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2006.07.21

宣伝:新著「日本列島は沈没するか?」が7月15日に発売されました

 地球を四畳半サイズに縮めてみると、富士山の高さは1ミリにも満たない! 「日本沈没」などのフィクションを入り口に惑星地球を多角的に分析、最先端技術をレポートする、SFファン、科学ファン必携の書。

 この本は、藤崎慎吾、西村一、松浦晋也の3人の共著です。

 映画「日本沈没」リメイク版公開にあわせて、最新の地球科学について一般向けの書籍をまとめようという藤崎慎吾さんの発案で企画されました。藤崎さんは、SF小説「ハイドゥナン」(早川書房:amazon bk1)で、自らも南西諸島の沈没を描いています。
 藤崎さんによって企画が成立したところで、まず、海洋研究開発機構で、海底掘削船「ちきゅう」の実現に尽力した西村一さん(SF大会では海洋SFマニアとして有名)に、執筆者として白羽の矢が立てられ、最後に松浦がおそらくは専門知識を一般向けにかみ砕く技術を買われたかで、参加しました。執筆にあたっては、西村さんが八面六臂の活躍をしました。執筆量は、西村、藤崎、そして最後に松浦という順になります。

 私は、本書末尾のIODP、ちきゅう、そして地球シミュレータの解説を担当しました。本書執筆は大変ではありましたが、楽しい作業でした。最新の地球科学は驚くほど急速に変動しており、毎年のように新たな発見がなされています。「なるほどねえ、現在はこういう状況なのか」と驚くことの連続でした。「日本沈没」が書かれた33年前は、ようやっとプレートテクトニクスが実証されたかされないかという時期でしたが、現在では地球の内部についてはるかに詳細なデータが集められており、なおかつ謎もまた増えているのです。

 読んで頂ければと思います。

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Comments

早速買って読みました。いや、日本沈没でカタストロフィの快楽におぼれて沈没のメカニズムをすっ飛ばしてたのでそれを理解するために買ったわけじゃ...あははは。
それにしても、地球物理学って進んでたんですねー、高校の地学の授業で教えられた内容がかなり変わった方向に進化してたんでとても興味深かったです。

>地球物理学って進んでたんですねー

 いやもう、書いているこっちもびっくりでした。科学をなめちゃいかんですね。

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