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2007.12.26

トップに広告、新規カテゴリー追加、そしてJASRAC

 ココログの機能を利用して、トップに「昭和のロケット屋さん」の宣伝を置いてみた。一月ほど掲示してからサイドバーに持っていく予定。

 これから記事をあれこれ書く予感がするので、新たに「初音ミク関連」というカテゴリーを作った。今後増えるであろうボーカロイドについてや、音楽著作権の話などはこのカテゴリーに入れることにする。

 JASRACについて、少し書いておくべきなのであろう。もう8年前だが、2年間代々木上原に通って取材した相手だ。色々問題の多い組織だが、だからといって「カスラック」と罵っておけば良いというものではない。

 とりあえず参考になりそうなリンクを以下の通り捜してみた。

「補償金もDRMも必要ない」——音楽家 平沢進氏の提言 :ITmedia 2006年6月12日
 平沢進氏は、著作権管理についてかなり先鋭的な主張をしてきたアーチスト。この記事は、アーチストの側からJASRACの管理のどのあたりがうっとうしくて理不尽に見えるかを概観することができる。
 特に、音楽著作権の管理が、今やJASRACの独占ではないこと。にも関わらず、一般開放されたのは録音権のみで、その他関連権利はまだJASRACの独占であることは要注意だ。
 この著作権管理の民間への開放は、ちょうど私が取材していた時期に色々と紛糾していたところだ。なるほど、こんな結果になったのか。
 「開放」といいつつ「録音権」だけ開放というのは、いかにも霞が関がやりそうな手段だわい、と思うのである。

八分音符の憂鬱:みっくみく問題考:作曲家の吉松隆氏のblog
 実際にJASRACに権利委託をしている作曲家によるこの問題に対するコメント。

夏休み雑談・作曲家と著作権:月刊クラシック音楽探偵事務所(2007年8月10日)
 同じ吉松氏による、著作権に対する論考。しゃれにならない実態が赤裸々に描かれている。
 吉松氏は、一般向けに著作権の話をしばしば書いていて、私は作曲家である:第3章■作曲家という仕事にも、著作権の話が出てくる。なるほど、JASRACの取り分は29%か…

JASRACは「放送通信融合」の敵か味方か 菅原常任理事に聞く(CNET Japan 2007年12月26日)
 JASRACの態度は、この記事にはっきりと出ている。YouTube問題について「契約体系については、地上波テレビ局同様、総収入の2%をお支払いいだだく形になります。」とあるが、うち29%がJASRACの手数料であると仮定すると、事業者の総収入のうち約0.6%がJASRACの収入となる計算だ。
 日本テレビを例に取ると、2006年度の総収入は3436億円なので、2%の69億円がJASRACに支払われ、うち18億円ほどがJASRACの収入となるわけだ。


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Comments

 著作権がない方が、文化は振興するよ、と聞いたことがあります。
 楽曲も小説もキャラクターも、著作権、というか使用料なんぞ取らずに勝手に流布させた方が、トータルとしての文化は発展するよ、という話。
 実際に海賊版天国な国で文化が振興してるかってえとそんなことはないんで、必ずしも諸手を上げて賛成出来る意見ではありませんが、しかし著作権者としても頷ける一面の真実でもあります。

 じゃあどうすればいいのかって?平沢進さんがおっしゃっているように、「タダで聞いてなお買いたいと思うものを作る」作家向けに言い換えれば「図書館で読んだり、本屋で立ち読みしたりして、やっぱり買いたいと思うものを作る」作家個人としては、結局これしかないんですな。
 これさえ出来ておれば、将来コンテンツの提供の形が変化しても作家としての商売は出来ると信じております。そうでもなきゃ、目の前の締め切りだって乗り越えられない。

プリンスが新しいアルバムをまるごと、新聞の付録として無料で配布したり、
http://fmusic.sakura.ne.jp/prince_planet_earth_full_strea.html

同様にイギリスの名ソングライター、レイ・デイヴィスも新作を新聞の付録として先行発表したり、
http://www.bounce.com/news/daily.php/11813?K=%A5%D7%A5%EA%A5%F3%A5%B9

レディオヘッドは、新しいアルバムをダウンロードする価格を、リスナー側が自由に決定してよいということを行ったり、
http://www.bounce.com/news/daily.php/11698?K=%A5%EC%A5%C7%A5%A3%A5%AA%A5%D8%A5%C3%A5%C9

シャーラタンズ(UK)に至っては、新作アルバムまるごと全てを、無料でダウンロードさせるという荒技に出るそうですが、
http://www.bounce.com/news/daily.php/11707?K=%A5%B7%A5%E3%A1%BC%A5%E9%A5%BF%A5%F3%A5%BA

今年見られたこういった動きは、ネット時代における新しい音楽ビジネスの構築への試みなのでしょうが、確かに曲を発売したとしても、ネット上ですぐに広まってしまうことを考えると、著作権に関しては(ライヴなどの、他に計算できる収入の見込みがあるならば、ある程度までなら)「太っ腹」にならざるを得ない現状になってしまっているのでしょう。権利の使用状況について末端まで把握して、それを完全に規制するのはまず無理でしょうし。

でもプリンスは、並行してこんなことを・・・(苦笑)それこそもっと「太っ腹」になれんのか?
http://www.bounce.com/news/daily.php/12088?K=%A5%D7%A5%EA%A5%F3%A5%B9

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