虎之児特別ラベルは明日まで、夏コミ、風虎通信の新刊はルノホート
井手酒造のはやぶさ帰還祝酒の申し込み締め切りが、明日8月7日となった。
本日「おお、これはいけない。自分も一本」と申し込んだら、井手酒造から電話を頂いた。当ブログのリンクから飛んで買った方がおられたとのこと。恐縮してしまいました。「ご縁ですねえ」という言葉に深くうなずいてしまった。的川先生と周東さんが作ってくれた縁だ。
さて、8月13〜15日、恒例の巨大同人誌即売会のコミックマーケット、通称コミケットが開催される。宇宙関係の資料本を出している風虎通信から新刊の情報が入ったので紹介する。
今回の新刊は、「宇宙の傑作機 No.14 ルノホート」だ。
以下、版元の高橋信久さんの口上。
著者はスペースサイト!(http://spacesite.biz/)を運営なさっているみずもとさんです。ロシア宇宙史など詳しい情報を数多くサイトに載せていらっしゃいます。そのみずもとさんが万全を期して今回書いたのは、旧ソ連が誇る無人月面探査車ルノホートです。アポロ15号の月面車の前に既に月を走り回っていたルノホートの全てをこの一冊に。本文70頁でお送りいたします。
ルノホートは、世界で初めて他の天体を走行した車両であり、同時に世界初の無人他天体探査ローバーでもある。ルナ17号(1970年11月)とルナ21号(1973年1月)で、月面に2機送り込まれ、1号は10.5km、2号は37kmもの距離を走破した。今、日本や中国、インドなどで月面ローバーの研究や開発が進んでいるが、旧ソ連は現在よりもはるかに非力な電子制御技術で、40年前にこれだけの成果を挙げていたのである。
既刊は、昨冬のコミケット新刊の「ベネラ惑星探査機」(福間晴耕さん著)と、私の「アリアン5」増刷を販売するとのこと。アリアン5は増刷で、改訂の手は入っていない。当初、その後の変化を加えて改訂するつもりだったのだが、執筆の時間が取れなかった。申し訳ありません。
ともあれ、ルノホートと金星探査機ベネラという、旧ソ連の無人探査技術の集大成を、まとめて日本語で読むことができるわけだ。商業出版ルートに乗りにくい、宇宙関係の日本語文献を継続して出版してくれている風虎通信の高橋さんに感謝。そして、このような書籍をも受け入れるコミックマーケットの奥深さは、実際大したものである。
風虎通信のブースは、3日目 8/15(日)東2-T59bである。3日目は宇宙関連同人誌のサークルが集まっているので、旅行記や独自研究、写真集など様々な宇宙関連同人誌が出るはずだ。
コミケットは色々と参加にあたっての作法の存在するイベントだ。このブース番号の意味が分からないコミケット初心者は、カタログを購入して、諸注意を熟読の上参加のこと。
また、おそらくイベント後に神保町のくだん書房でも少部数が販売されるだろう。
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Comments
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風虎さんの配置、「T」が抜けていますよ。東T-59bです。
Posted by: 金木犀 | 2010.08.07 12:21 AM
直しておきました。東2-T59bですね。指摘ありがとうございます。
Posted by: 松浦晋也 | 2010.08.07 12:50 AM
あんまり本文のレスになってないかもしれませんです。すみません。
ルノホートやベネラも造形が良いですし、
ルナ2号の造形と「自動惑星間ステーション」と言う言葉にも、
充分に「ソビエト」と言う魅惑的なモノを感じますね。
(変な話ですけど、タトリンに通じるロシア・アバンギャルドの香りを感じます)
そういう意味で言うとISASの技術も、何かエキゾティックなんですよね。
音楽で言うと、邦楽の笙が奏でた
「合竹」が、西洋音楽で解釈するとテンションバリバリの和声で、
しかも理論キッチシだったりするような、「答えは一つだけど、
道は複数ある」工学の醍醐味を感じます。
Posted by: ぴよんきち | 2010.08.07 03:17 AM
日本の月探査もルノホートタイプの方が良いと思います。
この前のパブコメには「人型先にありきという様には書いていません!」という返答?が出ていたが、では何故に報告書(案)内に「人型を含む・・・」の文字が多数出てくるのかな???
ロシア人の肩を持つわけではないが、月面探査という目的のために当時の技術で最適化を行った結果がルノホートになっていると思う。
Posted by: DVDを見せたがる男 | 2010.08.09 12:13 AM