宇宙開発戦略本部会合が開催された
本日8月27日、5月以来の宇宙開発戦略本部会合が開催された。
- 宇宙開発戦略本部会合(第5回)議事次第:配布資料も公開されている。開催時間は15分、たった15分であるが、前回は5分だったのだった。
資料「当面の宇宙政策の推進について」に以下の文面が入っている。
(3)最先端科学・技術力の強化 世界トップレベルの成果を挙げている宇宙科学・技術分野については、引き続き、我が国の強みを活かしながら取り組んでいくことが必要となっている。 小惑星探査については、「はやぶさ」の微小重力天体からのサンプルリターン技術を発展させ、鉱物・水・有機物の存在が考えられるC型小惑星からのサンプルリターンを行う探査機について、小惑星との位置関係等を念頭に置いた時期の打上げを目指し、開発を推進する。 月探査については、宇宙開発担当大臣の下での「月探査に関する懇談会」の検討結果をも踏まえ、国際協力による効率的な実施や実施時期などについて柔軟に対応しつつ、着実に推進する。宇宙開発線略本部の文書にこの文面が入ったことは、はやぶさ2実現にまた一歩前進があったことを意味する。
報道機関は、来年度概算要求で、はやぶさ2に30億円の要求がでると報じている。
来年度予算で満額近い予算が付くならば、これでやっと予算的にははやぶさ2は2014年の打ち上げが可能になる。これは予算的には、ということであり、技術的には色々ハードルが出てくる可能性がある。はやぶさ2ははやぶさの同型機を手早く2010年に打ち上げるというコンセプトで、2006年初頭から検討が始まった。しかし、ここまで開発着手が遅れたため、状況の変化、部品の枯渇などにより、同型機というより兄弟機というほうがふさわしい設計になっている。
それが吉と出るか凶と出るか。これまで予算化と正式プロジェクト化は大きな難関だったが、それを乗り越えれば、本番の難問がまだまだやってくることになる。
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