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2006.07.25

宣伝:新著「エルピーダは蘇った」が7月20日に発売されました

 日本唯一のDRAM専業メーカーで知られるエルピーダメモリ(株)の取締役社長兼CEO坂本幸雄にノンフィクション作家松浦晋也が10時間におよぶインタビューを行い、エルピーダメモリ躍進の秘密を探る。
 坂本幸雄は、もともとは甲子園を目指した球児であり、その叶わなかった夢を追い続けて日本体育大学へ入学し、高校野球の監督を目指す。卒業後ひょんなきっかけからTI(テキサス・インスツルメンツ)へ入社。倉庫番からスタートし、徐々に隠れた経営能力を開花させていき、後に複数の企業で企業再生の任にあたり、「再生請負人」「プロ経営者」としての地位を築く。
 日立とNECの合弁企業として生まれ、低迷を続けていたエルピーダメモリの社長に 2002年に就任した坂本は、豪腕をふるい、親会社出身の能力に欠ける経営幹部を次々と本社に戻してエルピーダ独自の路線を短期間で築き、実績をあげていく。業績にアップダウンの多い半導体業界で、競争相手の多いフラッシュメモリにあえて手を出さずDRAMに特化するこの会社を率いるユニークな経営者を通して、日本の半導体業界の復興の手立てを探る。

 「宇宙じゃないのか」という声が来そうですが、そうです、宇宙じゃないのです。ビジネス書なのです。

 元を正せばBP出版局の先輩が「面白い社長さんがいるんだけどライター仕事しないか」と声をかけてきたのがきっかけでした。インタビューをまとめるだけの楽そうな仕事だと思って引き受けたのが大間違いで、半導体業界という土地勘のない世界に四苦八苦することになってしまいました。本の編集方針も、「きちんと書く」という方向に変更となり、ずいぶんと時間を掛けることとなりました。

 慣れない仕事でしたが、自分にとっては非常に勉強になる仕事でもありました。何よりも坂本幸雄さんという、優秀な経営者から長時間話を聞くことができたというのは、得難い経験だったと思います。巨大組織のマネジメントに関してずいぶんと勉強になりました。

 取材をしていて「この人は優秀だ」と感じさせる人は、常に簡潔な言葉で明快に語ります。坂本さんは、これまでの取材で会った人々の中でも、飛び抜けて明快に語る人でした。

 意地でもビジネス書によくある「ヨイショ百万回」にしたくはなかったので、ずいぶんと考えた上で書いたつもりです。それなりの内容にはできたかな、と思いますので、店頭でお手にとってもらえれば幸いです。
 

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Comments

FPGAでのDDR SDRAMコントローラなどを設計しているのでエルピーダの日本語マニュアルにはいつもお世話になっています。
早速購入して読んでみようと思います。

ここ数ヶ月は広告・宣伝ばかりですね。
今月はいろいろとニュースも多いはず(スペースシャトル、M-V廃止ついに決定)なのですが、松浦さんの私感を見られなくて残念です。記事(日経bp)や本はいつも有難く拝読しています。

一方で、こちらのブログをあまり頻繁に訪れる気がなくなってきました...。
個人ブログですからどう運営されても勝手なのですが、もし同じような心情の方が他にもいらっしゃるとすれば「広告・宣伝」の効果も落ちるのではないかと思います。お忙しい中とは思いますが、以前のような状態に戻ることを期待する一読者です。

(失礼を承知で書き込み致します。ご一読後、削除なさっても構いません。)

ブログを広告宣伝の一種と捕らえるか、随筆と捕らえるかで意見は分かれるでしょう。

「宇宙ネタ」のみに興味はある方々には不満はあるでしょうが、ある程度の題材のブレは許容範囲内と思います。

そういう意味でわたしはL/Dを随筆として楽しんでいます。
題材がブレない随筆などありませんし、あっても同じ話ばかりでつまらないと思います。

2/3位読みましたが、なかなか面白いです。
ですが83ページのDRAMの記述は明らかに間違っていると思います。電源を切ると忘れるのはSRAMも同じなのでリフレッシュしないと忘れるRAMがより正しいのではと思います。フラッシュメモリの記述もちょっと怪しいような気がしますし、この辺の記述は全体的に怪しいような気がします。そのほかのインタビューのところは面白いです。

 今回の本は、「中学で理科も数学も諦めたビジネスマンに大づかみで理解して貰う」ことを目標にして書きましたので、理工系の部分の説明には、marseeさんのようにきちんと分かっている人には「おい、それでいいのか」と言われそうな部分がかなりあります。それぐらい、説明を簡略化したり大ざっぱにしたりで、その代わり「なんとなく納得かな」という印象を引き出そうとしています。

 それでも…うーん、私としてはぎりぎりセーフかと思ったのですが、「明らかに間違っている」と思われましたか。

 確かにDRAMはリフレッシュが必要なのですが、それを言うとリフレッシュとは何かの説明と、その必要性を読者に納得させねばならないのです。そこまで書くと今度は「難しいからもういいや」と本を閉じられてしまう、と判断したわけです。

 とはいえ、これは言い訳ですね。

 このあたり悩ましいです。私に、説明の能力がもう少しあればいいのですが。

 

>ここ数ヶ月は広告・宣伝ばかりですね。

 お恥ずかしい限りです。忙しくなって、ここに書く時間と気力がなかなか捻出できないのが原因です。それでも、収入に直結するので、宣伝だけは気力を振り絞ってアップしているというのは、確かに欲が透けて見えて格好いいものではないですね。

 書こうと思うネタもずるずるしているうちに時期を外してしまったりしているのです。

スタティックに対してのダイナミックだと思うので、D(ダイナミック)は再書き換えをしないとデータを忘れてしまうメモリの意味だと思います。
SRAMの説明だったらこれで良いと思いますが、DRAMはいわば小さい穴の開いたバケツですので、定期的に水を補充しなければいけないメモリということを書かれた方が私は良いと思います。
いずれにせよ松浦さんの本や笹本さんの本を楽しみに読ませていただいています。これからもがんばってください。

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