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2008.07.09

気象衛星について補足

 昨日と一昨日の記事に、短く補足を。

 8月には宇宙基本法が施行され、内閣直属の宇宙開発戦略本部が動き出す。宇宙開発戦略本部は、少なくとも来年度予算の査定がある12月までに2つの問題を解決しなくてはならない。

 GXロケットと気象衛星だ。

 どちらも早急に解決しなくてはいけない問題だが、特に気象衛星に関しては「1年先延ばしにて関係者の頭が冷えるのを待つ」という、政治家が時折使う手段が使えない可能性が高い。

 気象衛星のセンサーはアメリカ製だ。日本メーカーは作った経験がない。そんなに需要があるものではないので、手作業で製造され、注文から納品まで相当な時間がかかる。しかもメーカーの製造能力も限られている。注文したからすぐできるわけではないし、場合によっては「今、別件の発注で手一杯だから」と断られる可能性すらある。

 ある程度の融通は利くだろう。それでも、2015年に次世代の仮称「ひまわり8号」「ひまわり9号」を打ち上げたいのならば、来年度には発注をかけなくてはならない可能性が非常に高い。

 気象衛星の必要性を否定する者はいない。問題は、予算の縦割り構造の中で、気象庁のマターである気象衛星の予算が付かないということだ。新たに発足する宇宙開発戦略本部、そして初代の宇宙開発担当大臣となった岸田文雄議員は、この問題をどう決着させることができるだろうか。


 そうだな、私が手の早い衛星メーカーの営業担当者なら、先回りしてセンサーを仮発注ぐらいのことはするかも。

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Comments

 両方とも、「これは自分の問題だ」と思っている当事者不在のため、問題を先送りして自分の任期満了を待つといういつものパターンじゃないかと……。

 関係者の利害調整の結果、GXロケットで気象衛星打ち上げとか……。

はじめまして
林さんのGXで気象衛星打ち上げは面白いと思いますけど、笹本さんの意見のほうがありえそうな予感。
なんか、重要なことになるとお役所とかはのんびり仕事と・・・っていうと悪いかな。
本当は先延ばししつつ真剣に議論しますからね~。
GXなんていまだに残っているからな~。

いらないものは速めに捨てるほうがいいんですけどね~。
なかなかできないのが、この世の中なのかな~なんて思ってしまう。

大臣が変わりました。
岸田議員がこの一年少々で何をしてきたのか、野田議員がこの先少々(あれ?)で何をしようというのか、とても興味がある所ですが・・・
http://bogusne.ws/article/102305428.html
GETAすら導入してもらえないかもしれませんね。

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