便利なJAXAリポジトリ
今日は、はやぶさについて詳しく調べる場合の、スタート地点となるページを紹介する。
JAXA発行文献や、学術誌に掲載された論文などを検索するシステムだ。基本的に書誌情報が掲載されているだけなのだが、一部についてはpdfファイルも掲載されているものがある。はやぶさだけではなく、日本の宇宙技術について広報のホームページ以上に突っ込んで調べたいときに、ます一番最初に見るページである。
pdfファイルが掲載されていなければ、相模原の宇宙研図書室へと出かけていくわけだ。
今日は、はやぶさについて詳しく調べる場合の、スタート地点となるページを紹介する。
JAXA発行文献や、学術誌に掲載された論文などを検索するシステムだ。基本的に書誌情報が掲載されているだけなのだが、一部についてはpdfファイルも掲載されているものがある。はやぶさだけではなく、日本の宇宙技術について広報のホームページ以上に突っ込んで調べたいときに、ます一番最初に見るページである。
pdfファイルが掲載されていなければ、相模原の宇宙研図書室へと出かけていくわけだ。
ロフトプラスワンで、小惑星探査機「はやぶさ」関係者の話を聞くシリーズ。今回は、科学観測を担当した科学者達に、小惑星イトカワがどんなところだったのか、はやぶさの観測でどんなことが分かり、どんな謎が新たに生じたのかをお聞きします。
なお、当初は吉川真さん(JAXA/ISAS)が出演の予定でしたが、都合のため中村良介さん(産総研)に変更となりました。ご了承ください。
宇宙作家クラブpresents
ロケットまつりスペシャル 「はやぶさは見た」
2005年の9月から10月にかけて、小惑星イトカワに到着した「はやぶさ」は、様々な科学観測を行った。イトカワはどんな場所だったのか、何が分かり、どんな謎が残されたのか。
「はやぶさライブ」第三弾は、惑星科学者達が解説する「はやぶさ」の科学観測成果です。
【出演】安部正真(JAXA/ISAS)、中村良介(産業技術総合研究所)、平田成(会津大学)、松浦晋也(ノンフィクション・ライター)ほか
ロフトプラスワン
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 TEL 03-3205-6864
地図
Open18:00/Start19:00
¥1200(飲食別)
JAXA発足後の種子島や内之浦、最後のアリアンⅣ、再開スペースシャトル、ロシアのプレセツクと打ち上げ最前線を駆け巡った取材日記第3弾。松浦晋也が世界の宇宙開発事情を解説する。
「宇宙へのパスポート」(2001)、「同2」(2003)に続く、笹本祐一さんのロケット打ち上げ取材日記第三弾です。私は、「世界の宇宙開発」という題目で解説を書きました。アマゾンでは、私の名前で検索すると、この本も出てきます。
笹本さんは、自覚的なミーハーとして、ロケットの取材を始めた、と思うのですが、取材回数を重ねるごとに、彼の身も蓋もないほどストレートな性格と感性は、宇宙開発という人類最先端の事業にべっとりとまとわりつく暗い「人の世の事情」を、直視していくようになりました。
とにかく勘の良い男なので、大抵の美辞麗句、大言壮語、組織的言いつくろいはあっさりと見透かしやがります。しかも、しがらみもないので、見たまま感じたままを書きます。
私自身は本文中に登場する当事者でもあるので、読んでいると色々思い出します。
種子島からの帰りのフェリーで、「なあ、H-IIAって実は駄目なんじゃないか」と言った彼の顔とか。
スペースシャトル取材でケネディ宇宙センターの打ち上げ延期記者会見に出席後、「なんだ、あのずらーと並んだ政治家は。こういう時はまず技術の人間が出てくるもんだろう」と言った私に、「来年の予算のためにそろそろシャトルを上げとかんとまずい時期だしのー」と喝破した口ぶりとか。
小惑星探査機「はやぶさ」の小惑星イトカワ着陸の取材で、興奮した彼が「俺たちは今、日本の宇宙探査の黄金時代を観ている!」と口走ったときの表情とか。
これには私が「今を黄金時代にしちゃいけないんだ。これは始まりなんだから」と応じたのですが。
本書は、立場とか思惑を離れた、現時点でもっとも正直かつ率直な、宇宙開発最前線のレポートになっていると思います。
よろしくお願いいたします。
望遠鏡は大好きだ。望遠鏡で宇宙を観測すること、というよりも、望遠鏡という機械自体が大好きだ。機械は、人間の身体機能を拡張する役割を担っているが、特に望遠鏡は視覚という、人間にとってもっとも重要な知覚を拡張してくれる。しかも「遠くを見る」という方向で。それだけでわくわくする。
顕微鏡も視覚の拡張なのだけれど、少なくとも私の場合、わくわく感では望遠鏡に一歩譲る。
しかも、望遠鏡は大きければ大きいほど解像力が上がり、かすかな光を捉えることができるようになる。
「視覚を拡張する。遠くを見る。大きいほどよい」。おお、なんという快感。
しかし望遠鏡を作るには大変な手間がかかる。巨大望遠鏡となると、関係者の人生をいくつも飲み込むほどの労力をかけなければ作ることはできない。巨大望遠鏡建設は常にドラマでもある。
だから私は、望遠鏡を作る話もまた、大好きだ。
小平桂一著「宇宙の果てまで」がハヤカワ文庫で復刊した。国立天文台がハワイ島・マウナケア山頂に建設した直径8mの「すばる」望遠鏡建設を、著者の人生行路と重ねて記録した本。
一言、傑作だ。何も言わず読むことをおすすめする。一人の天文学者がどのようにキャリアを重ねるかという人生読本でもあるし、同時に空ばかりを見ていた天文学者が、社会に向けて語り霞が関と折衝し政治家を説得し、ありとあらゆる俗事と関わりつつ、最後に空を見るための巨大望遠鏡を作り上げる物語でもある。最初の欲望は、「遠い宇宙を見たい」という学問上のものだったかも知れないが、実現には法律の壁を乗り越える必要があり、無理解と無関心をはねのける必要があり、なによりも資金が必要となる。なにしろ現地ハワイに赴任する者のための、勤務手当まで準備しなければならないのだ。
著者は何度となく「この望遠鏡が何の役に立つのか」と自問自答する。答えは、読んで確認してほしい。「宇宙の果てを見たい」という素朴で根源的な欲望が、形をとるためにはどれだけの論理を必要とするかが分かる。
やっと建設が始まっても、やってきた不況で予算の先送りされ、建設中の事故もあり、建設途中で逝く者もあり、著者は途中で体を壊し、何度となく上った梯子を外されるような事態が発生し——やっと望遠鏡が完成しても、それは観測に向けたスタートラインにたどり着いたに過ぎない。ラスト近く、「すばる」の試験で素晴らしい星像が得られるのを見た90歳の老天文学者が「もう観測は諦めていましたが、やっぱり観測をしたくなりました!」と語るシーンは感動的だ。
以下は関連図書を紹介する。
こちらは「すばる」のような国家級の巨大プロジェクトではなく、自分の研究の必要性からハワイに2m望遠鏡を建設した東京大学教授の記録。いやもう、この「マグナム」望遠鏡も、建設に当たってしゃれにならないほどの苦難を重ねている。その苦難のすべてが、技術的なものではなく、制度的なものだというあたりが腹立たしい。特に予算獲得に当たってのお役所の壁は——著者が決して泣き言を書かないだけに——その理不尽さ加減が目立つ。
ちなみにイギリスには、人口比で日本の10倍の天文学者がいるそうだ。かつて広大な植民地を持ち、強大な経済力を誇ったイギリスが、なぜそれほど多数の天文学者を抱えているのか——天文学を不要不急の学問と思っている人は、考えてみてみよう。
歴史を振り返れば、天文学は正確な時刻を知り、地球上で自分がどこにいるかを知り、さらには原子物理学の進展に必要な知見を得てきた。実は天文学は、様々な意味で実利も生み出している学問なのだ。
以前も紹介したが、パロマー山の5m望遠鏡建設の記録。本書の主人公は巨大望遠鏡そのものだ。提唱者の天文学者ジョージ・エラリー・ヘールをはじめ、様々な人々の人生を飲み込んで、望遠鏡が作られていく過程は、めっぽう面白い。「すばる」関係者は、望遠鏡建設にあたって本書を読んで参考にしたという。
巨大望遠鏡を語るにあたっての基礎文献。出版年次が1995年と少し古いので、最近のトピックは載っていないが、ハーシェルの望遠鏡以来、人類がどのようにして技術的困難に立ち向かって、巨大な望遠鏡を作ってきたかが分かる。旧ソ連における望遠鏡技術についても言及しており、私には、ソ連がパロマーの5mに対抗して作ったゼレンチュクスカヤの6m望遠鏡の記述が興味深かった。
野尻ボードより。
素晴らしい!!一つ一つ見ていくと、それだけで時空を超えた旅に出た気分になる。いつの間に、国立天文台はこれだけのことができるほどの広報マインドを持つようになったのだろうか。
私は直接知らないのだけれども、天文普及関係の知人によると、東京天文台という名前だった頃の天文台の広報は最低に近かったそうだ。典型的お役所仕事で、応対は悪く、情報サービスは使いにくく、しかも直そうという機運は皆無だったという。その後、国立天文台が発足し、渡部潤一先生が広報担当となって、ずいぶんと改善されたと聞いてはいた。聞いてはいたが、これほど美しく衝撃的な普及広報ページを作成するほどになっているとは。
繰り返そう。なんと素晴らしい。
この仕事にはデザイナーの小坂淳氏が参加している。広報に、優れたデザイナーが参加することの重要性を、誰が気が付いたのだろう(そう、広報はその意味では広告に近い性格を持つ)。国立天文台に拍手である。
本日、参議院神奈川選挙区補選。前外務大臣の自民党・川口順子候補が当選した。
投票率は32.75%。こっちは全くもって素晴らしくないな。
22日は午後から、宇宙作家クラブの10月例会。東京大学の上野宗孝先生をお招きし、赤外線天文学の現状、この冬に打ち上げ予定の赤外線望遠鏡衛星「ASTRO-F」のこと、さらには2010年打ち上げを目指して開発を進めている金星探査機「PLANET-C」のことなどうかがう。
とにかく面白い。どの話をとっても面白い。学者という人種はかくも楽しい話題に身を浸して生きているのか、と思ってしまうほど刺激的な話ばかり。
中でもハワイのマウナケア山頂で行っている黄道光の観測が、非常に面白かった。視野角100度を超える特製のレンズで全天を撮影し、黄道光の撮影をしているのだという。
黄道光は、天の太陽の通り道である黄道が、夜間かすかに光る現象のこと。太陽系には、惑星の周回する平面に沿ってかすかにダストが残っており、太陽光を反射している。それが黄道光だ。
これまでは天文観測の邪魔としか考えられていなかった黄道光だが、上野先生のグループは、今後の赤外線観測のためには妨害要素も知っておかなくては、と黄道光の観測を開始した。
すると黄道光には、軌道平面の異なる2つの群が存在することが分かったのだという。一つは地球軌道の軌道面に乗ったもの。もう一つは木星軌道の軌道面に乗ったもの。しかも色々と観測していくと、それぞれダスト粒子の大きさが異なることも見えてきた。それはダストの起源の違いでもある。木星軌道のものは彗星起源で粒子が大きい。地球軌道のものは小惑星起源で粒子が小さい。
一見ぼおっと広がっているだけに思われていた黄道光に、このような構造が存在するということはどういうことなのか。
「意外なぐらい、我々は太陽系のことを知らないんですよ。なにも分かっちゃいない」と上野先生。
他にもマウナケア山頂の望遠鏡の数の話。マウナケア山頂は地元の聖地であり、ハワイ大学が最初に望遠鏡を建設するにあたって望遠鏡の数を制限する取り決めを地元と交わしたのだという。すでに望遠鏡の数は飽和状態にあり、今や小さなものを撤去して大きな望遠鏡を建設するという状態になっているそうだ。
「『ケック』望遠鏡(2基の10m複合鏡を連動させて一つの像を得る)は1基と数えているんでしょすか」
「いや、2基だそうです」
そこで望遠鏡建設に向いた土地を探すということになる。世界的には、ハワイ・マウナケア、南米ラスカンパナス、大西洋カナリア諸島ぐらいしか巨大望遠鏡建設の適地はない。
そこであらたな適地を求めてインド奥地、ヒマラヤの中腹にある望遠鏡建設候補地に行った時の映像を見せて貰う。ヒマラヤ奥地の飛行場からさらに自動車で道なき道を6時間という僻地だ。「空気が薄い。ほら、学生の顔色が紫になっているでしょう…」。過酷だ。天文学は体力勝負なのか。「ここは土地がちょっと盆地になっているんですよ。だから高山病を起こしても逃げられない。どっちに向かっても登るだけですから。マウナケアだと山を降りることができるんですけどね」
その他、PLANET-Cの赤外線センサーの話、金星大気のスーパーローテーションの話、NASAの木星探査機ガリレオが金星と地球を観測した時の話などなど。興味深い話を聴かせてもらう。どうも、ありがとうございました。
懇親会は調子に乗って飲み過ぎる。結局終電を逃し、Oさんの自宅に泊めて貰い、朝帰り。
10月16日から21日にかけて、宇宙開発関連の大規模な国際会議第56回国際宇宙会議(IAC)福岡大会が、開催される。
それに合わせて、学生が主体となったディスカッション・イベント、「宇宙世代会議(SGC)2005」が開かれる。
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宇宙世代会議2005の開催について
次世代の宇宙分野を担う青年世代におけるリーダ育成と、平和的な宇宙利用と探査のビジョンの策定・実現のため、標記のとおり「宇宙世代会議(SGC)2005」を下記のとおり開催しますので、ご案内いたします。
■ 日時 : 平成17年10月14日(金)~16日(日) の3日間
■ 場所 : ASCビルディング(福岡県福岡市)
■ 主催 : 宇宙世代諮問委員会(SGAC)
代表:Paul Rielly、日本代表:村木祐介
■ 共催 : 国際宇宙会議(IAC)
■ 後援 : 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
■ 目的
宇宙世代会議( Space Generation Congress : SGC )は、国連宇宙局の公式な承認を得た国際宇宙会議であり、青年世代の意見を国連宇宙空間平和利用委員会(UN COUPOS)に反映できる唯一の場である。SGCは、次世代の宇宙分野を担う青年世代におけるリーダの育成と、他国との競争資源として閉鎖的になりがちな宇宙分野の平和的な利用と探査のビジョン策定、実現に取り組んでいる。
2005年はIACと公式に統合して開催され、この会議を通して、各国で行われている宇宙活動の経験とそれに基づく新しい宇宙ビジョンの必要性を共有し、現状の宇宙機関とは異なった観点から、青年世代独自の宇宙ビジョンを提言としてまとめ、IACで発表し、最終的にUN COUPOSに提出することを目的とする。
■ディスカッション
1.ディスカッション
ディスカッショングループは宇宙開発全体を大きく対象とした共通セッションと宇宙開発の中のある分野に特化した専門プロジェクトの2つに大きく分かれている。さらに、共通セッションは5テーマ、専門プロジェクトは14テーマに細分化されている。
35カ国160名以上の参加者は、共通セッション、専門プロジェクトからそれぞれ1つ以上のグループに参加する。当日は、事前に行ってきたオンラインディスカッションを基に議論をまとめ、そのアウトプットはIACで発表するほか、最終的には国連へ提出する。
■主催団体プロフィール
宇宙世代会議(SGC)は国連宇宙局(UN OOSA)の主導で設立された、宇宙世代諮問委員会(Space Generation Advisory Council :SGAC)が主催する。SGACは、1999年の第 3 回国連宇宙会議(ウィーン)において、その原形が作られ、当会議で若手参加者が出した提案は、宇宙と人間の発展に関する”ウィーン宣言”に盛り込まれた。その後、宇宙政策立案を促進することや若者の意見を国連等の組織へ発信することを主目的として活動を続け、2002年、若者の意見集約の場としてSGCを立ち上げた。その他、“ユーリーズナイト”という人類初の宇宙飛行を祝う世界規模(参加規模:2500万人)のアウトリーチや “アンダー・アフリカン・スカイ”というアフリカを4週間旅しながら教育活動を行うプロジェクト等を進めている。
■SGCのこれまでの経緯
2002年 第1回SGC開催(アメリカ・ヒューストン)
2003年 第2回SGC開催(ドイツ・ブレーメン)
2004年 第3回SGC開催(カナダ・バンクーバー)
2005年 第4回SGC開催(日本・福岡)
2006年 第5回SGC開催(スペイン・バレンシア) 予定
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若い人たちが自分で考えるためのきっかけとなるべく企画されたイベントだ。福岡近辺で興味を持った方は参加してみてはどうだろうか。
こういうイベントの一方で、では現実の宇宙開発は、と考えると、やらねばならない事が山積している。未来は彼ら若者に任すとして、今をなんとかするのは我々の役目だろう。自分に何ができるわけでもないことは自覚しているが、それでもできることをしないと、と思う。
ちょっと体調が悪いので手短に。
大阪の海遊館で開催されていた「SHARK&RAYでアートしよう!」という展示に出てきた恐竜(こいつはなんという名前だっけ。確か頭蓋骨が思い切り分厚い奴だ)のペーパークラフトだ。秋山美歩さんという作家の方が作ったもので、どれもこれペーパークラフトとは思えないぐらい素晴らしいできばえだった。
気になったのは、展示にあった秋山さんのプロフィールに「嫌いなもの:数学」とあったことだ。
これほど精緻な3次元のペーパークラフトを作れる人ならば、2次元と3次元との間を変換する卓越した数学的直感を持っているはず。それが「数学が嫌い」とはどういうことなのだろうか。学校教育が悪かったのか?
私の知る限り、理系学問はどれも大いなる直感を必要とする。勘の悪い者は専門家になれないといってもいいほどだ。特に数学は、決して理詰めだけの学問ではない。理詰めは証明を書き下す最後の瞬間に必要となるのであって、それ以前の広大な領域は直感が物言う。
このような優れた人に、「数学は嫌い」と言わせてしまうのは、大変に惜しいことだと思うのである。
首都圏の学生が主体になって活動している「宇宙開発フォーラム」が今年も開催される。
◇宇宙開発フォーラム2005◇-----------------------------------
1.日程: 平成17年9月18日(日)及び19日(祝)
2.場所: 日本科学未来館(東京・お台場)
3.参加費:無料
(レセプションのみ実費として学生2000円、一般4000円いただきます)
4.プログラム(予定):
■宇宙開発概論(9月18日10:30〜11:50)
講師:中須賀真一氏(東京大学工学部航空宇宙専攻教授)
宇宙開発に関する基礎的な知識を提供するとともに、この後のプログラムに参加する際のものの考え方、フォーラムの意義付けを明確化することが目的です。超小型衛星の話題を中心に、世界的な動きやここ数年の変化など、現在の宇宙開発を取り巻く環境や、宇宙開発技術の概観について話していただきます。
■宇宙法ワークショップ(9月18日13:00〜15:00)
講師:平井昭光氏(レックスウェル法律特許事務所弁護士)
宇宙開発を進める上で法律の知識って必要なのでしょうか? 宇宙法ワークショップでは、契約の基礎についての簡単なレクチャーの後、グループに分かれて、実際に契約書作成のシミュレーションをしていただきます。契約というものの重要性と、締結交渉のダイナミズムを実感してください。
■宇宙ビジネスワークショップ(9月18日15:10〜17:45)
講師:宇宙旅行関係者、ビジネスコンサルタントの2名を予定
今年のテーマは宇宙旅行ビジネスです。講師の方によるセミナーの後、参加者には、グループに分かれて実際に宇宙旅行プランを考えていただきます。最後に各グループがプレゼンテーションを行い、専門家の方にご講評いただきます。2007年には、宇宙旅行が本格的に開始されます。これを機会に宇宙旅行について考えを深めてみませんか?
■技術ワークショップ(9月19日10:30〜12:00)
講師:山下民夫氏(有人宇宙システム株式会社技監)
2003 年「コロンビア」事故以来、スペースシャトルの打ち上げは中断されてきまし
たが、今年の7 月末には野口宇宙飛行士を乗せた「ディスカバリー」が再開1 号機として打ち上げられました。スペースシャトルを始めとする有人宇宙技術における安全性の問題について、専門家の方に話していただき、学生がグループワークを行う予定です。
タイムリーな話題ということもあり、文科系の学生にも興味の持てる内容になると考えています。
■特別セミナー(9月19日12:50〜14:10)
講師:春原剛氏(日本経済新聞社国際部編集委員)
日本において情報収集衛星が導入され、運用が開始されるなど、今、衛星を利用した情報収集が日本外交、安全保障などの観点から注目を集めています。この問題に関する著書のある日本経済新聞社の春原編集委員をお招きして、国際的な視点からご講演いただきます。
■宇宙開発政策ワークショップ(9月19日14:15〜16:45)
講師:金山秀樹氏(CSPジャパン株式会社)
今年は、発展途上国の宇宙開発に焦点を当てて、ワークショップを行います。各国の宇宙開発政策の概況についてのレクチャーの後、参加者には政策評価を行っていただきます。今後無視することができない発展途上国の宇宙開発について知るとともに、政策的思考を体験していただくことが狙いです。
■パネルディスカッション(9月19日17:00〜19:00)
講師:樋口清司氏(独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事)
青木節子氏(慶應義塾大学総合政策学部教授)
駐日CSA関係者(予定)
山根一眞氏(ジャーナリスト)(予定)
異なる立場にいらっしゃる著名な実務家の方々を3〜4名お呼びし、日本の宇宙開発についてパネルディスカッションをしていただきます。フォーラム全体をまとめ、今後の宇宙開発のあり方などについてメッセージを発信するとともに、フォーラム参加者の今後の活動を促進することを目的としています。
<ポスター展示>(9月18,19日10:00〜18:00)
SDF 内で2005年9月までに行ってきた研究会の成果をポスターにして発表します。また、宇宙開発機関、大学研究室、各地の学生団体や市民団体の方々に、日々の活動についてポスターや冊子等によって発表をしていただきます。全国各地で、様々な人々が、様々な手法を使って宇宙開発にコミットしていることを示し、来場者の方々により積極的な宇宙開発への関わりを促すことを目的としています。
<レセプション>(9月18日18:00〜20:00)
立食形式のパーティーです。普段なかなか会う機会のない研究者や社会人の方と学生との交流や、首都圏以外の地域で活動している方々との出会いを提供し、宇宙開発をめぐる新たな動きを生み出すキッカケを提供します。
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参加希望の方は、宇宙開発フォーラム実行委員会のホームページから申し込みを行うこと。
宇宙開発フォーラムは、宇宙に興味を持つ学生達が集まって開催しているイベントだ。特徴的なのは文化系の学生も参加し、法学や経済学からのアプローチについても網羅していること。毎年かなり充実したプログラムを組んでくる。
今年も2日に渡る充実した内容だ。よくこれだけの豪華メンバーを講師として呼んだものだと思う。
意外と世間の目には触れにくいのだが、ここ数年、宇宙を目指す大学生、大学院生の活動が活発になってきている。私も何回か呼んで貰い、学生達と話をした。
正直、青い。まだ認識は浅いし勉強も足りない。しかし、彼らにはエネルギーと意志があり、何よりも未来がある。とにかく元気なのだ。
若い彼らが元気だということは、とても重要だ。頑張って欲しい。