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2007.01.27

よびかけ:自転車を歩道に閉じこめる道路交通法改正に反対のパブリックコメントを

 「はやぶさ2」関連で記事を書いていた間に、色々と用意していたネタが時期はずれになってしまった。ひとつ期限切れになりかけそうな話題を大急ぎで書く。

 大変申し訳ないのだけれども、また呼びかけだ。

 警察庁が、次期国会の道路交通法改正で、自転車を原則車道通行から、原則歩道通行へと変更しようとしている。

 これはとんでもない暴挙だ。こんな無理筋の法改正を許してはならない。

 この問題については、“自転車ツーキニスト”で有名な疋田智氏が精力的に反対運動を組織している。

 疋田メルマガから、現状を簡単に簡単にまとめると、警察庁は、自動車の車道における制限速度を引き上げようとしている。そこで邪魔になる自転車を歩道に上げようとしているのだ。
 ところが現在の統計では自転車の事故は出会い頭の衝突が多い。つまり歩道を走行していた自転車が車道を横断する時に自動車と衝突するのだ。もちろん歩道の歩行者は自転車に脅かされている。

 普通に考えるならば、自転車を車道オンリーにしてもおかしくはない状況なのに、逆をやろうとしているのである。

 どうやって逆の話を通すか。

 警察庁はその部分を隠蔽して隠蔽して、いかにも官僚的な言葉遣いで、一見強制ではないように読めるが、実は警察が自由に自転車の車道走行を禁止できる条文を作ろうとしている。

 交通安全を目指すべき交通警察の自己否定のような行動だ。

 本来なら警察庁が行うべきは、自転車をきちんと交通体系の中に位置付け、そのメリットを他の交通機関との折り合いをつけつつ最大限に引き出せる制度を作ることだろう。それが、一体どうしたことだろうか。

 ただでさえ、自転車は1978年の道路交通法改正で、「暫定的に歩道通行可」となり、それから30年近く放置されてきている。警察庁は自らの怠慢を棚上げにしたまま、さらに自転車を圧迫するというのはどういうことなのだろう。

 なぜ、警察庁がこのようなことをしようとするかは分からない。自動車の制限速度引き上げは、自動車業界が長年動いているところなので、「自動車業界に天下りの席でも提供されたか」と勘ぐるぐらいである。警察庁にはパチンコプリペイドカードという強引な利権漁りの前科があるので、なにかあっても不思議ではない。

 この件について、警察庁は1月28日日曜日の締め切りで、パブリックコメントを募集している。

 「はやぶさ」に引き続きで、まったく私らしくもないのだけれども、そして締め切りぎりぎりではあるのだが、もしもこの件に賛同してもらえるなら、警察庁に反対のパブリックコメントを送付して頂ければと願う。

 送り先は次の通りだ。

koutsukyoku@npa.go.jp
※件名にパブリックコメントと必ず記入すること。

または
〒100−8974
郵送東京都千代田区霞が関2−1−2 意見提出先 警察庁交通局交通企画課法令係 パブリックコメント担当
FAX 03−3593−2375
※1枚目にパブリックコメントと必ず記入すること。

 1978年の暫定的道路交通法改正によって、おおくの人は自転車がゆっくりと歩道を走るものと思いこんでしまった。中国製の安価低品質の自転車が氾濫したこともあり、「自転車ってその程度の道具」という認識が一般化してしまった。

 しかし、実際には自転車はすこし鍛えれば誰だって1日100km以上を走れる、極めて優れた省エネ交通機関なのだ。大気汚染、地球温暖化といった今後のことを考えると、自動車のために道をゆずるどころか、逆に自動車をどけて自転車専用道を整備してもいいはずであり、実際欧米ではその方向に進んでいる。

 私は、最新の材料科学と加工手法とが合体すれば、雨風関係なく誰でも時速30kmで走れる自転車の時代が来るだろうと予測している。

 そこまで行かなくとも、ロードサイクルで車道を走る爽快さを自動車産業のために奪われるのはたまったものではない。自転車で安全に颯爽と走れる社会を維持発展させるべきだ、と考えるものである。


 以下、疋田氏のメルマガから、関連部分へのリンクを張る。参考にして欲しい。

  • この問題を最初に取り上げた「週刊 自転車ツーキニスト」270号
      「航空自衛官が、深夜の合同演習!」なんて、おバカなことを書いているうちに、ホントにヤバいことが、着々と進行していた。  例の警察庁「自転車対策検討懇談会」の話だ。  彼らは、昨日(30日)、

      1. 子どもや高齢者、買い物目的などでの利用の場合
      2. 交通量が多く車道が著しく危険な場合

       の二つの場合に限り、歩道での自転車通行を認める、という提言をまとめたのだという。

      (中略)

       いや、笑いごっちゃない。
       これはいったいなんだ? 一見、口当たりがいい提言だけに、これは真面目に危機だぞ。

      ■「車道締めだし」の亡霊再び

        文言を何気なく解釈するなら「あ、そ。車道は危険だからね。老人子供は歩道でいいんじゃない? よっぽど危険な車道も、歩道でいいよね」と、通り過ぎてしまいがちなんだが、私の率直な感想を言うと「出たな妖怪、またまた出たな、警察庁&交通安全協会」というところだ。
       この「提言」とやらは、まさしく「蟻の一穴」というヤツで、容易に次のステップを踏める可能性をたたえている。また現実として「歩道通行は当たり前」という誤った常識があるだけに、私はかなり危機感を持っているのだ。
       いや、「提言」というより、これはこのまま「法律改正案」となり、来年の通常国会に提出されるのだ。法案の卵と言いきってしまった方がよろしい。
       そして、その「法案の卵」が向いている方向性は、ただ一つ。

      「自転車の車道締め出し」にある。


  • 同271号


       件の警察庁「自転車対策検討懇談会」の話だ。11月30日発表で、懇談会は次のような提言を行った。警察庁はこの提言をベースに、来年早々の通常国会に「道路交通法改正案」を、提出するのだという。
       我々に関係ある部分を要約すると、次の通り。

       自転車は、
      1. 子どもや高齢者、買い物目的などでの利用の場合
      2. 交通量が多く、車道が特に危険な場合
       の二つの場合に限り、歩道での通行を認める。

       詳しくは警察庁のサイトを見ていただきたいが(「自転車の安全利用の促進に関する提言」について)、一見すると「あれ? 前からそうではなかったの? これって当たり前のことじゃない。老人子どもは危険だし、歩道でもいいよね」などと思われがちなところが、危ない。
      「提言」の中身をつぶさに見ていただければ分かるが、この提言は「自転車は世界各国を見ても車道通行が通常である」というようなことにきちんと言及しているようなフリを見せながら、そこに「日本独特の自転車利用のあり方」などを論い、その上で、危険な条項がチラチラと「衣の下の鎧」として散見できるのである。
       いいですか、たとえば、一番の例をあげるならば、次の部分だ。

      第4、2(4)「自転車が車道を通行することが特に危険な場合は、当該道路の自転車通行を禁止することなどの措置を講ずること」

       お分かりだろうか。
      「特に危険」と判断されるならば、自転車は、車道通行を禁止されてしまうのである。
       一見、自転車のために必要な措置だから、と、勘違いされがちな本条項だが、その「特に危険」という判断は、誰が行うのか、そして、その「特に危険」は、どこまで解釈が可能なのか。そこの部分があえて無視されている。だが、その判断の主体が警察当局になるであろうことは、火を見るより明らかだ。
       また、その書き方において、「特に危険な場合の措置」は、あくまで「例外的措置」のように見えるのだが、それが「例外」である保証はまったくない。
       いや、この「例外」は、必ず「将来の標準」になるために用意されていると見た方が妥当だ。
       何しろ、警察は、こと自転車に関しては、「例外」を、実質的な「標準」に、「標準」を実質的な「禁止条項」にしてきた、大きな実績があるのだ。
       1978年の悪夢を思い出してみれば分かるだろう
       悪名高い道路交通法第63条は「自転車は原則的には、車道の左側を通行するべきもの、しかし、指定された『自歩道』だけは歩道通行可」と定めている。
       つまり、自転車の歩道通行はあくまで「指定された歩道だけの例外的措置」だったのだ。ところが、その結果、78年以降、この国において実際には何が起きただろうか。
       日本のあらゆる歩道が、自転車で溢れ、歩道の状況は絶望的な混沌状況に陥ってしまったのは、誰が見ても明らかなとおりだ。自転車は実質的に「歩道を走るべきモノ」となり、ママチャリという奇妙な歩道専用車が生まれ、本来走るべき車道からは、実質的に排除されてしまうことになった。警察官が「キミキミ、危険だから、歩道に上がりたまえ」というのは、自転車乗りならば誰もが一度は経験したことがあるはずだ。
       また周囲の一般的な人々に聞いてみるがいい。
      「自転車はどこを走るべきものですか?」もしくは「自転車でどこを走っていますか?」と。
       100人が100人「歩道です」と答えるはずだ。なぜなら「車道は危険だから」。
       おかしいじゃないか。
       あれから30年も経ったはずなのに「車道は危険」のままなのである。そもそも78年の改正法は、いつかは自転車は世界標準の如く車道に戻すはずの緊急避難的な暫定措置だった。道路インフラが整い、自転車の走行空間が確保され次第、自転車は車道に戻るはずだったのだ。ところが、それが30年放置され、あろうことか、その30年後の今「自転車は歩道」が保証されるかの法案が提出されようとしている。
       本末転倒なのである。だが、例外を標準に、標準を実質禁止に。これが日本の警察の自転車に対する態度なのだ。


     これだけではなく、疋田氏のメルマガにはこの法案改正に対する、様々な裏事情が解説されている。ぜひとも読んで頂きたい。


     疋田氏による自転車入門書。同時に欧米の状況をも解説している。基本的に合理的に自転車を交通の中に位置付けるという交通行政が主流になっていることを現地取材を行い、レポートしている。

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Comments

 うーん、自転車側もちょっと考えて欲しいと思ってますよ。
 特に、首都圏幹線道路の車道を走っている自転車、加速に力が必要だから、気持ちは分かるんですが、一時停止や減速をほとんどしてくれません。
 その結果、路上駐車や障害物をよける際、ほとんど後方確認無しに車線変更するので、非常に怖いです。
第一、ウィンカー、ブレーキランプが点いていないので、動きが読めません。
 どうしても速度が遅いのだから、無理な割り込みは危険きわまりないです。
 横断歩道のみの信号は歩道側に入って(実質入ってない)無視するし・・・・
 こちらが交通法規に従って、周囲と調和しながら走っていると、信号待ちで抜かれたりするんですよね。
 それはいいんだけど、また読めない動きで前を走られるので何とも言い難いものを感じます。

 視点と程度の問題ではあると思うのですが、オートバイを常用する立場としては、車道の一般的速度よりは遅いことが多いのに左右に振れていて追い越しが困難な自転車に車道を走ってほしくないなあ、と感じます。
 逆に、歩道や狭い道をアブナイスピードで突っ走る自転車も、歩行者視点からすると大変危険です。
 「車道を走ってはいけない」は極論だと感じますが、取り締まりがろくに行われずモラルに頼るしかない現状が、どっちに振っても危険という状況を作り出しているように思います。少なくとも、現状のモラルと装備のままで車道OKというのはまずいでしょう。
 「車道を走るなら右左折手信号の厳守とブレーキランプ、ヘッドランプを点灯、法的扱いは原付同等と見なし、取り締まりもそれに準ずる」とか、「歩道を走る場合はセニアカーに準ずる」とか、そういう方向なら賛成かな、と思います。
#セニアカー扱いは極端ですが。

 nanasiさんとyuhkaさんのおっしゃることも理解できます。私もそろそろ四半世紀バイクに乗り続けていますし、もちろん自動車も運転していますから。

 問題は、警察庁が、自転車をきちんと交通システムの中に位置付けることなく、単に「一番のマイノリティ」として、しわよせをすべて持ってこようとしていることなのです。

 例えばnasasiさんのおっしゃる「路上駐車や障害物」ですが、これは自転車側からすると恐怖以外の何物でもありません。バイクならあっさりパスできるものが、より高速の自動車の流れに一度入らないとパスできないわけですから。そして、路上駐車のかなりの部分は違法駐車でした。最近は取り締まりが強化されたので幾分減ってはいますけれども。

 交通の問題は、異種交通機関を悪者にして解決するというものではありません。弱者保護の原則を徹底しつつ、それぞれの可能性を潰すことなく最適の妥協点を捜すことが必要になります。

 今回の場合、交通のプロであるはずの警察庁がもっとも安易な方法を採ろうとしているいることが問題なわけです。

 中央官僚機構は相変わらず東京のことしか考えていませんね。

 本音はどこにあるのかわかりませんが、自動車は速く走らせたい、人が歩くのは止められない、自転車はどうして良いのか分からない、というように見えます。

 こういう場合、パブコメで代案を出してもムダではありますが、その前の時点で代案を検討する必要があったように思います。

 しかし、地方都市では日本でも相変わらず自転車は重要な交通手段です。ヨーロッパのように地下鉄や路面電車(LRT)と自転車・歩行者を組み合わせ、LRTのターミナルに駐車場を整備して、自動車の中心街乗り入れは制限するのがシンプルなのですが、…。

 縦割り行政にはそぐわない提案になるので、構想力のある政治家の出現が必要ではあります。時期的には手遅れですから、一旦状況を進行させる中で、あらためて代案を提出し、国交省と警察庁の両方の官僚組織に検討させてくれる政治家が必要です。

 「自転車は車道」というのが世界的な趨勢なのに、それを歩道に追いやろうとする日本の行政。
 ロケットに人間を乗せようというのが世界的な趨勢なのに、国産ロケットに人間を乗せようとしない日本の宇宙開発。
 なにか通じるものがあるのかな、と思ってしまいました。
 ま、世界の趨勢に乗るのが必ずしも正しいとは思いませんが。核武装とか。
 自動車も、自転車も、歩行者も安全になり、環境問題も軽減できる、自動車、自転車、歩行者の完全分離、自動車走行帯の整備(歩道に線を引くんじゃなくって)を求めたいですね。

 前のコメント、「自動車走行帯」でなくて「自転車走行帯」ですね(^^;。
 車道は自転車のもの、自動車は隅っこを遠慮して走ってくださいな、という本音が漏れてしまったかも(^^;;;;;。

スラッシュドットでこのパブリックコメント募集については知りました。
私は自転車乗りですが、このPDFを素直に読む限り、特に問題はないのではないでしょうか。現状、正直言って自転車の乱暴な運転(歩道でのベル、右側走行など)を考えると、無法なまま放置しておくのは問題で、何らかの対策をとる必要はあると思います。
あの福岡の男性の酒酔い運転事故のように何らかの事故がきっかけで規制が強化されるよりは、問題が表面化しつつあるうちに対策を立てるのは必要でしょう。
逆に疋田氏の懸念も分からなくはないのですが、現状では深読みしすぎでかえってよくないのではないかと思うのです。
「その上で、警察では、自転車の通行に関する無秩序な状態を改めるため、歩道通行要件を満たしていない場合や自転車本来の走行性能を発揮した走行を行う場合には原則どおり車道を通行するよう、交通安全教育や街頭指導を強化していくこととしています。」
とあるように、車道走行は原則であることが明記されており、まずこれを広く正しく認識を広げていくことが第一なのではないでしょうか。それとも今回の試案の中にそれと相反する記述があったのでしょうか。
「歩道走行原則」を打ち出されてからでは遅い、という考えがあるのは分かりますが、ちょっと性急すぎるのではないかと思うのです。

深読みではなく、過去にもこのような姑息なからめ手をやってきたのが官僚などのやり方です。
そして、今回の件、実際にはもっとひどいものだったのですが、それを察知した疋田氏ほか(高千穂遙氏等)は手を回して情報をさぐったところ、「ばれたか…」ということで今回の内容に「一見トーンダウンしたかに見える」ものになったのです。
余計に姑息になったともいえますが。

わが国のパブリックコメントの募集はポーズだけ、「話を聞きました」という実績づくりだけで満足に内容を吟味してくれないという現実がありますが、それでも沢山の反応/反対をせねばなりません。

道路作る金余っているんでしょ?(国道とか高速道路だけにしかつかえないのかな)

パブリックコメントのPDFを読む限り、自転車を歩道に閉じ込めようなどということは一言も読み取れないのですが。。。
私も自転車乗りですが、PDFの内容でなんら問題ないと思います。自転車車道走行の原則は変わらず、逆に場合により歩道走行を禁ずることができるという内容ですから。

「パブリックコメントのPDFを読む限り、自転車を歩道に閉じ込めようなどということは一言も読み取れない」というところが、まさに姑息で危険な部分なのですね。

 疋田メルマガのバックナンバーを是非とも読んでみて下さい。

 こういうときに官僚が弄するロジックは非常に陰険です。一見、常識に従って読んでいけば問題ないように読めるけれども、常識をはずしてロジックを追っていくと、非常識かつ危険な権力行使ができるようにするなどということは、当たり前に行われます。

 僕らは公文書の読み方を覚えなくてはいけないと思っています。

自動車産業黎明期の赤旗法を思い出しました。
自動車は危険きわまる乗り物であるから赤旗を持って先導する歩行者を追い抜いてはならぬというものです。

どんな手段で排斥しようとしても結局自転車はシティコミューターとして復権を果たすでしょう。
ガソリン1リットル300円あたりが臨界点だろうと予測しているのですが。

>雨風関係なく誰でも時速30kmで走れる自転車

こんな性能の21世紀版自転車タクシーが実現したらと思います。
情報端末搭載によりナビ、配車、車との衝突回避を実現。
年金生活のお年寄りでも気軽に乗れる低料金。

地には自転車が走り空には軌道エレベーターが伸びる世界の到来を待ち望みます。


 今までに何度か、車道を走っていて、警察官に歩道を走行するよう様指示されたことがあります。
 歩道の幅が1mくらいの狭い道でも、そう指示されました。
 今現在、それは「お願い」でしかありませんが、この改正案が通れば、それは「逆らえば処罰できる」という強制力を伴った「命令」となってしまうのです。

 『自転車は車道走行が原則』なのにもかかわらず。

>れぞれの可能性を潰すことなく最適の妥協点を捜すことが必要
 その通りだと思います。
 バイクについて、本田宗一郎さんの逸話がありますね。
 現場(官僚)の視野が狭く、進化の多様性(トライ&エラー)を指向できないのは、彼らの職能上、そして並の人間である以上仕方ないことかと思います。
 正解が無い時代に入りつつある以上、議会にしっかり対抗して欲しいところだと思います・・・、少しでも意欲のある政治家に情報を渡せるシステムでもあれば少しは違うんでしょうか。

まずは、全ての歩道を最低5メートル以上確保して、その内2メートルを自転車道として確保し、段差も無くしてからなら、この提言も分かります。
日本ではバイクや自転車には乗るなって事でしょうか?
本当に必要なのは自動車の削減だと思いますが。
「美しい国日本」が泣くぞ。
オランダに学ぼうよ。

ひとまず最悪は回避された模様だけど気は抜けないんじゃないかと…。
http://www.melma.com/backnumber_16703_3531593/
と、その次(今現在の最新)にも目を通していただけると。
とはいえ、特定の団体からの陳情があれば中身がどうであれそっちに流れる…というのは有り得ない事ではないですよね。当然逆風が強ければ揺れ戻る。


※松浦さん、今週末のロフトプラスワンの告知をそろそろいかがですか…(笑)

年度末の忙しさで パブリックコメントを出しそびれた!
本当に 悪法だよね
自転車乗りには 加害者 被害者となる可能性がぐんと 高まるわけですから

私が 自転車通行部分が色分けされた歩道を走っていて、事故った経験をお話します
事故1 自転車通行帯は幅1mちょっとしかなくて、右側がガードレール左は フラワーポット
そこに突然左から入ってきた自転車と正面衝突 わたしは前転 私の自転車のフロントフォークは曲がった。20から25キロくらいのスピードだった

事故2 前方交差する道路は狭かった 私は注意はしつつも特に減速しないで(こっちが優先道路ですから)20キロあまりで進入 そこへ左から車が、、、車道に飛ばされていて 本線の車に引かれたら殺されるところだった。本来車は歩道の手前で十分減速すべきなのに 自転車は想定していないで車道直前まで進むので 出会い頭にぶつかってしまったのだ 打ち身、かすり傷、を負ったが、車の運転手は自分は普通に運転していたので悪くないという態度だった。

私の提案するのは
「公安委員会の指定する道路では、自転車の通行にヘルメットの着用を義務化する」
です。

原付とのバランスからも 自転車側としては 受け入れざるを得ないし
これがいいんじゃないか?
そもそも 車のほうも スピードや駐車違反をやめてほしい
自分や家族が交通事故で重傷を負った経験があっても スピード違反止められないのは
わたしには理解できない
 
 本当に 順番を間違えてますよ こんな法律

車のスピード違反を云々するなら自転車にも速度制限つけて、安全に運転して欲しいね。
歩行者から見たら、10kだって怖いんだよ。

http://obiekt.up.seesaa.net/scan/bike02.jpg
(抜粋)
(略)、自転車の通行区分について、車道通行の原則を維持しつつ(中略)当該普通自転車の運転者に対して当該歩道を引き続き進行してはならない旨を指示することができる

警視庁の資料では、最初から自転車の車道通行の原則の維持をうたっているのにこのようなことを書くのでしょうか?
この文章を読む限り自転車の走行が認められていない自転車を歩道が走るのに対しての罰則のみです。
車道を規制するのであれば現行法でも可能ですし、車道の走行については何も書かれていません。

どうして「車道からの締め出し」という話になっているのでしょうか?
政治的な意図でデマを推進しているように思えます。

他人の論説のみで書かれた出したら、貴殿はジャーナリストですし、きちんと訂正をおねがいしたい。

jxyさん

 他人のblogに掲載された抜粋ではなく、きちんと原典を読み込んだ上で、自分の頭で考えてみましょう。

 jxyさんが示したのは、(すでに警察庁ホームページから削除されたようですが)「「道路交通法改正試案」に対する意見の募集について」という、パブリックコメントにあたって警察庁が、作成した「改正についての概要」をまとめた文書です。
 つまり、改正内容そのものではなく、内容を警察庁が自分の主張に合わせてまとめたものです。一次資料ではなく、二次資料なのですね。

 道交法改正にあたっての警察庁の態度を示す一次資料は、昨年11月30日付けの「自転車の安全利用の促進に関する提言」という文書です。
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku71/20061130-1.pdf

 私は、「公文書を読む」という記事で、この文書をどう読むかを示しました。

 オリジナルの文書、および付属の資料、そして私の読み解き方を読んだ上で、自分で考えてみて下さい。

 その後、警察庁からは、実際の道路交通法改正案の法案文面が公開されました。それを読むと、警察庁が当初自転車を歩道に上げようとして、その後方針転換をした痕跡を見つけることができます。

 詳細は新たに記事を書くことにします。

【理想の自転車走行レーンとは その2】の方に書きたかったけど、コメントの仕方がよく分からなかったので、あえてこちらに書いてみます。

愛知県に住んでいます。
三河豊田という愛知環状鉄道の駅から降りると、そこに自転車専用レーンがあります。
しかも、松浦さんご所望のペイントレーンですが・・・
このレーン、誰も自転車で走ってません。
(朝しか見ていないのでお昼以降は分かりませんが・・・)
何故かというと、渋滞抜けに自動車が猛スピードで走るので超危険だからです。
アレの光景を見ていた時は、縁石で分けるべきだなと思ってもいたわけですが、今回の記事を読んで、それもどうかと思い至りました。
自動車利用者、自転車利用者、どちら側の意識改革が必要ですね。
あと、おじちゃんおばちゃんには、自転車は左側通行だと言うことを熱心に説得しないと、いつまで経っても専用レーンの普及にはたどり着けないと思いました。
(他にも、おじちゃんおばちゃんよりも数段手強い、おじいさんおばぁさんも説得しないと・・・)

関係ないコメントの上、乱文乱筆失礼しました。

>渋滞抜けに自動車が猛スピードで走る
 これは悩ましいところですが、周知徹底と取り締まりの併用しかないのかな、と思います。

 左側通行は本当に大切です。最近、自動車ががんがん走る国道で、右側を走ってくる自転車に立て続けに遭遇し、その危険性を身を以て実感したところです。

 市役所に投稿してやろうかと思っています。

平成23年10月25日の通達、 「街頭宣伝活動等の推進について」丁交企発289号にて、
通勤・通学時に危険な歩道や路線を洗いだし->
指導啓発の推進 (交通安全協会等による) ->
指導取り締まり強化->検証 とある。
取り締まり強化する路線です。

「自転車本来の走行性能の発揮を求める利用者」とわざとグレーに書いてある意味を
考えないといけない。

自転車ネットワークの連続性と言いつつも、用地確保の点から難産。額面通りの受け取りはできない。自動車規制に踏み込めないままに、3月30日に地方自治体向けに自転車利用環境の整備指針が降りてくる。

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