うかうかしていると、すぐに更新が一ヶ月以上途切れてしまう。
9月11日のH-IIB試験1号機/HTV試験機の打ち上げの取材で種子島に行ったり、なんだかんだとどたばたしていた。
今回の種子島取材で、初めて本格的にTwitterを使ってみた。「ミニブログ」などといわれるが、1回の投稿を140文字に制限したblogとチャットの中間ぐらいのサービスだ。私の発言はこちらで読むことができる。
少し前から当blogの左上に青色の視覚が表示してあるが、これはTwitterのブログパーツだ。私の最新の書き込みを読むことができるようにしてある。ここしばらくは、当blogを放っておいてTwitterであれこれ発言しつつ試行錯誤してみていた。
メディア・ジャーナリストの津田大介氏が、Twitterでイベントのリアルタイム中継を行い、その後Twitter利用の中継が「tsudaる」などと命名されたのは、ネットユーザーならとっくにご存知だろう。
種子島Twitter中継は、自分としては「津田大介のすなる“tsudaる”を自分もせむとて」といったところ。前提として、ある程度の容量の回線でネットとつながっている必要があるが、今回の打ち上げから種子島宇宙センターのプレスセンターにおいて、無線LANが使えるようになった。環境は整ったのだから、まずは試してみるのが正しい態度だろう。
実際やってみると、「tsudaる」は大して難しくなかった。耳から入る言葉を整理してパソコンに入力することができれば(これは慣れ次第でできるようになる)、今までの記者会見と変わりはない。
面白かったのは、どんどん流していく途中で、「こういう質問をしてくれ」というリクエストが来たりすること。これは、今までならばありえなかった、Twitterならではの特徴だろう。もちろん、リクエストに応えてもいいし、別に無視したって構わない。
Twitterの特徴は、そのべとつかない適度に距離感を置いたコミュニケーションだと思う。Twitterはmixiのように「友人」「友人の友人」といった、実際の対人関係を持ち込まない。面白い人がいれば、勝手にフォローするだけ。「承認する/しない」といったウエットな要素は排除されている。
フォローした相手の発言に対して何かをいいたければ、リプライをかける。相手には「どこのだれがどんなリプライをかけたか」はすぐにわかる仕組みになっている。その一方で、リプライに応答する義務はない。返事したければするし、無視ししてもいい。
140文字という情報の制限は、簡潔な物言いを強制する。「ああでもない」「こうでもない」というねちねちとした文章は、あっさりと文字数制限に引っかかって投稿不可能になる。結果、言いたいことをギリギリまでけずった簡素なやり取りが実現する。もちろん、面倒になれば議論を打ち切るのも勝手。
緊密さと同時に、泥沼にならないような適度な距離感を保つというコミュニケーションの設計法が、Twitterを、今現在、もっとも注目されるネットサービスに押し上げている——というのが、実際に使ってみての私の印象だ。
便利なので、当面はblogと併用していこうと思っている。
しかし、このblogにmixiにTwitter——少々、戦線を拡げ過ぎのような気もするな。身は一つ、頭も一つ、キーを叩く指も10本と変わりないので、ここの更新が滞ったら、「またTwiiterにうつつを抜かしているぞ」ぐらいに思って下さい。