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2010.08.31

御礼:8月31日にたどりつきました

 やれやれ、やっと8月31日にたどり着いた。

 6月21日に宣言:タイムリミットの8/31まで毎日書きますなどと公言してしまった手前、何がなんでもと思って書き続けてきた。
 「願掛けというにはあまりにささやかだが、書くこと以外はできない自分にできる精一杯だろう。」などと格好をつけたものの実際には書くことそのものがぎりぎり精一杯になってしまい、まあつらかったことよ。

 ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございます。

 その後の経緯を考えるならば、はやぶさに対する一般の関心はまだまだ続いている。カプセル展示も今後全国を回るようだし、複数の出版企画は動いているし、映像化の話も聞こえてきている。さらには、帰還カプセルの内容分析もじりりじりと進んでおり、期待のB室が開けられば、ひょっとしてひょっとするかもの大サプライズがあるかも知れない。
 
 予算についても昨日の記事で書いた通り、概算要求にはやぶさ後継機予算が30億円計上された。これがそのまま全額通るかどうかは全く分からないが、少なくとも現時点まではじりじりと前進している。
 2014年打ち上げまでにやらねばならないことを考えると気が遠くなるが、それでもはやぶさ2計画がこれほどの逆境にも関わらずまだ続いていることは大変すごいことだと思う。

 さあ、自分の役割は一応終わり。これにてゴール…などということはまったくなく、今後とも必要に応じてどんどん情報を流していくつもりだ。ただし、はやぶさ関連のみを固め打ちするのではなく、その他の、このブログ本来の自分の好き勝手な話題も含めて書いていくことになるだろう。

 何度繰り返しても、言い過ぎということはないだろう。「はやぶさは終わりではない。始まりが終わっただけだ」これからが日本の太陽系探査の本番なのである。

 高い塔を建ててそこへのぼってみれば新たな地平が見えるものだ。そのような塔を自ら建てるという意識を鼓舞したという点でははやぶさには意味があると考えている。

 …はやぶさ2があるとすれば、これは日本にしかできないだろう。是非ともやりたい。
——2005年12月14日午前の記者会見にて、川口淳一郎

 あれから5年、次の高い塔を建てる決意はできただろうか。Are you ready?

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Comments

松浦さん、今までお疲れ様でした。
なかなか普通の人には知りえない情報をありがとうございます。

それにしてもまだ、はやぶさがらみで新たな出版企画や
映像化なんていう話があるんですね。
関係者の方々には失礼ながら個人的にはもう、
ちょっと食傷気味ではあるんですが。

おつかれさまでした

松浦さん、本当にお疲れさまでした。

「はやぶさ」関連のかため打ち、生半可な決意でできることではありません。
ずっと拝読してきましたが、数々の貴重な情報発信に心から感謝しています。

私は打ち上げ前から「はやぶさ」に注目してきた者ですが、イトカワへのタッチダウンのネットライブ中継を拝見し、
その後の様々なアクシデントを伝える報道に一喜一憂し、全天周映像「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH」に落涙し、
6/13の帰還を相模原キャンパスで迎え、同キャンパスでカプセルを見学し、川口プロマネの講演を拝聴し、宇宙開発
委員会や推進部会を傍聴し、「はやぶさまつり」に参加させていただき……
そして、とにもかくにも「はやぶさ後継機」に希望の光が差した今、油断禁物とは思ってもやはり感無量です。

「はやぶさ」は、あらゆる意味で日本の誇りであり、宇宙開発のみならず、日本の王道のあり方を体現するものでは
ないかと思っています。「はやぶさ」運用チームの、如何なる困難に直面しても決して諦めない姿勢、そして、そのひ
た向きで如何なる努力をも惜しまない自己犠牲の姿勢に心を打たれてきました。「はやぶさ」の運用はNASAの研究者
たちの度肝を抜く離れ技の連続でしたね。そもそもNASAの1/10程度の予算・スタッフしか割けない現実があるにも拘
わらず、彼らはNASAの数々の偉業を上回る実績を上げてきました。それも多分に独創的な手法で。

 「はやぶさ」プロジェクトの大成功は、世界に日本の独創的な技術力とチームワークの素晴らしさ、そして粘り強さ
を示しました。日本のメディアを尻目に、BBCがほぼリアルタイムで特番を組んだのも頷けます。

以前「はやぶさ」運用チームのひとりに、「はやぶさ」プロジェクトを知ったNASAのある研究者が、「NASAにすらできない
ことが日本ごときにできるわけがない」と一笑に付したという話を伺いましたが、隔世の感がありますね。

思えば宇宙開発委員会が傍聴可能であると知ったのも、このブログのお蔭です。
松浦さん、これからも貴重な情報を発信してください。

追伸:「スペースシャトルの落日」を拝読しましたが、目から鱗でした。「恐るべき旅路」の復刊も強く望みます。

お疲れ様でした。
松浦さんのブログのおかげで、
「はやぶさ」に関わるさまざまな人の想いを知り、共感し、受け止められました。

「こんなこともあろうかと…」も、その一つです。

多くの「こんなこともあろうかと…」の種があったから、
運用の努力が実を結んだように感じられます。

私ごとですが、
日本の「ものづくり」の真っ只中に身をおいております。
ISASに想いをはせながら、
日々「こんなこともあろうかと…」の種をまいております。

これからもさまざまな情報発信を楽しみにしております。

 休みなしの8月末日までの連載、お疲れさまでした。本当にやってのけてしまいましたね^^;。
 もっとも、「今までありがとうございました」などと書くと、L/D自体が終わりなのか、と早とちりする向きもあるかも知れないので、今後もよろしくお願いします、ということにします。

 月一か、月二くらいのペースで今後も更新して戴きたいと、思います。

完走おつかれさまでした!!

次は「あかつき」ですね。ある意味地味なミッションなので、「あかつき」以降の惑星探査にどれだけ人々の注目を集めることが出来るか、これからが正念場なのではないかと思います。
日本の始めての惑星近接観測結果をどう世界にアピールしていくか、ツィッターやブログが定着した今だからこそ、我々ができることも色々あるかもしれません。

暑い中、ご苦労様でした!

松浦さん、本当にお疲れ様でした。はやぶさ2実現まで、まだまだ紆余曲折ありそうですけど、まずは願掛けが成りましたね。他の話題も楽しみにしてますので、また見に来ます。本当にお疲れ様でした。

過酷なロードおつかれさまでした。
今でもまだ「文部科学省が概算要求に盛り込んだ」というだけで、財務省からの
OKが出ているわけではないし、それ以前に首相の首さえも微妙な感じという、
何やってんだこの国は…と憤る我々は一方的な被害者ではなく政権選択した当事者です。

はやぶさ2はなんとかなったとして、問題の根本はなんら改善されていないし、
宇宙開発だけが先端分野というわけでもない。
この国の国力の源を何に求めるのか、普通のサラリーマンである私も勉強しなくては。

本当に毎日やるとは思ってませんでした。
ご苦労様でした。
これからも、更新を楽しみにしています。

連載、お疲れ様でした。
後継機打ち上げまで(サンプル回収、地球帰還まで)気を抜けませんが、
宇宙への国民の関心が、大事ですね。

一方では、いよいよ、準天頂衛星初号機みちびき打ち上げですね。

特設サイトに加えて、新しい試みのQZ-visionサイトもJAXAに立ち上げられ、期待を感じます。

ぜひ、みちびきについての松浦さん情報も聞きたいです!

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