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2010.07.26

推進部会第2回会合・野口飛行士の菅首相表敬訪問

 本日、宇宙開発委員会・推進部会第2回会合が開催された。私は傍聴に行けなかったので詳細はまだ把握していないが、大塚実さんが傍聴に行って、一部資料を自分の日記に掲載している。大塚さんは部会の雰囲気を一部Twitterに流している。

 追記:推進部会を傍聴した@nikoさんと、がじゅまるんさんが、コメント欄に会合の様子を投稿してくれている。どうもご苦労様です。配布資料はネットにアップして大丈夫です。あの場で配った時点で公開資料となっています。


 推進部会第1回の資料も宇宙開発委員会のページに掲載された。


 かなりの量の資料が公開された。はやぶさ2、イプシロンロケットともに興味があるなら必読。次回の推進部会は8月5日(木)の10:00〜12:00に開催される。議論の集約が行われる模様。

 オンライン報道は今のところ、日経のみ。


 ただ、これは今日の推進部会の内容というよりも、今日宇宙開発委員会のページに掲載された前回の資料を読んで書いた記事のように思える。日経はオンライン有料化を進めており、無料版に出ている情報を絞ってはいるのだけれど。

 本日は、野口聡一宇宙飛行士が、菅直人首相を表敬訪問した。その場でもはやぶさの話題がでた模様。


首相表敬訪問が終了。はやぶさから日本の有人ロケットの話題まで、いろいろお話しさせて頂きました。

 報道によれば菅首相は宇宙予算について、特に積極的な発言はしなかったらしい。

 同席した宇宙航空研究開発機構の関係者が宇宙関連予算が減っていると指摘すると、首相は「財政は厳しいが、子どもに夢を与えられるプロジェクトはいい」と述べるにとどめた。 (日経新聞より)

 まあなあ、宇宙関係に無駄がないかといえば全然そんなことはないからなあ。

 ただし、首相として、「政治が宇宙関係のやることばかりを増やす(ISSに情報収集衛星、両方とも自民党政権の置き土産ではあるが)一方で、予算を増やしていないどころか削っている」という、これまでの経緯は把握しておいて欲しいところ。この問題の解決は政治にしかできない。

追記:NHKは日経と同じ語句を全く逆に解釈して報道している。

「私も小さいころは、ロケットを造ったりロケットに乗ったりしたいと思っていた」と述べ、宇宙への憧れを語りました。そのうえで菅総理大臣は「国の財政事情が厳しいという問題はあるが、宇宙プロジェクトは子どもたちや、将来に夢を与えることができる」と述べ、厳しい財政事情の中でも政府として宇宙開発に最大限の支援を行う考えを示しました。(NHKニュースより)

 さて、どちらが正しい解釈なのか。

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Comments

はじめまして。推進部会いってきました。
ど素人ですが、ここ読んでるレベルで特に不明な単語もなく理解することができました。(リアクションホイルのメタルライナの剥がれがちょっとわかりませんでしたが)

だいたい配布プリントのとおりの内容のとおり。

最後に委員のほうから質問がありました。

・技術的な成功の目算についての念押し的な質問
・プロジェクトの各担当者が決まっているのか?(特に責任者について)などの質問が印象的→JAXA側回答は予算が確定して正式スタートするまでは確定はしないが、だいたいは決まっている的な回答

15分ほどあましてさくさく終了。

不慣れなもので、今日の部会内容がどのような結論にいたるかの空気は残念ながら読めませんでした。。。

このブログから情報を得て、昨日の推進部会行かせていただきました。ありがとうございました。
イプシロンロケットとはやぶさが議題でしたが、イプシロンに関して、高すぎ論が出てしまうのは、もったいないと思いました。

イプシロンは、おそらく今は、こんな感じのコスト説明の流れになっているのでしょう。

1.まずは予算。数字を説明する。
2.数字が大きいので高いように感じられる。なぜこんなに高いのか?
3.外国にやらせればよい。輸入できないか。コストダウンせよ。
4.識者やマスコミから叩かれて意義や相場を説明するが追い込まれ・・・

こういうものは、説明のストーリーに工夫が必要で、1で相手の立場に立ち、2は安さを感じることが重要ですから、
たとえば、

1.一般的にはロケットの相場に詳しくないので、まず相場を説明する。
2.比較すると、JAXAの目標が妙に安いように感じられる。なぜこんなに安いのか?
3.それは、ペンシル以来の歴史があり、コツをつかんでいるからだ。
4.納得させてから数字を説明

こうすれば、話を進めるに従って理解が広がるでしょう。

3のキメを他に言わせるのでなく、JAXAがキメるようにしないと。
説明で何十億が決まると思ってがんばってほしいものです。

昨日の推進部会のはやぶさについての感想です。
・はやぶさ2は、故障しないことを全力で目指すとのことで、JAXAの方々お話には、役人言葉ではない説得力がありました。
何年もの苦闘の後に本気で対策を考える姿勢はさすがに力強く、「故障しない」事前対策は相当に進むものと感銘を受けました。

ただ、故障した後の事後対策が弱いように思いました。
時系列から個別に対策していく事前対策をミクロ的に見通しをつけても、
お尻側から全体をフォローする事後対策はマクロ的なので技術者だけではできません。

通信は命綱、しかし、個別に何らかの不具合が生じれば、結局、通信は細るでしょう。
研究者の先生はデータを先に得る競争ですから、通信しか考えられないと思いますが、
一般的には帰還が注目されていて、カプセルに風景映像が入っていたとしても不思議はない。

研究者は小惑星に到着する往路の時に情報を得ないと無意味と信じて疑わないのかもしれませんが、
広く一般を見れば、カプセルが到着する復路の時に何らかの情報を得てもまだ高く評価できます。
駅伝ではありませんが、総合順位で国民科学も次の予算も決まるのですから、
往路の一番を目指すだけでなく、総合優勝も検討に入れたほうがよいのではないでしょうか。

・有識者の方々はJAXAの責任者の立て方の謎をしきりに心配されていたようでしたが、
そこは松浦さんの本に書いてある通りの、いつも通りの謎?ならむしろ安心できるかなと思いました。

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