生存報告を兼ねて「水からの伝言」のことなど
うかうかしていると、ここの更新も簡単に一ヶ月も空いてしまう。
仕事しています。ええ、しておりますとも。
日経BPのSAFTY JAPANに書評欄を持っているのだが、そこに「水はなんにも知らないよ」の書評を書いた。以前こんな記事も書いているが、私としては「水からの伝言」のようなニセ科学には広がってもらいたくはないのだ。
あんなものを信じる人が増えると、行ける星にも行けなくなってしまうではないか。
どういうわけか、この書評は2ちゃんねる紹介サイトの痛いニュースに掲載されてしまった。ということは、2ちゃんねるのどこかで話題になったのだろう。
ちなみに書評では、話の流れ上割愛したのだが、ニセ科学系の人は、おたがいつながっていることが非常に多い。さらには、ディプロマ・ミルと呼ばれる、金で学位を出す大学(アメリカにはそういう商売がある)の学位を持っている、そして発行する主体が非常にあやしげな賞を受賞している、という共通点も存在する。
このあたりのニセ科学人脈と、あやしげな学位や賞については、菊池誠さんのkikulog中、このエントリについたコメントあたりを参照するといいだろう。
偶発ではあるが、同時期に前野[いろもの物理学者]昌弘さんの娘さんが通う学校で、水伝大戦が勃発している。
前野さんが描くところの「ごめんなさい以後気をつけます」でその場を逃れようとする先生に対する評価は、野尻抱介さんによる「あなたは間違い方まで間違っているので教員免許剥奪です」というものが一番適切だろう。
「信じ切っている人に、何を言っても無駄」という考えもある。だが、折に触れて「あれはインチキだよ」と言っておくことは決して無駄ではない——私はそのように考える。