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2005.12.03

羅須地人鉄道協会に行く

loco6
 朝からAZ-1を駆って、千葉は成田の成田ゆめ牧場へ。ここでは、羅須地人鉄道協会が、2フィートゲージの蒸気機関車を、自分たちで線路の敷設まで行い、運転している。次の次の本のための取材だ。滑川駅で編集のIさんをピックアップしてゆめ牧場へ。この日は、台湾の基隆炭坑から買い入れた蒸気機関車「6号機」がお客さんを乗せていた。製造されてから70年を経た古強者だ。

 親子連れで牧場はにぎわっていた。蒸気機関車に乗って、にこにこしている子供達を見ると、それだけで「ああ、蒸気機関車っていいなあ」と思ってしまう。操縦席に入れて貰って、汽笛を鳴らしたり、石炭をくべてみたり。これは楽しかろう。

 羅須地人鉄道協会というのもなかなかとてつもない団体だ。SLブームだった1970年代、SL写真集が売れてお金ができた鉄道マニア達が、お金を何に使うかと考え、本物の蒸気機関車を買ったところから始まる。そして30年、幾多の挫折を乗り越えて、蒸気機関車を自作し、運転し、整備し、線路を敷く場所を求めて線路を敷設し、保線を行い、ピットを自作し、そして今、成田ゆめ牧場で、日本で唯一の公開型保存鉄道を運用しているのである。

 夜、座談会形式で会員の皆さんから話を伺う。

 なぜ、子供が来ると、汽笛を鳴らさせたりするのか。一人の会員さんがこう言っていた。
「僕ら、子供の頃に駅とかにいってじっと蒸気機関車を見ていると、『おう、さわってみるか』と運転手さんが本物をさわらせてくれたりしたわけです。そういうところに自分の根があるので、ここに来る子供にもできるだけさわらせてあげたいなと。それは自分がしてもらったことを返すということだから」
「そうそう」と別の方から。
「いるんだよね。柵にしがみついて目をらんらんと見開いて機関車見ている子供」
「見れば分かるよね。明らかに他の子と違う」
「そういう子にはね、機関車に乗せて色々見せてあげるんだ」

 いい話だ。

 色々と話を聴き、夜8時過ぎに辞去。

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Comments

子供に趣味を押しつけるというと語弊がありますが、羅須地人鉄道協会がワンフェスと同時期に開催された「第6回国際鉄道模型コンベンション」に、11号機マフ・ポッター号を出前してくれたので、伺いました。
「ぼく、汽笛を鳴らすかい?」と、お誘いを受けたのですが、豚児はびびって、引っ込んでしまいました。

ペットボトルの水ロケットにもこともが沢山ですね。飛ばし終わったペットボトルを抱えてイベントから帰る子供たちの姿は、とても輝いて見えます。
いまじゃ、運転席に入れようものなら何を言われるやら。
安全・保安という厳密に守られるべき部分というのもわかるのですが、純粋に目をらんらんと輝かせている「小さなおともだち」の『想い』をなんとかしてあげたいです。(大きなおともだちは、自分で「碓氷峠鉄道文化むら」へ)

そういえば、野口宇宙飛行士も漠然とした夢を実現させた方でしたね。
そういった意味では、このような場所はステキだと思います。事故なく長く続くことを願います。

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