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2006.03.20

あまりにあんまりな記事にがっくり来る

 もろもろやっと抜けて、それでもまだやることは一杯あって、ちょっと小休止していたら…出たよ。なんでこんな記事が出てしまうのか。

世界の情報衛星丸裸、米科学者らがネットに軌道や高度(読売新聞2006/3/20 14:33)

  安全保障上の理由で、詳しい情報が一切公開されない日本の情報収集衛星2基の軌道や高度などのデータが、海外の天文学者らが開設した複数のウェブサイトに米軍事衛星など世界各国の衛星とともに掲載されていることがわかった。

 専門家は、データをもとに偵察対象地域が衛星の動きを把握し、日本の脅威となる活動を隠ぺいすることも可能としており、衛星の運用面で一層の対策が迫られそうだ。

(中略)

 天体物理センターの科学者は、宇宙空間に漂う物体の一つとして、北米航空宇宙防衛司令部が、暗号のような特殊な表記で公開している情報を解読。その上で、衛星2基を実際に観測し、その結果をネット上に一般でも読める形で掲載し、一部の観測家に知られていた。

 これらの情報は、正しい軌道を反映したものと見られる。偵察対象地域が衛星の動きに合わせ、活動を停止するなどの恐れも指摘される。現在2基の情報収集衛星を増やすなどの対策が求められる。

(中略)

 2基の運用を担当する内閣衛星情報センターはネット上に軌道情報が公開されたことについて「一切コメントしない」との姿勢を貫いている。

 ああ…

1)まず、衛星はそれがどんなものであれ、現在のアマチュア衛星ウォッチャーが使う観測機器ならば、地上から十分観測できる。低軌道衛星ならもちろんのこと、静止衛星でも、各地域の天文館程度の装備があれば観測可能。

2)数回の観測データがあれば軌道は確定できる。確定した軌道要素を用いて計算すれば、いつ見えるか、いつどこの上を通過するかも予測できる。計算量はパソコンで十分足りる程度。計算の基本はニュートン力学であり、2世紀以上も以前から公知となっている。ハイテクでもなんでもない。

3)これらの事実は、天文雑誌の読者ならば誰でも知っていることである。この記事を書いた記者は「天文ガイド」も「月刊天文」も「スカイウォッチャー」も読んでいないらしい。

4)公開されている暗号を解読するのは犯罪でもなんでもない。解読結果をネットで公表するのもまた犯罪でもなんでもない。


 真の問題は、「秘密にしておくべき衛星の軌道が公開されている」ということではない。

 「『現代のアマチュア天文用観測機器をもってすれば、衛星の軌道は隠せない』という公知の事実を調べもせずに、国費2500億円、後継衛星を含めればそろそろ4000億円にもなろうかという巨費を突っ込んで、情報収集衛星などというものを打ち上げてしまった日本政府の物知らず加減」というところである。

 そこに突っ込みをいれられないマスコミもまた、政府以上に情けない。

 さらにいうなら、

内閣衛星情報センターはネット上に軌道情報が公開されたことについて「一切コメントしない」との姿勢を貫いている。

というところも注目点。

 内閣府は「コメントしない」と言っていれば「問題は存在しないことになる」と思っているらしい。これで思い出すのは往年の吉田戦車のマンガ「感染るんです」のギャグ、「下の人などいない」だ。
 組織のつじつまは、「コメントしない」と言っていれば合うのだろう。しかし、おそらくは衛星の偵察対象がせっせと衛星を観測して、上空通過時刻には偽装を行うだろうという事実には、組織を挙げて知らんぷり、ということになる。

 あまりにがっくり来たので、一気に書いてしまった。

私信の追記:読売のTさん、H-II開発の頃から宇宙関連をウォッチしていたTさんならこの記事の問題点を一目で見抜けるはずなのに、なぜこんな記事が紙面に載るのを見過ごしてしまったのですか。

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宇宙開発」カテゴリの記事

Comments

私もこの記事を今日読んで「失笑」してしまいました。

今まで「軌道が秘密に出来ていた」などとアマチュアの
宇宙開発ファンでも信じない事が可能だったと思って
いたのでしょうか?

最近少しマスコミの成長を喜んでいましたが、政府も
マスコミもまだまだと言う事で…情けない…
「誰がいまさら」こんな事を問題にしたんでしょうね(^^;

情報収集衛星本当にまともに運用できているかも疑問
になってきました。

はじめまして。この前、購入させていただいた松浦さんの「国産ロケットは~」で、ついさっき読んでいたところが記事になっていて驚きました。
はやぶさで宇宙開発に興味を持った私のようなニワカがちょっと本を読んで知ることができた程度(失礼)の豆知識を全国紙の担当記者が知らないとは・・・。
石原都知事とか中日の落合監督みたいにちゃんと叱ってくれるヒトを一遍取材してみたら、いかにこの記事がアレなのか、この記者さんも気づくんじゃないでしょうか?

ある衛星の軌道がわかったとして、
それが日本の情報衛星だとどうやったら分かるのですか?

偵察衛星で対象地域を一日に一回偵察・撮影したところで役に立たないと思います。(だからといって、一時間毎に偵察できるように多数の衛星が必要という意味ではありません)
軌道も対象国に簡単に割り出されてしまうことが事前にわかっていなかったなんてことはありえませんから、北朝鮮のテポドン・ノドン打ち上げをセンセーショナルに捉えて日本攻撃の脅威をあおるために『日本にも独自の衛星が必要』となったんでしょう。
いまさら情報を無視しても意味ありません。
軍事力をアメリカのように誇示して外交に使うことができないからには、偵察衛星は無用の長物だと感じています。
日本の存在が敵国の脅威とならないように、逆に敵国にとって日本の存在が必要となるような友好協力関係を構築する方がはるかに効果的でしょう。
衛星打上げ・維持費用を援助に回すだけでも、(現状の北朝鮮の国情を考えると指導者層の私腹を肥やすだけなので無意味ですが)将来的には相手国民からの賛同が得られる可能性が高いです。

「偵察衛星の位置は秘密でもなんでもない」という事実が一般に伝わっただけで、件の記事の意味はあると思います。
今まで、秘密だと思っていた人たちが殆どだとすると、格段の進歩です。

これ、最後の『一切コメントしない』っての・・・。
担当者がどこから説明してやればいいのか呆れて、┐('~`;)┌こんな顔して『ノーコメント』と言ったんじゃないかなあ。

 偵察衛星自体は日本も所持は必要だと思います。アメリカが提供する衛星写真が、国防目的から改ざんされていたというケースもしばしば見られる事もあり、自国で衛星を持っているからこそ、他国から提供された写真が改竄されているかもしれないという確認が可能な訳ですし。現状を正確に把握するための手段として、情報収集は大前提となる以上、偵察衛星自体の優位性は動かないと思います。民間に依頼しても、ギリギリの情報だと、納入まで数ヶ月待たされたというケースもありますし。
 ただ、衛星軌道自体は覗かれて当然というあたりまえの認識がマスコミには薄いってのが問題でしょうね。内閣側がろくに発言しないのも、当然知っているからあえて無視している可能性もありますね。松浦様が指摘している内容でしたら、orzですが。(ーー;;

>「一切コメントしない」
発言について、私もコレは「呆れてモノが言えなかった」のではないかと思いたいです。
つまり、先ずはもう少しは勉強して出直してこい、と、或いは、ちゃんと分かったヤツが取材しに来い、と。
まあ、分かったヤツならこんなの取材するどころか記事にしようともしないとは思いますが。

もし記事にするなら、例の偵察衛星(?)が茶の間の話題となっているタイミングで、
「こういうコトはすぐに公知となるのだから、そのことをちゃんと意識して運用する必要がある。はたして十分な体制ができているのか?」
と云うコトを継続的に記事とし続ける、感じでしょうかね?
まあ、そんな偵察衛星(?)にコストをかけるべきなのかって処から詰めていくべきだった訳ですが…

知られようが知られまいが、偵察衛星は必要なのでは?
日本の偵察衛星が、他国の衛星と異なり、軌道を知られると存在意義のなくなるものであるというあたりに、ちょっと引っかかりを感じますね。
あと、解決案としては、より大量の偵察衛星を打ち上げるべきである、ということになるのでしょうか。だとしたらこのニュースは日本の宇宙開発にとっても追い風ですね。

上のコメントでも言われていますが、軌道が知られているからといって、情報収集衛星の価値はなくなるというものではないはずですが…

こういう偵察衛星によって分析するものは、対象地域周辺の交通量の変化や、施設や道路・港湾等の整備状況など、偽装できる手合いのものばかりではありません。
それらは有事・平時を問わず貴重な情報源となりますし、むしろ、そういった偵察情報の積み重ねが、万一の有事の際には、大事な判断材料になります。加えて、衛星情報は、他の必ずしも確実でない情報の検証材料としても、優秀です。

また、そもそも当衛星の契機になった、弾道ミサイル発射や、他の大規模な軍事行動は、そのための準備活動を完全に偽装することが、困難なのが現状です。

この分野に明るい松浦氏ですから、釈迦に説法も甚だしいとは思いますが、しかしこの点を突いて「真の問題」というのは、些か議論が乱暴なように思いましたので、コメント致しました。

解析ノウハウや打ち上げ失敗による数の不足など、完全な運用にはまだまだ時間と金がかかりそうな情報収集衛星ですが、しかしいつまでも持たないで済むというものでもないので、これからに期待したいところです。

情報収集衛星が必要不必要が問題ではなく、「なにをいまさら?」という呆れているのです。

情報収集衛星の軌道判明
http://www.sacj.org/openbbs/bbs42.html

2003年3月30日に松浦さんが書いていらっしゃいます。

えぇ、今から3年も前にね!

少々補足を!
米ソの冷戦時には偵察衛星がそれこそ毎週?打ち上げられていました。はじめのうちは数週間の寿命でしたので、予備も含めて結構飛び回っていたとの事。ロシアでははじめのうちはマジメに偽装とかやっていましたが、だんだんめんどくさくなり(多分それ以上に偽装ばかりでは本物の作業が進まない!検査官にひどい点を付けられると自分の昇進があぶないというのが本音??)やらなくなったとのこと。
積極的に軌道要素を変えるとかすると相手にフェイントをかけられますが、一ヶ月で寿命を終える場合は別ですがわが国の偵察衛星は多分そんなに燃料を積んでいないと思います。
まあ、偵察衛星の数を上げれば、上記のいやがらせ作戦もできるのですが・・・

Operator/Ownerはスルーですかそうですか>読売

http://www.ucsusa.org/assets/documents/global_security/UCSSatelliteDatabase_3-17-06.xls

 本当だ。Operator/Ownerは防衛庁になっている。防衛庁はIGSに一銭も出していないのにねえ。

Defense 'Ministry' というのは無問題みたいですね(w

つーかUCSのサイトも見ないで、言われたことをそのまま垂れ流した記事の匂いがするのですが・・・

松浦さんの心配は当たっていると思います。内閣府の人は、あきれてノーコメントと言ったのではなく、問題は存在しないことにしておきたいのだと思います。
情報収集衛星の写真は、政府機関なら使用することができると聞いています。しかし、その手続きの面倒さからほとんど使用されていないらしいです。なぜ、手続きが面倒か。私が聞いた理由が、写真から「衛星の軌道や性能がわかるから」でした。聞き違いであることを願っていますけどね。

とっくの昔に軌道解析できたという記事を読んで、そういうのを公開しているサイトも知っていたんで「何をいまさら」という気がしますね。

こういうもんは「ある」という事実が、相手へのプレッシャーになるわけで、軌道が分かったところで、どうって事ない気がします。
衛星に備えて偽装しなくちゃいけない手間は生じますし、毎日のように通過されていれば偽装し忘れる隙も生じるでしょうし。
日時と場所まで予告されている警察の検問が、一定の成果を上げている事からも、人間の用心には限界があります。

偵察衛星さえあれば何もかも分かって大丈夫だという万能論には与しませんが、軌道が分かっただけで役立たずになるようなもんでもないとも考えています。

政府だって偵察衛星に限界がある事は分かってると思います。
だからこそ、より細かい観測用に偵察無人機の導入を検討しているのではないでしょうか。

いろんな意味で騒ぎすぎかと。
政府がノーコメントなのは当然かと。
この手の情報戦で手の内見せても何のメリットもありませんから。
偵察衛星を打ち上げて以降、テポドンの打上は起きていないわけで、その事実からも私は問題を楽観的に見ています。

ちょっと視点を変えて話をしますが、例えば19世紀の西洋の探偵小説などで、地下にトンネルを掘り、そこから秘密のルートを通って・・・・・などと書かれたものを見たことがあると思います。今の人ならこんなものはすぐ突っ込まれますね。「トンネルを掘ったときの残土はどこに捨てたの?」と。現在の軍事的に重要な施設は殆ど度地下に建設します。そこから出た残土の量などで掘った体積や要塞の規模などがわかります。東京ドーム何倍もの地下要塞の建設になれば小さな渓谷は埋まりその周辺の地形は明らかに変わります。また新しくある国が空軍基地を建設したとすればその滑走路の長さなどからどんな種類の作戦機が離陸可能かなどある程度推測可能でしょう。しかも近くに大きな都市もないのに山に囲まれた場所に2000メートルもの滑走路があったら明らかに不自然ですね。そういう情報を収集することは非常に重要です。たとえ衛星が1日に一回しか上空を通過しないから、その時間だけ飛行機を隠しても、そこに空港がありその残土から地下には大型機がどのぐらい隠せるかは解るのです。飛行機は隠せても空港は隠すことは出来ません。こちらの衛星の軌道が読まれても目的によっては関係ないのです。

 非常に素朴な疑問なんですが、この衛星で穀物生産量を把握するとか、交通インフラの能力を把握するとか、工業地帯の稼働率をみるとか、そういう戦略立案の基礎データ収集のような用途は考慮されていないんでしょうか。

もっと素朴な疑問なんですが、そもそもこの国にそういう戦略はあるんでしょうか。

http://www.drc-jpn.org/AR-6J/tamama-j02.htm
http://www.drc-jpn.org/AR-7J/tamama-03j.htm

偵察衛星の軌道がバレバレなのは基本中の基本で、防衛庁だって内閣府だってそのぐらいはわかってるはず。でもわざわざコメントしても何のメリットもない(諜報面でデメリットはある)からコメントしないだけでしょ。

読売の記事は自明の事をわざわざ騒いであんまりといえるけど、そこから政府批判につなげちゃう松浦さんの論理展開もあんまりだ。

この国の基本戦略は専守防衛です。しかし防衛をする上でも仮想敵の空港建設や港の建設を把握する手段ぐらいは持つべきです。また弾道ミサイルに対処する手段は持ち合わせておくのは重要だと思います。
日本が具体的に弾道ミサイルにどう対処するかというと、ご存知のように弾道ミサイル迎撃には上昇中(ブースト)、弾道飛行(ミッド)、大気圏突入から着弾(インターセプト)に分けて考える必要があります。ブースト段階では現在のところ米の早期警戒衛星とリンクするほかないでしょう。ミッド段階に入れば海上自衛隊の最新鋭艦あたご級のSPY-1レーダーで探知し、スタンダード3で迎撃します。現にイージス艦みょうこうがテポドンの補則に成功しています。これが突破されればパトリオット・パック3の出番になるのですが、弾道ミサイルを地上から捕らえるレーダーが必要になります。去年完成したFPS-XXレーダーがその役目をします。これらは戦略ではなく戦術ですね。私はミリタリーマニアなのでマニアックにならない程度にしますが、短距離の弾道弾にたいしては、現在の防空システムで対処可能です。イラク戦争のときイラクが発射したアッサムードミサイルはパトリオット2で迎撃しました。心配しているテポドンに核を積んで、、、
ですがテポドンの能力はJAXAのTR-1に及ばないのが本当のところです。しかも液体燃料ロケットです。政府の弾道ミサイル防衛構想は研究から開発段階に移行しています。しかし将来北朝鮮などが日本に核を打ち込める能力を持ったとしたら、先制攻撃するのが一番です。それは専守防衛にあたると政府も解釈しています。また赤外線探知の警戒衛星も国民のコンセンサスが得られれば開発するべきと思いますが。

先ほどのコメン、ト支離滅裂な内容で申し訳ありませんでした。ちょっと飲んでいたので、、、本当にゴメンナサイ。
後で読み返してみてあまりに幼稚な文章に赤面しています。スタンダード3やら「あたご」級、SPY-1やら軍事に興味のない方が見られたら解らないと思います。簡単な説明だけしときます。

http://military.gozaru.jp/aegis/aegis.htm


私は宇宙の平和利用と軍事利用の線引きは難しいとおもいます。例えば偵察衛星を破壊するキラー衛星に使われるレールガンの研究などは宇宙兵器の基礎研究だと思っていました。(isasのhypacの実験など)

http://www.ted.isas.ac.jp/spc/railgun/railgun.html

記事の内容全部読みきれてないけど。。
この衛星って、かなり昔に、日本海上空で北○○監視をする目的で打ち上げられたヤツのことですかねええ。。

松浦さん御指摘の「観測の容易さ」もそうだけど。
軌道データがOpen になってしまった事の潜在原因の中に、政府の公共サイトやデータバンクからの「情報漏えい」も疑ったほうがよいかも。(ウィニーの情報漏えい事故が諸官庁、防衛庁で何件も発生してるし。。)

衛星の緒言データ、軌道データが不正流出してたら、そのデータと実際の観測結果の照合確認で衛星の運用実態がバッチリ裏付け検証できてしまいますよね。。

日本の諸官庁、防衛庁の情報セキュリティ管理はマダマダ甘すぎですよね。。困ったもんです。(@_@)


しいて言えば、日本の脅威はテポドンよりノドンでしょう

http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/nodong.htm

 北朝鮮は、スカッド・ミサイルおよび、改良型生産により習得した技術をもとに、派生型であるノドン・ミサイルを開発した。
開発は1980年代半ばに着手され、イランからの資金援助を得て、1994年頃に部隊配備を開始したとされる。射程は1000kmを越え、ほぼ日本全土を攻撃可能だ。CEPは2500m以上と、ピンポイント目標攻撃には向かないが、東京などの大都市攻撃には充分な精度だ。

 弾頭重量は800kgで、破壊力は限定される。しかし、核、生物・化学兵器を搭載すれば相手方をパニックに陥れることも可能で、心理的効果は大きい。
射程は1000kmを越え、ほぼ日本全土を攻撃可能だ。CEPは2500m以上と、ピンポイント目標攻撃には向かないが、東京などの大都市攻撃には充分な精度だ。

 ノドン・ミサイルはTEL( Transporter-Erector-Launcher vehicle運搬・直立・発射車輌)と呼ばれる自走式発射機MAZ543改良型、またはタンク・トランスポーターを改良した車輛に搭載され、戦場を移動する。湾岸戦争でも明らかなように、自走式発射機の位置を特定して、攻撃するのは非常に困難だ。

歴史的には弾道ミサイルは使った国が負けています。政治的効果はあっても戦術的にはあまり意味がありません。また北朝鮮が日本にノドンを撃つ可能性はないとおもいます。それは日本に反撃の正当性を与えることになり、中国などがもっとも恐れることです。また自走式の移動発射台の位置は特定できなくても発射されたミサイルはミッド段階でも捕捉できます。テレビが湾岸戦争を例にあげ弾道ミサイルの迎撃は技術的に不可能などといっていますが15年前と今とは違います。
http://www.jsdf-fan.com/cgi/new/topics/topics.cgi?page=10

http://www.asagumo-news.com/news/200602/060216/06021604.html

日本の場合は海上発射型の迎撃ミサイルとなる予定ですが3月9日に日米共同開発の次世代迎撃ミサイルの実験が行われています。

http://news.cybozu.net/news/international/200603092271.html

さてこのシステムを運用できるのは、こんごう級、4隻と来年度竣工するあたご級2隻です。


感染じゃなくて伝染です...

戦前に短波が禁止されていたように、衛星観測や軌道計算を禁止する
(法律上違法とする事で脱法行為を常態化させ、当局の裁量だけで任意の対象を何時でも罪に落とせるようにする)
事を狙う勢力が官政界の少なくとも一部に在り、媚売新聞はそのような官の意向を先んじて承けあのような記事を書いたのでしょう。

都立図書館の、物によっては国会図書館にも無い貴重なものも在る資料を除籍(引き取り手がいなければ破棄)
http://www.jbpa.or.jp/toshokan-appeal.htm
http://motto-library.cocolog-nifty.com/main/cat3632061/index.html
都立図書館 除籍-google検索

人文系では日本で十指に入る都立大を解体して、つまらない専門学校を作る
http://blog.tatsuru.com/archives/000688.php
http://blog.tatsuru.com/archives/000826.php
首大-google検索

松井孝典が発言したのは、まったく逆の、人類だけがおばあさんという存在を許し、その知恵を借りることで種が存続してきた、とする「おばあさん仮説」である。ババアは有害というのは、まさに石原の女性観そのものであったのだ。石原はこの点を議会で共産党に追及され、答弁不能に陥ったhttp://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/izakayadangi.html

http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_search.php?pcd=200503000329
の帯に「人命を顧みない国、中国と戦えばアメリカは必ず負ける」と寄稿、ワシントンで「生命に対する価値観がまったくない中国は、憂い無しに戦争を始める事が出来る(中略)生命の価値にこだわるアメリカは勝つ事が出来ない」と発言

「支那支那」は「中国中国」と改名すべきでしょう。本を焼き人を殺し、「ババアは有害」発言を批判されたら「(実際には「おばあさんは素晴らしい」と説いている)松井孝典の発言を引用しただけだ」と嘘吹いて恥じない人物を、「ちゃんと叱ってくれるヒト」と賞賛し、支持しているのですから。
綾瀬で餓鬼共が女の子を輪姦し拷問し殺害した事が発覚してから17周年 akakiTiysque拝

 akakiTiysqueさん

 まず、人格が疑われるような書き込み(「綾瀬で餓鬼共を…」)を、他人のBLOGに行った時点で、誰もあなたの主張に耳を傾けないでしょう。私のBLOGは、あなたの主張を垂れ流すためのトイレではありません。

 他人に自らの意見を主張するには、それなりの態度というものがあります。

 スパムとして削除すべきかとも思いますが、今回だけは「さらしもの」として削除しません。次回以降、同様の書き込みがあった場合は上記書き込みも含めて削除し、同時に出入り禁止とします。

ミルトンの著作(多分、失楽園)に「(人間は)得た知識を捨てることができるか!」という悪魔の一節がのっていたと思います。(2001夜物語でラモン神父と法王の対話場面で出てきた言葉です)
短波ラジオを自作(改造)してVOAやBBCを聞いていた人間は思っている以上に旧共産圏でいたようです。無論、近所にふれ回る事はしなかったでしょうが、多分生きていく(チャンスを得る)面で有利だったでしょう。
日本でも戦時中はやはり隠れて海外放送を聞いていた政府高官や財界人がいたようです。
(開戦前は短波放送の受信は禁止されていませんよ!)
前出の軌道要素を公開しているのはアメリカのサーバーですので、日本の国内法の対象外です。(米国国内法の対象です。)
禁止しようとしても無理ですね。

「暗号のような形式」って言ってるのは、もしかして
NORADの2-line formatでしょうかねぇ。

アマチュア無線衛星をやっていた人間なら
知らないはずが無いフォーマットですね。
たしかにパッと見は暗号に見えますが、
ケプラリアン軌道要素+αの情報が
ほぼそのまま書いてあります。

アレを「暗号」と言うなら最近の若者の言語のほうが
暗号だと思います(笑

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