モデルグラフィックス誌9月号に、しきしまさんと共に出ています
現在発売中の模型雑誌「モデルグラフィックス」9月号に、現代萌衛星図鑑のしきしま・ふげんさんと共に登場した。同誌には宇宙機プラモを扱うKSC(KANDA SPACE CENTER)という連載ページがあるが、そこでしきしまさんと私がインタビューを受けたのだ。同誌編集部で2時間も話した内容を2ページにまとめてあるので、若干「俺、そういう意味で言ったんじゃないんだがなあ」的なところもあるが、ともあれ模型の話なので大した問題ではない。それよりも「自分がモデグラ登場か」と感慨深い。
何を隠そう、私は大学時代「模型クラブ」という学生サークルに所属して、飛行機のプラモデルを作っていた。モデグラが創刊したのはちょうどその頃で、創刊号は確か今も押し入れの隅にしまってあるはずだ。一時期愛読していた雑誌に登場するというのは、なんとも面映ゆいものである。
しかに同じ雑誌には、宮崎駿監督が、絵物語を連載しているではないか。すでに連載6回だが、気が付いていなかった。これまたなんともくすぐったい(いや、自分が偉くなったわけでは全然ないのだけれど)。
宮崎監督の連載は、なぜか零戦の主任設計者の堀越二郎若き日の話。堀越が、軽井沢で「風立ちぬ」してる!
堀越二郎(1903〜1982)ご本人に会った事はないが、堀越を知る人から堀越のエピソードはいくぶん聞いたことがある。 日本大学の教授時代に、試験には、正解が「零戦」となる問題を出していただとか。確か設問は「主翼の構造に超々ジュラルミンを採用した最初の日本の戦闘機は何か」だったかな。
あるいは、敗戦後、三菱を離れた堀越は「もう日本はダメだ、日本の航空はダメだ」とすっかり鬱屈しており、航空関係の知人の伝手を頼って、米軍立川基地の修理部門で製図担当をしていたとか(ちなみに、木村秀政も同時期「もうダメだ」とすっかり弱気になっていたとか)。
私が聞いた話によれば、実物の堀越は有能だけれどもスネやすくて、周囲からすればけっこう「困った人」だったように思える。YS-11の開発で「5人のサムライ」と言われつつ、失敗して沈没しつつある計画からいち早く逃げた、なんてことを知っていると…
「5人のサムライ」はメディアに作られた虚像であって、当人達には迷惑だったわけだけれども、土井武夫(「飛燕」の設計者)は初号機飛行以降の設計変更まで計画に付き合っているので、どうしても堀越に対しては評価が辛くなる。師事するならば、堀越より土井だなあ、というのが私の感想だ。
ともあれ、よろしければ店頭でモデグラを手にとって、気に入ったなら買ってもらえれば、と思います。
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