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2005.12.26

「はやぶさリンク」:野尻抱介さんからの呼びかけ

 SF作家の野尻抱介さんが、はやぶさに関して意見・感想はこまめにJAXAにメールしましょうと呼びかけている。


 はやぶさの成果でぜひとも強調し、広く伝えたいと思うのは、kentaroさんが述べているようなこと——ものづくり、技術開発の精神を鼓舞したことです。なのでひとつ提言しておくと、
 いずれ広報、成果判断の素材になると思われるので、意見・感想はこまめにJAXAにメールしましょう>ALL。
「L/Dのコメント欄に書いたからいいじゃん、あそこJAXAの人も読んでるんでしょ?」はダメです。国民から直接寄せられた意見・感想でないと、筋として使えませんから。

 どこまでExploration?——サイエンスが主目的のミッションなら冒険を避けてオフ・ザ・シェルフという選択もあるでしょうね。でも今回は工学メインなので、新しいことをすべきだった、と。新しいことをやって、それがきちんと伝われば必ず声援は集まるし、ひいては予算獲得につながるのではないでしょうか。


 野尻さんは12月14日午前の記者会見で川口淳一郎プロマネが述べたことこそが重要だと言う。

 おそらくは

 今回、サンプルリターンを全世界で初めて試みた。宇宙開発は過去、マスコミの監視の中、びくびくしながら、確実性の高いプロジェクトを実行してきた。しかし宇宙開発には、リスクを取っても先に進むということも必要なのではないか。

 高い塔を建ててそこへのぼってみれば新たな地平が見えるものだ。そのような塔を自ら建てるという意識を鼓舞したという点でははやぶさには意味があると考えている。

のという発言を指しているのだろう。

 私も同感だ。今後とも挑む心を失わないために、JAXAにメールを送ろう。


 右上のリンク集にはやぶさまとめを掲載した。報道やJAXAからの広報も一段落した今現在、おそらくはやぶさに関するもっとも充実した索引である。管理人がどなたかは分からないが、ご苦労さまです。

 今回、ネットから自発的にこのようなリンク集が現れたことは、はやぶさの評価を考える上でも重要だと思う。一般がつまらないと思うミッションならば、このようなものは出来はしない。「面白い、だから色々なことを知りたい」という欲求を多くの人が抱いたからこそ、このようなリンク集がある。

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Comments

私は、宇宙開発については門外漢ですが、この件について、体験談を書かせて頂きたいと思います。なお、以下のコメントは、あくまで個人的な体験を述べるものであり、JAXAの広報姿勢・手法について、私個人が評価・批判する意図は全くない事を強調しておきます。

もう時効だと思うので書きますが、H-II・8号機打ち上げの時(結局延期になり、打ち上げは見られませんでしたけど)、知り合いのツテをフル動員して、種子島のロケット打ち上げ取材陣に潜り込んだ事があります。記者会見にも出ましたし、プレスルームにも多分誰よりも長く居座りました。
そこでは、旧NASDAの人たちは、広報の人はもちろん、広報以外の人も、「リレーって何ですか」レベルの質問にも、ひとつひとつ丁寧に答えていました。当時、私は「要するに成功なんですか」レベルの人間でしたので(今でもそうですが)、プレスルームでトンチンカンな質問を何度もしましたが、遅くても翌日には、必ず分かりやすく的を射たペーパーや写真を出してくれました(激務中のはずの打ち上げ班のコメントまでもらってきてくれた事もありました)。
NASDA側の人間は誰でも、どんな質問に対しても「あ、そこから説明したほうが良かったですね。配慮が足りずに失礼しました」というスタンスでした。むしろ、記者側が、そんなNASDA側の態度・姿勢を利用して、ホームページやプレスキットに大きく書いてあるような事でも(おそらく事前にも事後にも全く目を通す事なく)、すべてNASDAの人に聞いて済ませていたという強い印象を受けました。
きっと想定外の似たような質問を別々の記者から何度もされるのでしょう、プレスルームでは、広報の方たちが、何度か記者たちを集めて、にわか勉強会みたいな事をしたり(たいていは高校物理の内容やプレスキットに書いてある事だったりするのですが……)、「一番知りたいのはどんな情報ですか」とか「この件については、どこから説明を始めたら良いでしょう」とかいう感じの意見交換会みたいな事を始めたりもしていました。
その後も、ライブ中継や旧NASDAiなどで、何度か記者会見は見ましたが、このようなJAXAのスタンスは変わっていないようです(だからこそ、記者会見で「リレーって何ですか」と聞かれた時、その場で馬鹿正直に「えーと、リレーというのは……」と説明を始めてしまったのでしょう)。
──まぁ、当然と言えば当然の姿勢なのですけど、「JAXAはその当然の事さえしていない」と感じていらっしゃる方が意外と多いようですので、体験談を書かせて頂きました。もちろん、その姿勢が正しいとか間違っているとか主張する気は毛頭ありません。あくまで、私が体験した事をお知らせするだけです。

また、旧NASDAのサマースクールにも参加した事があります。そこでは、NASDAのスタッフは、広報の人に限らず誰もが、「一般の方は、どのようなレベルで、どのような認識・イメージで、宇宙開発や自分たちの仕事を見ているのか」「自分たちの仕事を正しく伝えるにはどうすれば良いのか」という事に、普段からどれだけ心を砕いているかを痛感させられました。また、「税金を使っているので……」という言葉は、何人ものスタッフから何度も何度も聞きました。
フリーディスカッションや懇親会(飲み会)の時には、NASDAスタッフのほうが、熱心に参加者に対して質問をしたり意見を聞いたりする事が多かったです。どんな事を言っても、「そんな事も知らないのか」とか「言われなくても、もうすでにやっている・分かっている」といった反応は微塵も感じなかったです。
その後のイベント案内やJAXAホームページなどを見ると、このディスカッションの時に参加者側から出た意見や要望などが積極的に取り入れられているのが分かりました。
懇親会の時に、星出彰彦宇宙飛行士に「こんな余興に付き合わされている時間にも、本当はもっとトレーニングして早く宇宙へ行きたいのに……と思う事はありませんか」と失礼にも尋ねたら、「そんな事を思うスタッフはここには一人もいませんよ。むしろ、こういう場をもっともっと作らなければならないと、みんなが思っています」と、この時だけは強い口調ではっきり言われてしまいました。

ここ、松浦晋也氏のブログに対するコメントでは、手放しの賛辞から、全面的な非難まで、さまざまな見解が表明されていますが、野尻抱介氏の「意見・感想はこまめにJAXAにメールしましょう」という呼びかけには、心より賛同します。賛辞にせよ非難にせよ、どのような想いであれ、JAXAに直接届ける事は決して無駄にはならない、とても大きな意味のある行為だと、私は確信しています。

JAXAに直接、生の意見を伝えるのは大切な事でしたね。
#松浦さんの御活躍があったんで、このサイトが「JAXAへの一般意見の代弁者」だという暗黙の雰囲気(思い込み)があったかも。
(^_^;;)
早速、JAXAサイトにも直接、意見・投書を送ります。(^^)

呼び掛けにご賛同いただきありがとうございます>皆様。
私もNASDA時代に取材して、広報の方によくお世話になりました。広報部は技術職出身の人も多くて、こっちが勉強していけばそのぶん響くようなところがありました。寺薗さんみたいな人が活躍しているところをみると、JAXAになった今もそうなんでしょう。
でも、広報不足という意見は意見としてありますので、それはアピールしていきたいです。

はやぶさまとめ管理人です.ご紹介ありがとうございます(気楽にはじめたまとめがまさかL/Dに載るとは!).目立つ所に載せて頂き恐縮しております.このL/D一覧を勝手にリスト化してしまったりしている件,事後承諾で恐縮ですが,どうかご容赦頂ければと思います.またこの Wiki の存在は,某巨大掲示板の実況板でまとめサイトを希望した数名の方,過去ログを保守しているキャプΨ氏,そして時々 Wiki を編集してくれる皆様に負うところが大です.この場をお借りしてお礼申し上げます.

JAXA(やMEFのはやぶさ応援ページ)はいわゆるパーマネントな広報は相当に頑張っており,実際に非常に充実していると思います.ですが,中の人が本業の合間にやっていることも多いせいか,やはり今回のような状況下の速報性広報は L/D などに追いついていません(それでも過去のミッションよりは格段の差ですし,現体制にしては広報能力の150%位の仕事をされているようにも思います).また某巨大掲示板ネタやあまりに雑多な情報はさすがに彼らも扱えないでしょう.この2点を外野視点から「はやぶさまとめ」で補っていければと思います.今後ともよろしくお願い致します.

(なお,Wiki 上では「管理人」というハンドルですので,今回はこちらでもそれを名乗らせて頂きました.L/D では別のハンドルでの投稿経験があるので,ダブルハンドルになってしまいルール違反なのですが,元々某巨大掲示板の名無しの一人として,ネット上での公の活動とは独立にひっそり運営している Wiki ですので何卒ご容赦頂きたく.)

 削除しました:松浦記(2005,12.27 午後9時8分)

 中華大帝国万歳さん= irregularsさんには、

「次に書き込みをなさるときは、一人二役の弁明を行った上で自分の意見を書き込んで下さい。

 弁明なき場合は、当該発言を削除すると同時に、当blogへの出入りを差し止めとします。」

と伝えたのですが、分かってもらえなかったようです。

 上記書き込みには一人二役の弁明がなかっただけではなく、清水正巳編集委員の記事が全文コピー・ペーストされていました。これは明らかに著作権法に定める正当な引用の範囲を逸脱しています。

 大変残念ですが、中華大帝国万歳さん= irregularsさんには、真摯に議論をする意志がないと判断し、上記発言を削除すると同時に、当blogコメントへの出入りを禁止いたします。

松浦さん
blog管理者+αの作業として「厨房(初心者ネットサーバー)教育・指導」、乙でした。
松浦さんの親心が相手に伝わらなかった事は残念でした。(傍からみてても、松浦さんが何度もチャンスを与えていたのに。。)

いずれ、今回の当事者(irregulars氏)が松浦さんの意図に気づいてくれる日も来る。と期待しつつ。。。

#もしかしたら本件、余計な書き込みだったかな。。もし、松浦さんの御気分を害したら御免なさい。(_ _)

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