分法‘を好みやす。
つまり、‘大衆‘は、‘二分法‘を好みやす。
だから、マスコミは‘二分法‘を好みやす。
それだけのことでやす。

マスコミの相手を一度でもした方なら、身にしみていると思いやすが、マスコミは自分の言ったことを‘自分の意図通りに‘伝達してはくれやせん。
そんで、マスコミ嫌いになる方が大勢いるわけでやす。
‘曰く、マスコミは嘘ばかりつく‘でげすな。
しかし、上に書いた様な‘マスコミの特性‘を理解すると、これが仕方のないことであると解りやす。
んで、更に進んで、逆にマスコミを利用することが出来るやうになるわけでやす。
つまり、最終的に‘大衆‘へ伝わるイメージを想像し、‘その様に変形される内容‘をマスコミに伝えれば良いわけでやすね。
それを理解すれば、あっしがこれまで書いてきたコメントも理解し易くなるんではないでやしょか。
今までのコメントを理解していれば、あっしが予め‘二分法‘で理解されることを予測し、それならば‘成功‘の方向へ持っていかれる様な発表を工夫するべきと主張し続けていたことはお解りだと思いやす(正に天才でやすな)。
例えば、‘飛行の成功‘等を強調するということを例にとりやすと、あっしは‘事前に、解りやすく‘説明しておくべきと主張。
松浦氏は、マスコミが騒ぎ出してから、慌てて同じ事を声高に叫び出した....それだけの違いでやす。
最も、この差は、非常に大きいんでやす。
後から言われた場合、それは‘言い訳‘としか認識されやせん。
それが人間心理ってやつでげす。
だから、予め徹底的にやっておく必要があるんでげすよ。

さて、‘マスコミ‘‘大衆‘が正確な理解をしてくれないとして、皆さんはどちらを選びやすか?
教育して、レベルを高める様に努力しますか?
それも大事でげしょう。
でも、時間と手間がかかりやす。
今には間に合いやせん。
私なら、彼らに理解される様説明しやす。
どちらが適切なのでげしょうか?
清水さんは、‘今‘記事を書かれている方です。
‘今の大衆‘に合わせた記事を書かれるのはプロとして当然のことでげしょう。
悪いのは、それを理解することが出来ない、お利口とは言えない頭脳を持った人間。
あっしはそう思いやす。

いろいろな意見が出ていますね。
松浦さんも大変だと思いますが、今後とも読みごたえのある記事をかいていただきたいです。
今回のエントリー、とても心に響きました。
これは、僕がはやぶさプロジェクトに個人的思い入れがあるからかもしれません。一般の方からすると、清水正巳編集委員のような意見が正となるのかもしれません。

このプロジェクトを失敗か成功かという観点で考えれば、意見は賛否両論になると思います。

ただ、このプロジェクトを見守っていた方々はみんなそうかと思いますが、はやぶさは、失敗とか成功とかいうまえに、心に響くブロジェクトだったのではないかと思うのです。

物事の価値は、失敗か成功かだけなのでしょうか? NHKのプロジェクトXという番組が、とても好評だったと聞きます。これは成功と失敗という価値基準ではなく、そのチャレンジ精神が現代の視聴者の心に響いたからではないでしょうか?

はやぶさのようなチャレンジ精神あふれるブロジェクトを日本がやった事は、国民として誇りに思います。まだまだ日本も大丈夫です。。。多分(笑)

文章が下手なもので、ちゃんとまとまっていないと思いますが、松浦さんの熱い思いに触発されて、つらつらと書かせていただきました。

 KiTさんの日記をリンクに追加しました。

中華大帝国万歳さんへ

 過去アクセスログを調べてみたら、あなたがこれまでに別の名前で相当数の書き込みをしていることが判明しました。

 これだけの量の発言をしている人が、別名を使うのは好ましくありません。
 それ以前に、何にせよ別名を使い分け、文体を変え、あたかも別人のように振る舞うのはネットにおいて卑怯な振る舞いですね。

 今後とも発言し続けるならば、自分がどのハンドル名の人物と同一人物かを自ら申告し、以前のハンドル名を使って書き込みを行って下さい。

 名前を変える場合は、その旨明示して下さい。

 とりあえずは、数日お待ちします。

> 一般の方からすると、清水正巳編集委員のような意見が正となるのかもしれません。

なりません。まるっきり、なりません。
(ちなみに私は「一般人」です。)

ものごとの分析・理解・;評価の仕方が専門家向けか一般人向けかという点じゃないでしょ、ここで議論をしてるのは。

中華なんたらのオッサンもそうだけど、大衆(=一般の方)には、清水氏の書くような陳腐な記事がふさわしいとでも?
あまりにピントのズレすぎた思い上がりはもはや4コママンガですね。

この特定分野の専門的知識がないことと、ものごとを冷静・的確に分析・判断する知的能力がないことは、まったく別のことです。

また、ここでの論点は、「「結果」の適切な評価方法」なのに、チャレンジ精神とかの精神論の話に持っていくのは、ピントずれてるし陳腐だし加齢臭がするでしょ。

無知蒙昧な大衆にふさわしい陳腐な記事がよい記事だという発想そのものが時代に取り残されてることに気がついてない賞味期限切れの錆びた缶詰ですね。

専門外の人にも分かりやすく、かつ、「本質をはずさずに」記事を書くのが記者の仕事であるべきでしょ。
「一般の方」に分かりやすくするために、本質を的確に伝えることを軽視していいなどという発想は、古き悪しき時代の風潮でありこれからの時代を作っていく上で、改革されていくべきものでしょう。

賞味期限切れの錆びた缶詰は、早めに廃棄しましょうね。つーか、オヤジどもウザイ臭い早く逝ってくれ。

中華大帝国万歳=清水正巳編集委員、或いは、中華大帝国万歳=清水正巳編集委員の弟子、だったら笑っちゃうな。

素人の意見ですが、やはり「はやぶさ」ミッションは小惑星の表面に着陸し岩石標本を採取して地球に帰還したときが「成功」だと思います。月の石を持って帰ってきたり、火星表面の岩石を採取・調査して情報を伝達するのは、とっくにNASAがやってますから、小惑星の岩石試料を持ち帰ってくることが成功といえるのではないでしょうか。

分野違いですが、研究畑の人間です。
編集委員氏の経歴を見ました。「理工学研究科修士課程修了」ですから、「専門のわかる記者」を看板にしているんでしょうが、修士を出て(しかも30年前の専攻は未記載)新聞記者になった人が、果たしてきちんと専門分野を理解できているのか疑問です。マルバツ式の評論なら誰でもできます。
怪しいマスゴミの駄文にしか見えないのですが、こんな意見が日経系メディアに載ってしまうんですか... 政治家や官僚に変な影響を与えてしまいそうで心配です。

科学に関する記事を一般人に向けて書く記者は、
科学の正しい姿を一般人に伝えるべく努力すべきでしょう。
残念ですが清水編集委員の記事の中のはやぶさの評価は、
はやぶさの正しい成果を伝える内容になってはいないと
私も思います。
おそらく清水編集委員の勘違いは「はやぶさ」の科学的、
技術的な位置づけが正確に理解できていない点に起因して
いると思います。
「はやぶさ」は「未知の世界の挑戦」に分類されるべきプロジェクト
であり、「着実にシステムをつくる」プロジェクトではありません。
サイエンスとしての研究と、既存技術での技術開発の違いが
理解できていない点で、科学を伝える記者としては資質に欠けて
いると思います。
あと一点、「研究の失敗」と「実験の失敗」は全く違います。
科学に於いて「実験の失敗」は必要不可欠なものです。
「研究の失敗」は個々の実験結果の評価が終わったあとで、
なされるべき性質のものです。
はやぶさは3億キロの彼方で地上では行うことのできない実験に
果敢に挑んだのです。
記者に必要なのは野心的なプロジェクトに対する専門家の評価を正しく
一般人に伝えることであると思います。

この件について、素人なりの雑感を3点。

12月7日の会見では、厳しくも的を射た質問をした記者のいる新聞社で発表された文章である事に、まずショックを受けました。清水正巳氏個人が全く無知な分野に誤った印象を持つのは仕方ないにしても(私も人の事は言えませんし)、一般企業なら、公式の対外文書を発表するのに最低限の社内チェック機能はあるだろうに、さまざまな隠蔽や偽造を暴く立場にある(と恐らくは自負しているであろう)新聞社において、自身のチェック機能がはたらかず、製品(新聞社なら記事)をより良いものにしようという向上心も見られないように感じられた事に、とても失望しました。

2つ目は、ファンの力の大きさです。以前、このブログのコメントで、宇宙開発現場を取材する記者のレベルアップについて、T2氏が「これは、地道な啓蒙もさることながら、宇宙開発ファン層の厚みが増した事で、うかつな記事を書いても新聞社自身が恥をかくのだと、やっと理解してきたのではないかと思います」と書きました。今回、相当な立場にいる人間の記事に対して、これだけ大きな反響があった事で、現場の記者たちが数年かかって到達した意識まで、デスクより上の立場の人々も、意外と早く達するかも知れないという希望を持ちました。ファンの意見の是非はともかく、少なくとも、「宇宙開発については、いい加減な事は書けない」という認識がマスコミ内で浸透すれば、これほど大きな成果はないと言っても過言ではないような気がしています。

最後に、松浦晋也氏は「私も含めてプロの物書きは、(中略)最初の事実認識の時点で、それら多数の人々の視線にさらされていることを忘れてはならない」と書きました。現在のネット時代では、誰もが物書き・発信者となり得ます。以前、無知な上に、ちゃんとした資料にもあたらず、議論が循環している事にさえ気づかず、延々と駄文を垂れ流す愚を犯した人間として、深く心に刻んでおきたい戒めです。

松浦さん、こんにちは。理系白書ブログ管理人の元村です。SJSAのMLからこちらへやってきました。

マスコミの内側の人間として感じるのは、マスコミも世間も、ともすれば「要するに成功、失敗どっち?」みたいな二元論に陥りがちだということです。原稿では丁寧に書いても、見出しで「白黒」を求められる、というような。
それを是としているわけではありませんが、はやぶさのミッションはその点で、世間的に「分かりにくい」といえば分かりにくいかもしれません。
まあそれも、見出しに「成功OR失敗」を歌う必要があるミッションと、そうでないミッションがあるとすれば、はやぶさは後者に該当すると個人的には考えています。

その意味で、ブリザドさんの意見には深く納得しました。

> 見出しで「白黒」を求められる、というような。

見出しで白黒をつけなくても、一般人が思わず手にとりたくなるようなキャッチーな見出しは、いくらでも工夫できると思います。

というか、工夫なんかするまでもなく、ごく単純に考えて、
「はやぶさプロジェクトの成功」
という白黒のはっきりしたタイトルよりも、
「意外と知られてないはやぶさプロジェクトの真実」
というような、白黒をはっきりさせないタイトルの方が、手に取りたくならないですか?

そもそも、二元論の方が一般受けするという思い込みは、コピーライティング能力や読ませる文章力やウィットやユーモアのセンスや読者をうならせる鋭い洞察力のない記者のいい訳でしょ。

そもそも、ネットでもアクセスランキング上位の記事で、単純な二元論なんかじゃないものなんか、いくらでもありますって。もっとひねってあるとか、なんか面白い洞察があるとか。複雑な現実にたいして無理に結論を急がない、いい感じに力のぬけたバランス感覚があるでしょ。二元論でいくにしても、目からうろこの方角からぶった切った新しい切り口の二元論だったりするでしょ。

過度な単純化や無理な白黒づけしなくても、いくらでも売れる記事、一般受けする記事なんて書けると思いますよ。

松浦氏のPlogを11月頃から読んでいます。
子供の頃、わくわくしながら、「おおすみ」を搭載したラムダロケット発射中継を見て、アポロ11号月面着陸の白黒映像を見たくて、
夜更かしした頃を思い出しました。成功・失敗はともかく宇宙開発で、「わくわく」「どきどき」「感動」を与える事も、成功の一つではないでしょうか

追伸 松浦さんの「恐るべき旅路」買いました。面白かったです。
HAYABUSA計画の本も早く出版してください

「進化研究がトップ=はやぶさも-今年の科学ベスト10・米サイエンス誌」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051223-00000014-jij-soci

この記事をみて清水という輩は顔を真っ赤にしているに違いない。
 よかったよかった。

 はやぶさの撮影したハヤカワの高解像度の画像を早く見たいものです。 (^_^)

Science誌が今年の科学界のブレークスルーを振り返る特集を出しました。
Special Online Collection: Breakthrough of the Year 2005
http://www.sciencemag.org/sciext/btoy2005/

科学ニュースを扱うプロの記者達が、今年のブレークスルー第二位として取り上げた「Planetary Blitz」という項目の中で、はやぶさ・ミッションが成功事例としてきちんと書かれている事の意味を、清水正巳編集委員に考えてみていただきたいな、と思いました。

巨大輪転機も、見上げるような放送塔も持ってはいませんが、私達は他の人たちと繋がる為のWebを持っています。
この記事が多くの人たちの目に留まり、きちんとした情報が広がるようにと、自分の所にも記事を掲載しつつお祈りしております。

うちのところで言及させていただきました。
何かスポンサーでも居て、その利益誘導のためあのような記事になったのだろう、という視点で書いています。

論説委員ご本人の実情が知りたいところですね。もちろんそれによって免責されるわけではありませんが

松浦様 各位の皆様

イオンエンジンの成功の意義があまり理解されていないようですので付け加えさせていただきます。
全体の情報量が増えるほどリリーマルレーンさんのような方には不親切になると思いますので。

宇宙開発関連で、直接社会に貢献しているものは人工衛星であることは異論は無いと思います。
この人工衛星ですが、単に慣性で飛行しているのではなく、ジェットを噴射して年中、軌道制御や姿勢制御を行っています。
また、運用年限が尽きた場合や運用継続が困難な不具合が発生した場合には、軌道上で他の衛星の邪魔にならないように、軌道外に投棄しなければなりません。
その際に軌道外に投棄するための推進剤(燃料)が必要です。
つまり衛星は、少し燃料を残して寿命を終えるよう設計されています。(例外ももちろんあります。)
さらに言い換えると故障のない人工衛星はガス欠によって寿命を終えるということです。

したがって、人工衛星の軌道・姿勢制御用エンジン(スラスター)の燃費は人工衛星の寿命にとって非常に重要です。
一機500億の衛星があったとして、燃費が2倍になれば寿命が2倍になり、故障が無ければ1000億円分使えるということです。(トレードオフの問題があるのは重々承知の上で非常に荒っぽく話をしています。)

で、この「燃費が良いエンジン」の最有力候補がイオンエンジンです。
ですから、単に新型エンジンのテストに成功した、ということではないのです。

すでに商用衛星に採用されつつありますので、少し長い目でみれば、億の単位を超えて、兆の単位の経済的な貢献があるはずです。

また、そうであるからこそ、宇宙研も運用1000時間で100点にしているはずです。
単に研究者の科学的興味だけで決めているわけではないのです。

なるべく分かりやすく書いたつもりですが、
宇宙開発関係者の末席にいるとはいっても、微妙に分野が異なるので、不正確な記述があるかもしれません。間違いがあれば、より詳しい方、ご指摘ください。

「中華大帝国万歳」なる、2ちゃんねる住人の馬鹿がシャシャリ出て来たた影響で、かなり、コメント内容が混乱している様に見受けます。

小生も「はやぶさ」ヲタの1般人ですが、今回の件に関わっている状況ですので補足コメントします。

-------------
<その1>
(これは小生の推測も多分にありますが。)
「中華大帝国万歳」さんと清水さん全く無関係と思われます。
タモリさんご指摘なさってる
「中華大帝国万歳=清水正巳編集委員の関連者」
ってのは、まず、9割がた、ありえないと思います。
#勝手ながら、小生は「中華大帝国万歳」さんを、身の程しらずの10代前半の未成年(あるいは、10代前半未成年相当の精神年齢)の2ちゃんねる住人と推測します。
#ちゃんと、ネットマナーを勉強してから、出直して来なさい!!>>「中華大帝国万歳」さん
(ネット世界にいる大人は、松浦さんみたいな寛大な方ばっかりでは、無いんですよ。!!>>「中華大帝国万歳」さん)
-------------
<その2>
清水編集委員様へ。
小生、日経の過去のコラムで清水氏の論評を一通りみました。
宇宙開発に関して(とくに、国産宇宙開発に関して)先見的な御意見をお書きの方とお見受けしました。
しかしながら、若干、技術開発の分野で古い見識をお持ちと感じがしました。
(小生も、ロボットアニメを見て育った世代ですが。 清水様もなんとなく「鉄腕アトム」「鉄人28号」世代のお方かなと思いました。)
「はやぶさ」探査機は、「アシモ」君みたいな手/足こそ無いですが、
 ・人間よりも優れた目「各種センサー」、
 ・二種類の足(長距離用メインエンジン(イオンエンジン)、短距離用姿勢制御スラスタ) 
 ・岩石を補足する精密な手(サンプラーホーン)
を持ってる「自律型自走ロボット」です。

6月に清水様が日経で論評・推奨なさった
「ロボットによる先端的宇宙開発プロジェクト」が、まさに、現在進行中の「はやぶさ」プロジェクトなのだと思います。
(少なくとも、小生は、そう考えています。)

これは、個人的なコメントですが
清水様は、今回の論評執筆に関して、若干、情報不足な状況でお書きになったのではないかと推測します。
#松浦さん、テラキンさんの個人的尽力無くして、今回の「はやぶさ」の対外的な情報公開が成し得ていないのは、JAXAの体制上の問題と考えます。
-------------

清水様には、再度、はやぶさに関して詳細情報収集をいただいた上で、率直な論評を賜りたいと思っております。(是非、一般視聴者の立場としても御願いします。)

>複雑な現実を単純な二分法で切り捨ててしまうフォーマットから、逃れられていないのではないだろうか。
という指摘ですが、
そうではなく清水氏の考える成功・失敗と、はやぶさ関係者の考える成功・失敗にずれがあるのではないでしょうか。

清水氏は小惑星探査を主任務だと思って成功・失敗を語っているのだと考えます。
上記の仮定なら現状はまさしく、はやぶさプロジェクトは成功したのか、失敗したのか、分からない状態です。
(ちなみにTVの前の一般人もこういう状態だと思います)

一方(ここに来るような)はやぶさ関係者は、探査以外の任務についてよく知っていますから、“成功したのか、失敗したのか分からない”はないでしょ・・ となります。

清水氏は勉強不足でしょう・・となるのかも知れませんが、はやぶさは
 「小惑星探査機 はやぶさ」

と銘打たれています。
これでは探査が主任務と思うのではないでしょうか。名前は重要です。
小惑星探査機を念頭においてはやぶさを説明するページを読むと、工学的な目的があることは読み取りづらいです。

上は一例ですが、つまり“小惑星探査機”にあるようにJAXA/ISASがはやぶさの任務についてミスリードをしていないか?と私は考えてしまいます。たとえば川口プロマネの寄稿のような工学的な任務についての説明を、はやぶさHPのトップにもってくるべきではないでしょうか。
(まぁ清水氏がプロの視点を名乗るのならば、ミスリードがあったとしてもひっかかってほしくないですが・・)


また知識のあるべき記者の、知識のなさに言及されていますが、
JAXA/ISASが最終的に説明したい相手は、記者ではなく普通に知識のない一般人だと考えます。
JAXA/ISAS&記者のタッグで一般人にわかり易く説明するのだと思いますが、記者が役に立たないのであれば、JAXA/ISASで全てを説明しきるのを目指すべきです。
よってリレーがわからない人がいれば、嘆くのではなく、リレーをいかに説明するか・・という姿勢であるべきと思います。
(記者を頼りすぎでは?)

大変だよ、となるかもしれませんが、これができればJAXA/ISASの利益につながるはずですし、できないなら望まない世論で不利益をこうむる、となるでしょう。

清水氏の記事は論理が大分おかしいと思いましたが、中華さんのコメントを見て少し考えました。
(ちなみにやす、をます でげしょ、をでしょう などに置換するとだいぶ読み易いです)

 件の記事の「はやぶさは後者になるが」については、どうかと思いました。「成功したのか、失敗したのか分からない」ということは、「はやぶさ」ミッションを評価する方法がわからないということのようにも取れるので、ここだけ「後者」と判断できるのもおかしいかなあと・・。
 ただ、この記事のように断じられる背景には、やはり計画の評価方法のわかりにくさがあるように思います。JAXA内部でも、松浦さんが書かれたような評価がきちんと徹底しているんでしょうか?傍目には、その辺がきっちり定まっていないように感じられます。「恐るべき旅路」のP426には、「本書では理解しやすさを優先して『はやぶさ』を小惑星探査機と記述しているが、(中略)プロジェクトマネージャーである川口淳一郎は、『はやぶさ』の小惑星探査を『探査しないのはもったいないが、成功すればもうけもの』と説明した。」とあります。JAXA(ISAS)も、実態としては「工学実験探査機」だが、「わかりやすさを優先して」、一般向けには「小惑星探査機」としているんでしょうか?言葉の使い方として、「成功すればもうけもの」の探査機を「小惑星探査機」と呼ぶのは、やはりわかりにくいのではないでしょうか。「星の王子様」キャンペーンも、ミッションの成功(少なくともイトカワ到達)をある程度請合う内容に感じられるので、この点も「工学実験探査機としての」評価を分かりにくくしていると思います。
 もし最初から「工学実験探査機」一本で広報し、愛称もタッチダウンを想像させる「はやぶさ」ではなく、もっと実験機的なもの(例えばイオンエンジンの実証が第一の目的であれば「いおん」とか)を使っていたら、そのような誤解は絶対に受けなかったと思います。

Lazy_8さん、ありがとうございます。イオンエンジンの不勉強で「はやぶさ」ミッションを誤解していました。何しろイオンエンジンが実用化できたことが素晴らしい事だという報道がなかったもので、 Lazy_8 さんのわかりやすいたとえがないと理解できていませんでした。
通常のエンジンは地上からすべてのエネルギー源を持っていく必要があるが、イオンエンジンは(イオン原料=思い分子が望ましい?)を積んでさえ行けば、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して、これを推進力にしていると解釈してよろしいのでしょうか?

HIROKI さんもmasamich さんも仰っていますが、「小惑星探査機 はやぶさ」のネーミングは (隼が獲物をとって戻ってくることを連想させてしまい)期待感が高まりすぎてしまいます。
やはり「工学実験探査機」に留めておけば良かったのでしょうが、予算を確保する際に頭の固い行政官を納得させるためには必要だったのかもしれません。

イオンエンジンの実用化試験として大成功。イトカワとのランデブー ~ タッチダウンはNHKのロボットコンテスト(宇宙版!)を見ているような興奮に包まれました。

変な雑談みたいな意見になってしまいますが。

「成功 or 失敗」でプロジェクトの話をすれば、
今回のはやぶさが「失敗」なのであれば、全世界の
研究成果は「失敗」になってしまう恐れが有ると思います。
アメリカのすぺーすしゃとるなんで大失敗の典型ですよね。(わら
まっ これに関してはNASAも認めてますが

スポーツの試合すらも 「結果」のみで語れてしまう勢いです。
「今日の試合は負けたけど、こういう収穫があった」
と言う監督達の発言は、「いや まけたじゃん」でかき消されますね。

研究・技術開発・製造・プロジェクトは人間の、血・肉・骨格・生命活動のような関係に有ると思います。
人間の体はどこかで必ず不調を起こす、でも他の部分でそれを補って生命活動を続ける。生命活動を続ける中で人間はいくつもの目的を達成し、何かを残し続ける。たしかに、人間の生の中で失敗も多数あるが、何も残さない人間はいない。
ロケット打ち上げました、海に落ちました。宇宙という世界へ生まれることの出来なかった衛星、探査機も数多く存在するが、それらがロケットという母胎に組み込まれる前にも数多くの技術が確立され、その後に生かされていっていると思います。

極論では有ると思いますが人間に例えるのは、私立中学合格しました、私立高校合格しました、国立大学に合格しました、いま就職浪人です。「ダメ人間じゃん」っという風潮に感じます(わら

失敗に寛容、とか成功が絶対という観点をもつのであれば、
全体を見るのではなく部分部分でもそういった評価をできなければ少なくとも言葉にはなんの力も与えられないような気がします。
やはり、プロジェクト自体を理解することなく書いた文章だとしか見受けられません。そして、現状の宇宙開発の厳しさを理解できない側の人間の言葉でしかないと思われます。

松浦様 各位様

リリーマルレーンさん
畑違いの方が関心を持ってくださるのはありがたいです。
お尋ねの件ですが前提として噴射速度が速いほど燃費が良くなるという前提があります。その前提の上で
①たとえばH2Aロケットエンジンの酸素-水素燃焼の場合、ミクロレベルで見れば
2*H2+O2=2*H2O
つまり水素分子2個と酸素分子1個の反応エネルギーを2個の水分子の運動エネルギーに変換しています。これを10の何十乗個噴射してロケットは加速しますが、これが運動エネルギーの上限です。
イオンエンジンは電力をイオンに与える際にイオン一個当たりの運動エネルギーを非常に高くすることが出来るということです。
②使用電力が一定の場合には燃費と推力が反比例するという関係があります。
重力も高層大気の抵抗も加速の期限も考慮しない場合には、燃費だけを考えるならHやHe等のような軽いイオンのほうが望ましいです。この場合には化学推進の数百倍の燃費を達成できます。
現実には軌道制御の期限や上記の影響や放電の安定性、その他を考慮してわざと燃費を落して推力を増加させるため重いイオンを利用しています。

なお、「イオンエンジン」は世界初ではありませんが、「マイクロ波放電型イオンエンジン」は世界初でかつ全てのイオンエンジンの中で最高の実績を「はやぶさ」が達成したということです。

部分部分の評価ができていないということ、
雑談男さんに同感です。
 宇宙開発独特の問題をあげるとすれば、そもそも打ち上げということ自体にかなりのコストがかかるので、わかりやすいように1つの要素につき1つのプロジェクトを割り当てるなんてできっこない、ってのがあるのではないかと素人ながら考えます。
 よって、予算を効率的に使おうとすれば複数の目標を1つに盛り込まざるを得ないし、その中には新しい試みや困難な試みも入ってくる。その結果、成功不成功が共存する結果になることになると思います。そんな性質を理解してもらいたいがためにあの500点加算表があるのだろうと思う。
 要素ごとの成功不成功の評価は、スポーツでいえば、サッカーなどで外国人監督がしばしば口にしてやっとなじみが出てきたのだろうと思います。その先に総合的な成功(サッカーなら勝利、はやぶさならサンプルリターンの成功)があるのでしょうが、そこに至るには要素ごとの評価と改善は欠かせないはずだと思う次第です。特にテストによる評価が困難な宇宙探査では(それでもいろんなテストを行ってはいるようですけど)
 評論の立場にある人が、「金使うだけ使って勝てない巨人は云々」ってのと同レベルだといけないのではないだろうか。(巨人を擁護する発言ではありません念のため)

運動エネルギー=1/2*mv**2
たしかにイオンの速度を速めれば、かなり運動エネルギーがたかまりそうです。

ちょっと私も成功失敗主義に毒されてるかな(笑
>はやぶさならサンプルリターンの成功
これもちょっと違うなあ。
イトカワにランデブー→大成功
近接映像をとって着陸+離陸→大大成功
サンプルリターン→史上まれに見る大成功?
ってな感じで、素直に見れば日本の探査機が惑星軌道上の天体に到達、探査を行えたというだけで充分日本人としては感動ものじゃないでしょうか。技術的にも学術的にも得るものは多く(100%でないだけ)、心情的にも賞賛されて当たり前じゃないかと思うのですが。
 単に、興味がない人がそれを正当に評価したがらない結果になっているのかな。

連続投稿すみません。
リリーマルレーン さん。
たいした問題ではないのですが補足を。
その式では、排出ガスの運動エネルギーを表すだけで、探査機本体の損得にはつながらないので、運動量と力積で考えた方がいいと思います。
毎秒質量mの物体を速度vで投げるとき、
反作用として探査機はm*vだけの力積をもらいます。力積は推力×持続時間と同じになりますが、ここではm=1秒に放出するガス量としているので、m*vはそのまま推力になります。
つまり排気ガス速度があがればそれに比例して「推進剤消費量あたりの推力」が増していくわけです。

 付け加えるなら、1/2*m*v*vは、それに要するエネルギーの大きさを反映します。イオンエンジンのようにこのエネルギーを太陽電池に依存している場合は、推力の効率はvに比例してあがるが、vの2乗に比例して要求されるエネルギー量が増していきますので、そのへんで限界が決まることになります。

 アポロ世代で小さい宇宙船を巨大なロケットで打ち上げるのは当たり前、飛行機のように切り離すものもなくすいすい加速する宇宙船はSFにしかないと思っていた私にとっては、こんなに早くそのSFのようなイオンロケットが実用化され、日本が惑星探査に使ってくるのを見られるとは思っても見ませんでした。正直感動です。

はやぶさ、帰ってこい…Flashの者です。
私も専門家でも濃いファンでも何でもないんですが、ただの宇宙スキーとしてイオンエンジン実用で感心したのは、
「推進エネルギーのいくらかを現地調達している」
事でした。
ロケット類の打ち上げで何が大変かって、上げる物の総重量のほとんどが燃料になる、上げたい物(結果それは衛星や人だったりする訳ですが)を増やしたければ、雪だるま式に燃料が増加していくというのは、素人でも結構耳にする話だと思います。
宇宙は空気が無いので、車でいうガソリンの他に、酸化剤である酸素も自分で持って行かなくてはなりません。
そんなやっかいな宇宙での移動動力に、イオンエンジンは電気が大きな位置をしめます。
そして電気というのは宇宙では今の所数少ない現地調達できるエネルギーです。

科学的にはズレた表現かもしれませんが、イメージとしては
「はやぶさは、広げた翼で光を集めて、それを噴射しているんだ」
と思っても面白いかもしれません。
その分持っていく燃料が少なくてすむ/持っていける物が多くなるし、akibowさんが仰るように稼働時間も伸ばせるし、結果的に凄い事だと思います。

通常の化学燃料ロケットだけだと、今のはやぶさの状態だともう空っぽになってたんじゃないでしょうか。

マスコミの役目は、社会に真実を伝えることでしょうか? それとも大衆を満足させることでしょうか?

個人的には、前者であるはずだと信じています。たしかに大衆は分かりやすさを求めますし、マスコミも営利企業である以上、大衆の要求に答えなければならない面があるのは認めます。それでも……、耳障りが悪くても伝えなければならないことがある。この「それでも」こそが、マスコミ人が持つべき気概なのではないでしょうか。最初から「それでも」を諦めるのはマスコミ人として失格だと考えます。

大衆は馬鹿なのだから真実など求めていない、多少の誤謬があろうとも分かりやすくて都合のよい情報を与えておけばよいなどと考えるのなら、それこそ大衆を見下した(悪い)マスコミの感覚でしょう。大衆をマスコミと対置させ、馬鹿とエリートの構図と考えたがるのは、まさしくマスコミ(あるいは自称エリート)の側に立つ二分法ではないでしょうか。

しかし、本来マスコミに求められる機能や気概はそんなものではないはずです。マスコミは大衆と対置されるものではなく、大衆を代表するものであるべきです。はやぶさの一件では、宇宙科学のファンだけでなく、一般の人びとが広く関心を寄せたと聞きます(それこそ国内だけでなく海外からも)。

ならばマスコミは、関心を寄せる人々の代表として質問しなければならない。彼らが聞きたいのは「要するに成功か失敗か?」などではなく、その成果や、今後なすべきことがあるならばそれは何かということです。もしマスコミが大衆の代表を自認し、大衆にとって必要なものを提供すべきだと考えるならば、「要するに」などという言葉であるはずはないと思います。

もしあなたが「要するにあなたの今年一年は成功でしたか? 失敗でしたか?」と聞かれたらどう感じるでしょうか? 「成功も失敗も、そんな一言では表現できないよ」と思うはずです。少し考えて相手の身に立ってみれば、そんな質問をすること自体馬鹿げていると分かります。「要するに」などという質問は、その対象(今回の一件でははやぶさや宇宙科学)に興味がないからできるのだと考えます。

# 長いコメント失礼しました。
# また、当ブログの趣旨に当っていない投稿かもしれず、恐縮です。

>ならばマスコミは、関心を寄せる人々の代表として質問しなければならない

>もしあなたが「要するにあなたの今年一年は成功でしたか? 失敗でしたか?」と聞かれたらどう感じるでしょうか?

わかりやすくいい言葉ですね。大変共感します。書かずにはいられませんでした。

ターゲットマーカーに嫁さんと名前を載せたのですが、イオンエンジンの連続運転などにはこちらがいくら説明しても全く興味を示しませんでした。さすがにサンプル採取の時には興味を持っていたようですが、「失敗だったね」の一言です。まあ、これがふつーの人の反応でしょう。
横綱や大関を破って13勝2敗で優勝した若手力士を「全勝優勝ではなかった」といって責めるか? 
と、言っても聞きません。
ともかくはやぶさの復調を祈っております。
それでだめだったら・・・

サンプルリターンマッチをやればいいのです

イオンエンジンの成功を強調する人が多いのですが、やはり今回のミッションの第一の目的はサンプルを持ち帰ることでしょう?その意味からは失敗と言われても仕方ないでしょう。この点は素直に認める事が大事ではないでしょうか。
そうじゃなければ初めからイオンエンジンが目的とアナウンスすべきでしょう。
後付でイオンエンジンを強調するのは少し言い訳に聞こえてしまいます。しかし確かにイオンエンジンの成功は素晴らしいものだと思います。ですから否定はする気は全く有りません。関係者の方々の努力には拍手を惜しみません。

しかしとにもかくにも今回の飛行は故障だらけでした。なぜこんなに故障したか、これを究明する必要が有るのでしょうね。

>>KOUさん
そういう考えが、まさに今回の記事のテーマだと思いますが。
JAXAが発表しているはやぶさの目的はお読みになりましたか?
「実験」の目的は、何らかの結果を得る事で、その結果というのは必ずしも「成功」と呼ばれる物ではないし、その結果や成功は一つだけでは無いと思います。

義務教育の期末試験に例えても構いません。
大体は100点満点で採点しますね。
仮に赤点、欠点と言われるような基準が60点だとすれば、その上か下かで「成功」か「失敗」かと呼ぶ事も出来るでしょう。
その基準で言えばはやぶさは充分「成功」だと私は思います。
では別の見方で、このテストが成功か失敗かなんて考える人はいますか?
100点なら成功のテストで、70点なら失敗のテストですか?
70点でも70点なりに、どの問題が正解して、どの問題が失敗したかのか、今後の勉強の方針を見極めるという自分への結果を計るのもテストの目的です。
これは成功/失敗ではありません。

興業が成功した、失敗したというのは、金銭的に儲かった損したといった考えで成功/失敗を計れると思います。
では実験はどうでしょう?
実験は確でも、成功/失敗といった言葉を使う時も多いですが、先進科学の多くの実験は、結果のデータを得るのが目的で、結果です。
ある程度の目標を置く事は確かにありますが、その達成を成功/失敗とする見方は、これはあまり正しく無いと私は思いますよ。
多くの実験施設について思い出して見て下さい。
粒子加速器での実験の成功失敗は何ですか?
実験核融合炉の成功失敗は何ですか?
理科の実験で、お湯と水のどちらに砂糖が多く解けるのかを理解するのに、どうなったら成功で何が失敗ですか?

はやぶさは実験衛星です。そして目的は試料の採取だけではありません。

あと私が忘れて欲しく無いのは、はやぶさの試料採取は「成功/失敗の確認が取れていない」で、完全成功の予定からはそれてしまっているけども、まだ誰もその様子なんて見てないって事です。

「はやぶさの“目的”」および「はやぶさの“目的”についてのISASの広報手法の是非」に関する議論は、実は、清水正巳氏の文章の酷さを語る上で、必須のものではない事に、注意を促したいと思います。

清水正巳氏は、「日本の小惑星探査機「はやぶさ」による小惑星イトカワの探査ほど、成功したのか、失敗したのか分からないプロジェクトはない」と書き始めています。
もし、小惑星探査が主目的だと主張するのならば、小惑星探査の科学的成果はこれから発表されるわけですし、サンプル回収の成否はまだ結果が出ていないわけで、このような状況の段階で、「成功か失敗か分からない」と言うだけでなく、「成功も失敗もあやふやにして逃げを打つようなプロジェクトの進め方」とまで書いた事は、「本当に清水正巳氏に科学技術を語る資格があるのか?」との疑問を感じさせるに十分だと思います(5回終了時点で「勝ったのか負けたのか分からない」と自分で言い出しておいて「勝ち負けもあやふやにして試合を進めている」と怒り出すプロ野球解説者がいたら、どう思うだろうか)。
もし、工学実験が主目的だと主張する場合、この文章の荒唐無稽さは説明するまでもないでしょう。

また、清水正巳氏は、「研究者が意図しているかどうかは別にして成否のあやふやな発表をみる限り」と書いていますが、小惑星探査を主目的とするにしろ、工学実験を主目的とするにしろ、この文章が、はやぶさチームにはまったく当てはまらないのは明らかでしょう。

さらに、清水正巳氏は、「故障しても修理に駆けつけられるわけでもないし、指令を送っても時間がかかるから高度な技術も必要になる。信頼性を重視するのはそのためだが、その思想がない探査機ではいい加減な成果でよいということなのだろうか」と書いています。この文章については、もはや言うべき言葉すら見当たりません。

他にも、マスコミ人としての態度の問題や、科学技術の正しい評価姿勢の問題など、論ずべき点は多いのではないかと考えます。

個人的には、「はやぶさの“目的”」および「はやぶさの“目的”についてのISASの広報手法」について、全面的に擁護するつもりはありませんし、ファンの間にも、この点については議論がある以上、清水正巳氏への批判において、「はやぶさの“目的”」および「はやぶさの“目的”についてのISASの広報手法の是非」に議論が発散してしまうのは、少し残念に思います。
「はやぶさの“目的”」および「はやぶさの“目的”についてのISASの広報手法の是非」についての議論は、別のよりふさわしい場で徹底的になされるべきだと、個人的には思っています。

ここに書きこまれたコメントを拝見するだけでも、大変勉強になります。
「成功か失敗か」という短絡報道の姿勢は、あらかた想定していました。
ただ、影響力の大きいメディアからの発信だっただけに、ちょっと残念です。
公平を期すためにも、清水編集委員からその後のお話を伺いたいですね。

ネットを検索してみたら、やはり
失敗だとか責任論だとかの言葉が踊っていました。
日経のような記事が読者をミスリードする構図が
よく理解できます。

apollo13事故をたとえに出すのは、人命とサンプル回収を同列に見なすわけにはいかないので、不都合でしょうが、アポロ13号の事故後のリカバリーは実に見事でした。
今回のはやぶさミッションは、イトカワに着陸した時点で、アポロ13リカバリーを超える宇宙航法技術の発露だったと思います。

>>リリーマルレーンさん
#小生も、貴殿の意見に賛同します。

確かに、
「ミッションのリカバリー」(はやぶさ)と
「人命救助を大前提とした地球帰還ミッション」(アポロ13号)
は、重きを置く観点、倫理的観点が異なり、一概に比較できないと思います。

ただ、その場に居合わせて(プロジェクトに参画して)、ミッション遂行(続行&完遂)目指して頑張っている運用スタッフ各位の雰囲気、気分、モチベーション(業務での心のよりどころ)は、はやぶさチームも、NASAアポロ13管制チームも同じだと推測します。
#現場のムード、ミッション成功目指すベクトルって意味で。

小生が現在も、(個人的に)一般人として「はやぶさ」にワクワクしているのは、JAXA(旧ISAS)の運用チームが、「NASAレベル」のミッション運用を初めて遂行している。って感じている事です。
「のぞみ」の時よりも、強いモチベーション、強い(ミッション遂行を目指す)ベクトルを感じています。
#個人的な感じ方に過ぎないかもしれないですが。

##(これは個人的なたわごとですが、、)小生も、もっとしっかり学生時代に勉強してチャレンジしておれば、ミッション遂行を微力ながらお手伝いする機会があったかも知れないな(今は、0%ですが、当時はチャンスが0%ではなかったな)って今更ながら若干後悔しています。今現在、JAXA(旧ISAS)で「はやぶさ」ミッションにチャレンジしている皆様がうらやましいです。
##かなり大変な状況かと思いますが、めげずに頑張ってください。>>運用チームのスタッフの皆様


前回忘れた点を補足。
>個人の印象を根拠に記事を書くのはおかしい
とのことだが、これは明らかな勘違い。
記事には、事実を伝達する記事と、記者の意見や見解が表に出る記事がある。
後者の代表が社説。
TIMEなんぞで言うと、essay といったところで御座いましょうか。
今回、魔女狩りの対象になっている記事は、記者個人を表に出してのもので、当然、後者に属する。
後者は、その性格上、‘個人的な印象‘を前提に話を展開することが許される。
あくまで、‘記者個人の見解‘を記載した記事だからだ。
逆に言うと、そのために‘編集委員清水の...‘と著者を表に出す。
読者は、それを見て、‘この記事は清水個人の色づけ‘がある記事であることを認識し、あくまで‘一つの意見‘として読む。
これがお約束だ。
松浦氏は、明らかに前者の‘事実伝達たる記事‘と混同している。
これは完全な穿き違えだ。

‘根が腐っている‘と記述した点につき、多少述べさせていただく。
まず驚いたのは、‘リレー事件‘に関する記述。
‘伝説‘?ほう.......。
‘リレー‘なる、相手に理解出来ない用語を使用してしまったことを深く反省し、‘その様な説明を行った自身の不明‘が伝説になっているなら理解出来る。
ところが、伝説になっているのは、‘記者の無知‘だ。
これは、正に自分達のアホさ加減をさらけ出しているにしか過ぎない。
いや、相変わらず見事なものです。
‘一般の人‘に‘リレー‘と聞いて、何人が電子部品のリレーを想像するだろうか。
私は物事を徹底的に追及したがる性格なので、正確な統計データがあれば知りたいと思う(ねーだろーけどさ)。
運動会の種目を頭に思い浮かべる方、多いのではないだろうか。
こういうことは、意外なほど知らない人間が多いということは知っておくと良い。
そもそも、そこに在席した他の記者は理解していたのかな?多分に怪しい気がするが。
さて、科学分野の記者たるもの、しかるべき勉強をしておくべき というのはごもっとも。
しかし、本質的に素人という点を忘れてしまえば、それは広報のミステークにしか過ぎない。
広報が伝えるべき相手は、直接的には記者だが、最終的な伝達相手は素人たる大衆であることは忘れてはならない。
専門家が素人に説明し、素人が理解出来なかったら。
それは、一方的に専門家の責任なのである。
何故なら、彼らはプロなのでから。
研究室に入った新入院生にしばしば与えられる仕事に、教授が書いた教科書のチェックがある。
もちろん、内容に関する学問的なチェックではない(そげな事は出来まへん)。
原稿を読んで、僅かでも理解しにくかった点、解らない点を指摘するのが仕事だ。
研究者の卵とは言え、実際卵にしか過ぎない彼らからはお茶目な質問が連発され、それに教授が必死に答えるといった光景は、各所の研究室で見受けられるほほえましい風物詩となっている。
考えて欲しいのは、広報なんて下世話なものではない、研究のプロでさえ、相手に説明する仕事を与えられた場合は、徹底した努力をするという点だ。
それは、彼らが松浦氏の大好きな‘本物のプロ‘だからである。
川口ら、JAXAの広報は、‘リレー事件‘が起きた際、自分達の説明が拙かったことを反省するべきであったし、しなければならなかった。
それにも関わらず、‘記者の無知を嘲笑うだけ‘で終わりにし、現在まで何らの反省も行っていない点は正に彼らの‘無知‘、‘素人性‘を明示している。
彼らはその本質において、‘ガ○ダムのオタ知識を知らない相手を馬鹿にする‘どうしょうもなく程度の低い‘オタ集団‘にしか過ぎない。
その事を深く反省するべきである。

んで、も一つ。
松浦氏のコメントで気になったのだが。
>読者の中には‘本物のプロがいるから‘
これも明らかに穿き違えている。
結論から言えば、貴方が‘本物のプロ‘のコメントを気にする必要は全く無い。
誰も相手にしないからだ。
例えば、的川だったか、あの先生にしたって、貴方と接している時の顔と、研究員や学生を相手にしている時の顔は全く違うはずだ。
彼がまともな研究者ならね。
これは悪習だと思うが、プロが格下の相手とまともに接することはない。
きどっているわけではなく、知識や経験から得られたスキルが全く異なるため、まともに相手をしたら話が全然通じないから。
これは、多少知識、経験のある貴方も同じ。
プロってそんなもんじゃありやせん。
また、あっしらから見れば、松浦さんは‘マスコミ‘に属する人間になる。
そういう人間相手に、貴方の著書の問題点を突いたりはしませんよ。
気分を害されて、研究室の悪口書かれたら嫌でしょ(笑)。
大体、私自身、もし現実の空間で貴方とお話したら、
「御著書読ませていただきました。正確で高度な知識に感嘆。提唱されているビジョンの独創性にも感心しました(常套句ですな)。大げさではなく、修論に匹敵する作品だと思います(これも、常套句でげすな)。
いや、修論で苦労している、うちの馬鹿学生達に見習わせたいですよ。はやぶさに関しては色々風当たりも強いでしょうが、はやぶさの真の意義をなるべく多くの方に伝えて下さい。次回作に期待しています、頑張って下さい!」
てなとこですかね。
本音が全く違うことは既に御理解済でやしょ。
ま、そんなもんでげすよ、素人の相手は面倒くさいでやすからね。
ここらへん、表立った言う人は少ないですが、‘プロ‘に共通した考え、態度だと思います。
ですから、‘本物のプロ‘を気になさる必要は全くないんでげすよ。

あっしがむしろ期待したいのは、高校生や、理科に興味のある中学生に著書を読ませる、そして解らない点、理解しにくい点を遠慮なく指摘させる。
それを謙虚に受け止め、少なくともその層に理解し得る著書へと完成度を高める。
そういった努力でげすな。
それが、‘本物のプロの評論家‘ってやつじゃないでげしょうか。

‘評論家‘なるものをやっていると、奇妙な優越感と劣等感にとらわれる。
これは、知り合いの評論家から聞いた言葉。
‘本物のプロ‘から見れば、ただの素人。
‘一般人‘から見れば、専門家。
なんだか蝙蝠さんみたいな存在ですね(笑)。
だから、‘本物のプロ‘に著書を褒められれば、有頂天になる気持ちは解らないでもない。
ただ、その褒め言葉は100% 社交辞令ですから気にしない方が良いです(笑)。
そんなつまらないことに固執するより、‘一般の人に科学を啓蒙する‘という本来の仕事に、プロとして徹するべきだと、あっしは思いやす。

最後に、故竹内均氏の言葉を紹介させていただきやしょう。
「啓蒙書を書くときに、隣の同僚の顔を思い浮かべてはいけない」。
専門家が啓蒙書を書く時、同僚の突込みが怖くて‘学問的な正確さ‘に固執し、論文の様な本を書いてしまう。
しかし、そういう本は、一般人にとって極めてわかり難い本です。受け入れられない。
だから、啓蒙書を書く際に、同僚の顔は忘れなさい(科学者であることから離れなさい)という教訓でやす。
‘根を腐らせない‘ために、記憶に留めておいていただけると嬉しいでやす。

藤野さん、みなさん、おはようございます。

清水氏の記事の評価については藤野さんの意見に基本的に賛成です。あの記事の内容で「はやぶさ」を引き合いに出すのは適切ではないと思います。

私の昨日のコメントは、「はやぶさは成功なのに!」というトーンで話が進んできていたので、それは少し違うと思う立場からコメントしたものです。

清水氏の記事の本旨ははやぶさの成否じゃない(というか、それとはほとんど関係が無い)ので、その点を追記しようと思っているうちにだいぶ話が進んでしまいました。申し訳ありません。(^^;

 リレーについてだけ。

 記者は新聞の読み手ではありません。取材に行くからには、限られた時間で状況を把握し、それを予備知識がない人に解説できる内容にまとめて発信する能力が要求されます。記者と取材される側がいくらでも暇があるならリレーから説明してもいいでしょうけどね。

 それ以前に、記者がその分野に素人でいいなら、記者はいりませんよ。一般読者と同レベルの取材能力なら、記者会見をなくして情報をそのまま垂れ流しにすればいい。
そのほかはもう少し読んでからね~これから床屋行ってくる~

中華大帝国万歳 さんへ

 もう一度だけチャンスを与えます。

 過去アクセスログを調べてみたら、あなたがこれまでに別の名前で相当数の書き込みをしていることが判明しました。

 これだけの量の発言をしている人が、別名を使うのは好ましくありません。
 それ以前に、何にせよ別名を使い分け、文体を変え、あたかも別人のように振る舞うのはネットにおいて卑怯な振る舞いですね。

 今後とも発言し続けるならば、自分がどのハンドル名の人物と同一人物かを自ら申告し、以前のハンドル名を使って書き込みを行って下さい。

 名前を変える場合は、その旨明示して下さい。

 今回は、お返事がない場合、なんらかの管理者権限を発動します。

 期限は明朝、月曜日の午前9時とします。

中華大帝国万歳 さんへ
>読者は、それを見て、‘この記事は清水個人の色づけ‘がある記事であることを認識し、あくまで‘一つの意見‘として読む。これがお約束だ。

大元の話は松浦さんの本文の方だと思われますが、部分的にはあなたの発言趣旨に同意します。日経の看板を背負っているという責任はありますが個人の印象を語ってもいいでしょう。

それでもって、その上でその「印象」が批判の対象になっているだけ。日経のスタンスでも清水氏個人の印象でもそれは関係ないですよ。
批判というのはあくまで批判する側の論理での評価でおこなわれるだけです。批判の論理がおかしいというつっこみならともかく、批判することがおかしいというのは理解できないですね。
「印象」でも自分以外の事実につながること(責任逃れをしている印象、という指摘)批判の対象になるでしょう。当事者はもちろん、異なる印象を持つ別の他人からも。そして、たとえ印象でも、状況によってその信頼度はかわります。これまでの経緯からすれば私は責任逃れどころか全部吐きだしている「印象」をもちますけどね。それが話題になっているだけ。

某所に「長々と書くな」ってのがあったので短く。
批判ってなんでしょうね。知らないことを指摘されたこと、異なる意見をぶつけられた時、批判を受け入れるのか、人格を傷つけられたと怒るのか。区別するのは大事なことと思います。リレー事件はその記者個人の知識のなさを軽蔑したのか、記者という機能の欠陥にあきれたのか。
短く書くって難しい。

> 中華大帝国万歳 様

大変興味深いご意見だと思いました。
故竹内均氏の言葉として貴方が出している部分についてだけ、書こうと思います。

「啓蒙書を書くときに、隣の同僚の顔を思い浮かべてはいけない」
専門家は、自分の言葉で自分が語りたい内容を書いて良いのです。特にWebの上では。

一般人にとって極めてわかり難い文章が有ったら、わかりにくいという指摘がコメント、トラックバック、BBS、電子メールなどの様々な手段で本人の所に返ってきます。それが、「高校生や、理科に興味のある中学生に著書を読ませる、そして解らない点、理解しにくい点を遠慮なく指摘させる。それを謙虚に受け止め、少なくともその層に理解し得る著書へと完成度を高める」、という過程なわけで。

昔は、印刷という手段しかなかったわけですから、本当に良い時代になったものだと思います。

「一般の人に科学を啓蒙する」
多くの科学者達が求めているのは、多分啓蒙ではありません。それはむしろ「科学に内在する感動」の共有なのだろうと思います。特にWeb上にそれを公開している場合には。啓蒙してやる、という視点と、科学の美しさや感動を共有したい、という視点と。多分そこに書かれる文章は、だいぶ異なったものになるでしょうね。

社説に事実認識の誤りや欠落が有った場合、最近のイラク戦争の報道でも見られたように首がとんだりするわけですが、その厳しさと引き替えに自分の「見解」を沢山の人間に伝える権利を得るのだ、という貴方がふれない部分は、ちょっとだけ書いておこうかな。

はやぶさミッションの今後に対する願望・・・

みそすり運動が収まり、通信がうまく回復し、3~4年後の地球帰還飛行が無事に行えることを切に願っております。
サンプルが収納されているか否かにかかわらず、ウーメラ砂漠にサンプル収納箱を着地させることが出来たら、1000点満点の大成功だと思います。

火薬がうまく爆発せずにサンプル回収が駄目だったとしても、次への大きな大きなステップが出来るという展望が開けます。

PS :  門外漢が口を差し挟むことではないのですが、中華大帝国万歳さんのご意見は傾聴に値すると思っています。ハンドルネームの使い分けはネットマナーではいけないことになってますが、ここではあまり本質的な問題ではないと感じます。

3年以上に及ぶ超過運用への予算投入。それを世論が望んでくれるかどうかが「はやぶさファン」の危惧するところではないでしょうか。
世論がこのモチベーションを潰してしまわないよう、挑戦し続けることの尊さを訴え続け、宇宙を夢見る若い世代のために未来のステージを約束させること、これが今の「はやぶさ」がやれる最大の仕事だと思います。
そんな「はやぶさ」の足を引っ張るマスコミが現れることなど皆さん想定済み。そして「はやぶさ」が世論を味方につけるだけの強さと魅力を持っていることも間違いありません。
なら、重箱の隅をつつくような細かい議論は不必要ではないでしょうか。
無謀な「はやぶさプロジェクト」が国家プロジェクトとして認められた意味を忘れていないか、「はやぶさ」が切り開く未来を潰すようなことを本当に書きたかったのか・・・清水氏に気付いてもらいたいことは沢山ある。

http://science4.2ch.net/test/read.cgi/sky/1134748141/564
より転載
----【コロンブス、インドの発見に失敗か】
 本日午後行なわれた記者会見で、1942年10月11日に一旦はインド航路発見と発表された内容に、誤りがあった可能性が指摘された。
 航海士のA.ベスプッチ氏および地理学者のM.ヴァルトゼーミューラー氏の発表により、サンタ・マリア号が11日に到達した陸地はアジア大陸ではなく新大陸であった可能性が高いことが判明した。
6日には船上での暴動が発生、先日黄金の採取にも失敗を表明したのに続く相次ぐ失敗・誤認に、クリストファー・コロンブス氏への不信感は募るばかりである。

~プロのコラム~
 スペインのサンタ・マリア号による遠征ほど、成功したのか失敗したのか分からない航海はない。
 新航路の発見が成果だとは、あまりに情けない。失敗を、成功と言い繕ってはいないか。 着実に黄金を回収するのが前提であり、目標を達成できなかったりすれば失敗であり、無駄な航海ということにもなる。

>松浦さん
インターネットの掲示板では複数のHNを持つことは許容されるのが一般的です。
しかし、ひとつの掲示板において複数のHNはやはりマナー違反だとは思いますが、それでも2つぐらいは許容すべきではないでしょうか。
掲示板はその匿名性を活かして反論や別の見解を投稿する絶好の場所です。
自由な意見交換が出来るという事が何よりも重要なことだということを御認識ください。

さて、上方の書き込みでアポロ13号リカバリーの話が有りましたが、あれはやはり月着陸には失敗しました。しかし無事に帰還できた事はミッションコントロールが見事な仕事をしたわけです。しかし失敗は失敗です。
NASAはその失敗の原因を徹底的に追究して正直に回答を世間に公表しました。
今、JAXAに求められることは、はやぶさが何故これほどまでに故障したのか、そしてもし(将来?)回収に失敗したとするのなら、その原因を徹底的に調べ全てを我々にさらけ出すことじゃないでしょうか。
しかしまだまだ帰還のチャンスは有りそうです。来年2月のイトカワ離脱の成功に期待してます。成功か失敗かまだまだ分かりません。
ps
私は専門外ですので一般的な立場から意見を書かせていただきました。

はじめまして。はやぶさのイトカワ接近以来このページを見させていただいています。

清水委員の発言は、ジャーナリストの意見としては理解できます。が、現在の日本では宇宙工学だけでなく、基礎工学全般が非常に劣悪な環境でなされていることが、議論の中で忘れ去れているように感じます。
また、基礎実験の必要性も。

予算を取って、といっても、実際には基礎となる技術と実験の積み重ね=基礎技術があってこそ可能です。
今回のはやぶさは、非常に限られた国家予算の中で、いくつもの初めての実験を乗り越えながら、サンプルを取ってきて帰還する、という非常に厳しいミッションでした。

失敗と言うことで言えば、太陽フレアによるトラブルの時点で、既に機器が壊れ、3軸制御のジャイロも壊れて、この時点で「機械」としての実験は失敗しています。もし人間が乗っていたら、この時点で帰還です。

が、ハヤブサは実験であり、無人であることから、実験を続け、イオンエンジンを点火して自律しながら地球からの細々としたコントロールを受けながら、イトカワに接近・着陸できたことは、叡智の結晶だと思いますし、それが私たちを感動させているのだと思います。

頑張った人々に「失敗だ」と一言言うのは勝手ですが、恐らく今回のイトカワの実績は、海外の研究者達からは賞賛され、また日本の宇宙技術が高い信頼を得た事は、歴史が示してくれると思っています。

大学に於いてはたくさんの基礎工学・基礎理学が研究されていますが、一つ一つは情けなくなるような物も沢山あります。がその中から世界を変える研究が生まれてきます。成功例だけ見ていては、基礎科学は決して充実しません。

ちなみに、清水委員は「アシモを宇宙に」等と言われていますが(一応読みましたが)、宇宙空間では高密度のLSIは宇宙線の影響を遮断しない限り使い物にはなりません。
人型というのは、経常的にロスが多く、「バランス」を基本とするだけに、無重力や低重力空間ではよりクリティカルな動作が要求されます。
また、サイズ・重量も無為に大きくなるため、打ち上げのためのコストが大きくなります。

例えば飛行機はエンジンを大きくすれば早く飛べるのではなく、エンジンの影響で導体が大きくなり、強度が必要になり、重量が増しエネルギーがより必要になります。単に強力なエンジンを乗せれば早くなるわけではないのです。
ロボットはあくまで「目的に応じた形状」が必要であることは、既に常識だと思うのですが、この程度の基礎技術をご存じなく、書かれているのでしたら噴飯物ですし、ご存じなのに説明せず語られているのであれば人々を惑わす妄言であると感じます。

松浦さんの文章を全て受け入れているわけではありませんが、今回のミッションが松浦さんの言葉により、私たちに、そして世界に伝わっていったことは、宇田郷べきもない事実である、そのことははっきり私も同意しています。

『成功か失敗かよくわからない』
これは、非常に現実を物語った台詞だと思います。
新聞やテレビ等の報道しか見ない人にとっては…

それにたいして、当初より『はやぶさ』は
A)イオンエンジンの運用試験
B)Li-Ion電池の運用試験
C)自律的航法
D)光学的調査
E)サンプル採取
F)地球への帰還
等の目的で打ち上げられた宇宙機であって、
A)~D)に関しては成功し、成果が得られ、
また残念ながらE),F)に関しては失敗の惧れがある。
と、説明あるいは啓蒙するのがメディアとしての役割ではないかと思います。
JAXA等の広報がわかりづらいとはいえ、これらの内容は
後出しの理由付けではなく当初よりWEBで公開されていた内容です。
さらに、 shiragaoyadi氏が書かれている太陽のフレアでは
より高い信頼性を必要とされる商業用の通信衛星でさえ
片手では足りない数のトラポンが永久故障に陥っています。

また、アポロ13との比較ではアポロ13はそれまでに
技術確認のためのロケットを打ち上げた上でのことであり
ミッションは単一であるのに対して、『はやぶさ』それ1機で
複数のミッションを行ったという差異があります。

『それなりの予算を獲得すればよいではないか』
という記述もありましたが、当時(今もですが)
そんな額の予算を提出した場合、
「理系のくせに、一桁以上足し算を間違えるような
 研究者を雇っておくだけの予算はないよ」
と、切り捨てられそうな気がしますが…

>はやぶさが何故これほどまでに故障したのか
んー。この御発言の裏には、”はやぶさは想定以上に故障を頻発している”と読み取れますが、そもそもその考え方が違うと思います。衛星は実用衛星とか実証衛星とか工学試験衛星とかいろんな呼ばれ方で分けられますが(旧NASDA系の呼び方/旧ISAS系の呼び方を混在しているので本職の人には違和感があるかもしれません、ごめんなさい)、まぁ簡単に言えば、実用衛星というのは市販されている自動車みたいな物で、今回のはやぶさは、例えるならば”まず自動車といわれるものを一品、手作りで作ってみた”というような物です。とりあえず動かしてみて、問題点を洗い出してみようってな感じです。市販の自動車とはそもそも位置づけが違います。
もちろん工学試験衛星の場合は、それよりももう少し、いろいろと地上試験をしてみて、洗い出せる不具合は洗い出してみていますが、宇宙空間でしか試せないことは初めての挑戦です。そういう器機が何かおかしな具合になったりするのは、ある意味当然です。そこで、おかしくなったときに備えて様々な対応策を用意しておき、何とか最後まで動かそうとする事で、技術を修得していくのです。それこそが”工学試験衛星”の役割でもあります。例えばのぞみの時には苦肉の策として生み出された1ビット通信がありますが、これははやぶさではデフォルトの機能として組み込まれ、はやぶさの危機回避能力の向上に一役買っています。トラブルを多く経験すればするほど経験値が溜まり、対処法が増えてくるのです。その為にも工学試験衛星があるのです。ある意味、工学試験衛星は出来るだけ多くのトラブルを経験し、それを克服していく事にこそ意味があるのです。
少なくとも私は、はやぶさが他の工学試験衛星に比べて”故障が多かった”とは思っていません。”どれだけ多くの故障から、どれだけ多くリカバリー出来たか”が評価対象となると思います。現在はやぶさを何とか地球に戻そうとしているのも、川口先生がはやぶさを”未完のミッション"と呼んでいるのも、そのようなお考えがあるからだと思います。

話しは変わりますが。はやぶさのサイエンスデータに関しまして。現在、神戸大ではやぶさのサイエンスに係わる人達が集まって初期成果論文書きを行っています。今日も様々な機器の人達が集まり、多角的にデータのサイエンス的な意味を熱く議論しあいました。ちなみにほとんどのサイエンスの人達は、私も含めてはやぶさ専門に雇われている人達じゃありません。大学の先生など、別の本職を持つ傍ら、なんとか時間を工面してはやぶさのデータ解析をしている人達です。私自身もはやぶさのデータをこんなにゆっくりと解析できたのは初めての機会でした。この正月が一番邪魔されずにデータを弄れる、といった感じです。そんな陣容ではありますが、何とかみんな、世界に冠たる成果を出すべく頑張って居る状態です。幸いにしてはやぶさのサイエンスデータは、まさに世界初のデータが様々集まっていますから、これから年度末にかけて様々な学会誌で順次発表していくことが出来ると思います。お楽しみに!

連投でスミマセン。
"工学試験衛星”としてのはやぶさ探査機の次には、既に”理学衛星”としての小天体探査機の検討が進められています。
http//www.minorbody.com
上記MEFによって、インターネット上で公開された議論の中で作り上げられた原案をたたき台とし、JAXA/ISASに申請がされて検討WGが既に立ち上がり、そこでの議論を経て年度末にも最終的な報告書を出そうという段階にまで来ています。今回のはやぶさの成果を受けて、工学的にも理学的にも更にポリッシュアップしたプランとして、”理学衛星”として実現が近々提案されると思います。御興味のある方はそのあたりも引き続きウォッチください。

ちなみにダブハン問題ですが、2つぐらいは許しても、と言う考え方はかなり?です。2つのハンドルを使い分けたら、それだけで一人でどんどん話しを作っていけてしまいますよ。不毛なことこの上なし、でしょう。また少なくともここは松浦さんの管理されているスペースなのですから、松浦さんの御判断で好きに出来て然るべき、と思います。

Science誌が今年のブレークスルーとして惑星探査を挙げその中にはやぶさを入れた事を持って「やぶさが成功事例と認定された」等としている意見を上の方に複数みられるが、原文記事をちゃんと読んだのだろうか?

http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/310/5756/1880a

はやぶさと同列に挙げられてる物には:
 目的地に到達するのにまだ5年もある「MESSENGER」
 数ヶ月前に打ち上げられたばかりの「Mars Reconnaissance Orbiter」
 先月にようやく打ち上げられた「Venus Express」
等もあるのだが、まさか目的地に到達さえしてさえいないこれらも既に成功してしまったのだろうか?

他にも「Wild 2」のダストサンプル採取に成功し帰還中の「Stardust」も挙げられている。もし「Stardust」に不幸にもトラブルが生じサンプルを持ち帰る事に失敗したら、人々はプロジェクトを失敗と見なすであろうしNASAも失敗したと当然ながら認めるであろう。

他の探査機についてはわかりませんが、
はやぶさに関しては
Hayabusa got up-close and personal with asteroid Itokawa.
とありますので、接近と容姿の撮影が評価の対象になっています。サンプルリターン抜きで評価の対象になっているわけです。そして是に関しては紛れもなく狭い意味でも「成功」しています。

この記事は、花盛りの惑星探査を賞賛し、その1つにはやぶさもあるというスタンスでしょう。この記事の趣旨・姿勢から考えるなら、「今後失敗するものがあればどうするのかというのはいささか奇妙なものの見方に感じられます。

とりあえず、外されるような扱いはされていない=失敗とは見なされていないと言うだけで充分でしょ。

はやぶさが獲物をとって帰ってくる・・・・・この思いが胸を熱くしてくれています。宇宙航法技術の確立としては大成功なのかもしれませんが、やはりサンプルリターンがセットになっていると「ときめき」も格別です。ぜひ地球に戻ってきてください。

イオンエンジンを連続1万時間運用しました。長径500メートルしかない小惑星にタッチダウンしました。自律航法でたどり着きました。光学的軌道修正です。小惑星の精密な写真を撮りました。・・・・・実験衛星として数々の輝かしい功績を残しつつあるはやぶさですが・・・素人には、これだけではインパクトがなくて、物足りません。

成功とか失敗とかではなく、ここまで大衆の目を釘付けにした原動力は、やはりサンプルリターンそのものだと思います

今回の記事が明らかにしたのは、失敗、成功の二分法でサイエンスを見る
ことの空しさだと個人的には思います。
サイエンスにおいて研究の価値を評価するのは誰が適当でしょうか?
プロジェクトの失敗・成功を、その科学的な検証もないままに、大声で
喧伝すれば、国民はその研究を評価し科学研究に予算をつけるだろう、
ということなのでしょうか?
それは科学のあり方を歪めるやり方としか思えません。
はやぶさプロジェクトは継続中です。
はやぶさが人類にもたらした小惑星イトカワの観測結果が論文となって
科学雑誌に掲載されてもいないこの時点で、誰がはやぶさの成否を評価で
きるというのでしょうか?
しかも誰もがJAXAのページで確認できるイオンエンジン等、既にはやぶさが
成し遂げた大きな成果があるにもかかわらず。
清水委員の記事には成果主義の弊害として研究者が萎縮することによって
野心的プロジェクトが育たないという点に触れていることに関しては、
同意できます。
しかしそうであればこそ、はやぶさの成果をこそ大きく取り上げて、
はやぶさのような誰が見ても野心的なプロジェクトが今後萎縮しないよう
にしていくべきなのだと思います。
この点についてあきらかに清水委員の論旨はねじれています。
このねじれの根底には、
「研究の価値を評価するのは私たち一般人だ。だからわかりやすい基準が欲しいのだ」
という本音が透けて見えます。
だから「失敗・成功」の二分法にこだわるのです。
これは完全なそして傲慢な思い違いです。
科学報道に関わるマスコミの方にお願いしたいのは、専門家の評価をこそ取り上げて
欲しいということです。
私たち一般人と知識も見識もさして変わらない(むしろ劣ってさえいる)記者の個人
見解が知りたいわけではないのです。

 午前中一杯待ちましたが、中華大帝国万歳さんからの返事がありませんでした。

 そこで、管理者権限をひとつ行使します。

 中華大帝国万歳さんは、はやぶさの着陸前後に大量の書き込みをしたirregularsさんと同一アドレスから書き込みをしてきていました。

 両人の書き込みは、そのすべてが同一アドレスからでしたので、同一人物と考えて差し支えないでしょう。

 さすがにあれほど大量の書き込みをした人が、別名を使い文体も変えて、再度長文の連続投稿を行うというのは好ましくないと考えます。

 irregularsさん=中華大帝国万歳さんは、次に書き込みをなさるときは、一人二役の弁明を行った上で自分の意見を書き込んで下さい。

 弁明なき場合は、当該発言を削除すると同時に、当blogへの出入りを差し止めとします。
 

素人の私にとって、松浦さんの『スペースシャトルの落日』が気持ちよかったのは、
「なんだかんだNASAが言い訳しても、結局スペースシャトルってのは失敗作だったんだ!」
という、とてもわかりやすい、言ってみれば二分法的な、断定口調で書かれていたからです。
(そういう読み方は間違っているでしょうか。)
素人にとって、わかりやすさは大事です。誰もが深く勉強する暇はありませんし。

ですから、工学試験機(という考え方は、素人には耳馴染みが悪いですが)であるから失敗すら経験になる、ということならば、もっと「成功」だとアピールすればいいだけの話のように思います。
しかし伝え聞く失敗は、本体が上昇しているのにミネルバ放出してしまったとか、中止コマンドがなぜかまぎれこんでいたとか、とても「宇宙空間でなければ経験できなかったトラブル」などではなかったように見えます。その程度の失敗すら経験になる、というのはすごく甘い考えのように思えます。
また、素人としてはやはりサンプルリターンがはやぶさのクライマックスであるように感じています。私だけではなく、「はやぶさタン」やFLASHを見ても、多くの人が「おつかい」のイメージでとらえているように思います。
サンプル採取の成否が不明、地球帰還も危ういという状況では、「工学試験機としては成功」と言われても素人にはピンとこない、というのが正直なところです。

失敗だと言い募るつもりもありませんし、二分法で判断してはいけない、という正論もわかりますが、素人にわかりやすい成果を出せていないという点で、この日経の人の「成功したか失敗したかわからない」という感じ方には共感できるところがあります。
別に擁護するつもりはないのですが、リレー事件の記者は極端としても、マスコミの人も結局素人とそう変わらないのではないでしょうか。あるいは政策決定に関わる人の多くも素人なのではないでしょうか。はやぶさはそういう素人の目をひきつける要素を持っていただけに、何%が成功とか加点式で何百点などいうことではなく、すっきりした「成功」をさせて欲しかったと残念に思っています。
というわけで素人としては、今ははやぶさがなんとか地球にサンプルケースを帰還させ、運よくその中にイトカワのかけらが入っている、という大逆転の「成功」を祈り、期待している次第です。

科学技術ドラマとして「はやぶさ」のミッションを楽しんでいるものです。
清水委員の視点が妥当かどうかは、JAXAの「500点満点」という評価方法が妥当かどうかわからないので、わかりません。
まあ、わざわざJAXAを疑う理由はないので、清水委員の勘違いだと感じていますが。

ところで、清水委員の他の記事「アシモ」に月を探検させよう
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/20050614nd86e000_14.html
についてですが、shiragaoyadi さんの December 25, 2005 10:17 PM の批判はちょっとずれていると思います。
私も最初 shiragaoyadi さんと同じようなな気持ちで読んでいたのですが、記事をよく読むと、はやぶさのような無人探査機を人型にしようと言っているのではなく、有人ミッションのうち、多機能な汎用ロボットでおきかえられるものを検討せよと言っていることに気づきました。では、実際に一気に汎用ロボットでおきかえられそうな有人ミッションがあるのかというと、私には思いつきませんが。

>akibow氏

「Science誌の記事をもってはやぶさが成功事例と認定されたとするのは間違っている」とする私の意見に異を唱えているのかと思いましたが、よく読んでみると反論になっていないですね。

何が言いたかったのでしょうか?

WYDTYD さんへ
 
 この記事は、単に惑星探査が花盛りであることが賞賛の対象で、その中にはやぶさの名前が挙がっているるということでしょう。確かにはやぶさを個別に成功プロジェクトと認定して賞賛しているわけではないです。

 その上で、Ongoingなプロジェクトのリストに名を連ねていること、既に達成した分の仕事については明記されていることから、少なくともここに書かれている分については成功と認め、失敗プロジェクトとして除去することはしていないことは(あたりまえすぎて別に喜ぶほどのことでもないのですが)読み取ってもいいのではないかと思います。
 とりあえずプロジェクトが始動され発射されOngoingであるということだけでもそれなりの評価がなされているわけです。ただし、はやぶさは実際に得た成果付きで書かれていますので
そこから一歩は踏み出していると言えるでしょう。
 この程度の評価は当たり前で成功と賞賛されてるなんて大げさすぎるという主旨ならばWYDTYDさんに同意するところなのですが、それにしては最後の1段落が私にはあまりに意味不明です。

 この記事は工学試験衛星としてではなく科学探査としての話をしていますので、何の観測もせずに行方不明になったら流石にここに名を連ねることはないでしょう。しかしStardustに関してはサンプルリターン以外の観測成果もありますし、サンプルリターンに失敗してもたぶんこの記事は惜しかったがそれなりに成果はあげたプロジェクトとしてStardustも掲載したでしょう。実際に、今後が危ぶまれているはやぶさが掲載されてるんですから。

 その程度の賞賛かもしれませんが、
 素直に相応の賞賛することも大事かと。
 相応の、ね。

 無理しすぎると清水氏のいう失敗を成功と・・・になるかも。これは今のJAXAにあてはまるとは思えませんが、過熱したギャラリーには当てはまることはありかもしれません。そこは気をつけた方がいいのかな(俺だけ?)

・・・とまた意味不明の駄文。どうしても簡潔にわかりやすくかけませんので勘弁してください。

「今回のはやぶさの収穫は大きかった。今後にいろいろと役に立ちそうな価値あるデータや知見がたくさん得られた。」
ここについては、誰も異論はないですよね。
つぎこんだ予算分だけの収穫は得られなかったなんていう見方はどこをどうやっても無理がありますよね。
つまり、かなり控えめにみても、大きな前進があったわけだ。にもかかわらず、それが成功か失敗か分からない、あるいは、失敗だった、というのは、ピントがずれてませんかね? プロジェクトとして、大きな収穫があれば、それで十分じゃないですか? もし、今後も、大きな収穫のあったプロジェクトにたいして、成功か失敗か分からない、あるいは、失敗だった、という評価を下すのだとすれば、科学技術を前進させるプロジェクトが評価されないことになり、それに対する予算もおりにくくなります。結果、科学技術を前進は鈍化するでしょう。有用な成果を上げたプロジェクトには、その成果に見合った評価をすべきです。それとも、今回のプロジェクトが上げた成果は、有用ではなかったといいたいのですか?それとも、有用な成果を上げたけれども、失敗だった、と言いたいのですか?少なくとも、一般人にたいして、これが失敗だった、という言い方をすれば、一般人は、これが有用な成果を上げなかったと勘違いすると思います。それは、極めて有害なミスリードだと思います。

初めて書き込みを致します。「はやぶさ」はフィギュアスケートで言えば、難度の高いトリプルアクセルを3つか4つ取り入れたような先進的な探査機です。スケートの演技のように、何らかの失敗をしても全体として多くの人が納得できるパフォーマンスを見せたかどうか。それが大事です。「はやぶさ」は決して満点ではないが、落第点でも無い。個人的には70点~80点くらいだと思います。
今回の事例に関しては一部の人の言われる、「難しい挑戦だったから仕方が無い」と云った同情論は通用しません。強く言及しておきたいのは、工学試験衛星としての試みを行う装置は恐らく全て正常であったにも関わらず、ホイール・化学スラスタと云うありきたりの装置の故障がミッション全体を圧迫したことです。イオンエンジンやサンプラーを作った人は立派だったと思いますが、ホイールの選定と地上試験のプロセスには今後見直しが必要だと言ってよいでしょう。これらの機器はどんな簡単な探査機にも積まれているものなのですから、ISASはこの点での反省が必要です。(化学スラスタに関しては着陸時に破損した可能性もあるので免罪です。)
スケートで言えば、「単純な滑走時にコケたせいで、トリプルアクセルのいくつかが遂行出来なかった状態」がいまのはやぶさの状況に近いと思います。

松浦晋也様へ
「恐るべき旅路」と「国産ロケットはなぜ」読ませていただきました。感動をありがとうございます。

さて、中華大帝国万歳さんの書き込みについてですが、確かに別名での書き込みは誉められたものじゃないとは思います。
しかしながら、もとより別名による書き込みを禁止していない以上、新たな書き込みの禁止はともかく、書いてしまった発言の削除というのはあまりに過激な行為と感じます。
削除という行為は、
「言論の自由の封殺だ、憲法違反だ」(←的外れな主張ですが)
「反対意見を封じ込めた」
などと、よけいな紛糾の火種を撒き散らすだけに終わるかと推察します。
せっかく「はやぶさ」に関する議論で盛り上がっているところなのに、それらがそんな無意味な泥沼に飲み込まれては、真剣に議論されている方に対しても、あまりにも残念です。

そもそも一度ネットに書かれた内容を消し去ることなど、現状不可能ですよね。

削除には断固反対申し上げます。是非再考をお願い致します。(書込み禁止も、それの与える波紋を考えると……ですけどね)
そのような行為を行えば、「言論の自由」の御旗(←これも誤りですが)の下、あらゆる反論が殺到すると予想されます。

中華大帝国万歳さんの論調は irregulars さんと瓜二つで、まあ傍目にも明らかな「ジサクジエン」だったわけですが、
「でげす」など、わざとらしい語尾を使ってごまかそうとしたバレバレのみっともないカモフラージュは、それなりに聡明そうなご本人も、今となっては恥じ入っているのではないでしょうか。

別名投稿などというものは、それが露見した時点で、当該投稿・投稿者の説得力・信憑性などに著しく傷が付きます。それで充分ではないでしょうか?
裁判官曰くの「社会的制裁も受けている」とかいうアレです。中華大帝国万歳さんは既に制裁を受けていると考えます。

再度申し上げますが、発言の削除については慎重の上にも慎重を期していただくようお願い申し上げます。

 対応はifさんと同じく、削除はせずに、適切なところに「中華大帝国万歳氏とirregulars氏は同一人物です。」とでも書いてサラシモノにしておいてはどうでしょうか。
 運営方針を掲示するのが理想的ですが、重箱の隅を突き破ろうとする荒らしも出ますから、「今後も必要と判断すれば管理者権限を行使する。」ぐらいが良いようにも思われます。
 ブログ炎上は何回か目撃しておりますので、慎重にすべき、というのは同感です。

 初めて書き込みさせていただきます、一介の宇宙開発好きです。
 ここであまり取り上げられているのを見てませんが、随分前に讀賣新聞の社説でも、ネガティブな意見が書いてありました。確か、リハーサルを経ての第一回タッチダウン直後くらいと記憶してますが。ちょっと捜したけど記事自体は見つからず。
 そこでも基本的な論調としては、清水氏と同様、「失敗」という見解を軸にしていて、やはり「成果が分かりにくい」「結局どうなったのか曖昧」「情報をきちんと開示してないのではないか」という感じでした。なにより、最後の一言、「今後はこのような失敗を繰り返さないように、関係者各位は尽力していただきたい」という趣旨でして、読んでがっかり。これ以上どうしろと。

 この「あやふや」感は、上で言われているように、新聞やニュースだけを見ている一般の方々にとっては、衛星の名称がはやぶさであり、惑星探査機である以上、どうしても好奇心の焦点が、いとかわとの絡みになるからでしょうか。
 確かに楽しみにしていたデータが降ってこない、となれば、失敗なの?成功なの? と首をひねらざるを得ないでしょう。
 まぁ、そこで「じゃあ、調べよう」という風に向いてくれれば、いくらでも事情はわかるはずですし、事実、ここにいる人はそうして調べたんだと思いますが(w
 私はといえば、MUSES-Cミッションとして打ち上げ前からワクワクしていたものですが。まぁ、そこまでのモチベーションを全ての人に与えるのは無理。しかし、「世界初って、こんなに大変なんだ」という事をもうすこし表に出してもいいんじゃ、と。
 苦労を自慢したり押し付けるのは本意ではないかもしれませんが、なんとなく一般の風潮として、「どうしてこんな簡単な事が出来ないんだ」と思ってるよう感じるので。
 乱筆失礼しました。
 自分のブログではもう少し書きなぐってみます。

 何人かの方からご指摘がありましたので。

 私としては、原則、きちんとした体を成している意見を削除するつもりはありません。

 これまでの中華大帝国万歳さん=irregularsさんの発言を削除することは、原則ありません。
 過去の発言にはレスポンスもありますし、削除してしまうと後から議論を辿ることができなくなってしまいますので。

 原則、というのは今後の中華大帝国万歳さん=irregularsさんの対応次第ということと理解して頂ければと思います。

単純に広報不足、PR、プレゼンの失敗、というか不足のように思えます。

清水氏のように世の中は結局「成功なのか失敗なのか」で単純に割り切って理解したい人が多く、そのような人に対して明確にプレゼンできない、理解してもらえない体制そのものが、結局のところ、問題のようにも思います。

嘘でもいいから(嘘ではないですが)「成功でした!」とのたまって、それを言い続けていられるような、ある種政治家的な厚顔無恥さに近いものが、今後の日本の宇宙開発には求められるのではないでしょうか。

ニュートンに掲載されたはやぶさの特集には「ことイトカワの科学観測にかんしては大成功だったといえる」と書いてあったと思います。自己紹介が遅れましたが私はただのはやぶさファンです。さて私の個人的な意見は、微小重力の天体への着陸が想像を絶する難しさであると思いました。しかもイトカワは大気がある惑星ではないのでパラシュート降下もできません。ここに曲りなりにも軟着陸に成功したことを前面にだして称えることが大事なのに、と思いました。

【松浦さんの警告】

二重ハンドル指摘
December 23, 2005 10:59 AM
最終通告
December 25, 2005 11:13 AM
irregularsさん=中華大帝国万歳さんと指摘
December 26, 2005 02:46 PM

【中華大帝国万歳さんのメールアドレス】

tyuukab@yahoo.co.jp
December 23, 2005 06:13 AM
December 23, 2005 06:58 AM
December 25, 2005 05:11 AM
December 25, 2005 05:46 AM

irregulars2002@yahoo.co.jp
December 25, 2005 06:25 AM

松浦さんの警告と中華大帝国万歳さんのメールアドレスリンクとをそれぞれ時系列で並べてみました。

25日6:25には、「irregulars」に変更されてます。

松浦さんへの回答なのでしょうか・・・

宇宙ファンとして、その広報の場である松浦さんのブログを荒らされたことに、怒り、ムカつきを感じます。

松浦さんの再三の警告、実行されることを願っていました。多くの方に諌められて、そのままにしている方針には、寛大さと人間の度量の大きさを感じます。

以下、irregularsさん=中華大帝国万歳さんの意見に対して感想です。

>「清水をポアしろ」なんつー、教祖 松浦様のご命令が発せられないことを祈るばかりでごぜーやす。
他人の意見に反論することは自由でございます。

ブログを民主主義国家か何かと勘違いしていますね。陳腐な常識を錦の御旗にして恥ずかしいですよ。言論の自由が欲しければ自分でブログを作ってそこで言いたいことを言いなさい。
ブログ管理者は帝王です。削除、出入り禁止、その他何をしても自由です。こんな当たり前のこと、知らずにブログしていたのですか。

>but!
>>blogで言及した方は、この記事にトラックバックをかけて下さい。
>なんてことになりますと、もはやネットを利用した言論の封殺ですな...怖い、怖い。

あなたは勝手に怖がってください。言論を封殺しようがしまいが、それは帝王たる管理者の気持一つです。重ねて申し上げますが、ブログは言論の封殺など自由です。管理者に当然与えられた権利です。

日本国憲法やらを後ろ盾に着たようなオウム真理教張りのみっともないブログ荒らしはマスコミを相手に選びましょう。ここの言論の自由の及ばないところです。

松浦さんが管理者権限を発動しないで居てくださっているのは、ひとえに彼の寛容さと、多くの方の諫言によるものです。悪意の者に寛容な言論の自由は存在しません。あなたの書き込みはいつでも削除されて当たり前です。ブログ管理者はその権限を持つというのは常識以前の話。私は削除大賛成派でした。

削除されて嫌なら、irregularsさん=中華大帝国万歳さんが、御自分のブログを作り、削除された事実に対して怒りの文章を掲載すればいいだけの話です。ここに言論の自由は成立します。言論の自由は、このような形で保障されているのです。
こんな下らない荒らしと付き合った多くの皆様に「私は嫌だと感じました」と伝えたいです。

管理者の松浦さんへお勧めします。今後遠慮会釈なく管理者権限を発動されてはいかがですか。
私自身はここに夢と希望を求めてやってきます。下卑たブログ荒らしとの対応マニュアルは今回良い教訓となりましたが、二度目は必要としません。欲しいのは宇宙への憧れをくすぐる記事です。

ここは民主主義国家ではなく独裁国だと認識しています。ブログには選挙も議会も内閣も裁判所も軍隊もないのですから。王様が毅然とすることは社会的に有用です。
松浦さんの判断一つで、何をも恐れず管理者権限を発動して、その結果われわれが夢と希望を心に持てるブログに育ててください。

私もブログを開設しております(宇宙関連ではなく燃料電池関係なのでここでは特に紹介しませんが)。私の場合は独裁国家ではなく自由な発言は多いに結構です。しかしこと言葉使いについてはかなり神経質になります。松浦さんのブログはみんな品があって好感をもっていましたが中華帝国万歳さんのような言い回しには不快感を感じました。特に的川、川口とか呼び捨てにして(本人が呼んでもいい気はしないでしょう)、読んでいてミッションの成否よりも、川口プロマネらの人格否定にさえ受け取れるような言い回しです。見ているほうも不快な思いをします。せめて○○さん、とか○○氏とか書けないのでしょうか。はやぶさの本題から外れて申し訳ないですがもっとコメントを書くときは大人として振舞ってほしいです

>>抹茶さん、宮本さん
#本件、あまり蒸し返したくはないですが。。

私も、本記事のコメント欄(12/24記載)にて中華氏へのコメントを書き残しておりますが。。。。
当初から、私は「中華帝国万歳」氏を煽り専門(愉快犯)の厨房と断定しておりました。
ただ、irregulars氏として過去に彼(中華氏)が登場していた時の松浦さんの対応を知っていたので、内心、彼(中華氏)には「松浦さんの親心を気づいて欲しいな。」とも思っていました。

#2ちゃんねるを御覧になってる方は当時(12/24頃)、私が彼に対してどんなリアクションをとってたかは御存知ですね。(その為に、まじめに議論を交わしているスレッド住人各位に多大な御迷惑を掛けてしまった事は今も深く反省しております。)

結局、中華氏は「タダの厨房止まり」だった。という事です。

松浦さんのサイトが愉快犯の厨房に混乱させられた事を私も憤慨しております。
(私自身、厨房レベルに陥らないように襟を正さないといけないですが。)このサイトに登場する方は、常識ある大人のネットユーザばかりと存じます。
今後も、楽しく大人の会話・議論をしていきましょう。
冷淡かも知れませんが。ただ、それだけの事です。


December 24


上の私のコメント最後に記載してある日付”December24”は、単なる誤植(コピペのごみ)です。
意図的に付けた日付ではありません。
重ねがさねで申し訳ありません。
補足&お詫びします。m(_ _)m

「プロ」の視点と言えるかということはともかく、成功か失敗かの二元論に陥っていてよくない、という感想に対しては、個人的には少し違和感を覚えます。成功か失敗かの2つに切るということではなく、単に複雑な物事をどう要約するかということだと思うんですが、私の感想としては、当のJAXA自身が、MUSES-Cのミッションを上手く要約できていないのではないかと思います。こういう記事が出てくるのは、半分くらいはJAXAの要約の仕方に原因があるんじゃないでしょうか。

JAXAのトップページからたどって最初に出てくる説明を見ると、最初の見出しは「ミッションは、小惑星からのサンプル採取。太陽系誕生の謎を探る『はやぶさ』」です。また、このページからは、重要なのはサンプル採取であって、工学実験が主たる目的とは読めない。これがMUSES-Cの要約だとするならば、仮にこのままMUSES-Cが帰還できなかった場合の結果を要約すると、「ミッションは失敗だったが、接近観測では多くの科学的知見が得られたし、イオンエンジン連続運転やタッチダウンなど新技術を実証する点では成功を収めた」などというまとめにしないと、噛み合いません。そこを抜きにして、これだけの成果をあげたのに何が悪いんだ云々と言い始めると、「失敗に対する言い逃れ」と言われても仕方が無い。

逆に、MUSES-Cは工学実験が主であって、サンプルリターンは、それこそ「できればもうけもの」というのであれば、先のJAXAの要約の仕方がまずいということになるのではないでしょうか。確かに、上記ページからリンクしている「はやぶさ(宇宙科学研究本部)」に跳ぶと、ここで初めて工学実験探査機としての説明がでてくるし、このブログでの記事・発言を読む限りでは、圧倒的にそちらが主目的。しかし、前者の、外部の人が訪れて目にする一発目の見出しには、そのようには書かれていないわけです。これは、組織としてそのように要約しているということです。もし、「ミッションは4つの工学技術の実証。壮大な実験に挑む『はやぶさ』」などとなっていれば、混乱は生じないと思うんですけどね。

スレッドタイトルから外れてしまいますが、お許しください。
著作権とリンクとの関係が理解できないので、どなたか教えていただけますか?

たとえば、松浦さんのトップページに『2005年度NASA予算案、新宇宙政策に沿ってスペースシャトルとISSを「損切り」(2月5日 日経Biztech)』というリンク記事があり、新しいNASAの火星有人探査計画との関連から参考にしようとクリックしましたが、リンク切れとなってました。

このように、せっかくの記事元が一定期間後にはリンク切れとなるのを避けるために、全文引用したら当然著作権に抵触してしまいます。

このようなジレンマを逃れる方法はあるのでしょうか?

松浦様,及び皆様へ
 前回あわてて(お願い2つ)リンクへ投稿しましたが,少し冷静
になれたので,2回目の投稿をします。

1.松浦様のサイト運営及び他の総合的な評論活動による「はやぶ
 さ」プロジェクトへの啓蒙等に関する大きな寄与と感想
  今回の一連の「はやぶさ」プロジェクトに関して,JAXA広報
 活動の公正な公開の実績は大変よかったですが,それをで支えた
 松浦様のサイト及びその他の評論活動に,大変感謝しています。
  特に記者会見の活字起しと文書化・ネット公開をして頂いたこ
 とは,川口プロの有名な発言「リスクを取っても先に進むことも
 必要……,塔を自ら建てる……」を多くの宇宙ファンに知らせても
 らい,私も大変勇気づけられました。これは,本来JAXAがや
 るべき事と思いますが,誰かが始めないと進まないのでしょう。
  今回の清水編集委員の論説紹介と批判については,「トラックバ
 ックをかけてください」等やや誤解を招く面もあったかとも思いま
 すが,松浦様の「はやぶさ」プロジェクトへの愛情と責任感がよく
 表れていたし,そのために外部の冷たい批判の存在に「はやぶさ」
 ファンが気付かされて,それに対する批判と政府への財政支援要
 求を意見表明することの必要性に目覚めることができてよかった
 と思います。

2.「はやぶさ」ファンとしてできること及び努力すべきこと
  野尻さんの意見を紹介しながら,JAXAへのダイレクトな投
 稿の必要性をアピールして頂きましたことは,我々ファンが気付
 かない点でした。
  せっかくの大勢の「はやぶさ」ファンの気持ちをJAXAの挑戦
 的プロジェクト企画実行と政府の財政支援に結実させないともっ
 たいないですね。私も早速投稿しました。
  その際に,メールのアドレス?も紹介してもらったら助かりま
 したが。

初めてコメントさせて頂きます。
日頃から松浦さんのBlogや御著書を拝見させて頂き、勉強させて頂いておりました。第二JAXAの設立等共感出来かねる意見も多数ありますが、宇宙に対する熱い情熱が感じられて好感が持てました。しかし、今回の中華大帝国万歳さん=irregularsさん(以下、不正規氏)に対する対応には疑問を感じます。確かに松浦さん御自身は本名を明かしているにも関わらず、不正規氏が偽名で言いたい放題なのは御立腹でしょう。しかし、仮にもジャーナリストを名乗り、同じジャーナリストの清水氏との意見の相違について意見を求めたのなら、ifさんの言われる通りに不正規氏の意見に対してだけ反論すべきではないでしょうか?非常に読み難いですが、不正規氏の主張にも汲むべき所はあるように感じます(少なくとも、彼の納税した税金の一部を用いて行われたミッションなのですから)。自分の意見と違うからとの理由で荒らしだ厨房だと騒ぎ立てるのは虚しいだけでなく、松浦さんの追従者以外の読者が離れる事になるでしょう。仲良し同士でレールマガジンでも交換すれば良く、決して一般人には公開すべきではありませんし、少なくとも、ジャーナリストを名乗る資格はないと考えます。何時の間にか松浦さん自身が最も忌み嫌う権威者に成り下がってしまった様に感じます。JAXAの堤燈記事ばかりを書いている場合ではないでしょう?松浦さんはそれが出来ると信じますので、猛省を期待したいと思います。
今回のはやぶさについて、私の意見は清水氏の意見を越えて、殆ど失敗であると考えています。
これは後にJAXAにも投稿しますが、勝手に自分の実力以上の高い目標を設定し、それが失敗するや否やあれは成功であったと自己保身に走る、官僚の最も悪しき部分が表れていると感じます。そもそも、サンプルリターンのみが目標であれば、誰に何と言われ貶されようと月からのミッションを実施し、そして成功させるべきでしょう。松浦さんの論法では、米ロが既に実施した低い目標に何の意味があると仰いそうですが、その低い目標すら実施していないJAXAがより困難な小惑星からのミッションに挑戦し、少なくとも当初の予定通りに完遂出来なかった事実に比べれば、遥かに有意義で得る物が多いと考えます。お気付きでしょうか?松浦さんの論法を用いれば、「日本は米ロ中が既に行った有人地球周回軌道飛行の様なレベルの低い事は行わず、月や火星もすっ飛ばして、一気に(例えば)海王星への有人飛行を行うべきだ。失敗を恐れて確実に成功するミッションには全く意味はない」と言っているのも同然である事を。
他のエンジンのテストにしても、地上探査機による探査にしても、キチンと必要な技術を磨いてからトライすべきであり、何でも直列で行った結果、後半の技術は全く実証出来なかったというのは子供の言い訳に過ぎず、全く話になりません。「俺達は世界初の難しい事をやっているから失敗しても当然だ。金が無いから100点満点で言えばその5倍の500点を目指したんだ。」と何の反省も無く威張っているのを見ると、同じ国民であることさえ恥ずかしく感じます。空想や妄想の世界は兎も角、現実の工業製品にとっては期待された成果を確実に実行する事が最も価値あることです。初めからギャンブルの言い訳を用意すべきではありません。少なくとも我々は、JAXAが成し得た成果以上の金を投入していると思います。金が欲しければJAXA内部において、何の成果も出せないISSやきぼう棟、米での失敗作より更に出来の悪い将来性のないSSTO等に支払っている分から都合すべきでしょう。「米はJAXAの協力なしで小惑星探査は怖くて実施出来ないだろう。」とは井の中の蛙で、米の協力無しで小惑星探査が実施出来ない小国が口にして良い言葉ではありません。「日本の税金で行われたミッションの成果は日本のみが得るべきだ」については、実際にこの国の航空宇宙業界に携わっているメーカーの人間(公務員ではない)から見ると、全く的外れです(飛行機や宇宙機を実際に作り上げるのに必要なデータの殆どは米が公開しているデータです)。運用チームは不眠不休で苦労したそうですが、それも自分自身の能力を超えたミッションを計画した当然の結果であり、賃金も支払われずに残業を余儀なくされている多数の労働者を考えれば、取り立てて威張る事ではありません(大体、公務員自らが労働基準法を無視して構わないのですか?)。
深宇宙探査はこの国に留まらず、人類の為に大変有益なことであり、是非とも継続すべきだと感じます。
それ故、今回のはやぶさの失敗が将来に禍根を残すことを何よりも恐れます。関係者は今回の失敗の教訓を虚心坦懐に受け止め、目先の派手さに惑わされることなく、地味であっても有益なミッションを可能な限り確実に遂行して頂きたく存じます。松浦氏には、強い者ではなく正しい者の味方になって頂けることを念願致します。

佐藤さんこんにちは、はやぶさのミッションはまだ途中であり失敗かどうか決め付けるのは早いと思います。確かにサンプル採取のための弾丸発射ができなかったのは技術が未熟な面もあったかもしれませんが、カプセルに石のかけらが入っているかもしれないのだから今は地球への帰還を見守るべきでしょう。地球に帰って仮にサンプルが入っていたとしても結果オーライと喜べるわけがないのも理解できます。「キチンと必要な技術を磨いてからトライすべき」はそのとおりだと私も思いました。しかしはやぶさがイトカワに何度も下降と上昇を繰り返し、リハーサルを成功させ、一回目の着陸から二回目へと進む様を見るにつけ困難に打ち勝っても前進している事に感動しました。送られてきた鮮明な画像を見たとき素人ながら「本当にここに降りれるのか」と不安になりました。もし私がプロマネなら科学観測終了時点で着陸をあきらめ地球に返したでしょう。言い訳として「イトカワには予想に反してレゴリスの地域が少なく巨大な岩だらけの星で着陸には適さないと判断した。大気圏再突入実験も残されているので危険を冒すより帰還を優先した」。こういえば技術的に失敗とはみなされなくて済みます。また探査機も壊さずに2007年に地球に返せたかも知れません。そこで史上初の惑星間往復に成功したと言えばジャーナリストで天文知識の浅い者は「星の地形を言い訳にして日本には最初から着陸できる技術なんかなかった。往復成功を隠れ蓑にしている」と騒ぎ立てます。そういう意味ではリスクを犯してでも曲がりなりにも着陸と離陸は成功させた事実は残るわけですからそれなりの評価はしても良いのではないのですか?自分自身の能力を超えたミッションということですが、机上での理論だけでは能力の限界は評価できません。もしはやぶさ2号というミッションがあれば私は納税者として支持します。F1のニューマシンと同じではやぶさはシェイクダウンしたばかりのコンセプトマシンような性格もありますこれから煮詰めていけばいいと思います。失敗の反省というよりも技術を確かなものにするためにここまではできるということを知ることが大事ではないでしょうか、

本来は個人的にメールを差し上げるべきなのでしょうけど、ここに書き込みされる方は、ネット上で議論をするにはあまりに良識的・良心的な人が多いようですので、あえて皆様の前でコメントさせて頂きます。なお、このコメントは、はやぶさや宇宙開発そのものについて何らかの意見を表明するものではない事を、始めに強調しておきます。

ネット上には、「議論を通してより良い結論を導こう」とか「自分の主張を聞いてもらおう」とか「世論に一石を投じてやろう」とかいう気持ちは微塵もなく、ただ単に「他人を逆撫でする書き込みをして、誰かがムキになるさまや、場が混乱する様子を見て嘲笑ってやろう」というだけの目的でコメントをする人間が結構います(歪んだ自己顕示欲のあらわれでしょうか──動機はどうでも良い事ですが)。
一つの場所で一人二役するのは、その人がそういうタイプの人間であるという、決定的な証拠のひとつです(逆に言えば、ネット上の議論では、本人が意図しなくても、一つの場所で一人二役すれば、他人からはそのように見られるという事です)。
松浦氏がその事を指摘してから、中華大帝国万歳氏=irregulars氏のコメントがなくなったのは、氏がまさにこのタイプだった事を示唆しているように、私には思えます。

正直に言ってしまえば、佐藤 正氏の上の発言は、中華大帝国万歳氏=irregulars氏にとって、「オレの釣りコメントに、マジになって熱く擁護してやんの(失笑)」というものでしかないように、私には思えます。

松浦氏を盲信しているつもりはないですが、松浦氏は、中華大帝国万歳氏=irregulars氏の発言内容・主張内容については決して非難していない事に、佐藤 正氏は、もっと注目すべきだと思います(2005年12月9日11:23 PMには、irregulars氏への非難コメントが殺到する中、松浦氏は「少なくともirregularsさんは同一アドレスから本筋と関係のある書き込みをしていますから、これまでの書き込みをもって出入り禁止にはしません」とさえコメントしています)。
松浦氏が、本当に「自分の意見と違うからとの理由で荒らしだ厨房だと騒ぎ立て」ているのだとしたら、確かにジャーナリストの資格どころか、人間性をも疑いたくなりますが、そんな理由で中華大帝国万歳氏=irregulars氏を非難しているわけではないと考える十分な理由があるように、私には思えます(これは松浦氏にしか分かりませんが)。

いずれにせよ、今後もネット上での議論をされたりROMしたりするつもりでしたら、真面目な議論の中にも、「オレの釣り書き込みにムキになって反論してるヤツがいるよ(嘲笑)」とか「あらあら、偉そうにオレを諭して更生させるつもりだよ(爆笑)」とか、そうやってほくそ笑む事を楽しみにしている人間がいて、そういった人間が紛れ込む可能性があるという事を、常に頭の片隅に入れておくのは、決して無駄ではないと、私は考えています。悲しい事ですが……。

──もしかして、私も釣られていますか?

本日のPM7:07の投稿に関してですが、昼からアルコールが入っていたせいもあるかもしれませんが後で読んでみたら文章がめちゃくちゃ読みにくくなっていました。申し訳ありません。以後、気をつけます。

所詮、ハンドルネームは架空の標識ですから大した意味はありません。中華さんがイレギュラーさんであろうがなかろうが、内容に注目してみると、中華さんの意見が掲出されて以来、はやぶさ計画に対しての様々な考えが現れて、とても勉強になりました。
松浦さんが二重ハンドルを指摘してから、正体を明かすまでの間に、中華さん自身が(メールアドレスを戻して)自分がイレギュラーですと名乗りを上げた点を考え合わせて、いわゆる「釣り」なんかではないと感じています。
中華=イレギュラーさんご自身も、今回のはやぶさ計画に対しての評価が分かれているのではないかと推察しています。

良くわかんないんですが、んじゃ、日本は年間2000億円足らずの宇宙開発予算の中で、惑星探査に割り振られる予算は更に1/10という規模の中で、どんなミッションをやれば良かったんですかね?
JAXAの中の、しかもISASの中の一ミッションのプロジェクトマネージャーが”うちの予算は少ないのでISSの予算を削って持ってこい”などと発言できるとお考えの方がいらっしゃるとすれば、それは組織を理解していない方としか私には思えません。そのあたりの判断は、理事クラスじゃないと出来ないでしょう?(もちろん自分のプロジェクトの増額を訴えることは出来ますよ、他プロジェクトから削れと言うんじゃなくてね。しかしその為の労力とそれに対するリターンを考えて、現在の均衡に落ち着いて居るんだと思うんですけどね)

またもちろん、勝算無くチャレンジするのは無謀ですが、きちんと勝算があってチャレンジするのはそりゃ良いことだと私は思いますが。確実に成功することだけをやれば良かったんでしょうか?しかしそれでは、実証衛星としてならともかく少なくとも”工学試験衛星”として実施する意義は無いですね。1回目、2回目、3回目、4回目、5回目と、降下にチャレンジするたびに彼等が制御性能を向上させていったことが、今回のチャレンジが決して無謀なチャレンジではなく、しっかりと”手の内に入った”チャレンジだったことを示す何よりの証拠だと思います。

先日の年末報告会で、川口先生は”はやぶさが成功したとか失敗したとか言う話しではなくて、ここまできてようやく”世に問うことが出来る”段階に来たと思っている”と言われてました。私は、”棚の上に積まれた出来合の技術を寄せ集めするだけで最先端技術に挑んでいると言えるのか?”、もっと言うと”アポロからこれまで三十余年、宇宙開発が停滞してきたのはこのチャレンジ精神の欠如じゃないのか?”と彼は言って居るんだと思いました。まぁ後ろ半分は少し言い過ぎかもしれませんが。

”はやぶさミッションは地上で十分な試験がやられていない”というのは、どんな根拠に基づく御意見なんでしょうか?
その昔、SELENE-Bとして月着陸+無人ローバ探査を提案して、宇宙研の工学委員会で落とされたことがあります。その時の評価は”まだまだ地上で出来る要素が多々ある”というもので、それらをクリアーしてから再チャレンジせよ、との内容だったかと記憶しています。もちろん宇宙研の理学委員会・工学委員会が絶対でないことはLUNAR-Aを見ても明らかではありますが、しかしながら”地上試験で十分試せることか否か”というような内容は彼等が評価する上で、もちろん検討項目に入ってますよ、ってことです。(もっともSELENE-Bの提案が地上試験で十分出来る事か否かに関しては、私個人の意見ととこのときの工学委員会の判断は異なりますがこれは別の話なので今回は割愛。)
私自身も、今回の着陸シーケンスにおける探査機の挙動試験は、実際に宇宙に行かないとわからなかった部分だと思っています。地上で出来る範囲では、着陸シーケンスの試験は、高所作業車を使った大規模なシミュレーション装置を使って実施されています。私も一部、その様子を見学させて戴きました。しかしながらこの大規模な方法をもってしても、スケールが一桁以上違うし、LRFやライダーからのデータをマージして実施するのはかなりの困難を伴った模様でした。またそもそも論として、500mサイズの小天体表面がどのような物かに関して理学側が持っていたイメージは、現実のイトカワとは全く異なっていました。これらの理由から、これ以上の試験をやるのは現実問題として無理だったと思います。もちろん後付ではいくらでも難癖つけれますけどね。

最後に"工学試験衛星”としてのはやぶさの成功を疑われている方にお聞きしたいんですが、じゃぁその人達はどんなミッションをデザインして実施に移されるんでしょう?提示されたミッションデザイン・実施方法をお聞きした上で、”次ぎに小天体探査をやるとしたら、どっちのチームと組むか?”で簡単に評価ができると思います。私は迷わず現在のはやぶさチームと組みますけどね。(もちろんここで問題になっているのとは全く違う部分で、大幅な改造を要求したいところはありますが。)だって彼等は”実際に”、自分の手を動かしてここまでの成果を上げているわけですから。机上の空論ではありませんからね。”実際にやってみた”からこそ、評価されるのです。海外から評価が高いというのも、基本的に”次ぎやるときは是非組ませてくれ”という内容が多い、と言うことなんだと思いますよ。

最近学生に衛星作らせたりロケット作らせて思うことは、”何処までが無謀なチャレンジでどこからが有意義なチャレンジなのか”は、実際に手を動かしてみないとわからない範疇に属する問題なんだなぁ、ということです。学生の実験提案を聞きながら、”それは無謀だ””それは有意義だ”と意見を述べるわけですが、特に初めてプロジェクトに参加した学生には、なかなかこの判断のニュアンスが伝わりません。プロジェクトを一つ二つこなしてきた学生だとわかってくれるんですけどね。ここのコメントでこれだけ意見が割れるというのは、”ものづくり”に携わらない人が多いって事なのか、と個人的には感じています。

私もakiaki氏の上のコメントとほぼ同様の印象を、とても強く持っている一人です。
特に、「何処までが無謀なチャレンジでどこからが有意義なチャレンジなのか」という問いかけは、目先の利益確保だけに惑わされ、将来を見据えたビジョンを持てず前例主義に陥りがちな私にとって、心に留めておくべき言葉だと思いました。「”ものづくり”に携わらない人が多い」というよりも、「困難への挑戦やその失敗から何かを得た経験のない=過去の自分の失敗は全て消すべき汚点でしかないという人が多い」という事なのかなぁ……というのが、私個人の印象です。

さて、はやぶさの成果や意義・成功だったのか失敗だったのかといった点に関して意見が分かれるのは、個人的には、まぁ、想定内の事なのですけど……。

個人的に特に興味深いのは、宇宙開発全般について、「地上で十分な試験がされていない」とか「失敗・不具合などについての反省や対策・検討はなされない」とか「工学試験機=イチかバチか実地で試してみる勝算は考慮外の博打プロジェクトをしている」とかいった、およそ非常識としか思えない印象を、JAXAに対してはごく自然に持ってしまう人が、想像以上に多いという点ですね。それも、技術畑の人間という事を自称されている方々からこのようなコメントがいくつもあった事にとても驚いています。
私のような技術系素人でも、ちょっと思いも寄らない発想で、仮に思いついたとしても、「いくらなんでも、そんなわけないよなぁ……でも、本当だとしたらとんでもなく大変な事だぞ。恥をかく前に一応調べてみよう」と考えるのが普通だと思ってしまいます。
確かに、JAXAのサイトは、内容豊富で充実しているとは思いますが、特定の話題に興味を持って訪れた人に対して、とてもではないですけど、親切とは言えません。例えば、はやぶさのイオンエンジンの地上実験がどれだけ行われたのかを、トップページからたどって調べようとしても、そうとう困難です。そもそも、はやぶさに関するページそのものがあちこちに分散され、ほとんど一元化されていないような状態ですし……。
──ですので、それが広報姿勢への批判になるのは十分理解できるのですけど、いきなり、「地上で十分な試験がされていない」とか「失敗・不具合などについての反省や対策・検討がなされない」とか「勝算は度外視の博打プロジェクトをしている」とかいった非常に強い断定調の非難が出てくる事を、とても興味深く感じていました。
このような方々の存在とその意見は、ぜひとも今後のJAXAの広報に活かして欲しいと思います。

「刻一刻と事態が進行する中、今まさに何が起きているのかをリアルタイムで発信する」のと、「結果が出た後に、一般向けに分かりやすく成果や意義、課題などを総括し説明する」のとでは、あるべき広報の仕方が変わるのは当然かとは思いますが、はやぶさに関しては、まだ後者の広報が何も出ていない状況です(終わってないのだから当たり前ですね)。
そんな中で、私のような単なるファンが成果や意義を声高に叫び歓喜している現在のような状況は、その反動として、skepticalな目を持った人(何事でもこういう資質を持つ人は必要不可欠だと思いますが)の一部に、否定的な印象を持たせてしまう一因にもなっているのかなぁ……と、自省しないでもありません。
はやぶさプロジェクトに関して、素人ファンとしては、JAXAが、その成果や意義・課題などを一般向けに示した総括を出し、akiaki氏のような方が、理学的な成果をまとめて一般向けに紹介するまで、今は黙って待ってるのが一番なのかなぁ……とも思い始めていますけど、どうなんでしょうね。

今回の件を契機に、今後、JAXAが、『H-IIAロケット6号機事故 よくあるご質問と回答』↓http://www.jaxa.jp/missions/projects/rockets/h2a/f6faq/index_j.html
のようなFAQを、成功・失敗にかかわらず、各プロジェクトごとに一般向けに発表してくれるようになると嬉しいですね(これまでの成功プロジェクトでは、FAQが作れるほど一般からの疑問・質問・意見は来ていなかったってだけかな(苦笑))。

【追記】「off-the-shelfで確実に成功させるべきミッション」と「on-the-shelfで意欲的なミッション」をそれぞれ並行して行えるのが理想だと私は思うのですけど、佐藤 正氏は、確実に完遂できるプロジェクトだけに絞るよう提言しているように感じます。これも、自己保身にしか関心のない官僚の悪しき部分の顕れではないでしょうか──というのは言い過ぎでしょうか。
少なくとも、はやぶさチームは、失敗した点は失敗したと(失敗したと推測されるという事さえも)正直に発表していると思いますが、これを自己保身に走った行為と非難するのは正当な事でしょうか。

こんばんは。

akiakiさん
>最後に"工学試験衛星”としてのはやぶさの成功を疑われている方にお聞きしたいんですが、じゃぁその人達はどんなミッションをデザインして実施に移されるんでしょう?提示されたミッションデザイン・実施方法をお聞きした上で、”次ぎに小天体探査をやるとしたら、どっちのチームと組むか?”で簡単に評価ができると思います。私は迷わず現在のはやぶさチームと組みますけどね。

・・・お気持ちは分かるんですが、その言い方だと、事実上、現計画当事者以外は余計な口を出すなということになりませんか?「第2JAXA」の人に向かって言うならともかく、一部外者に向かってそれを求めでも最初から不可能だと思いますよ。akiakiさんに前に藤野さんが紹介されていたJAXA(NASDA)の広報のようなことまで求める気はありませんが、akiakiさんは内部から計画をみる立場にあるんですから、外部の人の言葉に事実誤認と思われる面があったら、それを単純に指摘するので十分と思うんですが。
話題に直接関係なくてすみません。

宮本さん
>地球に帰って仮にサンプルが入っていたとしても結果オーライと喜べるわけがないのも理解できます。

・・・私は結果オーライと書いた覚えがあるのですが、佐藤さんは書いてないのでは?私が前に書いたのが引っかかってたのかもしれませんが(ちなみに私なら素直に喜ぶと思います)。

>masamichさま
”JAXAの中と外”の立場、というのも一つの難しい問題で、僕にとっては永遠のテーマでもあります。他の人から見て私がどう見えるかというのはあるのでしょうが、JAXAの人間であった事実は一度もないし、また自分がそのように思ったことは一度もありません。関係は深いけれども常に外部からの参加者として、批判的ではあるけれども建設的な態度で計画に加わってきたつもりです。加えて今回のはやぶさに関しては、昨年の春からこの年末までと言う一番重要な局面で、本業が忙しくてほとんどタッチできておりませんでしたし。理学的な解明に関しても、よーやく他のメンバーに追いつきつつあると言った状況です。
また第2JAXAに言及されていますが、第2JAXAって、作られるとしたらどんな母体を持った組織になるんでしょうね。ある時天からの声で、ごく一部の人が指名されて形作られる組織なんでしょうか?もしそうなのだとしたら、第2JAXAというのはJAXAと何ら変わりない組織になってしまうのじゃないかと思っています。ここ2~3年、私自身の最近のライフワークは、それとは全く別の観点で、第2JAXAを作り上げていくことに重点をシフトしつつあります。(もっとも自分がそっちにシフトし始めていることに自分で気がついたのも、ここ半年ぐらいのことですが;)
第2JAXAが作られるとしたら、その構成メンバーは、別に得にも損にもならないけれどもここに参集してこられているような人達がなるべきだと思っています。もっとも一つ加えるならば、それを自分の問題として、自分の手で実施してみる人達という観点が必要不可欠ですが。その観点で物事を見て行動がされるとき、後から見てそれが第2JAXAと呼ばれるのにふさわしい活動になって居るんじゃないでしょうか。

インターネット上での人と人とのコミュニケーションというのは難しくて私も気がつけば発言を控えめにしてしまうこともあります。しかしこの問題は多少の誤解が一時的に生じても、きちんと意思疎通が出来るように頑張るべきだと思いながら書き込みをしております。舌足らずな点があるかとは思いますが、masamichさん同様、いろいろと御意見をいただけるのは大変ありがたいです。もっとも今回の場合、藤野さんが私の言い足りなかった部分を的確に表現していただいておりますが。ありがとうございます。

藤野一宏様
>【追記】「off-the-shelfで確実に成功させるべきミッション」と「on-the-shelfで意欲的なミッション」
 えーと、本筋とまったく関係ない質問で申し訳ないのですが、
このon-the-syelfとはどう言う意味でしょうか。
off-the-shelfなら知っていますが、onの方は初めて聞いたので。
ちょっと検索して見ましたが、on-the-shelfを熟語的に使っている例も見当たらないようでしたし。

masamichiさん
結果オーライのところは特に引っかかったというわけでないです。誤解されないよういうと私の言葉として表現しました。立場の違う人からみたら、かな。例えば「石が入っていたら天文関係の科学者はもう喜び爆発というところでしょうか、しかしエンジンニアの立場からは改良が必要とうれしさ半分」みたいな感じですか。さて当然私は一粒でもいいから石が入っていてほしいです。それで日本が、、とかではなく人類が地球引力圏以外の天体から石を持ち帰る能力を身に着けた証しになるからです。しかし石が入っていなかった場合でもはやぶさのミッションは有意義であったことに間違いはないと思います。ちょっと情緒的な言い方になりますが仮にサンプルが入っていなくても前人未踏の小惑星からの離着陸を成功させた功績は永久に残る訳だからはやぶさは胸を張って堂々と地球に帰ってきてほしいです。私が心配するのは石が入っていなかった場合、「
「完全な失敗」とか「所詮このミッションは無意味だった」とか偉大な功績のほうは書かずに「サンプルを持ち帰れなかった事の責任があやふやになっている」とかはやぶさに興味の無かった人までが事情も知らずに便乗批判をやる人が増えることです。こういう風潮こそ無くすべきと考えます。

偉そうな事を書いた後で、とても恥ずかしい限りなのですけど、先の1月5日11:48PMの私のコメントについて、2点、訂正願いたい点が……。

1点目。
>藤野「はやぶさに関しては、まだ後者の広報が何も出ていない状況です」
現時点で、少なくとも、これ(↓)が出ていますね。
『コラム 小惑星イトカワの素顔に迫る-「はやぶさ」科学的観測の成果-』
http://www.jaxa.jp/news_topics/column/special-4/index_j.html
他にも私の勉強不足で見逃しているものもあるかと思います。偉そうに断定してしまい、本当に申し訳ありませんでした。

2点目。
ROCKY 江藤氏のご指摘通り、この文脈での「on-the-shelf」は著しく不適切でした。「off-the-shelf」の対比として、「off-the-shelfできるように新たに棚の上に信頼できる技術を載せるための行為」くらいの意味で安易に思いついたものです(誰かが「make drama」と口走ったのと似たノリ?)。ただ、「put on the shelf」という慣用句もあり、私の意図と正反対の意味で受け取られそうな表現ですね。ROCKY 江藤氏のご指摘に感謝します。ありがとうございました。

他にも、不勉強や事実誤認によるトンチンカンな発言があるかと思いますが、ご指摘頂ければ幸いです。

akiakiさん,佐藤さん,宮本さん,藤野さんへ
新年おめでとうございます。
  様々な評価が自由にかつ熱く議論されていて素晴らしいサイト
 だと感謝していますが,先日の佐藤さんの厳しい評価に反論し,
 また,akiakiさん,宮本さんや藤野さんのコメントに関連し考え
 を述べます。
1.12/14までの『はやぶさ』の成果と評価
  ①日本の惑星探査の歴史から
   '85の『さきがけ』『すいせい』(ハレー彗星探査),'98の
  『のぞみ』(火星探査)に続き4番目の『はやぶさ』ですが,
  実質的には『のぞみ』に次ぐ2番目の惑星探査機です。
   米ソ等が打上げた多数の探査機の失敗と成功のデータを参考
  にしても,『のぞみ』の失敗を生かして目標小惑星への到達と
  着陸が実地に達成されたのは,成功と評価します。
   サンプルリターンが成功すれば満塁ホームランですが,失敗
  の可能性大は残念です。地球帰還と試料カプセルの回収を期待
  し祈ります。(カプセルだけでも大成功ではないか?)
  ②他国(特に米国)の成果との比較
   NASAの過去の成果は,次の通り。
  '99のDeepSpace1による彗星Borrellyと小惑星Brailleフライ
   バイ,'01のNEARによる小惑星EROSランデブーと着陸探査,
  '05のDeepImpactによる彗星Tempel1銃弾打ち込み調査,及び
  '06(1月15日予定)のStardustによる彗星Wild2放出塵サンプル
  リターンである。
   また,EAUによる'05のCassiniの木星到達と探査機Huygensの
  木星衛星Titanへの近接調査と着陸は感動的だった。
   以上の成果と比較して,今回の『はやぶさ』の着陸・離陸ま
  での成績は,急速に先進国レベルに近づいた成功と評価する。

2.『はやぶさ』企画時の目標設定と批判
  ①サンプルリターンを目標としたことの可否
   『のぞみ』の初期の蹉跌が判明した状況で,実質2番目の探
  査機に挑戦的なサンプルリターンを目標設定することは無謀だ
  との批判がある。主目標は小惑星到達・ランデブー調査と着陸
  としておくのが着実だったかもしれない。
   しかし,高い目標を掲げて努力しなければ,リスクは大きく
  とも,大きな進展も望めない。失敗しても『のぞみ』のように
  次ぎの成功へ活用できる力が,JAXAにはあるのではないか。
  ②工学衛星としての目標設定
   乏しい予算の下で,残り3つの目標(電気推進エンジン,自
  律光学航法,カプセル大気圏再突入回収)は,前2つほぼ達成
  という結果で適切だったと評価する。ISASメールマガジン069に
  あったように自律機能の整備や軌道設計に加えて,今回最大の
  成果は様々なトラブルに怯まず柔軟に対応し運用を改善・実現
  したスタッフ一同の努力と経験であり,宝石のように貴重だ。
   この点は,佐藤さんの低い評価に反論し,akiakiさんの熱い
  評価に同意する。
3.JAXAによるミッションの情報公開と広報活動
  ①ミッション進行時の情報公開
   『のぞみ』に比べて大きなトラブルが少なかっただけでなく
  格段の情報公開を実施されたが,担当者及びJAXAの姿勢と努力
  を大いに評価したい。特に第1回着陸試行の失敗一転成功と
  12/07試料採取成功一転失敗の可能性大を,きちんと記者会見
  で公開した事は画期的だった。これは,将来に禍根を残す恐れ
  や失敗とは正反対の,行動として佐藤さんの主張に反対する。
   追加要望したいのは,記者会見時の要約作成開示。12/14の
  大きな運用変更に際しては,現在の広報に加えて中間的なミッ
  ションの総括(成功とトラブル,藤野さん提案のQ&A形式は
  いいですね)と財政追加見積もりと支援を求める政治的広報も
  公開してほしい(後者はJAXA事務局と上司の仕事)。財政支援
  要請は財務省や文科省だけでなく,国民にもすべきである。
  ②広報活動
   NASA等の活動を参考にされたようだが,ネット時代を活用し
  た丁寧な広報活動と88万人の星の王子様キャンペーンや着陸中
  継blog等の活動は,多くの国民の関心を集め成果大だった。
   サンプルリターンを誇大広告という批判もあるが,目標を大
  きく掲げて夢を追わない宇宙開発では魅力に乏しく元気も出な
  い。試料採取と工学上の重要技術習得試行の両方の目標を並立
  して,一般国民には夢を,このサイトの様なシンパには工学上
  の目標を掲げることは,許される範囲内ではないのか。
4.今後の宇宙開発計画と日本の制約
  ①宇宙科学探査の意義
   米露やESUに比べて少ない予算で行う日本の宇宙開発である
  が,単に学問上の真理探究に止まらず,長い目で見て最先端の
  技術開発や安全保障面等の国益に密接に関係する分野である。
   少々の失敗に怯まず,力を入れて推進して欲しい。
  ②米国等との国際協力と日本独自の得意分野の開拓
   様々に得失もあるが,米露等の国際宇宙ステーション活動へ
  の参加協力は,地球外への有人活動の展望を考えると必須で
  あろう。
   他方,今回の『はやぶさ』の様なミッション計画は積極的に
  推進して,日本独自の得意分野をぜひ開拓してほしい。

akiakiさん

「第二JAXA」というのは、どっかの掲示板に出てた話で、もともとは私が書いた意味と違うと思いますけど、私が先のコメントで言いたかったのは、akiakiさんが、佐藤さんに対して、はやぶさ批判するならお前達ならどう作るんだと書いているように読めたので、それはフェアな言い方じゃないでしょう、相手が別の探査機チームの人なら別ですが、という意味です。例えば、これがロボットコンテストなら、同一テーマで手法の巧拙を競うチームが複数いるわけですから、akiakiさんがAチームで、それに文句をいってるBチームの佐藤さんにそういうなら分かるんですが、実際にはISASのはやぶさチームしかいなくて、佐藤さんはじめ部外者には選択の余地は無いわけですよね。

それにしても、akiakiさんの「第二JAXA的なもの」というのには興味をそそられますね。

宮本さん
エンジニア側は嬉しさ半分と言うのは理解できますよ。まあ、サンプルリターン実験だったんだから当然
という気もしますけどね。これをもとに採取技術が洗練されていけばいいのではないでしょうか。

評価の話は、松浦さんもまとめに入ってるのでこれ以上書いても仕方ない気がしますが、私自身は、やはり事前の広報次第だと思いますよ。

私も実験探査機としてあげた成果が無駄などとは露ほども思ってませんが、先に書いたとおり、JAXAサイトのMUSES-C概要トップページには、ミッションはサンプルリターンとアナウンスされてるので、現状ではサンプルリターンの成否で計画全体が評価されるのは容認すべきでしょうね。このブログで言われているように、実験探査機として正等に評価されるには、やっぱり「工学実験探査機『いおん』」とでもしておくべきだったと思います。評価の高い低いは、ひとえに「言ったことをどれだけやれたか」で決まる相対的なものだと思うんですよね。ここで、事前の広報のしかたが決定的に重要になってくるのだと思います。

これは今後のミッションにも言えることで、例えば先日のニュースにも出ていた「ソーラー電力セイル」案についても、個人的には「木星探査機」とは呼んで欲しくないです。こんなこと書くとまた怒られちゃうかもしれないけど、これは成否二元論とかミッションに対する無理解とかいう以前に、単純に日本語の使い方の問題じゃないでしょうか?もし純粋に木星探査をやりたいなら、重力アシストを駆使するとか大きなロケットを使うとか、少しでも信頼性の高い手段をまず検討するのが順当であって、それをせずに、ソーラー電力セイルで飛ばしたいからそうするのであれば、それは飛行実験が目的なのだから、「木星探査機」だとミッション内容を適切に要約した名称とは言えない(悪く言えば誇大広告)と思います。署名キャンペーンも同様。「木星へ行きませんか」ではなく「太陽帆船といっしょに宇宙を飛んでみませんか」なら妥当だと思います。

私もSF好きなのでソーラーセイルとかイオンエンジンとかそれ自体はあこがれますけどね。現実の探査にそれを使うとなると、単に誰もやったことがないから、では不十分だと思うのです。惑星探査においては、現にNASAやESAが豊富かつ先導的な成果を上げているわけですから、飛行手段の斬新さだけでは評価できないと思います。

実験的、挑戦的なミッションに価値が無いとは言わないので、実験なら実験と前面に出した上で勝負してほしいと思います。それで観測の成果がついてくれば、それこそ「もうけもの」というものです。

masamichiさんの言及されている太陽帆船について、ちょっと私見を。

「太陽帆船で木星探査」までが目指すところだということを聞いています。
個人的な印象としては、「太陽電池の電力で木星探査ができること」を実証したいんじゃないでしょうか。
(「恐るべき旅路」に、ここら辺の動機と思しき記述があります。
ガリレオ探査機がプルトニウムを抱えて木星に突っ込んだこととか)
政治的にも、日本がプルトニウムを積んだ探査機を飛ばすことは難しいと言わざるを得ませんし、その点では木星探査と太陽帆船は不可分であると思います。
目的の設定についてはいろいろ議論があると思いますが、当事者にとっては「木星を目指す」ということが、一番のモチベーションになってるんじゃないかと思います。

>松浦さんもまとめに入ってる
 特に気にしなくて結構ですよ。議論が続く限りこの場をつかっていただいて構いません。

 そろそろかな、と私が思っただけですので。どんどんやってください。

masamichi様
>部外者には選択の余地は無い
私の意見がそうとられる可能性は高いだろうなぁと思っては居ますが、言いたいことの主旨は微妙に違います。
端的に言えば、”発言に責任を持て”ということでしょうか。例えば、”プロ”の仕事を評価する時って、少なくとも私は、最初はまずそれで喰っている人なんですから、素人の私が口を出す前にじっくりその人の仕事を見極めようと思います。その上でいろんな疑問も当然わいてくるわけですが、その疑問は私が素人であることに起因するのでは?とまずは疑ってみます。それでもなおかつ、やっぱりわからないような疑問があれば、おそるおそる聞いてみるという手順を踏むと思います。
はやぶさは延々1年半をかけて、地球軌道を離れはるか遠くのイトカワに到達しました。しかもその後、5度にわたるイトカワへの接近を繰り返し、そのたびに操作精度を上げていったのは、松浦さんのblogの読者であれば、十分理解していることだと思います。まさに”プロ”の仕事だと私は思います。(ちなみに私は理学やさんなのでこんな制御は出来ません) そのような点をわかった上で、なおかつ”地上試験がいい加減だったんじゃないの?”とかいうレベルの話しが出てくるのかが、私には理解できないのです。いい加減なプロが増えたからでしょうか、プロの仕事を素人がなめてかかるような風潮ができあがっている気がします。しかしものづくりや技術を学べば学ぶほど、プロに対する畏敬の念がまず形成されるはずだと私は思います。このあたりが、ものづくりよりもものころがしが高給職とされてしまう現代の世相の表れなのか、と思う次第ですし、それを何とかしたいといつも思っております。

masamich氏の印象とは逆に、実は私は少し前から、「はやぶさは最初からMUSESシリーズではなくPLANETシリーズとして打ち上げても良かったのではないか」と思い始めています。
素人の自惚れかも知れませんが、今回の盛り上がりを見て、「開発・運用チームが本当に真摯に全力で取り組み、事前にも事後にも全てを包み隠さず情報公開していけば、看板や結果がどうあれ、それを見る多くの人がその本当の成果や意義を(決して盲信的ではなく肯定的な点も否定的な点も)きっと正しく理解し評価してくれる」という自信のようなものが湧いてきたからです。
思えば、のぞみは、純粋にPLANETシリーズとして打ち上げられ、「失敗」し、その事を批判されました。しかし、のぞみを見続けた多くの人たちは、失敗の批判ももちろんしましたが、それだけにとどまらず、のぞみが投げかけた意義や課題について深く思いを馳せました。今回のはやぶさは、一部のオタクだけではなく、より多くの人たちも、このような見方ができるのだという事を示してくれたと言っても許されるのではないでしょうか。
はやぶさチームは、無理解な人々が「要するに失敗なんでしょ」というレッテルを貼るのにおびえ続けてきたこれまでの卑屈な日々に、ごく小さなものかも知れませんが確かな風穴を開けてくれたように、私には感じられます。

──で、それでも、いつまでも、「要するに失敗なんでしょ」だけが国民の総意なのだとしたら、そんな国にはそもそも宇宙開発に参加する資格はないと、私は考えます。私にとって、今回のはやぶさの盛り上がりは、やはり日本は宇宙開発に参加する資格を持つ国なのだという自信を与えてくれるものでした。


以下余談ですが……。

>masamich氏「少しでも信頼性の高い手段をまず検討するのが順当であって」

何度も何度も何度も何度も何度も書いている事ですが、恥ずかしながら、私は、小惑星サンプルリターンを実現する探査機として、はやぶさよりも安全確実な探査機を思い描く事ができないので、こうすればより信頼性が高くなったはずだというご意見があれば是非お聞きしたいというのが正直なところです。
もし仮に、はやぶさで小惑星サンプルリターンにまるで手が届かないという結果になっていたとしたら、現時点で日本には小惑星サンプルリターンを実現するどのような技術も持ち合わせていないという事の証明に他ならないように、私には感じられます。
そういう意味で、小惑星サンプルリターン自体が「工学実験」と位置づけられるべきもので、だからこそ、JAXAでは、はやぶさをMUSESシリーズに連ねたのだと想像します。
多くの人(少なくとも88万人)は、それを納得の上ではやぶさを応援しているわけですよね。masamich氏はそれに納得できず、キャンペーンに参加しなかったわけですけど、それは、逆に言えば、キャンペーンに参加した人はそれに納得したという事の裏返しではないでしょうか。キャンペーンに参加した人の中で、騙されたと感じた人がどれだけいるのかは、私にとっても興味深いところですけど、そんな人が何割もいるというような雰囲気はほとんど感じませんよね(私が鈍感なだけかな(苦笑))。

>masamich氏「もし純粋に木星探査をやりたいなら」

私は現段階でこの計画に必ずしも肯定的ではありませんが、どの記事を読んでも、「純粋に木星探査をやりたい」という意図は読み取れないのですけど……。masamich氏は、「純粋な目的」のためなら例えば黄道面に垂直に8億km以上航行するべきだという意見なのでしょうけど、同じ距離をうまく航行すれば木星があるのですから、これを「目標」の設定に考慮しないのは愚かでさえあると、私には感じられます。

>akiaki氏「ものづくりよりもものころがしが高給職とされてしまう現代の世相の表れなのか」

全くもって同感です。最近は、ものころがしどころか、何をころがしてるのかさえよく分からない投機家とかが最も高給を稼ぎ出しているようですし。現状を非難するつもりはありませんが、ちょっとさみしく感じてしまいます。そういえば、この場で、はやぶさを非難していた人たちの主張は、「ものころがし」の立場から考えると、なぜこんな見解が出てくるのか妙に納得できる部分も多い気がしますね。

誤解を招く恐れのある点について、見苦しくも急いで弁明しておきます。

masamich氏の論じる「事前の広報」の大切さについて、私は決して軽んじるつもりはありません。とても大切な事だと思います。JAXAが次も同じような失態(?)を演じたら、今度こそ声を大にして批判しても良いでしょう。

ただ、サッカー日韓ワールドカップで、日本代表は「予選リーグ突破」を目標に掲げ、言った事を果たしました。しかし、「要するに言った事はやったからOK」という論点のみで全体を評価するジャーナリストがいたら総スカンでしょう。2年前、千葉ロッテは目標と公言していたプレーオフ進出を果たせませんでしたが、「要するに負けたからダメ」のひと言でシーズン全体を評価したら、そのジャーナリストは仕事を失ったでしょう。スポーツジャーナリズムの世界では、現場だけでなく「報道をも」厳しく評価するファンの存在がとても大きいからです(まぁ、いまだに「巨人が勝った・負けた」だけでしかプロ野球全体を評価できない人も多いですが……)。

私の先の発言は、宇宙開発においても、「要するに成功なの? 失敗なの?」以上に厳しく深く現場や報道を評価し考察するファンの存在が、これほどまでに大きくなった事を、もっともっと評価しても良いのでは?──と問い掛ける事を意図したものです。

>masamich氏「現状ではサンプルリターンの成否で計画全体が評価されるのは容認すべきでしょうね」

もし仮にサンプルリターンに失敗したとすれば、その点において非難される事は大いに結構ですし(非難されるべきだと思います)、そもそも、はやぶさチーム自身が強い自責の念にかられるでしょうが、まだ成功か失敗か分からない段階で、「失敗を認めろ」といった論調には大いに疑問を感じます(masamich氏がそう言っているというわけではありませんが)。
また、その点だけで全体が評価されるのは、一般向けには仕方のない面もあるのかも知れませんが、いやしくも宇宙開発について自らの意見を述べようという人間が、そのような二分法に陥っていて、「要するに~」という観点からしか評価する事ができないというのは、とても恥ずかしい事だと、個人的には感じます。
──付け加えるならば、「そうは言っても現実は~」という「愚衆はいつまでも愚衆である」思想を根拠とする反論は、あまりに人を馬鹿にしていると感じますし、もし現実にどうしたって日本人の大多数はこのような二分法から逃れられないのだとしたら、やはり、日本は独自の宇宙開発に乗り出す資格がないと思わざるをえません。でも、私はそんな事はないと思っています。その最大の根拠は、今回のはやぶさの盛り上がり方です。

松浦さん、申し訳ありません。

KiTさん
太陽電池での外惑星探査は魅力的ですけど、現段階では実験的という面は同じですよね。ですから別に「実験探査機」でもいいような気もしますが、現場のモチベーションと言われてしまうと、何とも言いようがありません。(^^;

akiakiさん
身の引き締まるご指摘です。そういう気持ちを忘れてはいけないですね。

藤野さん
はやぶさの件については工学実験の成果を否定するつもりはないと書いたとおりです。代案を示せるほどの材料はもとより持ってませんし。
「ソーラー電力セイル」の木星探査の件は、ですから、純粋な探査をねらってないわけですよね?それなら、あえて「木星探査機」と呼ばなくてもいいんじゃないのかな、という話です(記事には早くも「木星探査機」とでてましたけど)。そう呼べば探査の達成度での評価がついてまわるでしょう。ちなみに、私は計画の内容(行き先とか)を変えたほうがいいなんて書いてませんからね。(^^;

送信してから藤野さんの2番目の投稿に気づきました。書いてる時点ではその前の分しか見てなかったので・・

一般の人が二分法に陥っているというのは、少し悲観的過ぎないでしょうか?要は関心度が下がるにつれて要約の程度がどんどん上がって、最終的には成否しか残らないだけだと思います。全体の底上げは可能かもしれませんが、関心度大は少数、小は大多数と言う構造は、そう簡単にかわらないんじゃないでしょうか。従って、関心度小の層にも、ミッション成果が適切に要約されて伝わるように配慮するのは重要と思います。

韓国のES細胞捏造は行き過ぎた愛国心だけでなく行き過ぎた結果主義が土壌にあったといわれています。まだ技術として成熟していないサンプルリターンについて今回のはやぶさだけでひとまとめに結果を求めても仕方ないと思います。私もものづくりに従事していますが机上で考えても技術は進化しない事は明らかです。身近にある自転車だって必ず試作品を使って実験してみて改良していきます。そしてはじめて売り物になるのですが、、だからはやぶさも技術として使える良い面もあれば改良を要する面もあって当然と思います。前にも書きましたがはやぶさが帰ってきてサンプルが入っていなかった場合の評価が大事だと思うのです。それが今後理工系を目指す高校生たちにまで影響を与えることになると考えます。「焦り過ぎた開発の結果」、「無謀な計画を押しすすめた責任・・・」、「身の丈にあった方向に転換すべきだ」等々今から新聞の見出しまで想像できます。工学実験の意義を知っている人ならともかく興味のない人はどう感じるかですね

日経新聞の清水正巳編集委員の「研究の失敗に寛容な風土はできるか」には問題もかなりありますが、着陸に関しては「はやぶさ」のカプセル回収前の現時点では「成功したのか、失敗したのか分からない」という部分は当たっていると思っています。

それに関して、私のHPにまとめました。(まだ、未完成なので時々リロードして最新版を御覧ください。)
http://masanori-asami.hp.infoseek.co.jp/JP/geoscience/Hayabusa/index.html

*****
主だった問題点を述べますと、

まず、第一回着陸試行・世界時・2005年11月19日について、宇宙科学研究本部HP・2005年11月23日発表記事
http://www.isas.jaxa.jp/j/snews/2005/1123_hayabusa.shtm
の図4aでの世界時・21時9分頃から21時12分(GMT)頃までの約 3分間について宇宙科学研究本部の発表では説明がつきません。

また、質量中心から着陸予定地点地表までわずか150m程度の「イトカワ」では降下にしたがって重力加速度の絶対値は増加するはずなのに図2aでは重力加速度の絶対値が一定かわずかに減少してるように図2aのみのデータではみかけ上は見えます。

さらに、第二回着陸試行・世界時・2005年11月25日について、宇宙科学研究本部HP・2005年11月29日発表記事
http://www.isas.jaxa.jp/j/snews/2005/1129.shtml
の図3a・図2a・図2bのグラフを見ると世界時・22時頃に約7mあったのが上昇して着陸と主張している事になり、矛盾点回避の説明がありません。

また、「はやぶさ」はカメラを搭載しながら着陸時または着陸直前の5m未満の高さの写真が私の知る限り公開されていないという問題もあります。着陸の証拠としてだけでなく、試料採取地点の確認にも重要なはずなのに写真撮影してないとすれば、なぜ撮影しなかったのか宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部は説明すべきでしょう。

すみません。url表記ミスがありました。

宇宙科学研究本部HP・2005年11月23日発表記事のurlは↓でした。
http://www.isas.jaxa.jp/j/snews/2005/1123_hayabusa.shtml

浅見真規さん

 第一回着陸試行・世界時・2005年11月19日については、着地のタイミングで異常値が出ています。最初の接地とバウンド後の接地の2回とも、ですので、これは着地にあたって何らかのノイズが乗ったと考えて問題ないでしょう。
 ノイズの原因は、今後の発表を待つ必要があると思います。

>重力加速度の絶対値は増加するはず
 イトカワの質量は実際には重心に集中しておらず、しかもイトカワは球形ではなく不規則な形状をしています。その効果を考慮しなければはっきりしたことは言えないでしょう。

>22時頃に約7mあったのが上昇して着陸と主張し
>ている事になり、矛盾点回避の説明がありませ
>ん。

 高度7mで、はやぶさは地形に対してサンプリングホーンが垂直になるように姿勢を変えます。これにより地上とのデータ通信はアンテナの向きが変わるために途絶えます。

 上昇後、すぐにスラスター異常が発生したため、高速データ通信用の高利得アンテナをきちんと地球を向けることができませんでした。このため、着地時のデータは現在もなお完全にはダウンロードできていません。
 従って高度7m以降の詳細データは未だ届いてはいません。

 上昇直後にダウンロードできた一部データからは、サンプリングホーンがなにかに接触してたわみ、そのことによってサンプル採取シーケンスが起動したことが確認されています(ただし、弾丸発射についてはなぜかロックがかかっており、弾丸が発射されていなかった、と発表されています。この原因は今後の調査及び発表を待つしかないでしょう)。これをもって着地という判断が出ています。

 私としては、「サンプリングホーンのたわみが確認された」ということで、着地と認めてかまわないだろうと考えます。イトカワ近傍にはイトカワ以外に、サンプリングホーンをたわませるだけの物体は存在していませんので。

 1/5〜1/6に相模原の宇宙研究本部で開催された宇宙科学シンポジウムで、一般には未公開の分解能6mmのイトカワ表面画像が投影されたそうです。私としては、着地を疑うかどうかは、その画像が一般に公開されて、我々の吟味が可能になってからでも遅くはないと思います。

 浅見さんのHP、および、お名前による検索結果を拝見しました。

 どうも、すべてに渡って懐疑主義に過ぎる主張をされておられるようだ、と私には思えます。

 健全な懐疑主義は議論を深めますが、過ぎた懐疑的主張はトンデモの苗床となります。

 今後この話題での書き込みは、新たな証拠が出ない限り、ご遠慮下さい。


 浅見さんのHPに議論用の会議室が用意されています。
http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?hayabusa
 浅見さんと議論したい方は、そちらに回って頂ければと思います。

>従って高度7m以降の詳細データは未だ届いてはいません。


それについては、「未だ届いてはいません」ではなく、レーザー距離計を(伸縮式)サンプリングホーンの変形検知器に流用したので22時3分以降のレーザー距離計計測値は存在しないのだそうです。

しかし、ドップラー計測値は
http://www.isas.jaxa.jp/j/snews/2005/1129.shtml
の図2a、図2bにあり、22時0分から上昇に転じており、それで22時7分に「着陸」というのは矛盾なのにその矛盾回避の説明がありません。

*****
> 健全な懐疑主義は議論を深めますが、過ぎた懐疑的主張はトンデモの苗床となります。
> 今後この話題での書き込みは、新たな証拠が出ない限り、ご遠慮下さい。


上記の第二回着陸試行(世界時11月25日)の矛盾は中学生でもグラフ読解能力のある優秀な者ならわかると思いますけど。もう一度、御検討願います。

>22時0分から上昇に転じており
 上昇しているかに見えるのは、「質量中心からの距離推定値」です。イトカワが不規則形状をしており、しかも自転していること、また、地表地形にかなりの凹凸があることを考慮しなくてはなりません。

 また、同じグラフに記載されている地表面は、「参考」とあるように、確定したものではありません。

 さらに、「ドップラー計測値」とあるのははやぶさの発するビーコン電波のドップラーシフトから、地上で計測したものです。それは地球局・はやぶさ間の鉛直方向の速度を示すものであり、はやぶさ・イトカワ地表間の距離に換算するにあたっては、様々な補正と推定を加え、さらに誤差を評価する必要があります。
 現状、公開されているグラフは、着陸直後のクイックルックであることも考慮する必要があります。

 懐疑的になるには、データが足りない一方、着地に関してはサンプラーホーンの変形という確実なデータがあります。さらに、太陽センサーによる姿勢変動も検出されていますね。

 現状で、私は「着地した」と考えるに十分な証拠があると見ています。着陸に疑問を持つには、さらなる新データが必要です。

 浅見さんの論拠はどれも、私から見ると薄弱で、論ずるには至らないものです。この件は、新証拠が出てこない限り、不毛の議論であるというのが私の結論です。

 再度、書いておきましょう。

 ————————

 今後この話題での書き込みは、新たな証拠が出ない限り、ご遠慮下さい。


 浅見さんのHPに議論用の会議室が用意されています。
http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?hayabusa
 浅見さんと議論したい方は、そちらに回って頂ければと思います。

 ————————


 これをもって、この件に関する、私の最後の書き込みといたします。

 あまりやりたくはないのですが、これ以上、この件に関して、浅見さんからの書き込みがある場合には、浅見さんを出入り禁止といたします。

 浅見さんが、ご自分のHPで議論することに干渉するつもりはありません。しかし、現状、不毛と判断される議論に、自分のページでつきあう気は、私にはありません。

>masamich氏「それなら、あえて「木星探査機」と呼ばなくてもいいんじゃないのかな、という話です」

あえて「木星探査機」と呼ばなくても良いとは思いますけど、行き先が木星である以上、「木星探査機」と呼ぶ人が出るのは自然な事ですし(だからこそ先の投稿で「はやぶさはPLANETシリーズとして打ち上げても良かったのでは」と書きました)、それに対して語気を荒げて「そうではない」と訂正を迫っていくのも不毛ではないのかなぁ……と、私は思うようになりました。
なぜなら、行き先を木星にした場合、木星探査「だけ」を目的にしたわけではないですけど、(ミッションの優先順位はどうであれ)木星探査「も」目的に入ってくる事になるわけですから。それに何と言っても、評価する人々の能力が確実に向上していると思いますし。

>masamich氏「そう呼べば探査の達成度での評価がついてまわるでしょう」

それはもちろんそうなのですが、それだけでなく、その探査機にどんな意義があり、どんな成果をあげ、どんな課題を残したのか、しっかりと考えるだけの興味と関心と能力をもった人々が、たくさん育っているのではないか──というのが、先の投稿の主旨だったのですけど、masamich氏は、どうしても二分法をしたがる人々のご機嫌伺いにこだわるのですね……。
まぁ、それもひとつのありうる方向性ですから、否定するつもりはありませんけど──あとはどちらの方向性が良い悪いの問題ではなく、好きな方を選べば良いという価値観の問題かと、個人的には感じています。

>masamich氏「要は関心度が下がるにつれて要約の程度がどんどん上がって、最終的には成否しか残らないだけだと思います」

だからこそ、先の投稿で「その点だけで全体が評価されるのは、一般向けには仕方のない面もあるのかも知れませんが」と書いたのですけど……。私だって、まったく興味のない事柄について意見を求められたら、二分法で答えてしまう傾向を否定はできないでしょう。私は、多くの人が「全ての」問題について二分法でしか判断できないなどと主張しているわけでは決してありません。

以前、DoG氏は、「望みのないマーケットに対していい顔をしながら実の少ないミッションをするよりも、多少望みのあるマーケットを取り込みながら、実の多いミッションをすればよいのです」と書きました。
今回、私は、これを少し書き換えて、「宇宙開発について「要するに~」の二分法で見るだけの関心度小のグループに対して、彼らのご機嫌を損ねないように配慮した安全で堅実なミッションだけをしていくのか。そのミッションの意義をしっかりと考えるだけの高い関心を持っている人々、またそのような高い関心を持ちうる潜在的な可能性を持った人々のグループに対して、センスオブワンダーをかき立てるようなミッションを提案していくのか」と問うてみたいですね。
もちろん、この問題は、単純な二元論で語られるべき問題でない事は強調したいと思いますが、どちらかというと、masamich氏は前者寄り、私は後者寄りの方向性で進んで欲しいと望んでいる──という強い印象を受けます。
もちろん、どちらの方向性も正しいとか間違っているとかいうわけではなく、両方とも大切なものであり、どちらかに極端に偏るべきではないと、個人的には考えていますけど……。

思うに、私は、未知の困難に知恵と勇気を振り絞って挑む人たちが新たな地平を切り拓いていく物語に強く惹かれるタイプで、宇宙開発にもそういった未開地への挑戦という目で憧れている部分が大きいのだと思います。一方、masamich氏は、人類の知見を高め、より価値ある叡智を得るツールとして、宇宙開発を捉えている部分が大きいように感じます。互いの欲求をうまく満たせるような中長期的ビジョンが示されるといいなと思います。

>masamich氏「全体の底上げは可能かもしれませんが、関心度大は少数、小は大多数と言う構造は、そう簡単にかわらないんじゃないでしょうか」

全体の底上げが可能なら良いと思いますけど、そういう構造に何か問題があるのでしょうか。これも何度も何度も書いていますが、別に、憲法改定しろとか、国家予算の数%以上ものカネをよこせとか言ってるわけではないのですから。

>masamich氏「関心度小の層にも、ミッション成果が適切に要約されて伝わるように配慮するのは重要と思います」

異論はありませんが、そのために、ミッションの成功率とは無関係な部分で、ミッション自体のレベルを下げたり、意欲的・魅力的な部分を切り捨てなければならないとしたら、非常に残念に思います(たとえば、木星を行き先にしたら木星探査機と言い出す人が現れるのは避けられないから、ソーラー電力セイルの実証というミッションの最優先課題を適切に要約してもらうためには、黄道面に垂直方向に航行させるべきだ……とか)。

直前の私のコメントは、あくまで宇宙開発一般について個人的な見解を述べたものです。はやぶさプロジェクトに限って言えば、「事前の広報」についての私の評価は、ほぼ固まったと思っています。

●はやぶさは、イオンエンジン推進・電気推進によるパワースイングバイ・3億km離れた空間を秒速30km近い速度で動くほぼ重力ゼロのわずか500mたらずの物体へのランデブー・ほぼ重力ゼロかつ表面状況不明の天体へのタッチアンドゴーとサンプル採取・これらの自律判断での実行・地球への帰還・カプセルの大気圏突入・小惑星サンプルの回収という、一連の「小惑星サンプルリターン」という「工学実験」のための探査機であるので、事前の広報の方針は正しかった。
●それ以外の広報方針では、少なからず嘘または嘘をつかずに騙す手口を用いざるをえないのではないか。イオンエンジンの運用実証「だけ」を目的としたものではないのだから、他の点の成果もしくは失敗を無視する「工学実験探査機『いおん』」などというのは問題外だろう。
●ミッションの最後の課題が「イトカワのサンプル入手」である以上、二分法で判断する以上に関心のない人たちからは、「イトカワのサンプル入手」の成否のみをもって、成功・失敗を判断されるだろうが、それは甘んじて受け入れるべきものである。これはどのような事前の広報を行うにしろ避けられない事である。しかし、そんな声以上に、プロジェクト全体の成果と意義・課題などを批判的・建設的に考え評価するだけの興味・関心をもった多くの人たち(ジャーナリストや一般のファンなど)が育っている事を忘れてはならない(それは今回の清水正巳氏の記事への反響が示している事でもある)。
●大切なのは、少しでも興味関心をもった人たちが、すぐに手軽に必要十分な資料(工学的・理学的データから、開発運用者の心情吐露といった情緒的なものまで)に触れる事のできる環境を整える事である。この点について、今回の広報が十分だったとは言えないだろう。
【補足】一昔前ならば、少しでも興味をもった一般素人が、興味をもった事についてより深く知ろうと思ったら、新聞・テレビを見るくらいしか手段がなかった。そのような時代において、マスコミに媚びる事は何より重要な事だったかも知れないが、今は、そのような時代ではない事に注意すべきである。

もとより、以上は、知識も洞察力も未熟な一素人が精一杯背伸びした結果のものであり、若気の至りとしか言えない甘っちょろく青臭い文章ばかりが並んでいるだけかも知れません。あとは各人の判断に委ねたいと思います。

■宮本さん
何事も行き過ぎは良くないですね。とはいえ、現状では日本はもっと成果にこだわってもいいような気がします。やっぱり、やり遂げて「どうだ!!」と言って欲しいですよ。サンプル入ってないときもそうですけど、今でさえ予定通りじゃないので、はやぶさ2号でもはやぶさデラックスでもよいので、とにかく小惑星サンプルリターンをきちんとやり遂げて欲しい。欲を言えばのぞみ2号も・・。

■藤野さん
毎度、私の話がアレンジされるので困るんですが・・とりあえず、藤野さんのコメントから私が誤解を受けそうな部分だけ。

NASAやESAが、実験主体で木星「も」探査するミッションをやるとしたら、それを木星探査機とは呼ばないでしょう。正確に情報発信すればいいと言ってるだけで、「ご機嫌取りしろ」などとは言ってませんよ。

あと、私はミッション成功率を少しでも上げる努力をすべきとは書いたけど、「ミッションの成功率とは無関係な部分で、ミッション自体のレベルを下げたり、意欲的・魅力的な部分を切り捨てなければならない」などとは書いてません。黄道面の話も藤野さんの案ですよね。

2番目の投稿は私見とのことなので、特にコメントすることはありません。

>masamich氏「毎度、私の話がアレンジされるので困るんですが・・」

それは多分に私の読解力の未熟さのせいなわけで申し訳ない限りなのですが、一方、「masamich氏の主張や論法を推し進めると、こういうふうになっちゃいませんか?」と注意を促す意図が全くないわけではない事を思って頂けると幸いです。

>masamich氏「NASAやESAが、実験主体で木星「も」探査するミッションをやるとしたら、それを木星探査機とは呼ばないでしょう」

まず、そもそも、NASAは、「実験主体で“~も”探査するミッション」を長い間していない──という事情を忘れてはならないと思いますが……。川口淳一郎氏も「NASAの主流はオフザシェルフテクノロジーだ」と言っていますよね。
最近でこの指摘に該当するのは、たとえば、Deep Space 1(masamich氏の論法では「Deep Technology 1」と命名すべきでしょうか)かと思いますが、これも、一般には「工学実験機」というよりも「宇宙探査機」とか「彗星探査機」とかと紹介される事が多い気がします(新技術の運用に成功した事よりも、小惑星や彗星の観測に成功した時に大きく話題になりましたし)。アメリカ国内ではどのように報道されているのでしょうか(宇宙開発を報道するマスコミの質の問題にもなりそうですね)。
もし仮に、Deep Space 1 が、工学実験はうまくいったけど、観測機器が故障して彗星観測できませんでした──という事になっていたら、それでも「誰も」探査に失敗したとは評価しないでしょうか。もちろん、宇宙開発に関心のある人(またはこれをきっかけに興味を持った人)に対してそんな心配は無用でしょうけど。

正確に情報発信しても、関心度無~小の人たちに二分法で見られる事は避けられない。しかし、少しでも関心をもった人は、それぞれの価値観で(肯定的にしろ否定的にしろ)正当に評価してくれる。──これが、今回のはやぶさで私がもっとも強く感じた事です。
これまでは、無理解な人々が「要するに失敗なんでしょ」というレッテルを貼るのにおびえ、みずから卑屈になり萎縮していた部分がなかったとは言い切れない状態だったと思います。しかし、そんな事に過剰におびえる必要はもうないのではないか──川口淳一郎氏が「世に問うところまで持ってきた」と語ったのは、そういう事も含まれているのではないでしょうか。

>masamich氏「黄道面の話も藤野さんの案ですよね」

実験主体だからといって、誰からも木星探査機と呼ばせないためには、そのくらいしか方法が思い浮かばなかったもので……私個人の想像力欠如による失礼はお詫びします。

>masamich氏の主張や論法を推し進めると、

藤野さんが推し進めちゃったら、もはや私の主張ではありませんよ。

英語では単に○○Spacecraftと呼ぶだけで、「××探査機○○」というのは日本語独特の言い方じゃないでしょうか。

ためしに「ディープスペース1」で検索してみましたが、「彗星探査機ディープスペース1」は見つかりませんでしたよ。「探査機」「宇宙探査機」または枕詞無し。「宇宙探査機」なんて、観測対象が書いてないのといっしょです。三菱DSPACEに到っては「工学実験探査機」。検索語に「彗星探査機」を加えたら1件だけ見つかりましたが、これも彗星ランデブー「成功」のニュースへのリンク見出しだけで、しかもリンク先の本文は「宇宙探査機」でした。(下記)

http://hotwired.goo.ne.jp/news/print/20011024305.html

松浦さんへ、

> 浅見さんのHP、および、お名前による検索結果を拝見しました。
> どうも、すべてに渡って懐疑主義に過ぎる主張をされておられるようだ、
>と私には思えます。
>健全な懐疑主義は議論を深めますが、過ぎた懐疑的主張はトンデモの苗床となります。


前回書き忘れたので、コメントするならば、「トンデモ」という言葉を使って非難する者は宇宙科学に向いていないと思います。
「トンデモ」という言葉を使って非難するのは昔のヨーロッパにおける地動説弾圧を想起します。また、200年前の日本で金属製の飛行機が200年後に日本の空を飛ぶと言ったらマトモとは受け取られなかったでしょう。200年以内に人類が月にロケットで行くと言っても風情の無いおとぎ話をするなと言われるのがオチだったでしょう。日本で西洋人渡来以前の15世紀に大地が球だと言っても奇人扱いされたでしょう。「トンデモ」という言葉で常識を超えた発想を完全に排除すれば宇宙科学の発展は無かったでしょう。宇宙科学は「トンデモ」の発想の上に成り立っている分野だと私は思っています。


> 今後この話題での書き込みは、新たな証拠が出ない限り、ご遠慮下さい。
> 浅見さんのHPに議論用の会議室が用意されています。
>http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?hayabusa
>浅見さんと議論したい方は、そちらに回って頂ければと思います。


それでは、ここでの着陸の根拠の確実性に関する私の発言とそれに対する松浦晋也さんのレス(January 11, 2006 11:20 PM、 January 12, 2006 12:48 AM)を討論の便宜のため、私の討論用掲示板「はやぶさ」
http://www2.realint.com/cgi-bin/tbbs.cgi?hayabusa
に転載しようかと思いますが、御異存はないでしょうか?(ただし、「引用」に該当すると私が判断した場合は御異存があっても引用させていただく場合があります。)

「はやぶさ」に関して「イトカワ」近傍に到達して写真撮影等の学術的貢献をした事は、アメリカが発見した小惑星を探査するからと「イトカワ」という日本名をつけさせてもらった経緯から日本が体面を維持できたのも大きな成功だろう。つまり、一応の合格点は取ったと言うべきと思う。

しかし、「イトカワ」の帯電・帯磁の有無や状況という基本的な事項が調査されていないのではあるまいか?帯電の有無はターゲットマーカーに複数の金箔テープを取り付ければ簡易測定できた可能性がある。また、「イトカワ」の岩石・砂礫サンプルを回収できれば帯磁の有無はわかるだろうが、いくらサンプル回収しても「イトカワ」近傍で測定せねば「イトカワ」の帯磁の状況はわからない。

学術調査としてだけでなく、帯磁・帯電状況は微小な重力の「イトカワ」近傍での「はやぶさ」の運用にも重大な影響を与えるのだから、現地で簡易な調査でもすべきだったと思う。

浅見さん、ここは日経新聞の清水編集員の記事に関しての発言の場ですよ。着陸の有無について疑問があるのなら松浦氏に質問するよりJAXAの方に直接聞かれれば良いでしょう。あなたのHPにあるような静電気の事もそこで話をされればよいでしょう。納得いくまで聞かれたどうですか。あなたが討論用のHPを持っていてそれについては松浦氏も干渉するつもりはないといっておられます。清水氏の「成功か失敗かわからない」というのはあなたが言っている事とは意見交換の意味が違います。私も科学的な証拠としての成否には興味がありますがここではあえて取り上げないことにします。なぜなら皆、ミッション全体におけるマスコミ報道の在り方について意見交換している場ということを理解しているからです。
松浦さん、私のHPではないのに出すぎた事をして申し訳有りませんでした。非常識な投稿お許しを。

          || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||  
          || 荒らしは   。   ∧_∩  
          ||  絶対放置! \ ( ゚∀゚ ) 
          ||_______  ⊂ ⊂ ) 
  ∩ ∩   ∩ ∩    ∧ ∧    | ̄ ̄ ̄ ̄|
ꢀ (ꢀꢀ檎? 檎?ꢀ(ꢀ ꢀ檎? 檎?ꢀ(ꢀꢀ檎? 檎?ꢀ|ꢀꢀꢀꢀꢀꢀ|
~(_(  ∧ ∧ __(  ∧ ∧__(   ∩ ∩ ̄ ̄ ̄
  ~(_(  ∧ ∧_(  ∩ ∩_(   ∧ ∧  ハーイ、チェンチェ
    ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
      ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ

約1年ぶりの投稿です。
過去、私の拙文に対して御意見を頂戴致しました方々には、今迄何の反応も行わなかった非礼をお許し下さい。相手の主張を十分に理解する観点から、又、感情に身を任せて言語反射的に相手を非難しても何の解決にもならない観点からも、再投稿までには十分な時間が必要でした(時機を逸している為に誰も読まず、自慰的な文章になる事は必至でしょうが)。
今更ですが、本件についての私なりの私見を述べたいと思います。
端的に言えば、非常に辛辣な表現ではありますが、清水さんも松浦さんも持論に固執する余り、事実を正確に報道(報告)する「ジャーナリスト」としては失格であると感じます。
持論に対する一切の批判を許さないのであれば(一見批判を受け入れて反論している様に見えても感情的なバイアスにより論理的矛盾を孕んでいる)、その人は「ジャーナリスト」ではなく「作家」を名乗るべきでしょう(他者への押し付けの度合いが強まれば「政治家」「扇動者」等の謗りは免れない)。
様々な御意見を頂戴しましたが、私自身は矢張り、この「はやぶさ」プロジェクトは失敗したと考えています。物語やドラマなら奇跡の逆転ホームランを期待するのも良いでしょうが、結果としてあの様に「不完全な代物」を、「自身の非力さも省みず」に行った時点で、「工学的」には完全な失敗作です(誤解の無い様に補足しますが、「はやぶさ」の残した成果や問題提起に関しては十分な効果を認めています)。
未だに良く理解出来ないのですが、JAXAは一体何がしたいのでしょうか?この「はやぶさ」にしても何を最大の目的としていたのでしょうか?一時的にせよ自国民の宇宙への関心を惹きたかったのでしょうか(それなら100%成功)?この国で唯一新進の気骨を持った技術者の名前が冠された小惑星へ、ISAS自身が行った数々の冷遇の後ろめたさから、只到着する事だけが重要だったのでしょうか(それなら200%成功)?
それとも、純粋に「イトカワ」だけが太陽系で最もユニークな存在で、詳細に観察する事を目指したのでしょうか(それなら今後の成果も期待して300%成功)?
はたまた、宇宙技術先進国であるアメリカですら未だに果せないでいる、小惑星からの「世界で始めて」のサンプルリターンを成功させて国威高揚を計りたかったのでしょうか(やったね500%成功)?(私は「ジャーナリスト」ではないので、不快な表現は平に御容赦!)
どうも何れも見当外れで、それでいながら、全てを目的としていた気がします。
結局、JAXAもNASAと同様、明確なビジョンも意思も無く、無駄に肥大した組織の存続だけが目的化してしまっているのではないでしょうか?

かつての航空創成期の様に、本当に自分のやりたい明確な目的と実力を持ち、その為の困難を全て引き受ける覚悟のある者達だけが、これからの宇宙へ飛び出す資格があるのではないでしょうか?
(これは何の成果も達成しなくとも地位が保全される公務員や、増してや、それらに何の見返りも求めない寄付を行っても実現出来るとは到底思えません。頭がある奴は計画を、腕がある奴は技術を、金がある奴は金を出し、それらの投資に報いる成果を出す民間の会社が必要だと思います)

最後に老婆心ながら、昨今、松浦さんが持論に反対する者は全て「出入り禁止」とする方針には悲しみを感じますし、貴方が本当に宇宙へ行きたいと望むのであればマイナスであると感じます(少なくとも経済的には、宇宙に興味があって自分の金で関連書籍を購入しようとする、数の然程多くない潜在的な読者が離れる結果となるので)。
自身の考えが最上で、他の愚かな意見など聞くに値しないと御思いならば、残念ながら貴方自身が既に権威化し、この分野に於ける「抗力」だと考えます。この点に対してのみ自戒を望みます(責任者と言いながら何の責任も果さない屑に対する発言を反省する前に)。

序に余談ながら、このblogの名称である「揚力」と「抗力」は流体中でしか作用しません。御著書の中で飛行機に比べてロケットの「優秀さ」を表現するのに単純な運動エネルギーしか考慮されていませんが、航空機ではこの大気中を高速で飛行する際の衝撃波損失を含む抗力が極めて大きな比重を占める為、公正な比較だとは思えません。次書で機会がありましたら、SL又は巡航高度でのこれら損失を考慮した正確な(少なくとも単純過ぎない)比較をお願いしたく存じます(エンジニアとしてこの問題が非常に難しい事を承知した上でのお願いです)。

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» 良貨は悪貨に駆逐されない [りさがす]
奇しくも、象徴的な論説記事が新聞系のメディアから二つ。 日経新聞サイト内の論説記事「研究の失敗に寛容な風土はできるか」 http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/20051219nd8cj000_19.html 毎日新聞12月22日朝刊紙上の社説「見識を疑います、猪口さん」... [Read More]

» はやぶさは失敗したのか成功したのか [半日庵のつぶやき]
小惑星探査機のはやぶさが注目されている。約20億キロほど旅をして先ごろ小惑星イトカワに到着 [Read More]

» 「はやぶさ」関連で [日々是口実 -- backyard --]
12/26発売のサイエンスウェブでは、緊急レポートとして「はやぶさ」に関するJA [Read More]

» [technology][はやぶさ]伝えること [庭師のゴミ袋(リサイクル不可)]
毎度松浦さんの[https://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/12/post_08cc.html:title=L/D]経由で話題の[http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/20051219nd8cj000_19.html:title=評論]。 微妙なずれという評価を世の中に受けている日経の科学系の記事だが、事実の把握ということではできてない。詳しくは上記のL/Dに書かれているのでプロの評論家の文章をどうぞ。 L/Dのコメント欄では... [Read More]

» よくやったと言いたい [atsushifxの七転八倒]
(via Raijin(o)Brand Daily(^_^)daisy 経由 現実には、はやぶさの成功・失敗は細かく公表されている。イオンエンジンの長時間運転と、それによる惑星間航行には成功。自律航法を使った差し渡し500mほどしかない小惑星イトカワへのランデブーには成功。上空からのカメラ... [Read More]

» 研究・開発の成否とは [Baldanders.info/blog]
「はやぶさ」について対照的な記事があったので紹介します。 私はソフトウェア・エンジニアの立場から松浦晋也さんの記事を全面的に支持しますが, この記事ではそれに加 [Read More]

» 正しい判断、評価 [連絡帳]
 新聞に書いてあるから正しいと思ってはいけないんだなぁと教えてくれそうな記事がありました。 [Read More]

» 『はやぶさ』の業績は如何に? [怪鳥の【ちょ〜『鈍速』飛行日誌】]
うちのブログでも、複数回に渡り取り上げている満身創痍の小惑星探査機「はやぶさ」ですが、NETアイ プロの視点という、日本経済新聞がネット上で公開している論評記事で取り上げられたようです。この記事に対して、各所で反論が上がっています。筆頭はノンフィクション...... [Read More]

» [space][misc] 日経・清水氏のコラムに思う [いろいろ]
松浦さんの blog にいつも大変お世話になっている nao です.私の言いたいことは松浦さんや他の方がだいたい書き尽くして下さったようですが(笑),せっかく言及したことですのでトラックバックさせて頂きます. [Read More]

» はやぶさの大冒険 [ダムダリ夢を見る β星系]
「はやぶさ」着陸の前に書いておきたいことがある。 注:この記事はミネルバ放出直後の11/15に書いたものです。あまりにも予想に近いマスコミ反応が出てきた現実を悲しく思い、松浦氏のブログへ「にぎやかしTB」します。ひ弱でほとんど誰も使ったことがない電気仕掛....... [Read More]

» イトカワと年を越す「はやぶさ」 [ASTRO CALENDAR]
 「はやぶさ」がイトカワに2再着地をした後、2つのニュースが続きました。  1) 衝撃弾は不発だった公算がやや大きい。  2) 姿勢制御のトラブルから、地球帰還が2010年に延期された。  その直後、「結局、はやぶさは失敗だったのか?」と、ある知人に尋ねられました。宇宙探査がルナやサーベイヤー、初期のマリナーシリーズの時代なら、目的はかなりハッキリしていました。それに較べ、現代の「ミッション」は複雑です。新型エンジンによるフライバイや小惑星とのランデブー、画像の撮像だけでなく、それに関... [Read More]

» 科学研究論説の「失敗」に寛容でない風土ができつつある [いまどきのやぢをニュース]
 本日付の科学誌の今年の10大ブレークスルーの第1位は、チンパンジーをはじめとする真核生物のゲノム解析の進捗であり、第2位に探査機による太陽系探査(Planetary Blitz)があがっていて、Deep Impact, Cassini, SMART-1, Stardust, MessengerとともにHAYABUSAが登場する。HAYABUSAチームの方々に心からの敬意を表したい。  さて、そのHAYABUSAに関する、元日経サ... [Read More]

» [仕事]技術立国ニッポン [教務日誌(試験運用中)]
 「はやぶさ」報道が一段落した感がありますが、そこに出てきた日経の記事↓ [http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/:title]  「清水正巳編集委員」なる方の署名記事なのですが、これがなんとも・・・。無知というかひねくれているというか・・・悪意を持って解釈しないと、こうは書けないんじゃないかと思うことばかり・・・。  詳細は↓ [https://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/12/post_08cc.html:title]  ... [Read More]

» Hayabusa hits paydirt [ASTRO CALENDAR]
 26日の再試技で、はやぶさがイトカワに着地成功したようだ。よかった、よかった。これで100点満点。(JAXAにしてみれば、200点以上)。これで万々歳、と締めくくり、あとは「通常」の天文ネタに移るべく、ネットを物色していました。  ところが、Sky & Telescope のウェブページに飛んでいって驚き。上記のタイトルでコラムニスト Kelly Beatty 氏の記事がアップされていたのです。意味はよく分かりませんでしたが、少なくとも、failed とか lost ではありません。早速、中... [Read More]

» [その他]探査機はやぶさ [3日坊主のメイドさん]
ひとまずは一段落したミッションですが、今後はその成果や評価があちらこちらから出てくる時期になるわけで。その中で、ここしばらくネット上で非難の的にさらされている日経新聞の記事(→[http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/20051219nd8cj000_19.html:title])があります。編集委員の清水さんは長く記者を続けておられるとは思うのですが、素人目から見ても何か非常に凝り固まった思考(あるいは結論ありきの思考)で執筆された印象をぬぐえません。成功か... [Read More]

» プロの視点 [“は”は半可通の“は”]
日本経済新聞の編集委員である清水正巳氏の小惑星探査機はやぶさに関するコラムである。詳しい批判記事は松浦晋也さんのL/Dや野尻ボードに詳しい。 日本の小惑星探査機「はやぶさ」による小惑星イトカワの探査ほど、成功したのか、失敗したのか分からないプロジェクトはない。イトカワに着陸成功と言ったかと思えば、小惑星の試料採取は失敗の可能性ありと言い、さらに地球への帰還は姿勢制御エンジンのトラブルで3年延期と発表、本当に戻ってくるのか定かでないままだ。 JAXAの広報や数多のジャーナリスたちの奮闘も空しく、a... [Read More]

» プロの視点?? [blog of ken-ishi]
件の日経新聞の清水氏のコラム「研究の失敗に寛容な風土はできるか(12/21)」、 松浦氏のブログには、すでに40以上のコメント、30以上のトラックバックがついており、一部の2ch風の煽り以外には、清水氏の認識のずれを指摘するものが大半のようである。... [Read More]

» [Net [その他雑多なこと(tDiary版)]
[Net] 視点松浦晋也さんのBlogから日経の記事を知る。 すでに多くの人から色々な言及がなされているが、松浦さんのBlogのGoogleランクを上げるためにも微力ながら書こうと思う。 件の記事は技術で飯を食っている身にはなんとも気味の悪い内容だ。まず何を主張したいのかが分からない。タイトルと論調からすると「研究での失敗に肝要になるべき」といいたいようだ。だが、それを宣言する文章が一切ない。... [Read More]

» 素人の困惑 ・・  プロの視点? 知ったかぶり?  はやぶさ [きまぐれ・・・]
「はやぶさ」の小惑星探査は、小さいころ多少科学が好きであった程度で、 科学と無縁の日々を送っている私にとって、素晴らしいできことでした。 最先端で起こっていることを、インターネットの恩恵でこんなに タイムラグなしに知ることができるのですから。 HPでの情報....... [Read More]

» 科学技術部記者のなれの果て [かげろう(!日記)]
えーっと、ココの所ずっと暇があると「はやぶさ」関係をヲチしてるわけだけど、今回はちょっと別の角度からの話。 日経の清水正巳という編集委員のコラム。 研究の失敗に寛容な風土はできるか 掲載直後か... [Read More]

» 日経NET ネットアイ [あきぼうのあしあと]
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/shimizu/ [Read More]

» 「プロの視点」 [山本探偵事務所(ココログ版)]
野尻さんの掲示板から知ったのですが、NIKKEI NETのNET EYE プロの [Read More]

» 上を見ればきりがない [星海の駄述駄言 GX]
● 「はやぶさリンク」:日経新聞・清水正巳編集委員の記事に関して  小惑星探査機「はやぶさ」について日経新聞の清水正巳編集委員が書いた評論記事に関して、松浦晋也氏の blog でかなり激しい議論が行われている模様。清水氏の「はやぶさのプロジェクトは成功なのか、失..... [Read More]

» はやぶさとF1 [5thstar_管理人_日記]
世界三大スポーツイベントといえば、オリンピック、FIFAワールドカップ、そしてF1レース、といわれるらしい。 管理人自身はF1レースのファンというわけではないのだけれど、自動車レースを文化の域にまで高めてしまう欧米、特にヨーロッパ各国のサポーター達の懐の深さにはなんとなくうらやましいものを感じてしまう。 F1レースは何... [Read More]

» 失敗と成功 -はやぶさの場合 [活動記録 on tenpla.net]
さて先日のエントリーを受けて、今回は「はやぶさ探査機」の話題です。はやぶさの奮闘はまだまだ続いていますが、日経新聞の清水正巳編集委員が「研究の失敗に寛容な風土はできるか」という文章を書いておられます...... [Read More]

» はやぶさ・評価 [日々之日記]
_ [宇宙開発] はやぶさ・評価 研究の失敗に寛容な風土はできるか (NETアイ,12/21) という記事について。私が知ったのは,「はやぶさリンク」:日経新聞・清水正巳編集委員の記事に関して(松浦晋也のL/D)によってです。 結構日数が経ってますが,こういうのは反射的に書かない方がいいかなぁと思いまして…。とはいえ,あんまり考えてないのですが,今になって書こうと思ったのは何かしら引っ�... [Read More]

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