大元帥に花束を
多分最初に読んだのは、母方の叔父が実家においていったSFマガジン。野田宏一郎名義の連載「SF英雄群像」ジェイムスン教授の回。小学5年生だった。
はまったというか、見事にひっかかったのは中学1年の時にハヤカワSF文庫2ケタ台でばんばん出たキャプテンフューチャーのシリーズ。何度読み返したか分からないぐらい読んた。あのシリーズは自分の宝物だった。
サンケイの第二次世界大戦ブックスのいくつかの翻訳、例えば「モスキート」あたりも、記憶に残っている。誰が翻訳したか一目瞭然の、はずむような文体だった。
直接お会いしたのは数回。SFマガジンに掲載された(2001年12月号)野田野田対談をまとめたときは、事前に周囲から「大元帥はめちゃくちゃしゃべるから注意しろよ」と言われた。が、実際には野田司令のほうがしゃべりまくり、大元帥は喜んでその話を聞いていた。
気が付くと、ずいぶんと影響を受けているのだった。
だから、大元帥に花束を。
本日、SF作家・翻訳家にして宇宙軍大元帥、野田昌宏氏逝去。
« ヒルクライムで負ける | Main | BD-Frog:ハンドルを切りつめる »
「ニュース」カテゴリの記事
- 安倍晋三氏追悼、及びその分析/政治に巣くうカルトについて——明日は選挙です。投票に行きましょう。(2022.07.09)
- ドッペルギャンガー続報(2014.02.12)
- 内部告発と、「自転車はきちんとコストをかけて選ぶ」ということ(2014.02.11)
- はやぶさ2で野田事務所に嘆願書を送った(2011.12.08)
- はやぶさ2・イプシロン、宇宙開発委員会の決定はGO(2010.08.05)
クリスチャンだったのですね。
個人の魂に安らぎを祈らせていただきます。
http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/yomiuri-20080606-00766/1.htm
> 野田昌宏氏(SF作家)が死去
>
> 2008年6月6日(金)22時54分配信 読売新聞
>
> 野田昌宏氏(のだ・まさひろ、本名・宏一郎=こういちろう=SF作家)6日、肺炎で死去。74歳。告別式は9日午後0時30分、東京都文京区関口3の16の15東京カテドラル聖マリア大聖堂。喪主は弟、玲二郎氏。
>
> フジテレビで「ひらけ!ポンキッキ」など人気子ども番組を製作する傍ら、「キャプテン・フューチャー」の翻訳などで活躍。米SF雑誌の収集でも知られ「宇宙大元帥」の呼び名で親しまれた。1995年、「『科学小説』神髄」で日本SF大賞特別賞。
Posted by: MUTI | 2008.06.07 06:34 PM
>野田野田対談
ぜひ読んでみたいのですが、本や何かに収録されたりしていますか?
Posted by: 質問ですが | 2008.06.09 01:03 PM
野田野田対談はSFマガジンに掲載されただけです。申し訳ないのですが、読みたければSFマガジン2001年12月号を捜してください。
どこかで再公開したいところではありますが、大元帥のご遺族の了解が必要になるでしょう。
Posted by: 松浦晋也 | 2008.06.10 03:57 PM
提案ですが、早川書房から再度出版されてはいかがでしょうか?
ご遺族の同意も得られるのではと思います。
Posted by: DVDを見せたがる男 | 2008.06.11 09:21 PM