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2007.11.09

asahi.comにニュースが載る

 今日になって11月9日付けで、asahi.comにかぐやのハイビジョン画像の記事が掲載された。

 それにしても、

2007年11月09日09時05分

 月探査機「かぐや」が高度約100キロからハイビジョンカメラで撮影した月面の映像を、宇宙航空研究開発機構とNHKが7日、公開した。

 という、11/7のニュースを11/9午前9時過ぎのタイムスタンプで伝える、全部で350文字弱の短い記事だ。

 ネタの大きさに比べて記事が短く、そっけない。つまり、朝日自身、この記事がタイミングを逸していることを自覚している。

 今回の情報そのものは7日午後5時に公開されているので、8日朝刊に余裕で間に合う。ところがコメント欄に寄せられた情報によると朝日紙面は8日夕刊で、このニュースを扱ったそうだ。

 朝日に限らず、ニュースの重要度とどれだけの紙面を割くかは、デスクが判断する。デスクは大抵の場合、記者出身の部長クラスが当番制で担当する。

 となると、どうやら8日朝刊の紙面構成を担当したデスクが、判断を誤ったという可能性が高そうだ。たしかに8日は小沢辞任関連の大ネタがあったので、科学ネタに紙面を割きにくい状況ではあった。それにでも他社は軒並みきちんとwebには掲載しているところからすると、webも含めた紙面コントロールに失敗したと見るのが自然である。

 ともあれ、この後は朝日も「かぐや」関連ニュースには注意することになるだろう。

 私としては、少々いじわるな想像を楽しむことにする。

設問:なぜ朝日は「かぐや、月面のハイビジョン撮影に成功」というニュースをタイミング良く扱えなかったのか?

  • 陰謀論その1:さすが赤ピー、中国の嫦娥1号のニュースを目立たせるために、あえて「かぐや」を無視したナリー(JAXAとNHKは朝日に謝罪と賠償を要求せよ!)
  • 陰謀論その2:デスクが「ロケットを作るのも衛星を作るのも死の商人である軍事メーカーだ。そんなものは人民の新聞の紙面に載せられない」と考えた(それ行けJAXA前でインターナショナルを歌おう!)
  • 陰謀論その3:朝日とNHKの間に何らかの確執が存在し、デスクよりも上層部から「NHKの提灯記事なんぞ載せるんじゃねーぞ」という圧力がかかった(そういや、例の「サンゴに落書き」ってどこが最初にスクープしたんだっけ)


 個人的に一番ありそうな気がするパターン


  • 担当デスクが「月から動画像?それってアポロの時にもうやってるよね。大したことじゃないよね」という認識だった(「ハイビジョン? ウチの嫁が欲しがっているけど、俺よくわかんなくってさあ…」)

 これが一番イヤだなあ…

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Comments

世間的にはどうでもいい話やね。
日本の宇宙開発は三菱に無駄な税金使いすぎ。
あと、朝日とか読売とか毎日とかNHKとかって全部根は一緒だから、情報操作に惑わされないでね!!!!

NHKに対する悪感情からのマイナスのバイアスが掛かっていてニュースバリューを極端に低く見積もったというのがありがちな気がします。
アポロで人が月に行ったのに今更映像といってもニュースバリューが無いだろうと、いつでも空を見上げればみれるのに、と。
#月が一方向のみを地球に向けているという基本的な知識はもちろん持っていないことが前提です。

もっとも、個人的には政局関連のネタにかまけていて、担当から上がってきた記事が机の上で埋もれてしまったというのがありそうな気がします。

民主党のニュースがあったとしても、
普通なら、科学部の記者は比較的すぐにHDTVの記事を
書いたと思います。もしネットにはすぐに記事が載ったのに、
朝刊には載らなかったということなら松浦さんの仰る
デスクの認識が甘かったという論が通りますが。

今回はネットの科学部にすら今日になって載ったので、
何だか別の要因がある気がします。
朝日は科学にかぐやの特集ページがありますし、
地球のHDTV撮影に成功したときは、
朝日新聞だけ朝刊一面に写真を載せました。(ただし嫦娥打ち上げ前)

ほとんど、チンピラが因縁つけてるようなものですなあ。「かぐや、月面をハイビジョンで撮影」って、日本の全大手新聞がくまなく、タイムラグなしにカバーしなければいけないほどの重要なことなの?朝日がどうとか、その辺の頭の壊れたネット右翼並みの知能レベルだし。日本の探査機が月の石をサンプルリターンして、それを朝日が無視したら、議論を展開して下さい。

・・・タイミングを逸している・・・
・・・紙面コントロールに失敗し・・・
・・・デスクが、判断を誤ったという・・・

そんなネタかね

はやぶさはボロボロでも万歳OKで、朝日は政局大変動や防衛調達疑惑にかまけて問題だと。

なに、これ

朝日新聞さんは政治色が強い雰囲気があるから、きっと民主党党首の辞任問題で科学面の記事がおろそかになっちゃったんでしょうね~~。(^ω^;)

ところで。。
・探査機の性能品質が従来の機体(「はやぶさ」を含む)よりも格段に良い(=大きなトラブル無しの状態で計画通りのミッションを遂行中)。
という意味で、私個人的には、三菱が初めて表舞台に立って打ち上げ・運用に参画している「かぐや」に注目しています。

種子島から・・氏は
>日本の宇宙開発は三菱に無駄な税金使いすぎ。
>
と主張してますけども、私はそうは思いません。
現在までのかぐやの運用成果は事実上「JAXAと三菱の二人三脚」の成果だと思えます。その意味では、決して無駄使いでは無かったのでは?。
と考えます。
#今後、「かぐや」に大きな事故が起きてしまった場合は、上記の主張は撤回しないといけないですが。。(^_^;)

もっとも、
1企業独占状態だとデメリットも懸念されますから、ほかの民間企業,民間技術集団が積極的に参画できる体制・環境作りについて、三菱以外の企業&JAXAに努力していただきたい所ではあります。

松浦さんは、将来の国益を考えた場合、宇宙開発は政治と同等以上の重要なテーマである、ということを云えたくて論旨を展開されているわけですよね。
しかし、それに対して頭の壊れた左翼のように、条件反射的に批判コメントを入れる人がいるのを見て、非常に面白かったです。上部構造が下部構造を規定するから全ては政治権力闘争優先、というのは、今は化石となっている共産主義の論理ですね。

個人的には、小沢党首の茶番劇を見せられるよりは、かぐやのハイビジョン映像見せてもらう方が納税者としてよっぽど満足できますね。

陰謀論1、2、3を読んだだけでは、「将来の国益を考えた場合、宇宙開発は政治と同等以上の重要なテーマである、ということを云えたくて論旨を展開されている」ようには思えませんが、すごい深読みですね。すばらしい。勉強します。

>将来の国益を考えた場合、宇宙開発は政治と同等以上の重要なテーマである

って・・・

本気?

頭が壊れてる?

少々ずれているので修正を含めて、

当初の主題は朝日内の科学部記者とデスクの連携不良、紙面割り当て時の失敗、及び朝日新聞とNHKとの確執の有無であったかと思います。

朝日内の社内連携の不備は言うまでもありませんが、放送メデイアと印刷メデイアの確執は周知の通りです。今回は担当デスクが政局の大変動に加えて、JAXA・NHKのクレジットの入った写真を朝日新聞に掲載することをためらったor拒否反応を示したことがタイムラグを生じさせた原因と見ています。

ちなみに2004年のスペースシップワンの高度100kmへの飛行成功を他紙は報じましたが同日の毎日新聞は掲載しませんでした。(ちょっとした失敗でこうしたことは起こります。あとで埋め記事や特集記事でフォローするのですが)

お知らせまで!

紙面は有限。WEBも見出しは有限。独立独歩の紙面構成でいいじゃないですか。大事件のときに、金太郎飴の番組構成のとき、息抜きをテレビ東京に期待する様に。特落ちという言葉にコンシャスなのは、記者出身ということを考えると判りますが、大政翼賛横並びも詰まらない物です。

「かぐや」は着々と成果をあげていますね。

ttp://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2007/1112.shtml

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