種子島のロケット焼き
写真は南種子町の広島風お好み焼き屋「安兵衛」のロケット焼き(700円)。なぜロケット焼きかというと、打ち上げ責任者だった頃の五代富文元NASDA副理事長(おそらく1980年代、H-Iを打ち上げていた頃のことだろう)がこの店に来て、「とにかく全部具を入れて!」と注文して出来上がったメニューだからそうな。だから、マヨネーズで書いてある星模様は、陰陽師の使う道満晴明の紋…ではなく、ロケットを象徴する星のマークなのだ。
確か安兵衛に初めて入ったのは、1995年3月のH-IIロケット3号機の取材の時だったはず。あの頃は狭い小さな店で、注文も会計もアバウトそのもの。頼んだのと違うメニューが出てきても、おつりが多少違っても気にしないという店だった。確か500円以上のメニューがなかったと記憶している。
棚には宇宙センター関係者がキープしたらしき焼酎のボトルがずらーっと並んでいた。焼酎ブームで屋久島の芋焼酎が品薄になる前の話で、そのほとんどが屋久島の蔵元の「三岳」だった。あのブームのおかげで今は種子島の焼酎もぐっとおいしくなったが、あの頃は水の良い屋久島の焼酎のほうがずっとおいしかったのである(南泉は今や、当時が信じられないぐらい質が上がった)。
その後安兵衛は店を建て替えて綺麗になり、鹿児島の方に店も出し、値段も相応になってしまった(残念!)が、それでも種子島に行くと一度は寄ってしまう店だ。
当時は打ち上げが終わると、仕事から解放された打ち上げ関係者がジョイフルという居酒屋で声をからして徹夜で歌っていたものだが。センターを事実上三菱重工が仕切るようになった今、夜の事情はどうなっているのだろう。
ああ、種子島行きたいなあ。次の打ち上げは9月11日にロケットまつりの特別版が三鷹であるので、行けないのです。
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