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2007.05.13

A-Bikeに乗る その5 持ち運びを考える

 A-Bikeは小さく、軽い。そもそもの開発コンセプトが「A-Bikeを持って公共交通機関に乗り、駅やバス停から先を高速に動く」ということだから当然だ。では、どの程度小さく、運びやすいのだろうか。

 持ち運びにあたって、私は付属のバッグを利用している。このバッグは香港の販売サイトから購入した場合に付いてきたものらしい。大きさは、まあちょっと大きなスポーツバッグ程度。

Abikepak

 持ち歩きは、これまでの折り畳み自転車に比べるとずっと楽。「これは輪行だ!」と構えることなく、ちょっと大きな普通の荷物を持っている感覚で、電車に乗ることができる。ラッシュアワー時は、さすがにごつごつ他人に当たるとまずいので包み方を考えねばならないだろうが、その他の時間帯では、ごく当たり前の荷物として持ち運び可能だ。もちろん荷物のためにグリーン車を利用する、なんてことも必要ない。

 5.7kgという重さはちょっと微妙。色々な人に持ってもらい印象を聞いてみたが、これが自転車だと知っている人は、皆「軽いですね」と言った。一方、中身を知らせずに持たせた人は「何こんな重いものを持ち歩いているんだ?」という反応だった、つまり、日常的に持ち歩く荷物の中で、「重い」「軽い」の中間ぐらいに位置するらしい。

 店などに寄るときは、畳んで中に持ち込む必要がある。その場合も短時間で折りたため、そのままむきだしで持ち込んでもさほど違和感はない。自転車を店内持ち込むというと、泥で店内が汚れるのではと思うかも知れない。しかし、実際問題としては乳母車を持ち込むのと大差はない。

 私にとってありがたいのは、狭いAZ-1の中にも悠々持ち込むことができるということ。どうやらシート後ろに2台は積むことができそうだ。

Abikeaz1a_1

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 結論として、「これで新しいライフスタイルを試してみよう」と思える人ならば、気楽に持ち歩くことができるだろう。要は気分次第で重くも感じ、軽くも感じる微妙な重さとサイズなのである。
 日常的に持ち歩くのは一般的ではないが、ちょっと面白がることができる人なら、気楽に持ち歩ける程度には軽い。面白がって持ち歩いて、それでどんな世界が開けるかは、まだ私にも分かっていないけれども。

 おそらく——あと2kg軽ければ、かなりの人数の人が喜んで日常的に持ち歩くようになると思う。東京の地下鉄は大深度化が進み、乗り降りが大変になってきている。それぐらいなら、A-Bikeを持ち歩いて地下鉄数駅間をA-Bikeで移動したほうがずっといい。

 もちろん、ぎりぎりまで削って5.7kgに納めた機械を、さらに2kg軽量化するのは容易なことではない。

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Comments

拝啓

>実際問題としては乳母車を持ち込むのと大差はない。

かえってバックで担ぐより、折りたたんだ乳母車風(足を折りたたんだ三脚風)にしてA-Bikeをコロコロ転がす方が体力的には楽ではないでしょうか。
実物が手元にないのでわかりませんけれど(構造上無理かもしれませんが)

>もちろん、ぎりぎりまで削って5.7kgに納めた機械を、さらに2kg軽量化するのは容易なことではない。

構造部分のCFRP(カーボンファイバー)や複合材を使うと何とか軽量化が可能かもしれませんが、価格が一桁は確実にアップするでしょう。
そうなると航空機とかF-1マシンの世界に入り込んで、一般に手の届かないものとなり入手が難しくなります。

悩ましいところです。

> 持ち歩きは、これまでの折り畳み自転車に比べると全然楽。

カジュアルな文章に対して無粋な突込みだとは思うのですが、肯定文の中で使われる「全然」にものすごい違和感があります。
最近はアナウンサーが使うこともあるので既に一般的な用法になりつつあるのかもしれませんけど。

こういう自転車には非常に興味があるんですけど、住んでいる場所及び勤務先の周りでは乗れそうにありません。

 その気になれば今だって、フルサイズのロードレーサーを4kg台で組めますからね。でも値段は確実に三桁万円台に。

>「全然」
 そうですね。普通は「全然〜ない」で使う言葉でした。言葉を職業の道具と知る私が、言葉の変化に荷担するわけにもいきません。直しておきます。ご指摘、ありがとうございます。

>かえってバックで担ぐより、折りたたんだ乳母車風(足を折りたたんだ三脚風)にしてA-Bikeをコロコロ転がす方が体力的には楽ではないでしょうか。

たたんでしまうとブレーキバンドが干渉して無抵抗では転がらないのと、把持部となるハンドルステーが回転して前輪のx/z軸が固定されないので、持ったまま転がすというのは難しいと思います。

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